オーブン料理

2013-06-24

ギリシャのムサカ風ナスのファルシ-下準備15分、オーブンで10分の簡単料理

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 今日は、長ナスの肉詰めオーブン焼き。焼き上がったナスは大変やわらかくふっくらと甘く、フレッシュトマトの酸味とベシャメルソースが絡んだ茄子の甘みがとても美味しい。
 実は、ネーミングにちょっと困った料理で、ギリシャに多いムサカという料理にヒントを得ているが、マッシュポテトとチーズを重ねてオーブンで焼いたわけではない。でも、材料の組合わせや料理方法はそっくりで、簡単。
 繰り抜いたナスとひき肉、玉ねぎをナツメグの香りをつけて炒めてベシャメルソースでまとめた具を詰め、トマトとチーズを載せてオーブンで焼いただけ。所要時間は、オーブンで10分焼く以外は15分くらい。焼いている間に付け合せやサラダなどの準備ができるので、短時間でささっと豪華な食事が用意できるので大変お薦め。
 また、ナスは油と相性が良いせいか、揚げ物や油炒めになりがちで、つい、カロリーを取り過ぎてしまうため、低カロリーに抑えてレシピを考えてみた。ベシャメルソースでまとめる具が少し足りなかったため、冷凍の冷ご飯(押し麦入り)を加えて嵩増ししたが、ご飯の代用に、市販のスイートコーンやベジタブルミックスなどの野菜を加えれば、不足を補うこともできる。

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 それでは忘れないうちにレシピを書いておくことにしよう。

材料(2~3人分)

  • 長茄子(25cm)・・2本
  • 豚ひき肉・・100g
  • 玉ねぎ・・みじん切り大さじ3
  • ナツメグ・・小さじ1
  • バター5g
  • 塩・・小さじ1
  • 胡椒・・適宜
  • ご飯・・軽く茶碗に1杯
  • トマト・・中型半分
  • ミックスチーズ・・40g
  • 小麦粉・・大さじ1強
  • 牛乳・・150cc

作り方

  1. 長茄子のヘタを切り落として縦に2つ割りにし、皮から5mm内側に包丁の先端を差し込んで周囲に切り込みを入れ、スプーン等で身を皮から剥がす。
  2. 繰り抜いた身を1cmの粗みじんに切る。
  3. フライパンに分量のバターと玉ねぎのみじん切り、ナツメグを一緒に中火で炒める。
  4. 玉ねぎがしんなりして透き通ったら2のナスのみじん切りを加え、半分くらいの嵩になるまで水分を飛ばしながら炒める。
  5. 次にひき肉を加えて炒めて塩と胡椒をし、肉の色が変わったら火から下ろして牛乳で小麦粉を溶いて全部加える。
  6. 弱火にかけてよく混ぜ合わせながらとろみがついてブツブツしてくるまで炒め、冷ご飯を加えて分量調節する。スイートコーンなどを代用でも可。
  7. 1で繰り抜いた茄子に6の具をぴっちり詰め、薄く半月に切ったトマトとチーズを乗せる。

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※ 茄子の周囲のガクだけ切り揃え、ヘタは切り取らなくてもそのまま食べても美味しい。

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2013-06-07

ほうれん草のスフレ(soufflé)ベシャメルソースに秘密あり!

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 料理のレシピが続いくよ!このところ。というか、このブログは社会系ブログに移行したと思わせていただけで、元々は料理ブログだった。なんかもう政治には不満で気持ちが悶々とし、経済動向から目が離せないと、なんとなく情報を追いかけてしまう。この日々に疲れてきたというか。そういう時、料理の本をパラパラめくって眺めると気持ちが静かになっていくから不思議。そして、作る気力をもらう。
 最近は、ほうれん草の育ち具合が大変良好で、毎日、両手に一抱えほどの「間引き菜」が収穫できる。夏に向かうこの時期の特徴で、短くてまだまだ小さいと思って一日放置すると翌日は真ん中から蕾ができてしまったりするため、逆に食べるのに追われる。和のおかずなら、お浸しや胡麻和えにすればちょうど我が家の二回分の食事にちょうど良い量の一品になる。洋ならキッシュやバター炒めなどだろうか。こういうのが続くと、ほうれん草料理はもうないものか?と、なんとなく昨日は、スフレを思いついた。
 スフレは、日本ではデザートに使われることが多いんじゃないかな?ふっくらと盛り上がったスフレ生地にスプーンを差し込むと、中から果物のコンポートや溶けたチョコレートが出てきたりする、ワクワクなアレだ。海外では、主菜として魚介類や肉を使ったり、野菜を混ぜて焼いたりする。
 今日のスフレは、ベシャメルソースに刻んだほうれん草をたっぷり混ぜたベースに、卵白のメレンゲを混ぜただけのシンプルさ。だが、ほうれん草の量がかなり多いため、スフレの体をなすかどうかが問われた。スフレをいかにふっくら軽く作るか?これが問題。オーブンから出してしばらくするとしぼんでしまうといわれるスフレを、如何に長時間保たせるかだ。
 答えは簡単。嵩にヒントがある。ココットのような深い容器で焼くのが一般的だと思うが、重たい生地は、膨らんだら自重でしぼみ易い。なので、お皿のような容器で、生地の嵩を高くしなければそれなりに膨 らみ、しぼんだりしない割合が高い。これはとても曖昧な表現だが、実は、今日の分量で失敗したことはないのでご安心あれ。また、分量の割合を比率で覚える と、ニンジンやカブなどでも代用できるので便利。なので、後で書いておこうと思う。
 もう一点は、ベシャメルソースに使うバターをできるだけ少なくしてカロリーを減らす方法に挑戦してみた。通常だと小麦粉大さじ1(約10g)にバター同量だが、バターを半量の5gにした。もっと少なくても実はできるが、バターの風味がこの料理に欲しいので、あえて半分にした。因みに、生地を滑らかにするためならオリーブオイルでもサラダ油でもできる。が、ベシャメルソースになる前に油脂と小麦粉を最初に炒めてから牛乳でのばす方法だと、小麦と同程度の油脂がないとフライパンで上手く炒ることができないため、あまり油脂は減らせないのが常識だと思う。
 今回は、「修道院のレシピ」(参照)のベシャメルソースの作り方を参考に、まるっきり違う発想で作ってみた。この方法を使えば、小麦粉の塊ができないなめらかなベシャメルが手早くできるし、これから、カロリーで悩むことはなくなると思う。
 ところで、このスフレと一緒にどうかと思って作った蛸と豆のギリシャ風サラダが思った通りにマッチしておいしかった。要望でもあればレシピは後日書くとして、画像だけでもどうぞ。

