加工品

2014-04-14

オイルサーディン缶の手軽さでトマトサラダ


 オイルサーディン缶て、誰でも知っているのかと思ったら先日、「知っているけどどういう料理に使ったらいいか考えちゃう」という娘の話を聞いて、あまりポピュラーとも言えないのかと思い直した。
 昔から日本に輸入されていた缶詰だけど、日本では戦後、米国の影響もあって、缶詰文化が盛んになり、日本独自の魚の水煮缶や味付け肉の缶詰などが人気を博していたと言えそう。昔のことを言えば、東京オリンピックの前後はかなりいろいろな種類があったのを思い出している。そういう懐かしさを一掃されたみたいでちょっと寂しいことに近年では、スーパーの棚のほんの一部でしか見なくなった。それでも「シーチキン」だけは各社、品ぞろえが良く、日本人の好きなマヨネーズとの相性も良いせいか、サラダなどに重宝されている。 

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 今日ここで使った缶詰は3月、増税前のKALDIの売り場に「特価¥158」と販売していたもの。紙の箱入りで、画像の手前の物がそれ。奥にあるのは日本の普通のスーパーで買ったもの。¥220くらいだったかな。どちらにしてもあまり高価ではない。

  さて、今日の料理だが、缶詰のまま使うのではなく、開けて中の油を少し抜き、にんにくと玉ねぎをのせてオーブンで加熱するというのがミソ。缶詰のままだとなんとなく油っこいままで、味も淡白な感じだ。だから、イワシ本体から油を抜き、さっぱりさせる。また、表面からゆっくり加熱しながらにんにくと玉ねぎのエキスを油に吸わせてしまおうと、こう考えたわけ。これを野菜にのせてレモン汁と塩コショウでもふれば、おしゃれなサラダになるというわけ。まあ、サラダがおしゃれになる必要はないけど、食卓に一品咲かせたという、私の心に花が咲いたような、おしゃれしたような気分になれるのが嬉しい。
 そうそう、画像のにんにくがやや緑色に変色しているのが気になる人もいるだろうと思って特記しておくと、これは、にんにくの成分であるアリインと呼ばれる物質。にんにくの香りや辛味の元と言われているが、これが時間が経って酸化することでアリシンという物質に変化して緑色になる。今のところ毒性もないし、人体に影響はないと言われている。にんにく効果に影響しないそうだ。ご安心あれ。

材料(一缶分)

  • ・オイルサーディン・・1缶
  • ・トマト・・中1個
  • ・玉ねぎ・・小2分の1
  • ・にんにく・・1片
  • ・レモン汁・・半個分
  • ・塩・コショウ・・適宜

作り方

  1. 玉ねぎとにんにくをみじん切りにする。
  2. オイルサーディンの蓋を静かに開け、中の油を半分ほど抜いて1をのせる。
  3. オーブントースターやグリルで油がくつくつしてくるまで約、5分加熱する。()電子レンジで加熱する時は器を耐熱に移し替えてから。
  4. あらみじん切りに刻んだトマトを皿に広げ、3が熱い内にのせてレモン汁、塩・コショウを振って出来上がり♬

 冷蔵庫で冷ましても美味しい。

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2012-03-22

ドライトマトのオリーブオイル漬けの作り方とその料理法:越冬キャベツの和え物

東京上野・アメ横 小島屋ドライトマトなんて珍しいものじゃないけど、いざ買うとなって探してみると、案外高価なんでびっくらこいた。昔もこうだったっけ?これがあると何かと便利なので、いろいろネットを探してみた。その中でも感動的に安価なお店の紹介と、この代物の加工方法、並びに食べ方など書いておくことにした。特にトマトが好きでなくても、きっと気に入ると思う。また、その使用範囲が広いことにも感動するんじゃないだろうか。まず、ドライトマトは何に使うと美味しいのか、それが一番の購買ポイントなので、そこから話を始めたい。

