2010-11-17

牡蠣とほうれん草のキッシュ風(タルト生地のないタイプ):気になる「亡命ロシア料理」のオムレツ

 牡蠣が美味しい季節の到来です。今年の春のチリ大地震の影響で牡蠣の養殖場が被害を受けたことや、海水が温かく、広島産の牡蠣の入り方が芳しくなかったため、あまり食べませんでした。今シーズンは少し挽回したのか、出回り始めから大変大粒の牡蠣が見られます。

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 今日は、1パック150g(実質)の加熱用牡蠣を使って大きなキッシュを作りました。若い男性ならおそらく半分以上、一食で食べてしまうくらいの量ですが、我が家では食べ過ぎないように小分けにして食べます。残りは、お弁当にと思い翌日になっても生臭みが気にならないように丁寧に掃除をします。
 また、牡蠣とほうれん草を卵液に混ぜる前に、小麦粉を軽くまぶしてバターソテーします。ちょっと一手間の、この小麦粉の威力は絶大なのです。
 牡蠣をソテーすると縮んで小さくなることはご存知ですか?貝類は水分が多いので大変小さく縮んでしまいます。ソテーしながら、いつまでソテーすればよいのか、その目安が分らなくなるほど延々と水分が出ます。最終的には凝縮された旨味が残るのですが、小さくなった牡蠣の存在感はトホホです。今回は、これを解消する技を使って下ごしらえをします。この方法を知っておくと、オムレツや炒め物にも牡蠣を具材として使えるようになるので、料理の幅が広がります。

まず手始めに、臭みが残らない掃除方法です。 
 ▶2%ほどの食塩水を小ボールに作り、黒い筋の入った「貝ひも」の特に内側の部分を軽く指先で撫でるように一つずつ食塩水の中で洗います。次に、流水で洗い流して笊に上げ、まずを切ります。この時、ボールの食塩水が黒っぽく濁るので、どれ程汚れているか確認できます。かなり濁ります。これが全て、臭みの元になっているのです。
 料理する直前に、キッチンペーパーなどで牡蠣の水分を吸い取り、小麦粉を軽くまぶします。できるだけ薄くつけるのが好ましいので、刷毛を1本持っていると便利です。この小麦粉は、牡蠣が縮むのを防ぐためと、牡蠣から出る旨味の含まれた水分を逃がさずに閉じ込める役割をします。バターソテーする時は、割りと強めの火加減で表面を素早く焼きます。
 ▶次に卵を溶き混ぜ、牛乳や他の調味料を混ぜてから下湯でしたほうれん草と牡蠣を軽く混ぜ合わせます。ほうれん草の下茹での詳しい方法はこちら☞godmotherのHint&Skillバターを縫った耐熱のパイ皿に生地を流し込み、表面を平らにしてチーズをのせます。200度に予熱したオーブンで10分、焼き具合を竹串などで確かめて出来上がりです。ここまでだと、なーんだスパニッシュオムレツのオーブン版じゃん!なのですが、実は卵液には市販のクッキー用のプレミックス粉が少し混ざっています。これが裏技なのです。

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 この方法を覚えたのは二つあって、故長島亜希子(長島茂雄夫人)の「私のアメリカ 家庭料理」に書かれている「Impossible Quishe(まさか!のキッシュ)」のレシピからと(☞レシピ)、もう一つは、極東ブログ「オムレツと小麦粉についての悩ましい問題」(参照)の記述にある、「亡命ロシア料理」に書いてあるオムレツのレシピからです。ただし、両者が同じ考え方で作られているかどうかは不明で、これは推測ですが、「亡命ロシア料理」に言及されているオムレツの方が歴史的には古いので、移民の多いアメリカに、ロシアの小麦粉を卵に混ぜて焼くオムレツが影響を与えたのではないか?と、関連づけてみました。ずっと長い間、このことは不思議なままなのです。実は、私はこの本は未読ですが、finalventさんは、「卵2個に小さじ1の小麦を加える」という、この本のレシピに忠実作っていたというのです。その理由を聞かれた私も、最初は小麦が何のためなのか分りませんでした。そこで早速実験をしてみて、初めて、その効果が分ったような気がしたのです。

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 話が外れたついでなので寄り道しますが、一般的なオムレツは、表面がしっかり焼いてあって成型され、中は半熟のようなスクランブルエッグ状態になっているものです(Youtube参照)。「亡命ロシア料理」では、このあと予熱したオーブンでオムレツを焼くとあるそうです。ね、変でしょ。せっかく中はとろとろ状態にしたというのに、さらにオーブンで焼くというのです。実は、この不思議に私はまんまと乗せられて、このエントリーが掲がった直後に試してみたのです(☞レシピ)。小麦粉の力は、ここで初めて発揮されたと言っても良いと思います。
 オーブンの熱でどんどん膨らむ理由は、オムレツが半熟であることが必須条件なのです。スクランブル状になった卵は空気をたっぷり含んでいるため、オーブンの熱でその空気が膨張して膨らんでいたのです。本当に風船のように膨らむのです。それを「数秒以内に食べる」という理由も、取り出せば直ぐに納得がいく筈です。いや、このときは楽しかった。お陰で、キッシュの卵生地に小麦粉を入れるというのが恒例になったのです。つまり、膨らんだ状態をそこそこに安定させる効果です。小麦粉をもっと入れれば、オムレツの膨らみ具合はもっと大きな状態で長く持ちこたえそうなものですが、粉っぽくなってしまうような気がします。だったら、初めからパンケーキをお作りなさいよという話に帰結しちゃうのです。こんなことを終日考えていたら、やっぱり「亡命ロシア料理」を読んでみたくなり注文しました。Twiitterでこの本のことを聞くと、大変面白い本だと知り、まずは読んでみます。