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以下が分量比率なので、参考までに。

ベシャメルソース

  • 牛乳と粉、バターの割合は、100ccに対して粉が10g、バターが5g。野菜は生のグラム数を水分量とみなすので、代用はなんでも可。ただし、牛乳との比率は1:1とする。
  • 卵の黄身の量は、小麦粉20gに対して同量。Lサイズの卵の黄身1個(約20g)

メレンゲ

  • ベシャメルソースに使用した卵の個数分の卵白を泡立てる。
  • 卵白2個に対して小さじ1の砂糖を最後に加え、泡を細かくしっかりした状態にする。

 今回使用した耐熱皿の外径25cmは、標準的な、家庭用のオーブンレンジなどに大概使用できるサイズで、今回のレシピの分量だと、大人の主菜としては2~4人分くらい。
 では、材料と作り方へ。

材料(2~4人分)

  • ほうれん草・・200g
  • スイートコーン・・大さじ3(途中で思いついて入れてみたが、膨らみには影響なし)
  • みじん切り玉ねぎ・・1/4個分
  • バター・・20g
  • ナツメグ・・小さじ1
  • 牛乳・・200cc
  • 小麦粉・・40g
  • 卵・・2個
  • 胡椒・・適宜
  • 塩・・小さじ1
  • パルメザンチーズ・・大さじ1
  • Lサイズ卵・・2個

作り方
1   卵黄と卵白を分け、卵白はあれば深めのボールに入れて冷蔵庫で冷やしておく。
2.  牛乳と分量の小麦を混ぜ合わせておく。※4本箸を使うとすぐに混ざる。
3.  ほうれん草を1cm幅でぶつ切りにする。
4.  大きめのフライパンで玉葱のみじん切りをバターで中火で炒め、玉ねぎが透き通ったらナツメグで香りを出す。
5.  さらに火を弱くして2の牛乳と小麦粉を半分加え、へらで底から大きく混ぜる。
6.  固まってきたら残りを少しずつ加えながらへらで同じように混ぜ合わせ、鍋底からぷちぷち泡が出てくるまで十分火を通す。
7.  ここに3のほうれん草を加え、焦がさないように火加減しながら全体が一塊になるまで煮る。かなりドロッとした生地。

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8.  火から下ろして粗熱を取る間、冷蔵庫で冷やしておいた卵白を泡立て、逆さまにしても尖ってピンと断つくらいになったら砂糖を加えて更にきめを細かいメレンゲを作る。

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9.  オーブンを180度で余熱する。
10.  ほうれん草のベシャメルソースの粗熱が取れたら、ミキサーかバーミックスで細かく撹拌し、メレンゲの半量を加えて均一に混ぜ合わせてから残りのメレンゲを混ぜ合わせる。

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12.  耐熱皿にバターを薄く塗り、生地を流し込む。

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12.  180度のオーブンで10分、温度を160度に下げて10分~15分焼いてできあがり♬
※ 出来上がりの嵩は、皿の深さ3cmから4cmほど膨らんだ。

 スフレとしては、まあまあってところでしょ?

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2012-10-24

自家製タマネギドレッシングで秋刀魚の包み焼き

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魚を買いに行くのが楽しみな季節となった。やっと。そして、この時期が来るのを今年は特に、待ち遠しく思っていた。食欲が停滞気味な夏がとんでもなく長かったというのがその原因だと思うが、その割に今夏のBBQは、誘われただけでも5回はあった。お肉はそうそう大量には食べられるものではないが、ブラジルとイランの出身のご夫婦の味付けが美味しく、目先が変わったせいもあって、いつもよりは美味しく頂いた。でも、基本的には塩と胡椒で食べるのが肉の味を満喫できるし、肉が美味しく食べられるという私流ではある。

そんな時、理研の「あめ色玉ねぎ」(参照)というドレッシングを肉に掛けて食べると存外に美味しい、という情報を目にした。ノンオイルだし、確かに玉ねぎは肉に合う。早速取り寄せてみたら旨い!しかも、何にでも合う。焼肉にはもちろん、魚の塩焼きの塩を薄めにしてかけて食しても良かった。美味しい美味しいと言って使っている内にあっという間に一瓶終わってしまう。その虚しさが今日のタレの開発につながった事は言うまでもない。また、制作上に関係したヒントとして、イラン人のご主人の豚レバーの味付けがある。

