味噌汁

2012-07-25

冷たい味噌汁レシピのつもりが、いつの間に教師の話になった

最近、テレビのコマーシャルで見た「冷たいパスタ」「冷たいお茶漬け」「冷たい○○」。世の中はなんでもアリになってきたのだね。夏は、なんでも冷たくして食べるのが今ごろの趣向らしい。団塊世代の上になると、暑い時こそ熱いお茶だというものあるみたいだ。節電ムードが昨年の夏以来漂っている結果として、何でもいいから涼しく過ごそうと知恵を絞るのは当然だろうと思う。大飯原発再起動にまつわる反対運動をよそに、政府は、再稼働に踏み切った。節電15%という話がつい先達てまで言われ、デフレ不況が続く日本の暑い夏に、業界は、どうやってしのぐのかが商戦となり、コマーシャリズムに踊らされているのを自覚しながらも、日本人て優しい。皆に優しい。どうしたら涼しく過ごせるか、叡智を寄せ合い、それを皆で共有するなどの結束力には優れている。これもみな、助け合いの精神が支えている現象なのだろうな、すごいな。

最近、イジメ問題がニュースを賑わしている。生徒が自殺に至るまで、いったい何が追い込んでしまうのか。いろいろな理由を聞く。行政が悪い。教師がイジメに気づかない。調査が徹底していない。生徒同士が見てみないふりをするのが良くない。教育委員会が生徒を守ることに徹しない。家庭環境が良くない。など、こんなところだろうか。極論して、例えば、これらの問題が全て改善されて準備万端整ったとしたらイジメはなくなるだろうか?そんなことはない。そもそも、イジメが起こらない子ども社会などあり得ない。言葉を変えると、自己主張を子どもに止めさせることはできない。なぜなら、それは形を変えた育つ力が源になっていることであり、人格形成の上で、他人と価値観をぶつけ合う姿であるとも言えるからだ。またそれは、幼い子供が砂場で小競り合いをするのと全く同じで、それを端から止めさせてきた結果、後から発露したとも言えると思う。育つ力が正常に働く子どもほど砂場の雪辱は後々まで残り、小学生くらいになると少しエスカレートしたものに変わる。ここで指導上教師が割って入り、周囲の友達までもが寄ってたかって阻止しようとし、当然ながら、やっと出てきた自己主張の芽をまたしても摘まれてしまう。そして、中学、高校へ進むと、子どももやや知能犯となり、隠れた場所でこっそり派手にイジメとしてその鬱積した鬱憤を弱い者にぶつけるようになる。

遠い昔の、あの砂場あそびでの喧嘩を止めさせた親から始まり、何十倍もの難関を突破したエリートと呼ばれる挫折なしの教師がそのアカデミックさを発揮して「イジメはいけません」バリで子どもの前に立ちはだかる。また、新人教師には上が(教頭や校長)、「問題だけは起こさないように」と、圧力をかけるのである。この話は実話だよ。息子の新人担任が子どもをハンドルできずにパニクっている時、泣いて愚痴をこぼされたのは母である私だ。だから、慰めたよ。と言っても「よくやっていると思うよ。私ならそんな職場なら、とっくの昔に逃げ出しているよ。」と、言っただけなんだけど、なんだか元気になっちゃっただけ。

「新人教師は子どもから洗礼を受けるんですよ。そこから這い上がる力こそが大切なんです。」って、既に学級崩壊したクラスの副担が他人ごとのように新人の指導にあたっていた。その新人さんは、通勤拒否になってしまったし。

皆、自分の正しさで、正しい行いをしているのだろうけど、じゃーどうして自殺する子どもを増やしてしまっているのか?

はっきり言って、イジメが始まるとそれまでの仲良しは離れてしまうのだよ。まきぞいにならないための自衛本能だから冷たい奴らだといくら恨んでも、自分がその矛先なったらどうだろうかと仮定すると、仕方がないなと思う。むしろ、自分に関わったために一緒にイジメられる側になどなって欲しくない。遠くで「ごめんね」と言えず、目を背けているのがその証拠でしょう。だから、イジメの対象に一度なったら避ける事はできない。蛇に睨まれたカエルにしかなれないのである。こんな時、教育委員会が出てきてどうする?仮にその場でイジメを止めさせても、その子どもに鬱積した思いは払拭できないで残ってしまう。そういう子ども達がいい大人になって、「誰でもいいから殺したかった」などいう理由で通り魔と化すのかもしれない。最近、そんな風に思うようになってきた。そう考えてみると、社会から跳ね出された犠牲者とも言える。砂場あそびで自己主張を咎められたため、どこかにそのはけ口を求めて。自己主張という行動は、誰もが必ず通る道なのだと思う。

いささか話が飛んでしまったが、子どもに元気がない時、親ならどうしたのかな?とそっと理由を聞いてみようかと思ったり、ちょっと気をつけて様子を見てみようかなとなる。いや、最近の親は忙しい人が多くて、子どもの変化に気づかなかったり、関心が薄れてしまったということも聞く。教師なら、生徒の様子が違って見えるのは、給食時の食欲や目線、休み時間誰と一緒にいるか、下校時は誰と帰宅しているかなどで、生活の変化は測り知ることはできる。おかしいと思ったら、しっかりした子どもに様子を聞くなど、いくらでも察知する機会はあると思う。そこで、マニュアルの通りに指導するのではなく、子どもを励ますことってとても大切。私はそれで救われた。

