豆腐

2013-03-13

豆腐ステーキと蕗の薹と豚ひき肉のあんかけ

 311が過ぎ、春がやっときたなとしみじみ感じる。
 二年前の東北の太平洋側に地震と津波が残した傷、と言っていいのだろうか、当時のいろいろな痛ましい状況を思い出していた。幸いと言うか、あの年の春の訪れが早く、家を失った人々が避難所の寒さに何とか耐え忍ぶ姿が脳裏に戻ってきた。それを思いながら、なぜ私の目にも涙?いったい私は何に触発されて感傷的になっているんだろうか?少し自分に向き合ってみた。
 被災された人達は、二年前のあの経験に涙しながらも、生きていく方向を模索しながら生き生きとしている反面をきちんと備えている。「生きるというのはただ生きるだけ」と、難病を抱えながら今自分が生きていることを日々確認しながら、明日に生きる人の言葉が、なんとも短く言い当てている。とりあえず私にはそれらを苦にすることもなければ、何でもできる自由も体もある。それなのになぜできないのか?なぜ、何かをしようとしないのか?と、自問自答を繰り返すと苦しくなって泣きたくなる。急に吹き荒れる偏西風で黄砂やPM2.5が懸念されたかと思えば、スギ花粉。日本中で春の訪れを感じるどころか、なんとも異様な空気に包まれる。
 前項で書いた「考える生き方」を拝読して(参照)、いろいろと思うことがあり、引いていく自分の姿のままにしておきたいのが本心。これに関してはいつか書けるとも思えず、書けば解決することでもなく、なんとなく悶々とはしているが。
 そういうことも相まって、それもこれも贅沢な悩みだな。と、少し気持ちを吹っ切った。

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 先週まで、温泉からの帰り道では髪の毛が凍りつくほど気温が低く、道端に寄せられた雪が日中融けて流れ出した水は夜になるとバリバリに凍っていたのに。雪をどかして見ると、頭が茶色くしもやけになった蕗の薹を見つける。なんとも嬉しい。お前は、いつもの年と同じ場所に出てくるんだね。今年もいただきますよ。と話しかけて10分もそこらを探すると、両手に乗らないほど見つかる。これ以上は食べきれない、と思うだけにして摘み終わる。

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 いつもは天ぷらがその最初の料理だが、次に、どう料理してやろうかと考え、蕗の薹の苦味と香りを出来るだけ味わえるように、香ばしく焼いた豆腐にあんかけソースとして豚ひき肉と一緒にしてみたら、なんだか幸せになった。あまりにおいしかったので、簡単だし、ここにレシピをしまっておきたくなった。

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 少し残念なのは、誰でも蕗の薹が食べられるわけじゃないこと。なのに、ここにレシピを載せてもなあと、また例のごとく後ろ向きになって書かなくなりそうになった。が、それもあえて吹っ切って前に進もうと、そうしてみようと、それがただ生きることなんだと思えた次第。
 蕗の薹に巡り合えるチャンスがあったら是非、この料理をお試しあれ。とても美味しいよ。

材料(二人分)

  • 蕗の薹・・30g
  • 木綿豆腐・・1丁
  • 豚ひき肉・・60g
  • 鰹出汁・・200cc
  • 薄口醤油・・大さじ1
  • 味醂・・大さじ1
  • 砂糖・・小さじ1
  • 塩・・ひとつまみ
  • 片栗粉・・小さじ3(同量の水で溶く)
  • 小麦粉・・少々
  • オリーブオイル・・小さじ2

作り方

  1. 豆腐は火が通りやすいように厚みを半分にし、鍋で豆腐がすっかり被るくらいの水から中火にかける。
  2. 1の豆腐がゆらゆら動いて来たら笊に上げ、まな板に並べて斜めに倒して10分ほど水気を切る。
  3. 50度のお湯を作って蕗の薹を綺麗に洗う。青々しくなり、汚れがよく落ち、香りが良くなる。(50℃洗い
  4. ひき肉は排水用のネットなどに入れて蕗の薹と同様に50℃のお湯で10秒ほど洗って水気を絞る。アクがなくなって肉の臭み、油脂が適当に抜ける。
  5. 浅い鍋に鰹出汁と4のひき肉と調味料を加えて中火でかき混ぜながら火を通し、水溶き片栗粉でとろみをつける。

