ドライトマトなんて珍しいものじゃないけど、いざ買うとなって探してみると、案外高価なんでびっくらこいた。昔もこうだったっけ?これがあると何かと便利なので、いろいろネットを探してみた。その中でも感動的に安価なお店の紹介と、この代物の加工方法、並びに食べ方など書いておくことにした。特にトマトが好きでなくても、きっと気に入ると思う。また、その使用範囲が広いことにも感動するんじゃないだろうか。まず、ドライトマトは何に使うと美味しいのか、それが一番の購買ポイントなので、そこから話を始めたい。
ドライトマトは、大概、カリカリに乾燥させてあって、そのままではまったく意味不明な食材だが、この状態でもいいといえば、ポテトチップスなどのような食べ方がある。そのまま塩などを振って食べる方法だ。それはそれで吉として、お湯で戻して、更に好みのハーブやにんにくなどと一緒にオリーブオイル漬けにしておくと保存も効く上、いつでも手軽に料理に使える。また、創意工夫で、このオイル漬けを使った料理の幅には際限がない。例えば、きざんでニンニクやベーコンと炒めてパスタにしたり、バゲットなどに載せて漬け込んだオイルを塗って焼くのもよい。スープ素材や、煮込み料理のコクを付けるのには持って来いである。と、この程度の料理は、Webで検索すれば2~3ヒットするのでここでは紹介しない。ここでは、この時期ならではの越冬キャベツとオイル漬けのドライトマトの簡単な和え物の作り方を書いておこうと思う。トマトと漬け込んだオイルが調味料となって、それだけで十分美味しいが、味見をしてみて、好みでレモン汁をかけたり、足りなければ塩や胡椒を振っても良い。
越冬キャベツというのは、春キャベツと並んでちょうど春先の今頃、店頭に並べてある。その違いは、越冬キャベツは、いかにも肉厚で、葉にはシワがなく、しっかりと巻いている。手で持ってみると、ずっしりと重みを感じる。春キャベツは、葉がシワシワで、広がっているような大きさがある。にもかかわらず、軽い。葉の巻き方は10枚くらいだろうか。越冬キャベツは、寒さを凌ぐために葉が厚くなり、甘みも増している。生の千切りには硬くてちょっと不向きで、ロールキャベツなど、火を通す料理がその甘味を堪能出来る。
という訳で、このキャベツを葉元からきれいに包丁で一枚一枚剥がし取り、湯気の立つ蒸し器で葉が透き通るようになるまで2~3分蒸して甘みを引き出しておく。だから、茹でるのは禁物。で、蒸しあがった葉は、重ならないように広げて空気に当てて冷ます。鮮やかな緑色の透き通った様子は、画像でご覧のとおり。また、この和え物の味付けも不要で、ドライトマトがその味のポイントになる。下手に塩など加えない方が絶対に美味しいよ。
肝心のドライトマトのオリーブオイル漬けの方法は、まず、ドライトマトを熱湯で戻す。この時、トマトの酸味がお湯に出てしまわないように酢を加えて濃度をつけることが肝心。この酢を忘れると、味が抜けたトマトに戻してしまうので注意が必要だ。火から下ろして蓋をした鍋で5分ほど蒸らし、ザルにとって水気を切ったらそのまま3~4時間放置して戻す。この時、トマトの旨味が引き出されるので、充分時間を取ると良いと思う。
戻したトマトは、香りづけにピンクペッパーや黒胡椒と一緒に、オレガノ、潰したにんにく、鷹の爪、ローレルを加えて保存袋に詰め込み、オリーブオイルを加えて空気を抜いてから冷蔵庫で保存する。
これが、私の方法だが、瓶詰めの方法を採用している人をWebでよく見かける。沢山作って長く置く時は瓶のほうが素材の変質を避けられるが、ドライトマト100gくらいであればZip袋の方が場所を取らない上、オイルも少量で済む。
このオイルの分量だが、漬け込んだオイルがちょとした調味料になる。普通に炒め物やドレッシング、パンのトッピングにすると大変コクのある味わいが楽しめる。そのつもりで多く使っても良いのではないかな。少なめがいいとか多めがいいとか支離滅裂な言い方になったすまん。少ないと思ったら後から足してもオッケつことで、あまりオイルの分量に拘ることもないかな。ただし、漬け方のポイントは、外さないように以下のことは守ると良いよ。トマトが満遍なく油に浸かっていることが重要なので、少量で作りたい時は、Zip袋の口まで溜めた水に沈めて空気を抜き、チャックを閉じるととぴったりフィトする。油が馴染んだ2~3日後から使い始めるとよいと思うよ。