彼は、週一回は豚のレバーを漬け焼きで食べていて、ソテーする前日にタレに漬け込んで下味をつけている。タレと言っても、それが玉ねぎのあらみじん切り少々にすった玉ねぎ、塩を適当に混ぜただけのものだ。これがめっちゃ旨。こっそり言うと、私は豚のレーバーが大の苦手だ。全部ではなく、臭みの強いものがダメ。因みに、鶏モツも同様の理由でダメ。綺麗に処理されたもので極稀に臭みのないものもあるが、それなら大丈夫。というわけで、勧められてもあまり頂かないのだが、彼の下味つけでソテーした豚レバーは別格だった。大変美味しい。その理由は、単純に玉ねぎ効果だと思うが、そんな簡単な事になぜ気づかなかったかということが問題だと思った。

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彼の玉ねぎタレと、理研の「あめ色玉ねぎ」ドレッシングを上手く組み合わせて美味しいタレは出来ないものか?ドレッシングが切れた時、ふとそういう発想が起きていた。前書きが長くなって、また、ごめん。早速、その簡単なレシピを紹介したいと思う。

自家製玉ねぎドレッシングの材料
玉ねぎ、醤油、酢をそれぞれ同量(グラム数)混ぜ合わせる。

これだけ。

日持ちについても実験済みだ。

9月ごろ多めに作って、どれくらい日持ちするものか冷蔵庫で保存しながらちびちび使っていたが、約一ヶ月は味に変化もなく使えた。酢も醤油も、基本腐るものではないのだし、玉ねぎもしっかりこの混合液に浸かっているので腐りはしないと踏んではいた。が、かなり長持ちするものだと思った。

使い方は、野菜サラダに使う時は、野菜にオリーブオイルをまぶしてから好みの量をかけて頂く。オリーブオイルは、ビタミンAの吸収のためで、ニンジンやトマト抜きのサラダなら無用。焼いた肉や魚のタレとしても、下味つけ用にも大変良い。

理研のドレッシングの内容を見ると、少し糖類を使用している。微妙に甘みがあると食材との相乗効果を生み出すのか旨みを感じるので砂糖を少し入れてみたが、砂糖を加えると塩分が不足気味に感じてしまう。これはちょっとダメかと思い、酢の甘みだけにした。また、不思議な事に、玉ねぎの辛さや匂いはかなりなくなる。酢と醤油に馴染んで、玉ねぎが入っているとは思えなくなるからこれも不思議。玉ねぎは熱を加えると辛味が甘みに変化するため、とにかく食材が美味しくなる。

さて、秋刀魚のレシピはあってないようなものだということが大体、想像つくのではないだろうか。それでも、画像のような秋刀魚の作り方だけでもと思い、書きとめておくことにした。
作り方
1. 一尾に対して大さじ1の玉ねぎドレッシングを使用してビニールの袋に入れて空気を抜く方法か、バットに並べて落し蓋の代わりにサランラップを密着させ、一二回ひっくり返して半日、下味を付ける。
2. そのまま直火で両面焼いてもよいが、せっかくのタレの味をそのまま食べたいので、私は、オーブンシートに包んでホチキスで止めたあとマルチグリラーの280度8分に手動設定して焼いている。
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魚はふっくらとして少し焼き目がつくので美味しい。マルチグリラーを絶対に買えとは言い難いが、あると、絶対に重宝する。両面焼きで、最高温度が280度というのは焼き魚には最適な設定だと思う。購入した時の興奮状態で紹介エントリーを書いたので、こちらも御参考までに(参照)。
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秋刀魚もそうだが、焼き魚にする時は、下処理して味付けが終わったら、しばらくざるの上で乾燥させると身が締まって味が凝縮されて美味しくなる。ハエよけの付いたざるがあれば日陰に干してもいい。これもちょっとした食いしん坊の知恵だが、半生干しの鯵の開きの旨さを想像してみれば分かると思う。ね!!

蛇足のついでにもう一つ、丸揚げにする時も一時間ほど表面を乾燥させるとカラッと揚がる。油が驚いて水を弾かなくなるし、料理しやすくなる。よ!!

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2010-11-23

グラタン・ドフィノワ(Gratin Dauphinois)じゃが芋のグラタン:finalventさん絶賛の「修道院のレシピ」より紹介

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修道院のレシピ
猪本 典子

 「修道院のレシピ」Cours de Cuisine というレシピ本があるということは何かのきっかけで昔から知ってはいたのですが、忙しさにかまけて購入するチャンスを逃していました。偶然にも、先日、Twitterでfinalventさんが、「 レシピ本の最高傑作は「修道院のレシピ」とつぶやいているではないですか。すかさずこの話題に乗って、とうとう手元に取り寄せたのです。
 私の憧れ的なレシピ本でしたが、実は、あえて買わなかったという理由もあったのです。それは、ブログを書くようになってから、できるだけ自分自身で考えて作った「我が家の料理」の記録として展開しようと思っていたため、レシピ本然とした本にはあえて触れないようにしていました。ところが、それに拘ってもあまり意味がないと思い始め、最近はTPOにあった相応しさが料理にはあると思うようになり、特にオリジナルに固執しなくなりました。
 というわけで、早速この本を紹介したいのですが、ちょっと困った問題があるのです。本の紹介といっても、この本は正にレシピしか書いていないのです。料理の背景や季節感、食材の特徴といった情報は全くないと言ってもよいくらいです。ページをめくっても、時々著者が気に入っている料理の画像が出てくるだけで、普通の書籍にある「はじめに」みたいな部分に数ページ、この本が生まれるまでの経緯について書いてあるだけです。ですから、料理自体にストーリー性といったことはないのです。結局考えた挙句、書籍の紹介をするよりも、作ってその料理の話をすることで何か伝わることでもあれば良いのではないかと、そんな風に思って書き始めました。 ところで、憧れ的な理由以外に、この本がとても楽しみだっだ理由があります。
 finalventさんが、「だけどある意味、この本はつまらない。」「暗号みたいになっているから。」そして、「Godmさんならわかりますよ。わかって驚くと思う。」と意味深な事を言われたのです。なんだかわくわくしてきて、久々に魅惑の世界の扉でも押し開けるようなそんな楽しみを抱いていました。