私を見てくれている人がいる!そう思えただけで励まされたものだった。イジメが、たった一人の愛で救われるとしたら、イジメの起こっている現場である学校という屋根の下で、自分を見ていてくれると教師に安心できればどれほど心を瘉すか、また、通学する勇気をもらえるかと思う。また、逆に、いじめる側の生徒にも、なぜ、虐めたくなるのかをとことん聞くと、寂しかったと、泣いて訴えるという子どもが多い。こんなことがなぜ私に言えるかというと、教師でも親でもない立場で中高生と関わった時の経験からだ。教師に相談できず、親にも言えない子どもの聞き役のようになってしまった時だった。時には、教師の愚痴聞きもした。その心に寄り添う人がいることが救いになるのであればと思ったものだった。

ついて出てくる気持ちのままに書いたが、昨日、「米国で一番優れた先生」(参照)にちょっと触発されたからかな。アメリカの試みは確かにすごいと思ったし、日本でも地方からノミネートされた、いわゆる人気先生を集めて一位を決めるというイベントに野田首相が先頭をきって楽しんでいるとしたら、そんな姿は夢のまた夢になりそうに思った。日本だったら、天皇から頂く勲章が関の山だろう。と、そんなことを思っていても前が塞がってしまう。教師叩きなどの趣味もない。これは、誤解なきように前置くけど、教師の資質はいかにアカデミックであるかよりも、子どもを愛して止まない気持ちと、子どもがいろいろなことを乗り越えて育っていくのを見届ける生き証人なのだという喜ばしい職に就いているという誇りのような気持ちを持ち合わせていることが大切だと、いつもより少し声のトーンを上げてここに記しておきたかった。

Photo

さて、頭が少し冷えたところで、冷たい夕顔の味噌汁なんていいよ!とちょっぴレシピっぽいことを書いて締めようと思う。どうしても夕顔じゃなければダメというものでもない。冬瓜でもいい。

3cm角くらいに切りそろえて、冷めた昆布と鰹の出汁でゆっくり火を入れて行くだけ。塩分は一日6gをキープすると癌予防になると最近知った手前、ちょっと言い難いけど、夏場は、汗をたくさんかくこともあり、少し塩分が多い方が旨いと感じる。しかも、キンキンに冷たくして頂く味噌汁なので、やや濃い目の味がいいかもしれない。でも、これも好みの問題なので、味見しながら好きな濃さでいいかも。

煮立ったら、中火以下で5分ほど煮て火を止め、味噌を加えて蓋をしてそのまま粗熱が取れるまで冷まし、冷蔵庫でさらに冷たくする。お椀に注ぎ分ける時、青みにみょうがや大葉をきざんで散らすとぐっと美味しくなるよ。今日の画像は、ほうれん草の刻んだのに切り胡麻を混ぜただけ。

冷たい夕顔が、お腹の中をスーッと降りて行くのが分かる。三つくらい食べると、体のほてりが収まるのが分かるよ。

材料(6人分)
昆布と鰹の出汁・・1㍑
夕顔・・300g
ほうれん草・・少々
切り胡麻・・大さじ2
信州味噌・・適宜

冬瓜の冷たいスープ実は、前に「きんきんに冷やした冬瓜ととうもろこしのスープ」(参照)で、洋風スープを紹介している。とうもろこしがたっぷり入った、まさしく夏のスープ!夕顔で代用しても美味しい。こちらもお薦めです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010-11-21

諏訪周辺で作られるポピュラーなきのこ汁(市販茸で作るためのレシピ)

Pb180005

 先日作った信州味噌仕立ての「きのこ汁(平茸・椎茸・しめじ)」(☞レシピ)でも触れましたが、いつか食べた信州のきのこ汁の懐かしいさを思い出されという方の話から、都会では入手できない茸ばかりを使ったレシピでは気の毒な気がしていました。舞茸などを使えば出来るだろう、と推測的な考えを言った手前、それは自分でも作ってみないことにはチト無責任な気がしたので、早速作りました。しかも、こちらで作るポピュラーな味付けでないと再現した事になりませんし、その雰囲気にも浸れないのではないかと思ったので醤油味にしました。また、加える野菜も当地の一般的な材料である白菜だけです。
 結論から言うと、きっとこれだ!と、納得の行くきのこ汁ではないかと思います。普通は、茸と豚肉に白菜を加えて煮こむのですが、ここに山芋(大和芋)を擂って、団子のように一口大に切りながら落としました。これだけはオプションですが、理由は、適度なとろみがお汁を冷めにくくするので、真冬には大変体が温まるためです。因みに、長芋は使用禁止です。固まらずに汁に溶けてしまいますので、間違えないように購入時に要注意です。

Pb180002

 さて、肝心の味付けですが、決め手になるのが「舞茸」です。勿論栽培物で、普通にスーパーに売っているものです。このマイタケがきのこ汁のベースの味になるというのは言わずもがな、良い出汁がでます。これに、エノキダケとブナシメジを加えるだけで十分に風味が豊かなになります。また、白菜をたっぷり入れてしなしなになるまで煮こむと、白菜の甘さがお汁全体をまろやかにします。
 これなら都会で味わる茸汁として太鼓判を押します。是非お試しあれ。

材料(5~6人分)

  • 豚バラ肉・・5mm厚で100g
  • 舞茸・・1パック(200g)
  • エノキダケ・・1/2株(市販のサイズ)
  • ブナシメジ・・150g
  • 白菜・・300g
  • 昆布・・10cm
  • 水・・1500cc
  • 白醤油(普通の醤油でも可)・・大さじ2
  • 醤油・・大さじ1
  • 酒・・大さじ2
  • 塩・・小さじ1(味見して加減)
  • 大和芋・・300g
  • 七味唐辛子・・適宜