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 さて、牡蠣のシーズンですから、諸先生方の歴代のレシピを生かしつつ、美味しい牡蠣のキッシュを味わってみてください。作り時間は概ね30分です。これは、牡蠣を丁寧に洗ってバターソテーするまでの時間で、オーブンで焼いている時間は料理時間とは数えません。昨日のフォカッチャのエントリーに「パン焼き機かオーブンが欲しくなった」というコメントを頂きましたが、如何でしょう?このような卵料理は早速オーブンが活躍します。オーブン料理の良いところは語りつくせないほどありますが、大雑把に言うに、材料を放り込んだら後は焼けるのを待つだけです。魚などはふっくらとジューシーに仕上がります。塊の肉はゆっくり焼いてこんがりしあがります。ハムもできます。右のカテゴリー欄の「オーブン料理」が多少参考になるかと思います。

材料

  • 生卵・・3個P9290006
  • ほうれん草・・1束
  • 牡蠣(加熱用)・・150g
  • 塩・・小さじ1/2
  • ナツメグ・・適宜
  • 胡椒・・適宜
  • 牛乳・・100cc
  • ゴーダチーズ・・60g
  • クッキーのプレミックス粉(無ければ小麦粉)・・大さじ1
  • バター・・10g
  • 耐熱の皿
  • 塩水(2%)・・小ボール

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2010-08-09

アサリの黄色い炊き込みご飯(ターメリックご飯)

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 パエリアほど魚介類を沢山入れないまでも、アサリだけでも美味しい出汁が効いて、かなり満足できる炊き込みご飯になります。先日、娘からクルクミンのカプセルで炊く黄色いご飯の作り方を聞いてきたので、早速レシピを掲げることにしました。
 以前も紹介しましたが、栄養補助のためのビタミンなどと一緒に注文して取り寄せたターメリックのカプセルを使います(参照)。発色がよく、使用する量もほんのわずかなので何かと重宝しています。
 炊き込みご飯に貝類や蛸や烏賊などのを加えて炊き込む時は、最初から入れて炊き込むと、水分を取られて小さく縮んでしまいます。かといって貝の出汁は美味しいので、この旨味はご飯に反映させたいものです。ですから、ここで一手間かけます。米と具材の炊き込み時間に、時間差を作ります。早速、その方法です。
 アサリは薄い食塩水で砂を吐かせます。ボールにアサリと食塩水を入れたら、広告の紙などで軽くふたをして暗くします。暗い方が安心するのか、よく砂を吐きます。次に、アサリを手でこすり合わせながら流水で洗い流し、表面を綺麗に洗います。ふたのできる鍋にアサリを移し、白ワインとバターを加えて蓋をし、中火で加熱します。アサリが全て開いたら器に移します(開かないのは死亡しているので廃棄します)。ここで、スプーンなどを使って身を取り出し、殻と別々にして、スープは炊き込むご飯の水分量になるように水を足して炊き込みます。これでアサリの甘味を一緒に炊き込むことができます。

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 また、剥き身とその他の具を加えるタイミングは、炊飯器なら、激しく蒸気が出て静まり始める頃にご飯の上に乗せ、引き続き炊きます。鍋でご飯を炊く場合は、沸騰してから火を弱める時にご飯の上に乗せて炊きます。

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 今日は、炊き込むといってもバターで炒めてからスープを入れるという方法です。この方法だと仕上がりがべたつかないのです。ぽろぽろしたタイ米のような感じにできるのです。炒める前に洗米しませんから、後で加える水はやや多めにします。
 ちょっとしたことですが、具の貝などは、冷めても縮んで硬くなることもありません。是非お試しを。
☆参考料理:バレンシアライス風黄色い炊き込みご飯☞レシピ
➠お弁当に

材料

  • アサリ・・400gP6050001
  • 米・・2.5合
  • 水・・600ccになるようにアサリの出汁も足す。(30%強お多めにする)
  • パプリカ・・1/3個
  • インゲン・・60g
  • ターメリックパウダー・・1/4カプセル分
  • ※通常のターメリックは小さじ1
  • バター・・20g
  • 白ワイン・・50cc
  • にんにく・1片
  • 塩・・適宜

作り方

  1. アサリはボールで薄い塩水をひたひたに被るくらいにして、広告の紙などを軽く乗せて塩を吐かせる。
  2. 1のアサリを手でこすり合わせながら流水で洗い流す。
  3. 鍋に2のアサリと白ワイン、バター、にんにくスライスを一緒に入れて蓋をし、中火で蒸す。
  4. アサリが開いたら容器に移し、殻から身を出し、スープは炊き込む水に足す。
  5. インゲンとパプリカを1cmほどの粗いみじん切りする。
  6. フライパンでバターを溶かして米とターメリックを一緒に、米が透き通るまで炒める。
  7. アサリの蒸し汁と水を足して分量の600ccにし、一気に6に加え手蓋をする。
  8. 蒸気が激しく出てきたら、パプリカ、インゲン、アサリのご飯に乗せて蓋をし、弱火で10分炊く。
  9. 火を止めてから10分蒸らしたら出来上がり♪

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2010-05-23

浅蜊と空豆の炊き込みご飯:「北朝鮮への安保理制裁決議に先頭を切って走りたい鳩山首相」はあ?何それ?