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 そうかと言って、レシピ本自体にあまり興味がない理由もあります。ここで話すのは初めてかもしれませんが、エッセイ的な部分や著者の料理に対する考えなどに興味があるのです。それは、どのような本が好きかという一般的な本に対する考え方を聞かれても同じ答えなのです。そういう意味では、この本はハズレなのです。が、届いてからその内容に触れて、例の言葉の謎にはどうしても関心が向き、何が「暗号」で、「最高傑作」と称される料理はどのような料理を指すのかと、レシピ本を読もうとして読んだのは始めです。そして、その謎が少しずつ解けてきました。でも、これは秘密です。

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亡命ロシア料理
P・ワイリ, A・ゲニス

 さて、早速手頃な材料で作れるレシピはないものか、と探しているうちに、オーブン皿の上で薄い黄色の何かのスライスが並んで焼かれている画像が興味を引き、レシピを見ると、なんだか私の手間なしキッシュ(☞レシピ)の様ではないですか。 この料理は、 「亡命ロシア料理」のオムレツにならって卵液に小麦粉を加えて焼きますが、「修道院のレシピ」では小麦粉に変わって卵がつなぎになっています。しかも、日本では当たり前のようにベシャメルソースで絡めるグラタンが主流なのに対して、このレシピでは単に牛乳です。これは、カロリーコントロール上嬉しいことです。また、家にあるもので直ぐにできる料理です。よって、これに決定。
 ところで、シンプルで美味しく簡単な料理ではありますが、これがこの本の代表料理というわけではありません。言い忘れましたが、600種に近い料理を一冊にまとめてありますから、代表料理を決めるのは困難極まりないです。また、これだけの料理が一冊にまとまるというのはちょっと驚異なことです。本を見ればわかると思いますが、システマティックにまとめてあることに驚くのはきっと私だけではないと思います。「暗号」の謎がここに隠れているのです。
お弁当に

材料

  • じゃが芋・・400g
  • 牛乳・・85cc
  • 全卵・・1個
  • 塩・胡椒・ナツメグ・・適宜  

  ※使用したじゃが芋はアンデス。皮は紫色で、身は黄色くホクホクしているのが特徴。

作り方

  1. グラタン皿に輪切りにした(スライサー使用)生のじゃが芋を並べる(バターを塗布)。
  2. ボールに卵を割りほぐし、牛乳、塩、コショウ、ナツメッグを加える。
  3. じゃが芋の上に注ぎ、高温のオーブンで15分焼く。

  ※分量はレシピに書いてある量の三分の一にしました。また、オーブンの性質の違いもあるので、様子を見ながら焼き加減してください。

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2010-11-22

鯛のレモン焼き:本格ベスーゴ・アル・オルノを小さな鯛で一人分

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 この料理はスペインの漁師料理と言われていて、大きな鯛を一尾丸ごと使ってオーブンで焼き、大勢で分け合って食べるそうです。私も、半身でしたが以前作ったので、鯛の尾頭付きにするならこの料理にしようと機会をうかがっていました。見た目もゴージャスですが、とても美味しいのです。レモンの酸味が身に染みこみ、表面にはアーモンドと松の実のペーストが香ばしく、焼いている最中から出来上がりが待ち遠しくなるのです。いつか作りたいと思っていましたが、大きな鯛を食べるほどの人数も集まらず、未だ実現していません。なので、今日は、小さな鯛で作ってみました。

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 一人分のサイズとして最大でも25cm程です。三分の一は頭ですから、食べる部分は限られています。ただ、頭が付いていると美味しい出汁がでるので、ソースにすると、これが絶品なのです。このソースのために尾頭付きを指定するようなものなのです。実は。
 作り方は、以前作った方法と同じですが、材料を少し変えています。ペーストに松の実を入れない代わりに、アーモンドのスライスをたっぷりかけてみました。香ばしくて焼き立てはカリカリしているので、食感が楽しめます。また、注意するのは、鱗を綺麗に取り除くことです。食べている最中に硬い鱗が混ざるのは、美味しさを半減させてしまいます。

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 最近の鯛は、天然のほうが安価で、買い求め安いお値段になってきていると思います。なんだか、今のうちだぁ的に一度試してみませんか。以前作った時のレシピ記事で、知人の、そのまた知人のスペインのおかあちゃんが作っているのをYoutubeにアップしてくれました。参考にどうぞ☞こちら

材料

  • 鯛・・2尾(25cm)
  • 玉葱・・半分
  • レモン・・1個
  • オリーブオイル・・大さじ1
  • 白ワイン・・30cc
  • 水15cc
  • アーモンド(スライス)・・10g
  • にんにく・・10g
  • オーブンシート・・1枚