作り方

  1. 分量の水に昆布を浸して半日以上置いて、水出汁を取る。
  2. 豚肉を切って鍋に並べ、弱火でじっくり油を出す。
  3. 2の豚肉の油で白菜を炒める。
  4. 1の出汁を加えて煮込み、沸騰したら小房に分けた茸を入れ、沸騰直前で火を弱くして10分煮込む。
  5. 大和芋を擂って一口大に箸で切りながら落とし、浮いて火が通ったら味付けする。
  6. お椀に注ぎ分け、七味唐辛子を振ってでき上がり♬

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010-11-19

きのこ汁(平茸・椎茸・しめじ)

Pb160001

 寒くなると出てくる茸の筆頭に平茸(ひらたけ)があります。先日、八百屋さんでこの平茸が目に止まったのが、偶然と奇跡が同時にやってきたとしか言い様のない喜びでした。
 茸採り名人に言わせると、平茸はブナの木に折り重なるように大量に密集して生えるので、一度に沢山採れる茸だそうです。が、出まわっても数は少なく、タイミングがよほど良くないと買うことは難しいです。肉厚でしっかりとした茸で、加熱するととても良い香りと深みのある出汁が出ます。焼いたりバターで蒸したりするのも美味しいのですが、平茸があればやはり真っ先にきのこ汁です。買い置きの椎茸とブナシメジと一緒にキノコ汁にしました。

Pb290002

 茸料理で先日もコメントで、茸につく虫が気になる場合は、唐辛子を水に入れて茸を浸すと良いと教えていただきました。が、虫は殆どいない模様です。ラッキーといいますか。そうは言っても、かなり熱いお湯で洗う方法が効果を発揮しているのかもしれません(☞茸の掃除方法)。
 入れる具は、きのこ類の他に時期の野菜なら何でも良いのです。あまりいろいろな材料に拘らず、本当に身近な野菜で良いと思います。ただし、お汁が冷めにくいように豚肉や油揚げなどを加えると一層美味しくなります。
 味付けは、この辺では醤油味が多いのですが、私は信州味噌が好きなので、一年物のあっさりした甘口の味噌を使います。画像の汁の色が茶色く見えるのは、茸の色と紫芋から出た色です。当たり前ですが、野菜と茸をじっくり煮こんで味を引き出し、最後に葱と味噌を加えます。味噌は長く煮こむと香りが飛んでしまうので、出来上がったら直ぐに食卓へ直行です。

Pb170004

 天然の茸に勝るものはないとは思いますが、一昨日作ったこのきのこ汁を弁当にしたら(☞参照)、この時期に採れる茸で食べた味を思い出したという人から美味しかった思い出を聞き、都会では難しいかなとは思ったのですが、使う茸によっては再現も出来ると思います。癖のある舞茸をたくさん使うとそれらしくなると思います。例えば、舞茸です。他にエノキダケやシメジなどです。そして、食べる直前には一味唐辛子を必ず一振りします。
➠お弁当に

材料

  • 平茸・・150g
  • 椎茸・・5枚
  • ブナシメジ・・100g
  • 豚バラ・・150g
  • 大根・・100g
  • にんじん・・150g
  • 紫芋・・100g
  • 下仁田葱・・1本
  • 昆布出汁・・1リットル(昆布10cm)
  • 信州味噌・・お玉に1杯

作り方

  1. 1リットルの水に昆布を浸して半日以上置く。
  2. 汚れている茸を70度前後のお湯に入れてじゃぶじゃぶ洗い、仕上げに水で軽く濯いで笊に上げる。
  3. 大根とにんじん、紫芋、豚バラを一口大に切り、粗みじん切りに切る。
  4. 鍋に油を薄く引いて豚バラを並べ、肉からできるだけ油を出したら野菜を炒める。
  5. 野菜に油が回ったら昆布出汁を注ぎ、沸騰する頃にアクを掬う。
  6. 沸騰してきたら茸を全て加え、沸騰後火を弱くして10分煮込む。
  7. 最後に葱を大きめに小口切りにして加え、味噌で調味する♪

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010-11-12

大根葉のトン汁

Pb100003

 すみませんね。まだ大根葉の料理が続いています。
 昨日の「大根葉の佃煮」(☞レシピ)で話したような経緯から、現在大根の葉を消費中なのです。たから、前置きは飛ばして、今日はレシピに移ります。
 大根葉が沢山あったら、まず塩茹でして水気を固く絞り、できるだけ空気に触れないようにラップして冷蔵庫で保存します。本当に大量にある場合は、茹でてからなら冷凍でも大丈夫です。それを取り出し、他の具と一緒に炒め合わせて出汁を加えて味噌汁にします。
 大根葉に合う具は何かと考えるに、まず、しらたきです。大根葉に良く火が通っているとバリバリせずにほっくりとした食感になります。これは、寒い時期の大根葉に限りますが、このホックリとした食感にしらたきを組み合わせ、鰹出汁には豚肉の旨味が加わると一層美味しくなるので、少し厚めに短冊に切ったばら肉を使いました。これでトン汁らしくなります。

Pb100001

余談ですが、私のレシピを見ている友人から不思議がられるのですが、私の食材選びはいつも「食べたいもの」 から入らないという点です。「食べたいもの」からの発想でで献立を考えないというのは、それは本当です。今日の大根葉もそうですが、まず手ごろにあるものからです。それは自ずとに季節のものになるので、他の具材もほとんど同じ考え方から入手します。その点で、今日は、トン汁が食べたかったのではなく、大根葉を使って何を作ろうか?からはいっています。
 このトン汁は、大根葉の変わりに小松菜や搨菜(ターサイ)、青梗菜(チンゲンサイ)でも美味しいと思います。シンプルな材料のトン汁もなかなか美味しいです。

材料

  • 大根葉・・1本分
  • 豚ばら肉・・2cmの厚み10cm
  • しらたき・・200g
  • 木綿豆腐・・150g
  • 鰹出汁・・1リットル
  • 信州味噌・・お玉1杯