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  6. 2の豆腐の両面に塩・胡椒し(分量外)、指で摘んだ小麦粉をパラパラと振って油を引いたフライパンで香ばしく両面を焼く。
  7. 豆腐が焼き上がってから5のひき肉あんかけに刻んだ蕗の薹をサッと混ぜ、焼き上がった豆腐にたっぷりかけて出来上がり♪

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2012-11-06

干豆腐(かんとうふ)の魅力とは:白菜の炒め物

IMG_1218豆腐の魅力を端的に伝えるとしたらどう表現したらいいだろうか。今日の料理で紹介する干豆腐が、豆腐の加工品であることは言うまでもないが、今までにどれほど豆腐を賞賛してきたことかと振り返ると、この干豆腐に関しては考えこんでしまった。とにかく豆腐の中の豆腐と言った味がする、ゴムにも似たような弾力のある食感が特徴だ。この「ゴムにも似た」というのもあまり良く言い当てているとも言えないのだが、語彙が貧弱で干豆腐には本当に申し訳ないと思っている。

中国から輸入された中国食材であるにもかかわらず、なんとも日本の豆腐らしい味がする。私の言うこの豆腐らしさの基準とは何か、これも説明しないと人それぞれだと思う。私の基準は、豆腐製造中にしか食べられない「おぼろ豆腐」と呼ばれている、型に入れて水を抜く前の温かい豆腐がそれだ。豆腐製造には幾つか工程があるのでかる~く説明しちゃうとこう。

茹でた大豆をミキサーでペースト状にし、これを大量の水から煮立つ直前まで煮る。これを布で漉して白い液体だけにする。残ったカスがおからである。この液体を鍋で加熱し、沸騰直前ににがりを投入した時できる塊がおぼろ豆腐である。これをお玉で掬ってそのまま食べるのは格別である。残りの濁り水が豆乳である。このおぼろ豆腐の大豆の香りと甘みがなんとも美味しいのだが、このおぼろ豆腐を型に入れて重石をし、四角く切って売っているのが豆腐である。水分を抜いて味気なくしたのが豆腐の正体で、つまり、大豆のカスを食べているようなものだ(と、私は思っている)。豆腐を手作りした人なら、豆腐の美味しさが何たるかは知っていると思う。で、知らない人にその風味と味を教えてあげたいと思う時、なかなかサンプルになるような美味しい豆腐に出くわさないので困る。そこで、豆の香りが豆腐くささなのだということを証明できるのは、干豆腐ではないかと思えた。
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この干豆腐の具体的な製造工程は知らないが、豆腐を圧縮して硬いシート上にしたものを何枚も重ね、たたんで袋詰めされている。別名、百頁(ばいいえ)とも呼ばれている。使い道に合わせて適当な大きさに切り出し、湯通ししてから使う。今日は、3センチ角くらいに切って白菜やキノコ、牛肉などと炒めあわせたり、千切りにしてきゅうりや錦糸卵と一緒に中華和えものにしてもいい。何かもう一品アクセントに欲しいという時、干豆腐の食感がそれを助けてくれると思う。また、シート状で広げるとそこそこの広さがある、春巻きのように何か具を包んで揚げたり蒸したり、何にでも応用できる豆腐である。

さて、どこで入手するのかと言えば、横浜中華街の食材店にはもちろんあるが、横浜に限らず、全国の中華食材店で扱っているはず。今回は、上野に行ったついででアメ横に寄ったので「亜州食品」(参照)で400円(500g)で購入した。冷凍保存なら二三年は十分持ちこたえるというもので、一度解凍して残りは使いやすい分量に切り分けて再冷凍しておくと良いとアドバイスされた。
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干豆腐の風味を味わえるよう、淡白な白菜とキノコに少し牛肉を使ってオイスターと醤油ベースの味付けにしてみた。味がよく絡むように最後に片栗粉で少々とろみを付けるだけの簡単な炒めものだ。レシピは参考までに。