最後に入手先について、これは、ネットを常に眺めていれば価格の変動が著しいのも分かると思うが、今のところ、ドライトマトで最安値で提供してくれているお店は、東京上野・アメ横 小島屋さん(参照)だと思う。私はAmazon経由で買ったが、調べると楽天にも広告があった。都下にお住まいの人は、何かのついでの時にでもふらとこのお店を覗いてみてはどうでしょう。
この店の特徴は、薄利多売方式だと思う。だからというのもあるが、このドライトマトは、一袋500gである。これだと、少し多いと感じるフシもあるかもしれないが、他店の100g単位販売だと、びっくりするほど高価だった。また、オイル漬けにすでに加工され、オレガノなどを加えて売っているパックが、100gで¥700で販売していた。これらと比較して、小島屋さんの、500g単位でドライトマトの原型ではあるが、乾物の保存性と料理に対する多様性を思えば、さほどびっくりする量ではないと思う。友人と分け合ったりするのも良いのじゃないかな。戻す一回分の分量としては、その五分の一に当たる100gくらいでいいと思う。
以下に手順と、キャベツの和え物のレシピをメモしておこう。
ドライトマトの作り方
材料
- ドライトマト・・100g
- 熱湯・・500cc
- 酢・・50cc(熱湯の10%)
- にんにく・・1片
- ピンクペッパー・・5粒
- ブラックペッパー・・5粒
- ローリエ・・1枚
- オレガノ・・小さじ1
- オリーブオイル・・1カップ
- Zip袋(小)
作り方
- 小鍋出お湯を沸かし、沸騰したら酢とドライトマトを加えて火を止め、蓋をして5分蒸らす。
- 1をザルに上げ、水気を切って広げてそのまま3~4時間放置する。
- Zip袋に2とにんにく以降の香辛料を入れて空気を抜いて封をする。
越冬キャベツの和え物の作り方
材料
- 越冬キャベツの葉・・3~4枚
- スライスした玉ねぎ・・1/4個分
- ドライトマトのオイル漬け・・3個
- 漬け込んだオイル・・小さじ2
作り方
- キャベツの硬い芯を切り取り、葉と芯をそれぞれ蒸気の上がった蒸し器で透き通るまで2~3分蒸す。
- 蒸しあがったキャベツを取り出し、ザルなどに広げて冷ます。
- 2のキャベツと芯を太めの千切りにし、スライスした玉ねぎと一緒に漬け込んでいるオイル2で軽く和える。
- オイル漬けのドライトマトも同様に細く切り、3と和えて出来上がり。
- まずは、このままで試食してみる。
調理例
ピザ風トースト:漬け込んだオイルをパンに塗ってドライトマトを散らし、玉葱のスライス、チーズをトッピングして朝の簡単ピザ。

かりかりバゲットと野菜のチーズソース和え:漬け込んだオイルを千切ったバゲットに塗ってフライパンでカリッと焼き、季節の野菜と一緒に手羽中の縦割りをソテーして和えたサラダ。温泉卵をのせて特性のチーズソースを掛けて出来上がり♪
チーズソースの分量:マヨネーズ大さじ2+レモン汁小さじ2+粗挽きコショウ適宜+パルメザンチーズ大さじ2を混ぜ合わせる。
オープンオムレツ:ドライトマトと下茹でしたアスパラガスを一緒に、ドライトマトを漬け込んだオイルで軽く炒め、フライパンから一度取り出す。同じフライパンに溶き卵を広げて丸く半熟に焼き、アスパラガスとドライトマトをトッピングし、人数分に切り分ける。サラダなどを添えて出来上がり♪ ※添えているサラダは「蟹・ビーツ・キドニービーンズのクリームサラダ:にんにくヨーグルトソース」レシピはこちら☞

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