作り方

  1. たっぷりのお湯を沸かして塩1%を加えて大根葉の色が鮮やかになるまで下茹でし、溜まり水に取って硬く絞る。残ったお湯は捨てない。
  2. 1を2cmの幅に切りそろえる。
  3. 豚バラは、5mmの厚みで短冊に切る。
  4. しらたきは、大根葉を茹でたお湯でさっと下茹でする。
  5. 鍋に油を引き、3のバラ肉を並べ、そのままで脂を出すようにゆっくり弱火にかけておく。
  6. バラ肉から脂がしっかり出たら2の大根葉としらたきを入れて油が回るまで炒める。
  7. 鰹出汁を加え、煮立ったら木綿豆腐を千切っていれ、再び煮立ったら味噌を溶く。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010-09-25

鰍(かじか)の味噌汁:カジカの醍醐味!

Food_56

 魚屋さんでもなかなかカジカにはお目にかかれず、先日珍しく子持ちカジカの煮付けにありついたばかりでした(☞レシピ)。この時点で欲張って、味噌汁まで行きたかったのは山々でしたが、如何せん材料が足らなかったのでした。この時の食べたい気持ちがなんだか執念深く残っていたのか、魚屋でカジカを見たときには迷わずゲットしました。今日は、このカジカで味噌汁だけのつもりで、、小さなサイズをぶつ切りにして、骨も一緒にしばらく煮てしっかり出汁を取りました。
 捌き方は非常に簡単です。頭と尻尾を落として内臓とあれば卵を傷つけないように取り出し、皮の表面を包丁の刃を当てぬめりを取り除きます。ここで一旦流水で洗い流し、食べやすい大きさにぶつ切りにします。ここで軽く塩を振って10ほどおき、表面の水気を吸い取ったら下ごしらえは終わりです。
 一方、味噌汁の準備は、出汁昆布を分量の水に一晩浸します(朝浸して夕食用でもOKです。)そのまま加熱し、沸騰したら火を止めて昆布を取り出します。このあと食べやすく切った根菜に火を通し、下ごしらえの終わったカジカを加えて火を通します。酒と味噌で調味し、小口に切った葱を散らしたら完成です。

Food_55

 これだけなのですが、海のそばに住んで、新鮮な魚が手に入る環境なら塩を振って臭み抜きなどの必要はなく、ぶつ切りでどんどん放り込みます。勿論内臓も頭も全て煮込む方が美味しい出汁が出ますが、この辺の魚でも新鮮だとは言え、内臓や頭は傷みが速いので注意が必要です。

材料

  • カジカ・・1尾(30cm)
  • にんじん・・70g
  • じゃが芋・・中2個
  • 大根・・5cm
  • 昆布・・10cm
  • 水・・800cc
  • 酒・・50cc
  • 信州味噌・・80g強

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010-04-06

鯛づくしの晩御飯:ひとり暮らしのための冷蔵庫の考察

Food_15

 鯛づくしのお祝いの御膳を新入学のこの時期に頂くのは、我が家ではこれが最後になるのかもしれないと、ふと、後から思ったのですが、やはりおめでたいので鯛の丸ごと食べ尽くしにしてよかったです。
 相変わらず店頭では、買い求めやすいお値段で鯛が入手できるのはありがたい事です。また、これを食べ尽くそうとういう気持ちで料理できることに張合を感じます。
 今日の鯛は35cm程の中型で脂ののりは申し分ないほど良く、まるまるとした腹の部分を見た瞬間に、お刺身とあら汁、カマの塩焼きと食べ方が決まってしまいまいました。せっかくの魚ですから、如何に美味しく料理するかの点に絞って書くことにします。

Food_16

 魚を捌く時の準備は、まず包丁が良く研いであることに尽きます。切り口が如何にシャープかが刺身の生命線のようなものだと思います。切り口がシャープでないと、魚の表面積がその分増え、結果、水分が出やすく、第一空気に触れる面が多くなるので酸化が進んで劣化するのです。そして、食感のためには、切り方は厚過ぎない程度に厚みがあって、形は短冊が良いです。
 切り方は、柵に切った身の頭側を右に横に置いて、右から左の方向に、引き切りするのがベストです。引き切りのコツは、できるだけ刃の長さを全部使うように刃先から刃をすべらせながら切り始めます。プロの料理人が長い刺身包丁を使うのは、刃を長く使って引き切りし、切断面をよりきれいに仕上げるためです。刺身の切り口の角がシャープであると、刺身に命が吹き込まれているのを感じます。因みに、私は長い牛刀を使って刺身を切ります(☛参照)。

Food_17

 また、鯛の刺身を食べるなら、鯛の皮も食べなければ損な話です。この皮を食べやすく美味しくする方法が、湯引きといいます。
 まな板に柵に切った鯛を置いてキッチンペーパーを被せ、その上から熱湯を回し掛けると熱で縮んで丸まりません。直ぐに冷水にとって身を締めたら水気を吸い取って食べる直前に切ります。当たり前のことですが、切り身で長時間置くと酸化して美味しくなります。

Food_18

 残った頭と中骨などを水から茹でて、出汁を取って味噌汁にし、「カマ」は、表面に軽く醤油を回してkら塩を軽く振って身の部分から香ばしく焼きます。

Food_19

 今日の作り方には特に進化はありませんが、強いて言えば包丁の注意事項です。レシピはリンク先を参考にどうぞ。

➠鯛のさばき方
➠あら汁(ざっぱ汁)の作り方
➠鰤の塩焼き(鰤の照り焼き)

続きを読む "鯛づくしの晩御飯:ひとり暮らしのための冷蔵庫の考察"