材料(3~4人分)
・ 干豆腐・・100g
・ 白菜・・4~5枚
・ キノコ(えのき茸、エリンギ、キクラゲなど)・・70g
・ 牛肉切り落とし・・70g
・ 長ネギ10cm・・あらみじん切り
・ 生姜みじん切り・・大さじ2
・ 片栗粉・・小さじ2(同量の水で溶いたもの)
・ オイスターソース・・大さじ1
・ 醤油・・大さじ1
・ 酒・・大さじ1
・ 塩・胡椒・・適宜
・ 炒め油・・大さじ1

作り方
1. 白菜は白い芯の部分と葉を切り分け、芯の部分は6~7cmの短冊に、葉は3cmほどのぶつ切りに切る。
2. キノコは適当な大きさに裂く。
3. 牛肉は3cmの幅に切る。
4. 干豆腐は3cmに角切りして1分程鍋で沸騰したお湯で湯通しし、ざるに上げておく。
5. オイスターソースと醤油、酒を一緒に合わせておく。
6. フライパンに分量の油から小さじ1ほどの油を回して牛肉を広げて中火にかけ、肉の色が変わり始めたら他の牛肉を広げて焼く。出てきた肉汁はキッチンペーパーで吸い取る。(毒出し:「水島シェフのロジカルクッキング」参照)
7. 肉の色が変わったらいったん取り出し、キッチンペーパーでフライパンの汚れを拭き取り、みじん切りの生姜と長ネギ、残りの油をフライパンに入れて弱火にかけ、ゆっくり香りを出したら一旦火を消す。
8. 7のフライパンに野菜とキノコ、4の干豆腐をほぐして入れてよく混ぜあわせてから弱火にかける。
9. 野菜は時々上下を返して混ぜ、出てきた水分はキッチンペーパーで吸い取り(毒出し)、10分ほど野菜がしんなりするまでゆっくり炒めあわせる。
10. 6の牛肉を戻し入れ、塩・胡椒で2~3分弱火で炒めたら5の合わせ調味料をまわしかけて全体に2~3分炒めてなじませる。
11. 最後に水溶き片栗粉をまわしかけて2~3分炒めて片栗粉を安定させて出来上がり♪

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2010-11-27

小松菜と焼き豆腐の餡仕立て:短時間料理にするポイント

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 このところ洋風料理が多かったので、久しぶりに和食です。
 シンプルに、旬の小松菜とエノキダケ、片栗粉をまぶして香ばしく焼いた豆腐を出汁にとろみをつけて仕上げた温かいおかずです。とろみが付いていると冷めにくく、いつまでも湯気が立ち上っているので食卓があたたかい雰囲気に包まれます。そして、フーフーしながらいただくのがいかにも待ち遠しかった、となんだかほっとします。
 このような料理は短時間でできると嬉しいのですが、揚げ豆腐となると一手間になるのか、敬遠されがちです。そこで、簡単に手軽に作るための手順と、美味しさを損なわない下準備のポイントに重点を置いて作ってみました。誰にでも簡単に美味しく作ることがでると思います。

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▶1、まず、小松菜はビタミンやクロロフィルの変質が起きないように、70度のお湯に2%の食塩を加えて色が鮮やかになるまで茹でます(☞godmotherのHint&Skill) 。この後直ぐに色止のために水に浸し、軽く水気を絞ります。この小松の下準備を整えるのと同時に出来ると良いのが豆腐の準備です。
 両方共、同時に出来上がるように時間を見計らうと、夕食の食べ頃から逆算して作りか始める事ができるので温かいうちに食すことができます。が、慣れないうちはどちらか先に取り掛かり、途中に余裕ができたら次を作り始めます。
 ▶2、私の場合なら、豆腐の水切りをしている間に小松菜の掃除をし▶3、茹でるお湯を沸かしている最中に、豆腐に片栗粉を刷毛でまぶしつけます。▶4、小松菜を茹でながら豆腐をフライパンで焼き始めます。▶5、最後に出汁を煮立てて材料を温め、片栗粉でとろみをつけます。手順はこんな感じなのですが、これを揚げ出し豆腐にすると時間がかかるので手順も変わります。
 また、豆腐の面積を広くして焼き時間を短縮することもできます。つまり、豆腐は小さく切らずに厚みを三分の一に切れば、手間も三分の一になります。
 豆腐を薄く切るには、包丁を寝かしてまな板と水平にスライドさせるのですが、これが難しいという人にとっては、最初から豆腐を切りたい厚みに縦に切ります。この方法は確実ですが、その代わり一つが小さくなり数が多くなるので粉をまぶす手間が増えます。
 ▶1、切った豆腐に片栗粉を刷毛で薄くまぶし、油を引いたフライパンで焼きます。オイルは、醤油味と喧嘩をしない癖のないタイプが良いです。▶2、下準備が整ったら出汁を鍋で温め、沸騰間際で全ての材料を加えます。▶3、再度煮立ってきたら味付けして片栗粉でとろみを付けます。▶4、片栗粉がしっかり粘りを出すまで2~3分静かに煮こみ、最後にゆ柚子の皮を散らします。