   ※付け合せは、茹でた里芋です。焼いて香ばしくします。
作り方

  1. 玉葱を1cmの櫛型に切り揃える。
  2. 鱗を卸して内蔵を取り除く。
  3. 鯛の皮目に斜めに中骨まで包丁を斜めに入れて4本レモンを挟む切り込みを入れる。
  4. レモン1/2を8等分に切り、種を取り出し鯛の切り目に挟み込む。
  5. オーブンシートを天板にのせて玉葱をバラバラに散し、オリーブオイルを振り掛け鯛を乗せる。
  6. 残りのレモンを鯛にまんべんなく絞りかけてアーモンドスライスを散らし、10分ほど置いて味を馴染ませる。
  7. オーブンを200度に予熱し、鯛に混ぜ合わせた白ワインと水を振り掛けて焼き始める。
  8. 全体で25分焼きますが、15分後と20分後に焼き汁をスプーンで掬いながら鯛に回し掛けます。(15分よりも早くオーブンを開けても焼き汁があまり出ていませんので早く開け過ぎないこと)
  9. 20分後、皿の底に溜まった焼き汁を魚をうまく押さえながら擂鉢に移し、よく混ぜ、このソースを鯛に回し掛けてオーブンに戻す。
  10. 同じ温度で5分仕上げ焼きをして出来上がり♪

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2010-11-17

牡蠣とほうれん草のキッシュ風(タルト生地のないタイプ):気になる「亡命ロシア料理」のオムレツ

 牡蠣が美味しい季節の到来です。今年の春のチリ大地震の影響で牡蠣の養殖場が被害を受けたことや、海水が温かく、広島産の牡蠣の入り方が芳しくなかったため、あまり食べませんでした。今シーズンは少し挽回したのか、出回り始めから大変大粒の牡蠣が見られます。

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 今日は、1パック150g(実質)の加熱用牡蠣を使って大きなキッシュを作りました。若い男性ならおそらく半分以上、一食で食べてしまうくらいの量ですが、我が家では食べ過ぎないように小分けにして食べます。残りは、お弁当にと思い翌日になっても生臭みが気にならないように丁寧に掃除をします。
 また、牡蠣とほうれん草を卵液に混ぜる前に、小麦粉を軽くまぶしてバターソテーします。ちょっと一手間の、この小麦粉の威力は絶大なのです。
 牡蠣をソテーすると縮んで小さくなることはご存知ですか?貝類は水分が多いので大変小さく縮んでしまいます。ソテーしながら、いつまでソテーすればよいのか、その目安が分らなくなるほど延々と水分が出ます。最終的には凝縮された旨味が残るのですが、小さくなった牡蠣の存在感はトホホです。今回は、これを解消する技を使って下ごしらえをします。この方法を知っておくと、オムレツや炒め物にも牡蠣を具材として使えるようになるので、料理の幅が広がります。

まず手始めに、臭みが残らない掃除方法です。 
 ▶2%ほどの食塩水を小ボールに作り、黒い筋の入った「貝ひも」の特に内側の部分を軽く指先で撫でるように一つずつ食塩水の中で洗います。次に、流水で洗い流して笊に上げ、まずを切ります。この時、ボールの食塩水が黒っぽく濁るので、どれ程汚れているか確認できます。かなり濁ります。これが全て、臭みの元になっているのです。
 料理する直前に、キッチンペーパーなどで牡蠣の水分を吸い取り、小麦粉を軽くまぶします。できるだけ薄くつけるのが好ましいので、刷毛を1本持っていると便利です。この小麦粉は、牡蠣が縮むのを防ぐためと、牡蠣から出る旨味の含まれた水分を逃がさずに閉じ込める役割をします。バターソテーする時は、割りと強めの火加減で表面を素早く焼きます。
 ▶次に卵を溶き混ぜ、牛乳や他の調味料を混ぜてから下湯でしたほうれん草と牡蠣を軽く混ぜ合わせます。ほうれん草の下茹での詳しい方法はこちら☞godmotherのHint&Skillバターを縫った耐熱のパイ皿に生地を流し込み、表面を平らにしてチーズをのせます。200度に予熱したオーブンで10分、焼き具合を竹串などで確かめて出来上がりです。ここまでだと、なーんだスパニッシュオムレツのオーブン版じゃん!なのですが、実は卵液には市販のクッキー用のプレミックス粉が少し混ざっています。これが裏技なのです。

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 この方法を覚えたのは二つあって、故長島亜希子(長島茂雄夫人)の「私のアメリカ 家庭料理」に書かれている「Impossible Quishe(まさか!のキッシュ)」のレシピからと(☞レシピ)、もう一つは、極東ブログ「オムレツと小麦粉についての悩ましい問題」(参照)の記述にある、「亡命ロシア料理」に書いてあるオムレツのレシピからです。ただし、両者が同じ考え方で作られているかどうかは不明で、これは推測ですが、「亡命ロシア料理」に言及されているオムレツの方が歴史的には古いので、移民の多いアメリカに、ロシアの小麦粉を卵に混ぜて焼くオムレツが影響を与えたのではないか?と、関連づけてみました。ずっと長い間、このことは不思議なままなのです。実は、私はこの本は未読ですが、finalventさんは、「卵2個に小さじ1の小麦を加える」という、この本のレシピに忠実作っていたというのです。その理由を聞かれた私も、最初は小麦が何のためなのか分りませんでした。そこで早速実験をしてみて、初めて、その効果が分ったような気がしたのです。