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2010-01-13

凍み豆腐と手製の蒲鉾のお吸い物:本格的なお吸い物:「守られたい」のは私

Iphone_013  やっと、やっと凍み豆腐(=しみとうふ=高野豆腐)に出会うことができました。とても身近なお店に売っていたので驚きです。いつものことですけど、灯台下暗しでした。
 私が探していたのは、この時期にしかできない工程の途中のものです。最終的な乾燥工程にする直前の、材料の状態の凍み豆腐です。これを室温でゆっくり解凍したものをそのまま煮物などに使います。これが絶品なのです。お豆腐の甘さがすごく残っていて、上等のお豆腐でなかったらこんなに美味しい味にはならないと思うのです。そして、ふっくらとしたキメの細かさがモチモチと弾力のある歯応えにするのか、お豆腐を噛んで食べるというのがきっと楽しめます。
 凍み豆腐は、この地域の特産物だというお話は以前にもしました(参照☛)。大昔の給食のおかずに入っていたのは未だにトラウマでダメですが、この土地に来て大好きになったのです。極寒の冬に豆腐を野外で凍らせ、日中、その氷が解けて豆腐から水分が抜けるという自然現象を繰り返すことで、次第に乾物となったものが凍み豆腐です。冷蔵庫でお豆腐を凍らせてしまった経験があれば見たことがあると思いますが、豆腐が凍るとその水分が結晶となり、解けると無数の穴を作るのでスポンジ状になるのです。
 昔は、自分で作れると思ったので試したことがありますが、ちょっと真似できませんでした。何だかひどくまずいものができてしまったので、それ以来、この時期でしかしか見ることのない、凍った豆腐を探していたという訳です。
 12月から2月ごろまでこの作業を繰り返して作る本物の高野豆腐は、硬く乾燥してしていて、それを水で戻し、出汁などで柔らかく煮てから味付けします。この戻した水にはお豆腐の旨味も出ますので、煮物などには加えて使います。

P1110001

 えっと、だから調理時間はかかりません。高野豆腐を戻す必要はない上、その後の味付けも火が通れば直ぐにできます。
 鰹の出汁を取って500ccを別鍋に取り分けます。ここで小さく切った高野豆腐加をえて煮立たせます。続けて水で戻した飾り麩と、一昨日作った蒲鉾(レシピ☛)の薄切りを加えてでき上がりです。この蒲鉾も私にとっては滅多に作らない代物ですし、この凍み豆腐といい、類まれな出会いとしか言いようがありません。というか、この二品のために美味しい出汁をとったお吸い物を作りたいと、すごく元気が出たのでした。

Amazon Net Shop

そういう経緯なので、今日のお吸い物のお出汁はとても重要なのです。具材からの出汁に期待するのではなく、出汁が具材を生かすという考え方が先に立ちます。「野菜料理 前菜からデザートまで」 野崎洋光は、プロ仕様の会席料理本ですが、目の保養にと以前買って時々眺めている本です。こちらに、丁寧な出汁のとり方と、それぞれの出汁がどのような料理に向いているかなどの詳しい説明部分があって、レシピを拝借した次第です。驚くほど少ない調味料でシンプルなのですが、お出汁がしっかりしているとこうも美味しくなるのだと納得できるお味です。秋山千代さん(参照☛) のお話とも通ずるものを感じました。お出汁の取り方は、著作権に触れてしまうのでそのまま書けませんが、私のレシピを参考にどうぞ(レシピ☛)。分量の違いが多少ありますが、ほぼ同じ「一番出汁」になります。

材料 (お吸い物)

  • 吸い地・・500cc
  • 高野豆腐(自然解凍)・・2枚
  • 蒲鉾・・適宜
  • 飾り麩・・適宜

吸い地

  • 一番出汁・・500cc
  • 淡口醤油・・1.25cc
  • 塩・・2.5g
  • 酒・・2.5cc

作り方

  1. 高野豆腐を室温で戻し、適当な大きさに切る。
  2. 飾り麩を水で戻して水気を絞っておく。
  3. 一番だしを取る
  4. 作りたい出汁の分量の水の半分に半日昆布を浸して、水出汁を取ります。鍋に残りの水を沸かし沸騰したら花鰹を一掴み入れ、1~2分で火を止め、昆布の水出汁と、鰹の出汁を合わせます。
    ワンランク落として、昆布の水出汁がなくても上等な一番だしです。
    材料(水1リットルに対して)

    • 水・・1リットル
    • 昆布・・50g
    • 花鰹・・一掴み
  5. 一番出汁で1の高野豆腐を一煮立ちさせて、吸い地の調味料を加えて味を整える。
  6. 蒲鉾と飾り麩を加えてでき上がり♪

続きを読む "凍み豆腐と手製の蒲鉾のお吸い物:本格的なお吸い物:「守られたい」のは私"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009-08-01

焼き茄子と豚冷しゃぶ:少し形になってきたHint&Skillのページ

 昨日は、午前中から昼ごろにかけてカラッと晴れ上がり、洗濯物などがやっと気持ちよく乾いて嬉しい日中でしたが、夕方に日が陰ってしまって雨が降り出し、気分もすっかり天気に左右されてしまいました。トマトも茄子も実をつけたままどんどん朽ちてしまい全滅です。農業で生計を立てている方にとっては、大変な夏だったでしょうね(私の中では夏はもう終わっています)。というか、自然相手の仕事をされている方達は、器が大きく、大らかでめげない元気のある方だと思います。何年も農業に携わっていれば、天候のことなどは想定内の出来事のことでしょうから、くよくよなどはしないと思います。私にとっては、ちょっとショックが大きいです。
 こういう日にふっと昔の光景を思い出し、その光景の中には必ず当時聞こえていた音楽の旋律がよぎるのです。雨が降る日は、井上陽水の「心もよう」(YouTube☛)や「Rainy Days and Mondays」(YouTube☛)というカーペンターズの曲です。あまりいい思い出はないのですけど、懐かしいというだけでYouTubeで聞いてみましたが、なんだか陽水もカーペンターズも共感をそそるというか、彼らも寂しい時代を生きてあのような曲を生み出したのだわと、しみじみ思いました。生まれた時代が違っていたらなどと仮にも思うものではないです。