材料

  • 小松菜・・1束(300g)
  • 木綿豆腐・・300g
  • エノキダケ・・適宜
  • 鰹出汁・・300cc
  • 柚子の皮・・適宜
  • 片栗粉・・大さじ1
  • とろみ付け用片栗粉・・小さじ2(同量の水)

合わせ調味料

  • 醤油・・大さじ2
  • 酒・・大さじ2
  • 味醂・・大さじ1

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2010-09-27

おからの巾着煮(油揚げの袋詰め煮)

 暑い暑いとうだっていた先週が、嘘のように寒く冷え込むようになりました。一気に例年とおりに戻るならまだしも、最低気温が10度という寒さです。体調を崩したりしないよう、衣服の切り替えなどの気配りが必要になります。そんなわけで、食卓も一気に冬ヴァージョンに様変わりです。鍋物にしました。

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 今日の鍋は、おでんの前振りとでも言いますか、メインはおからの茶巾です。献立を立てた時点では茶巾煮だけでしたが、大根や買い置きの具を見繕っておでん風に土鍋で煮込みました。

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 この茶巾と言う方法はまことに便利な方法で、中に何を詰めてもいいのです。今日のおからは下味程度に煮てあって、それだけでも食べられますが、鰹出汁に浸してさらにゆっくり煮込むと、非常にしっとりとしたおからの煮物に早変わりします。おからだけでは寂しいのでにんじんときくらげの千切りを混ぜて味付けしてありますが、このおからの作り方は、「おからとひじきの出汁煮:臭みのないしっとりしたおからにする秘訣」
☞レシピ)のとおりに作りました。混ぜる出汁は半分で、味付け調味料も半分です。ぽろぽろした感じに仕上げてスプーンで油揚げに詰め込み、スパゲッティーを縫い針に見立ててちくちく袋を閉じます。楊枝やかんぴょうで結ぶ方法もありますが、スパゲッティーだと簡単ですし、そのまま食べられます。

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 沢山作って冷凍保存もできるので、煮物などにどんどん使いまわすとよいです。実は、おからは400gとか500g単位で袋売りが多いので、茶巾の冷凍保存なら扱いが楽ちんです。

材料(茶巾8個分)

  • 油揚げ・・茶金用8枚(通常の1/2のサイズ)
  • おから・・200g
  • にんじん・・70g
  • きくらげ・・5g
  • スパゲッティー・・2~3本
  • 鰹出汁・・200cc
  • 醤油・・大さじ31.5
  • 砂糖・・大さじ1
  • 酒・・大さじ1.5

他の具

  • 大根・・500g
  • 竹輪・・二本
  • こんにゃく・・1丁
  • さつま揚げボール・・8個

出汁の分量

  • 鰹出汁・・1000cc
  • 白醤油・・大さじ2
  • 酒・・大さじ2
  • 塩・・小さじ1

作り方

  1. 大根は米のとぎ汁で茹で始め、沸騰後火を弱めて5分茹でた後蓋をしたまま最低30分は予熱で火を通す。
  2. その間に、こんにゃくは下茹でし、竹輪、油揚げ、さつま揚げは熱湯で油抜きする。
  3. おからは、でいればフッ素加工のフライパンで乾煎りする。なければ通常のフライパンで焦がさないようにサラサラになるまで乾煎りする。
  4. 別の鍋ににんじんときくらげの千切りを分量の鰹出汁200ccで煮て火を通し、調味料を加えて味付けしたら3のおからを加えて混ぜ合わせる。
  5. 2の油揚げを破らないように真ん中を広げ、4のおからの1/8を詰め込み、パスタで口を閉じる。
  6. 平鍋に「出しの分量」の鰹出汁に1の大根を洗って一煮立ちさせる。
  7. 調味料で味付けし、2のこんにゃく、竹輪、さつま揚げを食べやすい大きさに切って加え、5の茶巾も並べて10分ほど弱火で沸騰させないように煮る。
  8. 好みで練り辛子などを添えて出来上がり♬