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 今が真っ盛りの、空豆と浅蜊の炊き込みご飯を作ってみました。小振りの浅蜊なので、炊き込みご飯では蜆(しじみ)程になってしまうのかと思いきや、今の浅蜊はよく肥えているようです。それでも、茹でて剥き身にした上ご飯に加えて焚き込むので、二度火を通す事になります。加熱し過ぎると水分が出て、痩せ細ってしまうので扱いには少し注意が必要です。浅蜊から出る美味しい出汁をご飯に生かし、空豆の甘みと食感がご飯ととてもよく合います。この空豆にもタイミングがあって、崩れるほど炊き込まないように加えます。特に難しくはありませんが、そのタイミングに注意してレシピを参考にしてください。
 使用したのは蓋付きの厚手の鍋で、炊飯器ではありません。炊き方は、最初の加熱で吹きこぼれる寸前になったら火を弱めますが、この時に具をのせ、蓋をして火を弱めて10分炊き、火を止めて10分蒸らします。炊飯器の場合は、仕様に「炊き込みご飯」というのがあると思いますが、大概、最初から米と一緒に焚き込むようになっていると思います。それを無視して、吹き出す蒸気の勢いが静まってから具を平らに均すようにのせ、蓋を閉めてそのまま継続して炊きます。

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 さて、下準備です。浅蜊は、ボールに作った食塩水に放って、広告の紙などを軽く乗せて2~3時間砂を吐かせます。このあと、両手の平で、数珠で拝むようにして表面を擦り合わせて洗い流します。フライパンで少量の酒で酒蒸しし、貝が開いたら火を止めます。スプーンなどで身を取り出し、残った汁は米の水分量に加えて一緒に炊き込むんで捨てずに取ってきます。
 空豆は、莢から取り出し、表面の厚い皮から身を取り出し、浅蜊と一緒に炊飯途中で加えます。
私は、鍋で炊くとおこげができたりするのが楽しみの一つで、最後に1分ほど火を強めてわざわざおこげ作りをします。調味料が入っているといとも簡単にできるので、一度作ってみてはどうでしょう。

⇒お弁当に

材料

  • 米・・2.5カップ
  • 浅蜊・・30g
  • 空豆(剥き身で)・・70g
  • 酒・・大さじ1
  • 白醤油・・大さじ1
  • 濃口醤油・・大さじ1
  • 水・・浅蜊の蒸し汁と合わせて2.5カップ

作り方

  1. 浅蜊は3%の食塩水で浸して蓋をし、2~3時間砂を吐かせる。
  2. 米を洗って30分置く。
  3. その間に、数珠で拝むような手つきで1の浅蜊を水で洗う。
  4. 平鍋に3の浅蜊と酒を加えて中火で蒸し、殻が開いたら火を止めて身をスプーンで救い出す。蒸し汁は取っておく。
  5. 空豆は莢から取り出し、厚い皮から取り出す。
  6. 厚手の鍋に2の米と、4で残した蒸し汁に調味料、水を足して米の水分量にして強中火で炊き始める。
  7. 勢い良く水蒸気が噴き出し始めたら浅蜊の剥き身と空豆を米の上に平らに均すようにのせ、蓋をして火を極小にし、10分いて火を止める。※ここで鍋底からプチプチ音がするまで(約1分)強火にしておこげを作る。
  8. 10分蒸らしてからお櫃に移してでき上がり♪

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2009-12-27

冷凍帆立貝のげんこつ揚げ:遅ればせながらちょっと書いてみた

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 先日冷凍の牡蠣で料理の注意点などを書きましたが(参照☛)、今日は冷凍帆立貝を使った揚げ物です。大和芋をすり卸しただけのものを繋ぎに、具を混ぜ合わせて、赤ちゃんのげんこつ大くらいの大きさで揚げるだけなのですでが、わざわざ取り上げたい理由が少しあるので書いておきます。
Nagaimo  食品の冷凍状態というのは、水分が凍って繊維とは分離した状態になっています。解凍すると水分と一緒に旨味も解け出してしまいますので、ここを工夫するのが料理の腕の上がる問題部分なのは言うまでも無いのですが、例えばフライで衣をつけても、冷凍の貝は凄く油が跳ねます。水と油の反応なので仕方が無いのですが、それを嫌って揚げ物を一切しないという人もいます。気持ちは分かるのですが、それではせっかくの食材も台無しです。また、油で跳ねている水分は帆立貝の旨味ですから、これを何とか閉じ込めて無駄なく料理する方法はないかと考えました。
 手始めという意味でも揚げ物の初級編として、冷凍の貝が揚げられたらきっと大満足だと思います。今日のは、油の跳ね上がりも無く、かりっとした美味しい揚げ物が難なく作れるレシピです。