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 話が外れたついでなので寄り道しますが、一般的なオムレツは、表面がしっかり焼いてあって成型され、中は半熟のようなスクランブルエッグ状態になっているものです(Youtube参照)。「亡命ロシア料理」では、このあと予熱したオーブンでオムレツを焼くとあるそうです。ね、変でしょ。せっかく中はとろとろ状態にしたというのに、さらにオーブンで焼くというのです。実は、この不思議に私はまんまと乗せられて、このエントリーが掲がった直後に試してみたのです(☞レシピ)。小麦粉の力は、ここで初めて発揮されたと言っても良いと思います。
 オーブンの熱でどんどん膨らむ理由は、オムレツが半熟であることが必須条件なのです。スクランブル状になった卵は空気をたっぷり含んでいるため、オーブンの熱でその空気が膨張して膨らんでいたのです。本当に風船のように膨らむのです。それを「数秒以内に食べる」という理由も、取り出せば直ぐに納得がいく筈です。いや、このときは楽しかった。お陰で、キッシュの卵生地に小麦粉を入れるというのが恒例になったのです。つまり、膨らんだ状態をそこそこに安定させる効果です。小麦粉をもっと入れれば、オムレツの膨らみ具合はもっと大きな状態で長く持ちこたえそうなものですが、粉っぽくなってしまうような気がします。だったら、初めからパンケーキをお作りなさいよという話に帰結しちゃうのです。こんなことを終日考えていたら、やっぱり「亡命ロシア料理」を読んでみたくなり注文しました。Twiitterでこの本のことを聞くと、大変面白い本だと知り、まずは読んでみます。

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 さて、牡蠣のシーズンですから、諸先生方の歴代のレシピを生かしつつ、美味しい牡蠣のキッシュを味わってみてください。作り時間は概ね30分です。これは、牡蠣を丁寧に洗ってバターソテーするまでの時間で、オーブンで焼いている時間は料理時間とは数えません。昨日のフォカッチャのエントリーに「パン焼き機かオーブンが欲しくなった」というコメントを頂きましたが、如何でしょう?このような卵料理は早速オーブンが活躍します。オーブン料理の良いところは語りつくせないほどありますが、大雑把に言うに、材料を放り込んだら後は焼けるのを待つだけです。魚などはふっくらとジューシーに仕上がります。塊の肉はゆっくり焼いてこんがりしあがります。ハムもできます。右のカテゴリー欄の「オーブン料理」が多少参考になるかと思います。

材料

  • 生卵・・3個P9290006
  • ほうれん草・・1束
  • 牡蠣(加熱用)・・150g
  • 塩・・小さじ1/2
  • ナツメグ・・適宜
  • 胡椒・・適宜
  • 牛乳・・100cc
  • ゴーダチーズ・・60g
  • クッキーのプレミックス粉(無ければ小麦粉)・・大さじ1
  • バター・・10g
  • 耐熱の皿
  • 塩水(2%)・・小ボール

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2010-11-15

finalventさん式フォカッチャ(石窯焼き風クラッカーテイスト)

 先日Twitterで見かけたちょっとした一言「 フォカッチャ焼いとる。フランスパン風に水蒸気で焼くと表面がちょっとクラッカーテイスト。」でピーンときたのが、表面がサクッとした食感の香ばしい厚皮フォカッチャです。ピザの生地とも違う感じ。「クラッカーテイスト」というのが正にそれで、もう少し香ばしく焼いた感じが浮かびました。食べたくなったので、早速焼いてみました。

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 この「クラッカーテイスト」をもうちょっとうるさく言うと、この間の「finalventさん式焼きりんご」(☞レシピ)で、奪い合いになること間違いないと称えた「パンの耳」。アレ。あんなのがこよなく好きな人って多いと思います。もっと言うと、パンの耳を揚げてお砂糖をまぶしたのとか、クラッカーの香ばしいのとか、ピザの焦げたようなところが好きとかいう人には絶対にお勧めなのが今日のフォカッチャです。題して「finalventさん式フォカッチャ」です。「finalvet式」がつくレシピがどういうものかなど語るのは野暮と言うもので、ここを眺めている人ぞ知る、食材の旨味を満喫できるレシピです。使う道具も時間も材料も、これと言って特別なものではないことが多く、その辺にある普通の食材を絶品の味わいにする料理法とでも言っておきます。今日は、それを普通のフォカッチャで味わいます。
 通常のフォカッチャを焼く時は、まず、生地にオリーブオイルを混ぜてこねます。きめの細かいモッチリとした食感の生地になります。また、焼く直前に表面にオリーブオイルを塗ると、皮が乾燥せずにしっとり均一に焼けます。これにフランスパンを焼く要領で、生地をオーブンに入れて、表面をかりかりとしたクラッカーテイストにします。
 フランスパンの焼き方は、庫内に蒸気を発生させ、この効果で生地の表面に高温で湿気を与え、表面の生地(小麦粉)を堅い皮に変化させます(☞レシピ)。この反応をフォカッチャに生かして焼くのです。これが「クラッカーテイスト」に早変わりするコツです。つまり、オリーブオイルと焼き方、焼き加減によってでき上がります。

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 方法は難しくないのです。蒸気を使ってフランスパンを焼く機能付きのオーブンなら、そのオーブンの説明書の方法で焼きます。私のオーブンは200vの大型で、温度と焼き時間はマニュアルなので自分で調節します。しかも、スチームはでません。このタイプのオーブンを持っている人は、二段式で、天板が二枚入るタイプならできます。設定温度は250℃まであれば良いですが、230℃位でもできます。
 文字にするとなんだかややこしくなりますが、作ってみると、「こんなもんか」と、意外に簡単です。何よりも、キツネ色に焼けるのを待っている間が楽しいのです。一度、お試しあれ。

フォカッチャの材料

  • 国産強力粉・・300g
  • 天然酵母・・20g(無くても可)
  • インスタントイースト・・5g
  • 砂糖・・10g
  • 塩・・5g
  • ぬるま湯(35℃くらい)・・180cc(生地の60%)
  • 粒塩(表面用)・・小さじ2
  • オリーブオイル・・大さじ1
  • オリーブオイル(表面用)・・小さじ4
  • スーパーのレジ袋・・2枚(衛生的な状態のもの)
  • 丈夫な紐・・二本(タコ糸など)
  • 小石・・天板に敷き詰められる量
  • 水・・300cc