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2010-09-23

里芋とベーコン、揚げ出し豆腐の含め煮:里芋の旬をいただく:スピード料理

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 先日NHKあさイチご飯でおいしかった「里芋とベーコンの炒め物」(☞レシピ)の組み合わせに甚く感動してしまい、あの組み合わせで何か違った料理法で楽しみたいとぼんやり考えていました。これにヒントとなった料理があります。
 ここのレシピを参考に、ぶりさんから高野豆腐のゴーヤの中華旨煮を作ってみた(参照)と知らせをいただき、早速飛んで見に行ったら、なんて美味しそうに出来上がっているでしょう、とびっくり。変なもので、自分のレシピなのに我が事は飛んでしまうのです。ここに書いた時点で、多分紐付きではなくなって、すっかり公共物のようなスタンスに変わってしまうようです。
 さて、ここで閃いたのが里芋のつるんとした食感と、揚げ出し豆腐の食感を出汁で味わうという料理。これまで油の扱いが楽だという理由もあって高野豆腐を多く使ってきましたが、思い切って木綿豆腐にしました。その代わり、しっかり水気を抜いて表面の片栗粉が油で剥がれ落ちないように薄く軽くまぶしてみました。
 何故豆腐の揚げ出しを敬遠するかというと、まず、しっかり水を切るのに時間がかかることと、片栗粉が剥がれ落ちやすいので油がいっぺんに汚れて老化が早くなるのです。また、水切りが充分でないと油が跳ねるので、後の掃除に気を使からです。但し、食感はつるんとしたプリンのようになります。要は、「プリン」と「扱いやすさ」を天秤に掛けてみてどちらか良い方を選べばよいのです。

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 結果はかなり美味しくできましたが、勿論、高野豆腐でも良いと思います。今日のメインは里芋なので、その選択は自由でよいと思います。里芋の使いきりを心がけても、残る時は残るものです。少しでもそれなりにできる含め煮です。
 また、里芋は洗って耐熱皿に載せ、レンジで(600w)で5分蒸し、そのまま冷まして余熱で完全に火を通します。皮を剥いて煮込むだけなので時間はかかりません。

材料

  • 里芋・・250g
  • 舞茸・・1パック(120g)
  • 木綿豆腐・・300g
  • ベーコン・・70g
  • 鰹出汁・・250cc
  • しょうゆ・・大さじ1
  • 酒・・大さじ1
  • 味醂・・大さじ1
  • 片栗粉・・大さじ1.5

作り方

  1. 木綿豆腐は食べやすい大きさに切り軽く重石をして水抜きし、布巾で良く水気を吸い取る。
  2. 里芋は洗って耐熱皿にのせラップをふんわりかけて6分蒸らし、そのまま冷ます。
  3. その間に舞茸をほぐし、ベーコンを1cm幅に切る。
  4. 揚げ油を180度に加熱する間に、1の豆腐に刷毛で片栗粉を軽くまぶして揚げる。
  5. 2の里芋の皮を剥き、5mmの厚さに輪切りにする。
  6. テフロン加工の鍋にベーコンを並べて中火で加熱しながら油を出し、5の里芋と2の舞茸を炒める。
  7. 舞茸の香りが出てきたら出汁を加えて煮立たせ、酒、醤油、味醂と4の揚げ豆腐を加えて3~4分煮込む味見をして塩で調節する♬