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 原理はこう。加熱によって貝からは水分がどんどん出ます。出た水分は油に染み出す前に大和芋が吸ってくれるので、油に気づかれること無く揚げ物が出来上がってしまいます。しかも貝から出たたんぱく質のせいか、いつものげんこつ揚げよりもこんがりと色よく揚がります。また、大和芋の生地の中にも旨味がしっかり染み込むので、一味ランクアップします。一石二鳥の揚げ物となるのは間違い無しです。何をつけて食べてもよいと思うので、揚げ物自体には味付けしませんが、揚げたら直ぐに塩を振って食べるだけでも美味しいです。是非お試しあれ。

材料

  • 大和芋・・400g
  • 冷凍帆立(下茹で済み)・・8個(5cm)
  • 長葱・・1本
  • 中国海苔(無ければ国産の)・・30g
  • キャベツの千切り

芋は長芋はブーです。生地がゆるすぎてまとまりません。くれぐれも「大和芋」を使用してください。
作り方

  1. 帆立貝は冷凍庫から出して冷蔵庫でゆっくり半解凍する。
  2. 周囲ひだの部分に注意を払って水でよく洗い、キッチンペーパーなどで水分を吸い取る。
  3. 大和芋の皮を剥いてすり卸す。手が痒くなる人は、使い捨てのキッチングローブなどを使用。
  4. 葱は5mmの小口切りにする。
  5. 海苔は小さく千切る。
  6. 3の大和芋に四等分した帆立貝と4の葱と5の海苔を加えてざっくり混ぜ合わせる。
  7. 揚げ油を180度に余熱し、菜箸で子どものげんこつ大にまとめた生地を色よく揚げてキャベツの千切りと一緒に盛り付ける♪ 

げんこつ揚げの料理例

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2009-12-25

牡蠣のバターソテー:あると重宝する冷凍貝の扱い方のポイント:自信のない生き方から

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 今日は冷凍の牡蠣のバターソテーです。どんなに新鮮な状態で冷凍されたとしても、冷凍牡蠣だけは生で食べるという訳にはいきません。また、下手に料理すると水分が抜けて指の先ほどの粒になってしまうのも事実です。下手にというのは、低温で長くソテーしたり、殻から出した剥き身を網焼きするなどです。その実、私はかつてこれらの失敗をしてきたのです。
 生の貝類は足が速く(傷みやすく)、その日のうちに料理するつもりならよいのですが、そうでない場合、冷凍貝の扱いを知っていれば躊躇なく買ってストックしておくことができます。また、冷凍技術が進んだお影か、解凍してもひどく身が崩れたりしません。
 冷凍牡蠣でも美味しいとうなずける料理にするために、ポイントとなる解凍法や焼き方について触れておきます。これが心強い見方になると嬉しいです

牡蠣の旨味を残すための解凍方法
解凍は冷蔵庫に移して低温でゆっくり、半解凍する。
牡蠣の周囲の黒い襞(ひだ)の部分を塩水で洗って、砂やぬめりを取り、水で軽く洗い流してからキッチンペーパーで水分を吸い取る。

料理別の扱い
▶フライ:180度よりも低い温度での揚げ油は禁物。温度が低いと牡蠣の旨味が水分と一緒に油に出てしまうので高温をキープする。そのためには、油の温度が下がらないよう、少量ずつ揚げる。
▶ポワレ(衣付き):生牡蠣の場合とまったく同じ方法で同じような仕上がりが期待できる(レシピ参照☛)。
▶鍋物:牡蠣の表面だけ流水であらない流すだけで、半解凍のまま鍋に加え、長く煮込まないように食べ切る。
◀網焼き:奨めません。水分が抜けきるまで延々と焼いても香ばしくならないので、殻付き冷凍で蓋を取ってから焼くのは絶品。冷凍でも殻付きならグー。
▶ソテー:弱火でソテーするなかれ。強火で水分が抜けないように表面に速く火を通すのがポイント。(※生牡蠣との違いは火加減。レシピ参照☛

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 そういうわけで、今日のソテーは一番最後のような方法でソテーします。冷凍加工によって、水分は繊維から分離して凍った状態なので、弱火で料理するとまず水たまりのように旨味をたっぷり含んだ水分が出てしまいます。できるだけ水分を残すには、強火で手早くソテーします。
 また、冷めながら水分が出てきますが、火が通った旨味のエキスなので残すことなく食べ切るとよいです。実は、この旨味のエキスにお醤油を注してご飯に乗せたのは秀逸の「ネコまんま」なんですってば。

材料

  • 牡蠣・・20個(大)
  • バター・・20g
  • にんにく・・1片
  • 塩・・適宜

作り方

  1. 上記の要領で冷蔵庫でゆっくり半解凍する。
  2. 牡蠣の洗浄用に3%の食塩水をボールに作り、特に牡蠣の周囲の襞の内側などをよく洗って、仕上げにさっと水で流して水分を吸い取る。
  3. フライパンにスライスしたにんにくとバターをおいて火に掛け、バターの泡が少なってから牡蠣をソテーする。※あまり牡蠣に触れないように、時々フライパンを振る。
  4. 水を出さないように強火で手早く表面をソテーしてから一度取り出し、残っている水分を焦がさないように煮詰め、牡蠣を戻して味を絡めて出来上がり♪※、塩は加える場合は最後に振りかける♪

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2009-10-19

ココナツミルクのシーフードグラタン:低カロリー&低コレステロール:ついにiphoneに落ちたぜぃ!