Butasyabu

 さて、ここはひどい天気ですが、茅野の「たてしな自由農園」では最盛期並みのお値段で茄子を売っています。手に入るうちにしっかりと茄子の醍醐味を味わいたいと思います。焼き茄子なんてどうでしょうか。非常にシンプルなのですが、豚冷しゃぶと一緒にポン酢でいただきました。茄子の表面の香ばしいさは、あっさりした豚肉に良く合います。また、料理の手順としても同時に進行しますから比較的短時間ででき上がります。
 茄子は、ヘタをとらずにそのまま中火でグリルで丸焼きにします。3~4回場所を変えながら周囲を焼いて、最後に火を強くして香ばしい焼き色をつけます。爆発させないようにできると良いのですが、パンパンに膨らんできますから最後のあたりで注意しながら焼きます。そのへんは経験でわかってきます。焼けたナスはすぐに水に浸して荒熱を取り、表面の皮を剥いて繊維に沿って縦に切り分けます。

Nasu

 豚冷しゃぶの作り方は言わずもがなとは思いますが、ちょっと触れておくと1リットルのお湯に酒カップ1/2と塩を小さじ1/2を加えて静かにたぎらせながら、肉を数枚ずつ入れて茹でます。肉の色が変わったら手早く引き上げて氷の入った冷水に落として、肉を締めます。キッチンペーパーなどで軽く水気を吸い取ります。タレは、作り置きの酢昆布醤油を豚の茹で汁で薄めます。毎度のことですが、この茹で汁で味噌仕立ての根菜汁を作ります。豚肉の美味しい部分を全て包み込んだような味噌汁ですから、これをいただいてしまうとメインの豚肉がまるで「カス」のように思えてしまうので困りものです、ここだけの話。

Misosupu
 茄子を焼きながらお湯を沸かして豚しゃぶを作る様子がイメージできましたか。では、早速どうぞ。

材料

  • 豚しゃぶしゃぶ用スライス肉・・300g
  • 茄子・・5本
  • 酢昆布醤油・・適宜(約100cc)レシピ☛
  • 薬味葱・・適宜
  • 紫蘇の葉・・適宜
  • 水・・1リットル
  • 酒・・カップ1/2
  • 塩・・小さじ1/2

根菜味噌汁

  • にんじん・・60g
  • 牛蒡(ゴボウ)・・1/2本
  • 油揚げ・・1枚
  • 細葱・・適宜
  • 味噌・・大さじ3~4

作り方

  1. ナスはヘタをつけたままグリルの中火で途中、回して場所を変えながら全体をゆっくり焼く。
  2. 香ばしい香りが立ってきたら火を強めて表面に焼き色を入れ、冷水にとって荒熱をとる。
  3. 茄子を焼き始めると同時になべに1リットルの水を沸かし、沸騰したら酒と塩を加え、最小にたぎる火加減に落とす。
  4. ボールに氷水を用意する。
  5. 肉を静かに数枚入れ、色が変わったら氷水に浸して締め、笊にとる。
  6. 3の茄子の皮を剥き、縦に切り分け、キッチンペーパーで水気を吸い取った5の肉と一緒に皿に盛り付ける。
  7. 細葱を小口に切り紫蘇の葉を千切りにしてふりかける。
  8. 豚肉の煮汁を弱火で沸騰させ、浮いた灰汁を取り除く。
  9. 下茹でしたにんじんとゴボウを加えて火を通し油揚げを加え、味噌で調味して細葱を散らす♪

続きを読む "焼き茄子と豚冷しゃぶ:少し形になってきたHint&Skillのページ"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009-06-15

黒鯛の刺身・黒鯛の和風包み焼き・黒鯛のあら汁:黒鯛の一尾丸ごと使いきり料理:子育に忙しいママへのメッセージ

 わりと普段から見かける黒鯛です。不覚にも午後買い物に出かけたので選ぶほどの数がなく、帯に短し襷に長しのような大きさばかりで迷いに迷ったのですが、少し大きめの40cm程の丸ごと一尾を選んで、鯛尽くしな献立になりました。

Po

Io  頭を切り離して縦に二つ割りにして、味噌汁の出汁をとって一品と、二枚に卸した骨のない方は皮を引いてお刺身に、骨付きの身は三つにぶつ切りして和風の包み焼きにしました。包み焼には、塩水に半日付け混んだ木綿豆腐を一緒に蒸してみました。
 黒鯛は、かなり鯛に近い味わいがあって、鱸(すずき)にも似ていると思って念のために調べてみたらやはりそうでした(市場魚貝類図鑑☛)。鯛と同様、捨てるのは内臓くらいです。鯛の仲間に共通して言えるのは、身は甘く、癖のない脂も程々に乗っていて美味しいです。アラからは美味しい濃厚な出汁が取れて、味噌と抜群の相性です。作り方は簡単で、臭み抜きのための塩締めをした身に熱湯を回しかけて鱗などを取り除き、きれいに洗い流してから20分ほど水から煮て出汁を取ります。黄色掛かった色になれば充分濃厚な出汁が取れた証拠。ここに味噌と酒を少量加えて調味したら葱を散らして頂きます。この味噌汁は、特にお酒を頂いた後にはとても癒される美味しさです。