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2010-09-20

豆腐と丸茄子のスパゲッティー:豆腐と丸茄子のソテーのリメイク

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 今年はバジルが沢山葉をつけてくれたので、思いのほか沢山のバジルソースができました。お陰で冷凍庫には所狭しとトマトや豆類、ソース類で一杯です。暑いのには閉口しましたしたが、日照が長くて野菜が良く育ち、味が乗ったおいしさが際立ちました。特にバジルソースは絶品で(☞レシピ)、焼いた豆腐や茄子につけるだけで上等のオードブルで(☞レシピ)、今年の夏は本当に良く食べました。先日、少し多くおかずがあった日にこの豆腐と茄子のソテーが残り、翌日これをどうしようかと考えて作ったパスタです。昨日のお昼にも作ったのですが、ここで紹介しておこうと思えたので書くことにしました。
 食べやすく切った豆腐と茄子のソテーとパスタを一緒に炒めただけなので、レシピと言うほどたいそうなものではありませんが、我が家のように少人数では、豆腐一丁をソテーしてしまうと食べ残すことが気になって、作るのをやめようかと迷います。これは、どちらの家庭でも同じ悩みではないかと思います。

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 今日のレシピは、残ることを全く心配しないで思いきって豆腐一丁をソテーし、切った豆腐の枚数分の茄子のスライスを同様にソテーします。これを交互に並べたオードブル風の一皿をまず味わいます。そして、残ったら翌日はパスタ、という流れになればこのレシピが少し役立つかもしれません。
 残り物を使ったレシピの紹介のつもりですが、どちらかというと、バジルソースを作って豆腐と茄子のソテーを食べてもらいたい意向の方が強いかもしれません。
 とても簡単ですが、一応レシピも添えておきます。

材料(二人分)

  • スパゲッティー・・160g
  • 豆腐と茄子、トマトのオリーブオイルソテー☞レシピ
  • 残りもの・・1/3
  • 塩・・小さじ1/2
  • 胡椒・・適宜
  • 茹で汁・・100cc
  • オリーブオイル・・小さじ2
  • バジルソース・・適宜

作り方

  1. 鍋にお湯を沸かしてスパゲッティーを袋通りに茹でる。
  2. その間に同時進行で、豆腐と茄子のソテーを食べやすい大きさに切る。
  3. フライパンにオリーブオイルを引いて2を炒め、軽く塩と胡椒で炒める。
  4. 麺が茹で上がる直前に茹で汁を3にとってのばし、笊に上げた麺の水気を切って一緒に炒め合わせる。
  5. 麺が馴染んできたら味を調えて皿に盛り付け、バジルソースを回しかけて出来上がり♬

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2010-09-09

おからとひじきの出汁煮:臭みのないしっとりしたおからにする秘訣

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 今日は久しぶりのおからの炒り煮です。
 おからの説明は今更どうよと思うのでここでは省きますが、簡単に言うと、豆腐を作る時の絞りカスのことで大豆の「殻」です。これに「お」をつけて丁寧語として「御殻」と呼びます。絞りカスというとなんとなく悪いイメージになりがちですが、栄養的にも優れていて、ヘルシーな食材です。豆腐と同様に足が短く、腐敗しやすいので夏場は避けますが、薄味にして沢山食べられるようにしました。
 昔、私がまだうら若き主婦だった頃、おからの料理法を不思議に思っていました。何処かで美味しいおからの炒り煮を食べておからを見直した時、おからの魅力に取り付かれたのでした。生臭みがなく、なおかつしっとりとしていて出汁の味が染みているおからで、これが憧れで、どうしたらあのように作れるのだろうかといろいろ試行錯誤しました。今日のレシピは、その集大成と言ってもよいかもしれません。出来上がったおからからは、どれほどの手間をかけているかなどは計り知れないかもしれませんが、丁寧に作っています。
 まず、おからと具は別々に火を入れます。おからの生臭みは胡麻油などで充分炒り付けて、サラサラした粉状に煮あるまで炒って元々含んでいる水分を飛ばします。この作業ですっかりおからの臭いが抜けてしまいます。
 一方、具は、おからの中で味の存在感を出すために別に味付けをします。ここでいう味は、醤油や塩、砂糖などの味付けだけではなく出汁が重要です。コクのある濃い出汁を効かせて、醤油等の塩分はできるだけ少なくします。