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Guratan3_2 今日は、シーフードグラタンです。息子は夕方小腹が空いたと言うので蒸した紫芋をしっかり食べていたのですが、久しぶりのグラタンで嬉しかったのか、大盛りでペロッと平らげてしまいました。生クリームの変わりに、コクをつけるのに香りのよいココナツミルクを加えていますから、コクがあるのに割とお腹には軽いです。
 ココナツミルクは缶入りか紙パック入りを買いますが、料理だと一回で使い切るのは難しく残ってしまうので、その場合は冷凍保存します。ココナツミルク自体の濃度にもよりますが、あまり分離することもないです。ココナツミルクはコレステロールがない食品で、実の内側の白い胚乳部分を水と混ぜて加工してありますから、カロリーは低く、表示を見るとGuratan4 100gで20カロリーくらいです。それであの香りと甘さが味わえるのですから生クリームと入れ替えてしまうというわけです。
 作り方のポイントは、水分の調整です。シーフードミックスなど冷凍の生製品を使うにしろ、今回作ったように冷凍の加工品を使うにしろ、水分を沢山含んでいて表面に氷の塊が見えることもあります。この水分が料理にはくせ者で、分量の通りに作っても濃度が薄くなってしまいます。ですから解凍後、水気を吸い取ってから使用します。
 まず玉葱を炒めて甘味を引き出し、シーフードとエノキダケを加えて全体に軽く火を通します。目安は、烏賊の飾り包丁を入れた切り口が少し開いたくらいの半生になったら一度引き上げます。同じフライパンにバターとオリーブオイルを溶かして小麦粉を炒め、牛乳と鶏団子を茹でた茹で汁を一気に加えて弱火でゆっくり煮込みます。冷たい牛乳でダマを作らないコツは、火を弱めて一気に流し込み、鍋底から大きく混ぜているだけできます。手を休めないことです。最後にココナツミルクを加えて味を整え、混ぜ合わせるだけにします。

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 濃度は十分なのでチーズは乗せずに炒めた状態のまま耐熱の器に注ぎ分け、250度に予熱したオーブンで10分ほど表面に焼き目がつくまで焼きます。

材料

  • ブラックタイガー・・大8尾
  • 生帆立・・4個
  • 冷凍肉厚烏賊・・半身
  • 鶏肉団子・・8個
  • エノキダケ・・1パック
  • 玉葱・・1/2
  • バター・・10g
  • オリーブオイル・・10cc
  • ココナツミルク・・大さじ2
  • 牛乳・・200cc
  • 鶏肉の茹で汁・・100cc
  • 小麦粉・・大さじ3
  • 塩・・小さじ1

作り方

  1. シーフードは全て解凍し、水分はキッチンペーパーなどで吸い取っておく。
  2. 玉葱をみじん切りにする。
  3. エノキダケは石突を落として長さを1/3に切り揃える。
  4. 鶏の挽肉200gをよく練って、塩・胡椒で軽く下味をつけ、100ccの水で茹でる。(茹で汁は捨てずにソースに使う)
  5. フライパンにオリーブオイル(分量外)を引き、玉葱が透き通るまで炒める。
  6. 1のシーフードと4の鶏肉団子、エノキダケを加え、烏賊に半分くらい火が通ったら器に移す。
  7. 同じフライパンにバターとオリーブオイルを溶かし、小麦を加えて粉っぽさがなくなるまで炒める。
  8. 火を弱めて牛乳を一気に注ぎ入れ木ベラなどでよく混ぜながらとろみがつくまで加熱する。
  9. 6を戻しいれて全体にとろみを絡ませ、塩とココナツミルクを加えて火を止める。
  10. グラタン皿に注ぎ分けて250度に予熱したオーブンで約10分、焼き色が付くまで焼いてでき上がり♪

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2009-09-06

活帆立のマリネサラダ

 また暑さがぶり返しましたが、夕方の風は肌寒く、夕涼みには一枚羽織るほどです。日中松本市へ出かける用事があって、塩尻峠から山間の中腹の裏道を通ったのですが、道端の農家の野菜屋は今期の野菜は終わったらしく、早々と店仕舞いしたようでした。なんだか今年は、秋野菜に見放されてしまったようです。これと言うのも雨が多く涼しかった夏のせいでしょうか、過ごしやすかった付けでも回ってきたみたいな気分です。
 松本市内でゆっくり買い物でもしたいと思ったのですが、諏訪湖の新作花火大会のことを思い出して、足早に帰宅することにしました。諏訪湖へ向けてあっちこっちから見物客が押し寄せるので、とにかく渋滞するのです。
 8月一杯は、諏訪では天気が良いと毎晩30分くらい花火を打ち上げます。その音と虫の鳴き声と風鈴と夜風とか全てが一緒になった夜は賑やかですが、昨夜の新作花火大会を最後に遂に夏が終わったという感慨もあります。凄い人手なんですよ。私がこの土地に来た当時は、お盆の花火大会ですら15万人くらいの観客でした。それでも人ごみを感じたものですが、今年は50万人だったそうで、新作花火では昔の花火大会並みの人手ではないかと思います。九月に入って早々の夜は、なんとなくもう秋風と言えますが、適度な風があると花火ごとの煙を一掃してくれるので、次の花火がとても綺麗に夜空に写るのだそうです。