オーブン環境
二段式で温度設定が自在に調節できるタイプ。または、スチーム効果でフランスパンが焼けるタイプ。

フォカッチャの作り方

  1. ボールで粉と材料を全て混ぜ込み、ぬるま湯を注いで一まとめにしたら15分こねる。
  2. 表面が艶々になったら丸めて発酵用の二重のレジ袋に入れてきっちり紐で縛る。 袋の底部をあらかじめ紐で縛り、裏返して生地を入れる(「「たった2つ!の生地で作れるパン」で、もっと速く焼く「低温圧力長時間発酵パン」:朝焼きのパンへの道のり:ピストール」☞参考)。
  3. 生地の醗酵を促すため、電子レンジの弱(解凍モード)で30秒温め、冬場なら部屋の一番暖かい場所で30分~1時間醗酵させる。
  4. 袋がパンパンに張ったら生地を取り出し、ニ等分して丸く丸めてから10cm幅の楕円にし、フォークで所々突いて穴を開ける。 これは、パンが平らに膨らむようにする為で、突いた先が下の台まで届かせるのがコツ。
  5. オリーブオイル小さじ2を表面に塗り粒塩を振る。
  6. 天板に小石を敷き詰めてオーブンの下段で250度に予熱する。
  7. 天板にオーブンシートを敷いてその上に4の生地を二枚並べてオーブンの上段に入れ、下段の天板に300ccの水を注いでオーブンの扉を閉める。
  8. 2分後、オーブンの温度を210℃に設定しなおして20分焼く。
  9. 表面が狐色に焼けたら取り出し、網の上などで冷ます♬

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2010-11-13

イシモチ(石持ち・白愚痴)のオリーブオイル焼き:魚のオリーブオイル焼きのお勧め

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 イシモチの産卵期は春から夏にかけてですが、魚屋ではほぼ一年中見られます。あまり人気がないと聞きますが、白身でさっぱりしていることが返って料理しやすい魚だと思います。
 今日は、塩焼き用に既に捌いてあったので、そのまま塩焼きもよいのですが、洋風にオイルをかけて焼きました。このオイルの効果はかなりあると思います。
 まず、皮がカリカリに焼けて中はしっとり焼けるのは基本ですが、オイルの高沸点の効果で全体が均一に早く焼けます。また、オリーブオイルは「食べるオイル」と言われるほど、健康にもよいようです。単に塩焼きするよりもオイルをコーティングして焼いた方がより美味しく、洋風であれば、ハーブや香辛料も目先を変える方法として応用しやすいです。

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 今回は、塩と胡椒を両面にふってオイルを刷毛で塗ってからオーブンで焼きました。焼き上がりにレモン果汁を一捻りすると、爽やかな風味と酸味が淡白なイシモチのアクセントになります。
鱗を下ろし、腹に切込みを入れて内臓を引き出し、エラを切り取って飾り包丁を入れる。塩・胡椒をふってオーブンシートにのせ、250度に予熱したオーブンで10分焼く。

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 いつものように、オーブンに放り込んだあとはお任せなので、付け合せ野菜や他のおかずに気配りできます。

材料

  • イシモチ・・2尾
  • 塩・胡椒・・適宜
  • レモン・・1/2個
  • オリーブオイル・・大さじ1

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2010-11-01

finalventさん式焼きりんご(紅玉)―これ、絶品!

 初っ端からこんな言い方で何ですが、りんごの産地に住んでいるせいか、焼きりんごをわざわざ作ることは少ないという土地柄もあって、ちょっと馬鹿にしていました。それは、りんごを焼くのは「ボケたりんごの料理」的な偏見がこの土地にある影響かもしれません。知らないお婆さんとかにこの料理のことを言うと、多分、叱られると思います。私は、この土地出身ではないので、焼き菓子としてアップルクーヘン(☞レシピ)やアップルターンオーバー(☞レシピ)、また、ボケたときにはコンポート(☞レシピ)などに生のりんごをばんばん使いますが、勿体無いことをしていると思われている節があります。以上が、今まで焼きりんごに消極的だった理由かと思われます。

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さて、いつも男料理で登場する極東ブログのおいちゃんが、先日焼きりんごを焼いて画像を見せてくれた時のことです。良く見ると白っぽい座布団を敷いています。溢れた汁を染みこませて食べるために、パンの耳を薄く切ってりんごの下に敷いているというのです。なるほど、脱帽です。確かに、このような料理では溢れた汁がもったいないです。そこが一番美味しいのです。例えば、煮豆の煮汁とか肉じゃがの煮汁などがあります。そういう感覚で紅玉の焼き汁が溢れ出した時に、パンに吸わせてそれを食べると言うのは冴えたアイデアです。そして、とどめは、バターと砂糖を芯穴に詰めて焼くということ。以上を伝授されました。蜂蜜やメープルシロップというのは聞きますが、バターと砂糖とはね。ああ、これってカラメルを目論んでの裏技なんですよ。直ぐにピーンときました。
 この情報からどんな味を想像したか?