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 出汁に良いのはアサリやホタテ、鰹節などで、出汁を取った後の身も後で和えますが、今回は鰹出汁を使っています。良く炒り付けたおからなら、重さの倍量の出汁を使って具を煮ておからを混ぜ合わせます。おからを加えてからは味付けはいじらないで一気に作り上げてしまいます。具を煮る時の味付けがポイントになるので、おからを足した分薄くなる味を推測して味付けします。この時、多少味が薄く出来上がっても、冷めると出汁のコクが出て薄味がかえって良い結果を生むものです。

材料

  • おから・・200g
  • にんじん・・70g
  • 油揚げ・・1/2
  • 乾燥芽ひじき・・18g
  • 鰹出汁・・400cc
  • 醤油・・大さじ3
  • 塩・・小さじ1/2
  • 砂糖・・大さじ1
  • 酒・・大さじ3
  • 胡麻油・・大さじ2

作り方

  1. 乾燥ひじきはたっぷりの水に浸して戻す。
  2. にんじんはと油揚げは3cmの短冊に切る。
  3. フライパンに胡麻油を引いて熱し、おからがサラサラになるまで良く炒り付ける。
  4. 別の鍋に出汁とにんじん、水を良く切ったひじきを煮る。
  5. にんじんに火が通ったら油揚げを加えて味付けをする。
  6. 5の味が調ったら3のおからを加えて炒り付ける♪

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2010-08-27

バジルソースにぴったりの豆腐と茄子のソテーにトマトミートソース

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 畑の丸茄子が毎日2~3個大きくなるので丁度いい具合に消費できています。この丸茄子は直径が7~8cmで小型ですが、実が締まっていてずっしりと重たいです。この質感と甘味が油との相性がよく、揚げ浸しによく作りますが(☞レシピ)、今日は、ソテーにして、豆腐と組み合わせました。豆腐の大豆の甘味と茄子の甘味が嬉しい一品です。
 これに合うソースはどうしようかと考えた末、ベランダのバジルを摘み取って、まずはバジルオイルを作りました(☞レシピ)。バジルと茄子は抜群の相性ですが、もっと一般的なのはトマトです。このトマトの酸味を効かせた何かを組み合わせるともっと美味しいんではないかと思ったところで、豚のひき肉とトマトを煮込んだシンプルなソースを、同時に簡単に作ってみました。甘いナスと豆腐に酸味の利いたトマトのミートソースをバジルソースがかっちりまとめてくれます。バジルソースの役割がはっきりした料理になりました。フランス料理的に、料理を部品化した感じです。その個々の部品のどれにも相性のよいバジルソースが必須です。

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 少しこってりとした感じに見えますが、野菜ばかりの組み合わせに少しだけ豚のひき肉がかかっている程度なので、軽いおかずです。
 また、ミートソースは、ひき肉と玉ねぎを炒めて冷凍トマトの皮を剥いて蒸し煮にし、トマトが解けて崩れたら少し煮込んで塩と胡椒で調味します。煮込みながらナスや豆腐を焼くのも同時で、忙しい料理ではありません。

➠お弁当に

材料

  • 丸茄子・・2個
  • 木綿豆腐・・1丁’300g)
  • トマトのミートソース
  • バジルソース・・適宜☞レシピ

ートソースの材料

  • 豚ひき肉・・150g
  • 玉ねぎ・・70g(1/2個)
  • 冷凍ホールトマト・・140g(小2個)
  • 塩・・小さじ1
  • 胡椒・・適宜

作り方

  1. ナスは1cmの輪切りにし、豆腐も同じ厚さに切って水切りをしておく。
  2. フライパンにオリーブオイルを引いて豆腐を並べ、弱火で両面を色よく焼く。
  3. 豆腐が焼けたら引き続き同じように茄子も焼く。
  4. その間に玉ねぎをみじん切りにし、鍋にオリーブオイルを引いて、透き通るまで炒める。
  5. 4にひき肉を加えて色が変わるまで炒めたら冷凍トマトの皮を剥いてそのまま入れ、蓋をして煮崩れるまで蒸し煮する。
  6. 5をよく混ぜ合わせて、煮汁がほぼなくなるまで煮詰め、塩と胡椒で味を調える。
  7. 2の豆腐と3の茄子を交互に皿に並べ、銘々で好みの量のミートソースとバジルソースをかけて頂く♪