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 買い物に出ても金曜日からごった返していて、ゆっくり品定めができませんでした。活帆立をやっとゲットできたのでワイン蒸しにして、あっさりしたサラダにしました。
 殻からはずした帆立をワイン蒸しにして冷まし、オリーブオイルと塩、胡椒でマリネして冷蔵庫で寝かします。ここで下味をつけるために30分ほど置いてからフレッシュバジルと紫玉葱、ミニトマトを混ぜて千切りキャベツに載せます。たったこれだけなのですが、帆立から美味しい出汁が出てオリーブオイルと混ざるとちょうど良い塩加減になります。食べる直前にレモン汁をかけるだけのさっぱりとしたサラダです。今回の香草はフレッシュバジルだけでしたが、オレガノやローズマリー、タイムなども貝には良く合います。
P9060001  、帆立の蝶番の横の隙間から、ステンレス製の貝開きを下向きに差し込むと貝柱が外れますので、同様に反対側の貝柱をはずします。、緑色の内臓を取り除き、貝紐の内側の汚れとぬめりを包丁でこそげ落としてから冷水で洗い流します。、平鍋に分量の塩、50ccの水と白ワインを同量を混ぜて沸騰させ、帆立を並べて蓋をします。、2~3分後帆立が盛り上がってふっくらとしたら火から下ろして笊に上げます。、荒熱が取れたら、帆立を十文字に切って4等分します。、バットに並べてオリーブオイルと塩、胡椒を加えて軽く揉み込み、ラップをかけて冷蔵庫で30分ほど寝かします。

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 、食べる直前に香りづけとして紫玉葱とフレッシュバジルを加え、甘味と酸味のミニトマトを四つ割りにして混ぜ合わせます。、千切りキャベツの上にたっぷり載せて、レモンを一ひねりして頂きます。

材料

  • 活帆立・・6個
  • 紫玉葱・・50g
  • ミニトマト・・6個
  • フレッシュバジルの葉・・5~6枚
  • キャベツの葉・・3枚
  • ブロッコリー・・半房 
  • レモン汁・・適宜

ワイン蒸し

  • 白ワイン・・50cc
  • 水・・50cc
  • 塩・・小さじ1/2

マリネ

  • オリーブオイル・・大さじ2
  • 塩・胡椒・・適宜

※ 帆立の内臓について

生食しません。毒性プランクトンの毒を貯めて毒化することがあるので、加熱後であっても できれば食べない方がいいでしょう。(食材辞典

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2009-08-26

ホタテとほうれん草のココット

 昨日は、秋冬野菜のための畑の整備を朝のうちに済ませました。本来なら今頃はまだトマトを収穫している時期ですが、今年は実のつき始めと同時に長雨の影響でベト病にかかったため全滅しました。忘れた頃に先端に芽が出て花も咲いたのですが、ここですっかり片付ける気になりました。が、朝夕の寒さは中途半端ではなく、今朝は13度でした。ジョギングの折り返しで通る立石公園では吐く息が白いのです。種まきの前から不吉な予感がしますが、一応種まきは決行しようと思います。

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 さて、うち中で人気のあるココットを作りました。オーブン料理は、焼くものを順番に乗せるだけであとはオーブンが仕上げてくれるので楽チンメニューです。
 料理好きの叔母が、九州の小石原焼きの取っ手つきのココット(ココット用の器)で、バターの中で半熟にとろけるように卵を焼いてくれて食べたのに感動したのは、45年以上も前の話です。あの美味しさに出会った私の記憶はずっと長い間心のどこかにあって、一昨年の夏、九州を訪れた時に真っ先に行ったのが焼き物の里でした。小石原焼きはあちらでは知名度が高くなって重要が増え、大量生産の必要に迫られた事と後継ぎ不足の問題で職人さんが減り、昔のような登り窯では作っていないそうです。あの器で、あのバターと卵のココットが食べたいと言う願いだけは未だにあって、つい拘ってしまいます。

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 今日のココットは、メインはホタテの貝柱です。ソテーして味が移ったバターでこの後ほうれん草もソテーし、器の底に敷き詰めた茹でたじゃが芋の上に乗せて並べます。最後に、生卵を落としてパプリカを振り、ミックスチーズを乗せて焼きます。そうそう、この組み合わせに生クリームを絡ませて少しコクをつけました。ソテーしたホタテの旨味とバターが、ほうれん草の味付けになって全体がまとまっています。バターとチーズ、生クリームという乳製品が三拍子そろっていますが、ホタテと卵だけのココットなので全体的にはバランスは良いと思います。何よりも息子が美味しいと気に入っています。