P6140011

Lo P6140005 P6140006

P6140013    【画像中央のピンク色は卵です
 手順としては、時間の一番掛かる出汁取りから始めます。まず切り離した頭の塩締めをしている間に、身を捌いて、包み焼きの具を切リ揃え、シートに包むまでを終わらせます。焼き時間の頃合をみてオーブンの予熱をします。熱湯で頭を湯通しして水から出汁取りを始めます。刺身は、オーブンで焼いている間に削ぎ切りにして皿に盛り付けてます。

Ui

 この順番で進めると、出汁を取り始めてから味噌汁になる頃には、全部同時に30分程で出来上がります。料理の経験や慣れなどの個人差はあるので、30分から1時間の幅で見るとしても、これで黒鯛料理三品が家庭でできるとなれば、かなり安価な豪華料理を頂くことができます。このような一尾使いの料理は、合理的で賢い料理としての可能性を含んでいると思います。他に必要な要素は、思い切ってやってみる勇気でしょうか。やってみると意外に簡単にできるものです。

材料(三人分)

  • 黒鯛(40cm)・・1尾
  • 大葉・・10枚(刺身用)
  • 塩漬け豆腐・・300g
  • 椎茸・・3個
  • 人参・・5cm
  • エンドウ・・6個
  • 割り下・・小さじ3
  • オーブンシート33cm×33cm・・3枚
  • 味噌・・大さじ4
  • 酒・・大さじ2
  • 長葱・・5cm
  • 割り下のレシピ☛作り置き調味料  

作り方

  1. 鱗をおろし、腹ビレの尻尾に近いほうとエラの延長線の頭の上部を結んだ直線に包丁を入れて中骨に当たるまで包丁を入れる。(出刃包丁お勧め)
  2. 次に裏返し同じように包丁を当てて、今度は中骨を切り落として頭を分離する。
  3. 頭は胸ヒレを広げるようにまな板に立てて、口に包丁の先を差し込んで一気に切り下ろして頭を二つに切り離す。
  4. 3の両面に塩振って水がにじみ出るまで10分程置き、笊に広げて熱湯を回しかけ、冷水で洗い流す。
  5. 4の塩締めをしている間に、鯛の内臓を包丁の先で引っ掛けて取り出し、洗い流してから二枚におろす。
  6. 鍋に1リットルほどの水と4の頭を一緒にして中火にかけ、2~3回アクを掬い、煮汁が薄黄色くなったら味噌と酒を加え葱を散らす(仕上げを他と一緒にする時は一旦火を止め、9で仕上げる)。
  7. 骨付きの身の方は三つにぶつ切りにし、骨のない身は頭が付いていた方から皮を剥いでラップに包んで冷蔵庫で保存する。
  8. オーブンシートを並べ、鯛、人参、エンドウ、塩漬け豆腐、椎茸を並べたら割り下を小さじ1回しかけ、画像のように包み、この後230度で15分焼く。
  9. オーブンを予熱して焼きながら、刺身を切り、味噌汁を仕上げて全て完成♪

続きを読む "黒鯛の刺身・黒鯛の和風包み焼き・黒鯛のあら汁:黒鯛の一尾丸ごと使いきり料理:子育に忙しいママへのメッセージ"

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2009-04-25

筍汁と牛ネギ丼:日本は法治国家じゃないの?