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2010-08-17

高野豆腐の揚げだしとモロッコインゲンの冷たいお浸し

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 そろそろモロッコインゲンもお終いに近づいてきました。今年の種蒔きの時期があたりだったせいか、四種類の豆には満たされた夏でした。本来なら、春蒔きの収穫が終わったら入れ替わりに夏蒔きにすると秋にも楽しめるのですが、蚋に咬まれる騒ぎがあったり、雨が多かったりと、何かと時期を逸するに充分な理由が揃ってしまいました。この秋は少し寂しい畑になりそうです。
 今日は、最後の(我が家のは)モロッコインゲンと揚げた高野豆腐をタレに浸して冷たくした料理です。出汁は、鰹でしっかりとったので和風の味付けということで、私の好物の揚げ浸しです。新しいレシピではありませんが、モロッコインゲンとの相性が良いので、この組み合わせ自体が凄くお勧めな料理なのです。

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 モロッコインゲンは揚げても茹でても炒めても美味しい上、火の通りも良く豆が硬くないので食べやすいと言われます。今日は、だし汁が良くしみ込むように、軽く塩茹でしています。加えるタイミングは、高野豆腐fが揚がってだし汁に漬け込む時に一緒に浸します。高野豆腐に残っている予熱で全体の温度も上がりますので、すっかり冷めて出来上がった頃には味もしみ込んでいます。

材料

  • 高野豆腐・・80g
  • モロッコインゲン・・100g
  • 片栗粉・・大さじ2

出汁

  • 鰹出汁・・400cc
  • しろ醤油・・50cc
  • 塩・・小さじ1/2
  • 酒・・50cc
  • 砂糖・・大さじ1.5

作り方

  1. 高野豆腐は袋に書いてある通りに戻して、水気を固く絞る。
  2. インゲンは洗ってヘタの部分を切り落とし、2%の食塩を加えた熱湯で30秒ほど茹でる。
  3. 1の高野豆腐に刷毛で片栗粉をまぶす。
  4. 鰹出汁に調味料を加えて一煮立ちさせる。
  5. 180度に揚げ油を設定して(予熱して)を3の高野豆腐を揚げる(油の音が静かになるまで)。
  6. 5の高野豆腐の油を切ったら出汁に漬け込む。
  7. 最後にモロッコインゲンを加え、良く冷やしてできあがり♪

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2010-08-06

豆腐とトマトのそのまんまオリーブオイルソテー

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 暑いですね。
 暑い時間に暑い場所で、暑いものを作る私の暑さはもう大変なものです。長野県でも諏訪市はまだ涼しい場所の方ですが、それでもこのような涼しいところが連日30度以上にもなると、些か参ってきます。
 ということで、フライパンでソテーする料理。ぐっと簡単に。書く量もね。しかも殆ど放ったらかしなんです。ミニトマトの甘酸っぱさが豆腐を甘く感じさせてくれて美味しい組み合わせの料理です。

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 実は、トマトのソースを作って豆腐を食べたいと思ったのですが、ミニトマトは水分が少ないのでソテーした方が食べやすく、その方が美味しいかと思い、途中で予定を変更したのです。これが功を奏したわけです。乾燥させたバジルの葉を散らして香りをつけ、食べる時に塩をつけます。また、豆腐はできるだけ硬い木綿豆腐を選び1cmほどの厚みに切ってしばらく水切りした後オリーブオイルでじっくり焼きます。水が抜けて豆腐の甘味が凝縮されるので、大変美味しくなります。
 暑いので、できるだけ無理をしないで料理も簡単に美味しくできるものにしました

材料

  • 木綿豆腐・・300g
  • ミニトマト・・10個
  • バジルの葉・・適宜
  • 塩・胡椒・・適宜
  • オリーブオイル・・大さじ2

作り方

  1. 木綿豆腐は暑さ1cmの一口大に切ったらまな板にそのままおいて斜めに角度を付けて水切りをする。
  2. ミニトマトはヘタをとって半分い切る。
  3. フライパンにオリーブオイルを引き、豆腐が重ならないように並べ、中火で焼く。
  4. 豆腐に焼き色が付いたら裏返し、同様に焼いて皿に盛り付ける。
  5. 同じフライパンにオリーブオイルを引いてミニトマトを軽くソテーし、乾燥したバジルの葉を散らして豆腐と一緒に盛り付ける♪

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