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 以前作ったココットも良かったら参考にどうぞ。
【参考レシピ】
□ じゃが芋とツナ缶のココット☛
□ 貝柱とブロッコリーのココット焼き(パイ生地)☛

材料(12cmココット3個分)

  • ホタテ貝柱・・3個
  • ほうれん草・・1束
  • じゃが芋・・中2個
  • 生クリーム・・大さじ3
  • 生卵・・3個
  • ミックスチーズ・・100g
  • パプリカ・・適宜
  • 塩・胡椒・・適宜
  • バター・・大さじ1

作り方

  1. じゃが芋は皮を剥かずに二つ割りし、断面をぴったりくっつけてラップで包んで電子レンジでやく分蒸し、取り出して皮を剥き1cmの厚みに輪切りにする。
  2. ほうれん草を軽く下茹でして、5cmに切りそろえる(下茹での基本☛Hint&Skill )。
  3. 貝柱の両面に軽く塩・胡椒(分量外)する。
  4. フライパンに分量のバターを乗せて3の貝柱を並べ、中火にかけ、ジューシーランを意識して両面を香ばしく焼いて一度取り出す(焼き方☛Hint&Skill)。
  5. 残ったバターで2のほうれん草をほぐす程度に炒める。
  6. 耐熱の器にバラーを軽く塗り(分量外)、1のじゃが芋をそれぞれに敷き、5のほうれん草を乗せて生クリームを大さじ1ずつ回しかける。
  7. 次に4の貝柱、生卵をを乗せ、ミックスチーズとパプリカを散らす。
  8. オーブンを180度に余熱し、8分焼く。卵の様子を見て焼き時間は加減する♪

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2009-07-20

トマトのリゾット:シジミの出汁でさっぱりと

Risotto2

 一週間ほど前にトマトそのものを味付けにした冷ご飯で作る「イタリアン炒飯」を紹介した時に、コメント欄でリゾットも美味しいというご意見を頂きました。確かにその通りです。いえ、トマトでリゾットを作ったことはなかったのですが、今回作ってみて、これにははまります。
125pxflag_of_italysvg 今シーズンは何故かトマトをベースにした料理を頻繁に作っていて、トマトに惚れ惚れしています。特に、日本のトマトは絶品です。無い時にはイタリア製の缶詰に助けられていますが、正直、日本のトマトは甘味と酸味が程よく、料理の味付けでこんなに違いがあるのかと驚いています。昨年始めて畑でトマトを作って食べたあの味が忘れられなくて、今年は倍の4本苗木を植えました。これから夏が本格化するにつれとどんどん赤く熟れてきて、あのトマトの独特の香りが大昔のトマト畑に引き戻してくれます。それも楽しみです。 
 さて、買ってきたトマトですが、テーブルの上に3~4日置いて追熟させてから料理に使います。リゾットを作る手順の中でどのタイミングでトマトを入れるかですが、トマトを味付けに使うという意味で、炒める事で甘味と酸味のカドが取れてまろやかに尚且つ、濃厚なコクとなって味付けとしてよい状態になります。また、お米は洗わずに少し炒めてから水分を吸わせながら火を通して仕上げます。加える水分(スープなど)に炒めたトマトのペーストを混ぜるか、お米を炒めてからトマトを加えて一緒に炒めるかで迷ったのですが、後者でやってみました。
 また、スープはトマトといえば鶏がらスープと思いますが、異色な組み合わせでシジミの出汁にしてみました。ついでに最後に剥き身にして、リゾットに具として加えてしまったという。このシジミの出汁が変にトマトを邪魔しない感じでマッチしています。浅蜊(アサリ)のことも思ったのですが、普段はアサリを使うことが多いく仕上がりが想像できましたので、今回はシジミでトライしました。

Risotto

 手順は、分量の水にシジミを入れて中火で加熱します。水が白濁してきて出汁が出ているのが良く分かります。5分くらい静かに沸騰させて火を止め、そのまま使っていきます。トマトは湯剥きして大きめのサイコロに切り、玉葱とにんにくはみじん切りにします。リゾットの特徴で、お米からある程度粘りを引き出してスープを重くさせますから、一度に沢山の出汁を加えて煮込まずに、少しずつ出汁を加えて混ぜながら蒸発させます。そして、その出汁はある程度熱くして、煮込んでいる方と温度差を少なくします。それは、炒めている鍋につめたい水を加えると一気に温度が下がって炒めている物が縮まりますから味が入りにくくなる上、時間も掛かります。必ず出汁は温かくしておきます。
 お玉で一度に掬える位の分量の出汁を小まめに加えながら次第にお米がプックリ膨らんでとろみが付いてきます。お米に少し芯が残る「アルデンテ」がよいと言われますが、硬さ加減の見極めは難しいです。米粒を注意してみていると火が通り出すと透明感が出ます。逆に火が通っていない粒は中心部がなんとなく白濁した色だという違いが分かります。そして、完全に火が通った粒は、プックリと膨らんだようになります。お粥と違う点でもありますが、リゾットは米粒の食感が感じられるように仕上げます。最後に塩と胡椒で味を整えてでき上がりです。
 作りやすくなるように説明を入れているつもりなのに、なんだか長くなりますね。難しくなってしまってはいけないですね。どうか気楽に始めてみてください。火の通りなどが心配なら怪しい粒を味見しながらやってみるとよいと思います。兎に角トマトリゾットはお勧めです。
 アサリと茸のリゾット☛レシピ