ドライトマトは、大概、カリカリに乾燥させてあって、そのままではまったく意味不明な食材だが、この状態でもいいといえば、ポテトチップスなどのような食べ方がある。そのまま塩などを振って食べる方法だ。それはそれで吉として、お湯で戻して、更に好みのハーブやにんにくなどと一緒にオリーブオイル漬けにしておくと保存も効く上、いつでも手軽に料理に使える。また、創意工夫で、このオイル漬けを使った料理の幅には際限がない。例えば、きざんでニンニクやベーコンと炒めてパスタにしたり、バゲットなどに載せて漬け込んだオイルを塗って焼くのもよい。スープ素材や、煮込み料理のコクを付けるのには持って来いである。と、この程度の料理は、Webで検索すれば2~3ヒットするのでここでは紹介しない。ここでは、この時期ならではの越冬キャベツとオイル漬けのドライトマトの簡単な和え物の作り方を書いておこうと思う。トマトと漬け込んだオイルが調味料となって、それだけで十分美味しいが、味見をしてみて、好みでレモン汁をかけたり、足りなければ塩や胡椒を振っても良い。 

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越冬キャベツというのは、春キャベツと並んでちょうど春先の今頃、店頭に並べてある。その違いは、越冬キャベツは、いかにも肉厚で、葉にはシワがなく、しっかりと巻いている。手で持ってみると、ずっしりと重みを感じる。春キャベツは、葉がシワシワで、広がっているような大きさがある。にもかかわらず、軽い。葉の巻き方は10枚くらいだろうか。越冬キャベツは、寒さを凌ぐために葉が厚くなり、甘みも増している。生の千切りには硬くてちょっと不向きで、ロールキャベツなど、火を通す料理がその甘味を堪能出来る。   

IMG_0527という訳で、このキャベツを葉元からきれいに包丁で一枚一枚剥がし取り、湯気の立つ蒸し器で葉が透き通るようになるまで2~3分蒸して甘みを引き出しておく。だから、茹でるのは禁物。で、蒸しあがった葉は、重ならないように広げて空気に当てて冷ます。鮮やかな緑色の透き通った様子は、画像でご覧のとおり。また、この和え物の味付けも不要で、ドライトマトがその味のポイントになる。下手に塩など加えない方が絶対に美味しいよ。 

肝心のドライトマトのオリーブオイル漬けの方法は、まず、ドライトマトを熱湯で戻す。この時、トマトの酸味がお湯に出てしまわないように酢を加えて濃度をつけることが肝心。この酢を忘れると、味が抜けたトマトに戻してしまうので注意が必要だ。火から下ろして蓋をした鍋で5分ほど蒸らし、ザルにとって水気を切ったらそのまま3~4時間放置して戻す。この時、トマトの旨味が引き出されるので、充分時間を取ると良いと思う。

戻したトマトは、香りづけにピンクペッパーや黒胡椒と一緒に、オレガノ、潰したにんにく、鷹の爪、ローレルを加えて保存袋に詰め込み、オリーブオイルを加えて空気を抜いてから冷蔵庫で保存する。

これが、私の方法だが、瓶詰めの方法を採用している人をWebでよく見かける。沢山作って長く置く時は瓶のほうが素材の変質を避けられるが、ドライトマト100gくらいであればZip袋の方が場所を取らない上、オイルも少量で済む。

このオイルの分量だが、漬け込んだオイルがちょとした調味料になる。普通に炒め物やドレッシング、パンのトッピングにすると大変コクのある味わいが楽しめる。そのつもりで多く使っても良いのではないかな。少なめがいいとか多めがいいとか支離滅裂な言い方になったすまん。少ないと思ったら後から足してもオッケつことで、あまりオイルの分量に拘ることもないかな。ただし、漬け方のポイントは、外さないように以下のことは守ると良いよ。トマトが満遍なく油に浸かっていることが重要なので、少量で作りたい時は、Zip袋の口まで溜めた水に沈めて空気を抜き、チャックを閉じるととぴったりフィトする。油が馴染んだ2~3日後から使い始めるとよいと思うよ。  