 SMAPの草彅 剛さんが「全裸で逮捕」とニュースが23日の昼頃からNHKニュースで延々と流れたのが私が知った最初の報道です。その後、いつものことですが、大騒ぎになってしまいました。子どもから老人までファン層が厚く、国民的なアイドルなのでそれも致し方ないことかもしれません。それに今更ここで取り上げるほどのこともなく、専門的な立場の方などがきちんと分析もされているようです。ですから、極個人的な意見だけでも書いておこうと思います。  
 私は、先日の和歌山のヒ素事件の最高裁判決にもかなりの違和感を感じています。また、今月の中ほどに判決が出た、防衛医大の教授の冤罪が晴れた最高裁の判決など、一連の裁判のあり方というか日本の司法の問題なのか、私の感覚や捉え方の方がいよいよおかしいのかと、共通して解せないものがあります。一言で言うと、「疑わしは罰する」という事が引き起こした、極端な人権の侵害を国が堂々とやってのけているという批判的な見方で捉えているということです。人を有罪にするにも無罪にするにしても、同情や偏見などからではなく、公平に民主的であるのが裁判だと思うのですが、どう考えてもそうは思えない状況証拠と根拠が明らかではない証言からの死刑判決(ヒ素事件)や、被害者からの訴えだけで立件し有罪判決を下したための冤罪(大学教授の痴漢行為)。とどめは、草彅 剛(公然わいせつ罪)の逮捕です。草彅の件は、酔っ払って泥酔した挙句保護されたというのでしたらわかりますが、何をもって逮捕なのかがさっぱりわからないまま、拘束時間切れの釈放という流れになっています。それでも書類送検だそうです。
 こういう場に、推測や下衆の勘ぐり的な言葉などは慎むべきかもですが、言わせてもらうと、痴漢の事件は時を同じくして、早稲田大学客員教授在職中の植草一秀が度重なる痴漢行為で逮捕(参照☛)で実刑判決を受けていた頃と重なり、いわば「お手柄」的なウケ狙いのような逮捕劇を狙ったのか。ヒ素事件の時は、丁度オウム心理教の大量殺人事件の四年後と重なる(大量殺人テロ)ビッグな逮捕劇でした。草彅逮捕は、芸能人の「大麻所持」を疑われ、逮捕者続出のお手柄劇を妄想したのではないかと思ったのです。だって、ただの泥酔○ぽこ丸出し芸能人の失態に過ぎないことで、尿検査の結果白にもかかわらず、家宅捜索をするまでの意味が不明です。素人の私が思うこのような違和感は、そう思う私がおかしいのでしょうか。
 この「お酒の飲み方」についてちょっと付け加えておきます。男性だけに限った話でもありませんが、特に男性は酒で一生を台無しにしたと言われる人も多いわけで、その飲み方というのは昔は、諸先輩方が教えたものです。家族であれば、父親が成人した息子と一杯飲むのを楽しみにしていたというのもあります。酒に飲まれるなと癖の悪い飲み方をすれば叱られましたし、泥酔しても介護役の誰かに戒められたり、数々の失態に自分が懲り懲りしながら、大人のお酒の飲み方を学習したのです。因みに、私はお酒には強い方で、飲んでも酔えないタイプです。これまでの人生で正体がわからなくなるほど飲んだ経験もない上、どこまで飲めるかと目一杯飲んでみたなどという経験もありません。逆に酔わずに飲めるので、体の為、飲み過ぎないようにいつも途中で止めています。一緒に飲んで酔っ払っている人は、私がずっと飲んでると勘違いしているようですが、サッと飲んで後は氷水でした。今頃の告白です。
 兎に角、飲み方というのは一度失敗したらわかることだと思うので、若い頃にちゃんと通るべきところを通って、学習する事です。ですから草彅が34歳だと知って驚いたのですが、飲み方として今回の失態そのものから逆に言うと非常に若い飲み方です。「あんた、馬鹿だね」って言われて、若気の至りで納まるのは20歳代です。三十路過ぎてこれでは様にならないですよ。もしも、普段から癖の悪い飲み方をするのであれば、6時間も付き合って一緒に飲んでいた同伴者が何故そのまま帰すかです。それと、今回のように何か面白くないことがあって飲んだにせよ、これが生き方だと思います。自分らしく生きるということがまだ見つからずに苦しい思いを抱えているのかなと推測しますが、どうか、自分をもっと解放して正面から向き合いなさい。生まれ変わるくらいの気持ちで出直すと良いです。
 名誉の為というのも変ですが、[草彅君は普段真面目な人格の持ち主だから、お酒に逃げる・・」などと、放じているのを耳にしたのですが、それ、名誉毀損に当たることです。こういった類の発言をよく平気で、しかも報道という公的な場で言えたものだと呆れます。これも私がおかしいのでしょうか。

P4230007

 さて、今日は先日頂いた筍と野菜を沢山入れた味噌汁です。具が沢山なのでちょっとした煮物のようですが、筍を味噌味にするのは、炒め物でも大変美味しく止められません。いつも食べ物の話をする友人と先日も筍の話をしたばかりですが、そうそう、彼女も食の事を中心にブログを始めたと言うので、一度訪ねてみてください(宮坂家の食卓☛)掘ったばかりの筍は糠で茹でる必要もなく、普通に茹でるだけでエグミ等残らなくて大変柔らかくて美味しいという話で盛り上がりました。知る人ぞ知る筍のお話しですが、香りの豊かな信州味噌で食感を楽しめるのが何よりです。

P4230009

 牛ヒレをサッと湯通しして牛ネギ丼を作ったので、残りのお湯をたぎらせて灰汁を除き、これを出汁に筍の味噌汁を作ったのです。ちょっと変わっているかもしれませんね。牛ネギ丼は、いつもなら豚肉で作る例の「男料理」からアイデアを拝借しています。両方一緒に作ったのですが、時間的にはとても短時間です(約30分)。牛肉の湯通しが終わって出汁ができた時、すぐに味噌汁に取りかかれるように野菜を切り揃えて別の鍋で少な目の水から煮始めておきます。牛肉を湯通しするための水はカップ2ほどですから、最終的に出来上がる味噌汁の水量からその分を差し引いておきます。

P4230011

 この料理でしたらアレンジは幾通りにもできるので、週末の冷蔵庫と相談して無駄に野菜を捨てたりしないで済むと良いと思います。

材料
筍汁

  • 茹で筍・・200g
  • 牛蒡・・1本
  • 人参・・50g
  • 大根・・5cm
  • じゃが芋・・1個
  • こんにゃく・・1丁
  • ブナシメジ・・1株
  • 長葱・・10cm
  • 水・・600cc
  • 牛肉の湯通しの残り汁・・カップ2
  • 信州味噌・・80g

少し残っていた鶏の胸肉を加えています(60g)。
牛ネギ丼の材料(2~3杯分)

  • ご飯・・3杯(多めに)
  • 牛ヒレ肉・・150g
  • 細葱・・大さじ4
  • ポン酢・・大さじ5~6杯
  • 水・・カップ2

作り方

  1. 長葱以外の筍汁の野菜を全て一口大に切る。
  2. こんにゃくはアク抜きの為サッと茹でて一口大に千切り、じゃが芋は水にさらして粉っぽさを除く。
  3. 鍋に筍汁の分量の水を用意し、ブナジメジと長葱意外を全て一緒に中火にかけて煮始める。
  4. 牛ヒレ肉は2mmほどにスライスして分量のお湯を鍋で沸かし、沸騰直前に軽く色が変わる程度に湯通しして笊に上げておく。
  5. 残った茹で汁を煮切って浮いた灰汁を取り除いたら3の煮汁に足して具に火が通るまで煮る。途中灰汁を掬う。
  6. 5の具に火が通って柔らかくなったらブナシメジを加え味噌を溶かし、長葱のスライスを乗せる。
  7. 大き目の器にご飯を盛り付け、4の牛肉を乗せポン酢をかけたら細葱の小口切りを乗せて出来上がり♪

| | コメント (0) | トラックバック (0)