材料(1~2人分)

  • お米・・70g
  • トマト・・150g
  • 玉葱・・中1/4個(50g)
  • にんにく・・1片
  • シジミ・・100g
  • 水・・500cc
  • オリーブオイル・・大さじ1
  • 塩・胡椒・・適宜

作り方

  1. お湯を沸かし、トマトを10秒間浸して表面だけ熱くし、取り出して皮を剥き(湯剥き)、ヘタを取って粗みじん切りにする。
  2. 分量の水と揉み洗いしたシジミを火にかけ、5分ほど静かに沸騰させながら出汁を取る。
  3. 玉葱とにんにくはみじん切りにする。
  4. 鍋にオリーブオイルを引いてにんにくをローストし、香りを油に移す。
  5. 玉葱を加え、透き通るまで炒めてから米を加え、米が透き通るまでよく炒め合わせる。
  6. 次に1のトマトを加え、トマトの果汁が半分くらいなるまで炒める。
  7. お玉で出汁を掬って加える。木ベラなどで常にかき混ぜながら水分を飛ばし、煮詰める。
  8. 煮詰まって水分が表面になくなり、鍋底からブチブチ音がしてきたらお玉で出汁を掬って加える。出汁がなくなるまでこれを繰り返す。
  9. 最後の出汁を加え終わったらシジミの実を取り出して混ぜ合わせ、塩・胡椒で味を整えてでき上がり♪

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2009-06-21

貝紐と人参の間引き菜のかき揚げ&お浸し:揚げ物の要領:元気な子達が引っ越してきたよ

 今日は、人参の間引き菜で貝紐のかき揚げとお浸しです。人参が毎日どんどん大きくなるので、成長に相応しい間隔を取るように間引くのですが、大きくなってくると隙間がびっしりと埋まってしまいます。追いかけるようにしてせっせと食べていますので、できれば東京の娘と息子に食べさせてあげたいです。ただ、送ってもかき揚げをする余裕がきっと無いことでしょう。田舎の野菜を料理して食べる時は、とても幸せそうな顔をして食べるのですが、それが見れなくて残念です。成長して人参になったら送ることにします。

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 かき揚げは、佃煮(レシピ☛)の時に残しておいた貝紐100gを適当に短く切って、3cmほどに切り揃えた人参の間引き菜と一緒にボールで混ぜ合わせます。できるだけ衣が薄く全体に行き渡って具を繋ぎとめられるように、最初に具材に小麦粉を軽くまぶします。そこに天ぷらの衣と同じ濃さの衣をつなぎ液として混ぜ合わせます。このつなぎの衣を必要最小限にするのがコツで、全体がまとまればよいのです。揚げる量は、菜箸で一度に挟める程度の量を掲げます。多過ぎると中心部分の水分が抜けきれずに、油から引き上げてから蒸れて、サクサクした食感が損なわれます。

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 毎度のことで油の話はもう充分かなと思いますが、念のため触れておきます。かき揚げの場合、170度~180度が適温だと思いますが、目安として衣を一しずく油に落としてみます。深く沈んでゆっくり浮くのは160度くらいで、浅く沈んで直ぐに浮きながら水分との反発が軽くある程度が170度です。180度は、沈まずに一拍置いて直ぐにぱっと広がります。もう一つの方法は、最初から衣を垂らしておいて、加熱と共に浮き上がりながら水との反発による静かな音を立て始めた頃が適温です。あぁ、もう一つ、菜箸の先端を油に入れてみて、先端から直ぐに静かに気泡が出てくるくらいです。かき揚げの場合は、油の温度が高すぎると、具を入れた途端に散らばってしまうのでやや低めの設定で揚げます。逆に低すぎると全部沈んで、油の中で散らばってしまいます。丁度良い感じというのは、具を入れたとたんに水分は反発すれど散らばらずに、少し広がりながら全体が気泡で覆われて、具が隠れて揚がっている状態です。IHなどで温度管理できる場合でも、実際揚げてみると誤差があるものです。調理器は正確に温度を感知していることと思いますが、具の方の状態がいつも一定とは言えませんので、揚げ物上手になるには、その都度適温を判断できることだと思います。

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 貝紐は掲げると香ばしくなり、それなりの存在感として味わいのあるかき揚げになりました。魚屋さんのおっちゃんが「シンタマ(新玉葱)と一緒はくったりになるから勧めないけど、一緒にかき揚げにすると美味しいよ」と勧めないと言いながら、三回も繰り返してしっかり勧めていたのを思い出したのですが、今回はやめておきました。が、玉葱や三つ葉、水菜などで応用するとよいと思います。
 レシピは先日のを参考にどうぞ。材料と分量だけ書いておきます。

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◇ かき揚げの☛レシピ
◇ お浸しの下地の☛黄金比
    野菜がひたひたに浸かる分量に換算する。

材料

  • 人参の間引き菜・・70g
  • 貝紐・・100g 
  • 小麦粉・・大さじ2

  • 溶き卵・・大さじ2
  • 冷たい水・・大さじ2
  • 小麦粉・・大さじ2

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