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最後に入手先について、これは、ネットを常に眺めていれば価格の変動が著しいのも分かると思うが、今のところ、ドライトマトで最安値で提供してくれているお店は、東京上野・アメ横 小島屋さん(参照)だと思う。私はAmazon経由で買ったが、調べると楽天にも広告があった。都下にお住まいの人は、何かのついでの時にでもふらとこのお店を覗いてみてはどうでしょう。

この店の特徴は、薄利多売方式だと思う。だからというのもあるが、このドライトマトは、一袋500gである。これだと、少し多いと感じるフシもあるかもしれないが、他店の100g単位販売だと、びっくりするほど高価だった。また、オイル漬けにすでに加工され、オレガノなどを加えて売っているパックが、100gで¥700で販売していた。これらと比較して、小島屋さんの、500g単位でドライトマトの原型ではあるが、乾物の保存性と料理に対する多様性を思えば、さほどびっくりする量ではないと思う。友人と分け合ったりするのも良いのじゃないかな。戻す一回分の分量としては、その五分の一に当たる100gくらいでいいと思う。

以下に手順と、キャベツの和え物のレシピをメモしておこう。   
ドライトマトの作り方        
材料
    

  • ドライトマト・・100g    
  • 熱湯・・500cc    
  • 酢・・50cc(熱湯の10%)    
  • にんにく・・1片    
  • ピンクペッパー・・5粒    
  • ブラックペッパー・・5粒    
  • ローリエ・・1枚    
  • オレガノ・・小さじ1    
  • オリーブオイル・・1カップ    
  • Zip袋(小)       

作り方    

  1. 小鍋出お湯を沸かし、沸騰したら酢とドライトマトを加えて火を止め、蓋をして5分蒸らす。    
  2. 1をザルに上げ、水気を切って広げてそのまま3~4時間放置する。    
  3. Zip袋に2とにんにく以降の香辛料を入れて空気を抜いて封をする。

越冬キャベツの和え物の作り方    
材料    

  • 越冬キャベツの葉・・3~4枚   
  • スライスした玉ねぎ・・1/4個分 
  • ドライトマトのオイル漬け・・3個    
  • 漬け込んだオイル・・小さじ2

作り方    

  1. キャベツの硬い芯を切り取り、葉と芯をそれぞれ蒸気の上がった蒸し器で透き通るまで2~3分蒸す。    
  2. 蒸しあがったキャベツを取り出し、ザルなどに広げて冷ます。    
  3. 2のキャベツと芯を太めの千切りにし、スライスした玉ねぎと一緒に漬け込んでいるオイル2で軽く和える。    
  4. オイル漬けのドライトマトも同様に細く切り、3と和えて出来上がり。    
  5. まずは、このままで試食してみる。

調理例
ピザ風トースト:
漬け込んだオイルをパンに塗ってドライトマトを散らし、玉葱のスライス、チーズをトッピングして朝の簡単ピザ。

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かりかりバゲットと野菜のチーズソース和え:漬け込んだオイルを千切ったバゲットに塗ってフライパンでカリッと焼き、季節の野菜と一緒に手羽中の縦割りをソテーして和えたサラダ。温泉卵をのせて特性のチーズソースを掛けて出来上がり♪
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チーズソースの分量:マヨネーズ大さじ2+レモン汁小さじ2+粗挽きコショウ適宜+パルメザンチーズ大さじ2を混ぜ合わせる。

オープンオムレツ:ドライトマトと下茹でしたアスパラガスを一緒に、ドライトマトを漬け込んだオイルで軽く炒め、フライパンから一度取り出す。同じフライパンに溶き卵を広げて丸く半熟に焼き、アスパラガスとドライトマトをトッピングし、人数分に切り分ける。サラダなどを添えて出来上がり♪添えているサラダは「蟹・ビーツ・キドニービーンズのクリームサラダ:にんにくヨーグルトソース」レシピはこちら☞
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2011-03-18