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 焼けたパンの耳が香ばしくなって、そこにしみこんだりんごの甘酸っぱい果汁とバターの風味。砂糖がりんご果汁で解けた上、カラメル化して飴のようになる。それを柔らかくなったりんごと一緒に食べる時は至福の至りとなる。でした。
 早速翌日、紅玉を買い求めにリンゴ園に走り、思った以上の真紅の紅玉を見つけることができました。ところで、この焼きりんごというのは「紅玉」のための料理のようなもので、それ以外の種類ならどれもお勧めしません。まずいというわけではないけれど、人生で味わっておくとよい、とお勧めしたいのが紅玉で作る焼きりんごです。

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 作り方は簡単。りんごの芯をくり抜いてパンの耳を耐熱皿に敷き、りんごを載せて穴に砂糖とバターを詰め、オーブンで焼くだけです。今回は、初めてだったので、りんごの上部を平らに切り取って蓋代わりにする切り方と、いきなりくり抜く方法を試しました。

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 違いは、蓋を作った方は、野菜の型抜きで両側から押し込むだけで簡単に芯が抜けます。蓋のない方は、片側からメロンスプーンなどでくり抜きます。もっとも、専用のりんごの芯のくり抜き器があるというのであれば無問題です。
 次に気になったことですが、出来上がってみると一個だけひび割れていて形も崩れ、そのひび割れから余分に果汁が流れ出したようで、少し洪水のような感じになったのです。この破裂は、単純に、りんご果汁の沸騰による膨張が招いたのだと思います。防止法を考えたのですが、多分、表面に穴を開けておいたらよいと思います。そう思ってネットで調べると、「竹串で突いて穴を開ける」と言う記述はあるのです。その理由は言及していませんが、作られる時に試してみてください。
 さて、薀蓄が長くなりましたね。最後に、作ってみようと思われる方へ、紅玉は産地といえども11月初旬までなのです。また、熟すのが速いのでボケてしまいます。大量買いには向きませんので、タイミングよく見つけて、ラッキーなら2回くらいシーズンで食べられたら最高です。

材料

  • 紅玉りんご・・3個
  • グラニュー糖・・小さじ6杯
  • バター・・3g×3個
  • パンの耳・・3枚
  • りんごの芯のくり抜き(なければスプーンか野菜の型抜き)
  • 耐熱の皿や器

作り方

  1. りんごの芯をくり抜く。
  2. パンの耳を耐熱皿に敷き、1のりんごを乗せて砂糖小さじ2とバターを穴に詰める。
  3. 180度に予熱したオーブンで30分焼く。
  4. 切り分ける時、座布団のパンも一緒に切る。(奪い合いに注意)

好みでシナモンパウダーやレモン汁をかけるのもお勧めです。

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2010-10-19

煎り落花生:落花生について

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 長年の悲願であった落花生を作りました。
 落花生が好きなのは、硬い殻の先端の筋になっているところを指で押して二つに割った時に、その落花生が美味しいか不味いかを一発で当てる時で、これが後を引く魅力です。こう言っては何ですが、近年は市場も価格的に押されぎみか、中国産の落花生が出回るようになりましたが、美味しくないのです。豆に味がない上、香ばしさもありません。ためしに何度か買ってみたのですが、どれもこれも同じでした。かといって、美味しい千葉産は気をつけていないと見逃すことが多く、出回る量が少ないせいか、なかなか入手も困難です。そういうわけで今年は畑で作ってみたのです。何故そこまでして落花生が食べたいか?はですね、話しは長くなるので端折りますが、小学校に入学したばかりの冬のことでした。
 通学班の最年長である六年生のお姉さんとその妹さんに遊んでもらった時、冷たい関東の空っ風の防風対策でもあったと思われる稲の干し場がありました。庭と畑の境目に、まるで布団を干すように、大げさな高さの木の組み物にうず高く積んであったのが落花生でした。ここで、ちょっと落花生の話し。花が終わった後に触手のような子房柄(しぼうへい)が伸びて地中に潜り、その先端に実をつけるのです。名前の由来はそこから来ているようです。

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 おびただしい数の根っこと落花生が庭の方を向いて干してあったのです。この時は、どうやったらあの美味しい落花生になるのか?と、私の知っているピーナッツとの関係を不思議に思っていました。
 その後、何日か経って、干してあった落花生がすっかり取り除かれているので聞くと、煎った落花生となっていて、味見をさせてくれたのです。この時の落花生の味が忘れられずに、また、この時の味が私の生涯の落花生の尺度となっているので、食べる度に、不味い美味しいの文句が出るのです。

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 そして、念願の美味しい落花生にありつけたか?と言ったら答えは、「はい」なのですが、実は試作段階では劇的な再会を果たしたかに思ったのですが、翌日、追加で天日干ししたために半分失敗でした。落花生の水分が試作のときよりも減ったからだと思われ、オーブンの焼き時間が長すぎたもようです。一部の小さなサイズの落花生が焦げてしまいました。素人と言うものです。

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 試しに落花生を育て、たまたま育った豆を、試しに焼いたら成功した。そういう経緯ですから、オーブンで焼くときには、一気に同じ条件で焼いてしまったための失敗でした。約半分が焦げて苦くなってしまったのです。とは言え、残り半分の美味しい落花生に、私の感動はひとしおでした。
 落花生の記録だけでも書いておこうかと思ったのですが、落花生への思い入れを書かないと単に物好きで終わるかと思ったので長々書きました。
 実験結果みたいになるのも何なので、一応レシピっぽく書いておきます。
 ※画像の左が大きな粒で、成功した状態です。右は黒っぽく焦げています。中は、燻されてもっと真っ黒なのです。

材料

  • 生落花生・・5kg

作り方

  1. 天気の良い日に天日干しをして、全体量が二割減って4kgになったらオーブンで焼く。
  2. 落花生の大きさを3種類くらいのグループに分ける。
  3. グループ別に落花生を天板に重ならないように広げ、オーブン(200v二段式)を160度に予熱する。
  4. 一番大きなサイズのグループは、40分くらいで様子を見て必要であれば時間の延長する。
  5. 他の小さなサイズは、40分よりも早目に様子を見る。

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