鯖(さば)の水煮缶のパスタ-緊急時にいかがでしょう

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 料理のレシピは久しぶりで、なんだか気恥ずかしい感じがします。
 東北関東大地震で被災されてる方が充分に食事ができていないということをニュースで聞いていましたが、今朝は仙台港に第一便として支援物資を満載した船がついたと聞き、徐々に品物が手元に届くのではないかと思うと少し嬉しく思いました。そして、今日は、このような緊急時の食事作りにどうかなと、先日からいろいろ試作しているレシピを紹介することにしました。今日のレシピは、「鯖の水煮缶のパスタ」です。

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 貴重な水を無駄にしないように少々荒っぽい手法で味付けもシンプルですが、缶詰をメインに、あり合せの野菜やキノコがあれば美味しいパスタになります。牛乳があれば栄養的には最強だと、自ら太鼓判を押します。お試しあれ。

材料(2~3人分)

  • パスタ・・250g(6分茹で)
  • 鯖の水煮缶・・1缶(250g)
  • シメジ・・1/2株
  • ブロッコリー・・適宜
  • 牛乳・・200cc
  • 固形ブイヨン・・1個(マギー製)
  • あれば水溶き片栗粉・・小さじ2(同量の水)
  • 塩・胡椒・・適宜
  • 水・・500cc
  • パスタを横に並べられる鍋

作り方

  1. 鍋にパスタと水を入れて火にかけ、沸騰したら火を止め、好みの硬さになるまで放置する(全部で約5分)。
  2. その間にフライパンに牛乳を張り、シメジと細かくしたブロッコリー、ブイヨンを加えて蓋をして加熱する。
  3. ブロッコリーの色が変わって火が通ったら様の水煮缶を全て加え、実を適当にほぐす。
  4. 全体が馴染んだら水溶き片栗粉でとろみをつけ、塩と胡椒で味付けする。
  5. 1のパスタを皿に盛り付け、4の鯖ソースをたっぷりかけて出来上がり♪

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2010-11-20

麻婆春雨(マーボーはるさめ)なるもの、作りました

 「麻婆春雨」なる料理は、本当に中華料理にあるのだろうか?いや、これ、テレビのコマーシャルでやっていたよ。ふーん、料理の雰囲気はわかる気がします。ググってみてもこの料理自体を説明するサイトはなく、商品としての味付け調味料やレトルトばかりヒットします。おそらく正式に中国料理ではなさそうです。勿論手持ちのウー先生の本にもありません。でも、 「麻婆春雨」の響きから、あの味が染み込んだ春雨をツルッと食べるのを想像するといかにも美味しそうです。そこで、市販のものを意識しないで、オリジナルの「春雨の炒めもの」として、食べたいイメージのとおりに作ってみました。

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 まず、味付けのベースには豆鼓を使います。豆鼓は、日本では「豆鼓醤」という名称で調味料として製品化されています。以前買った製品は甘い味付けで、ペースト状で、色も形態もちょうど八丁味噌のようでした。腐すわけではないのですが、調合した味が付いている調味料を使うと、何でも同じ味のベースになってしまい、料理が面白くないと感じました。全てではないのですが、中華料理は、シンプルな調味料を絶妙に使いこなすことに面白みがあるので、私は豆鼓醤の原料となっている豆状のものを使っています。
 豆鼓は、大豆を塩漬けし、発酵させたのち乾燥させたものです。このコクと香りがとても深い味を持っていて、少し加えるだけで、料理全体に中華料理らしさがひろがります。この特徴が料理全体に広がるように、紹興酒と醤油を使って鶏ガラ出汁と一緒に煮こみ、最後に春雨に吸い込ませました。
 まず、豆鼓の香りを出すために、最初に葱の粗未みじん切りと一緒に気長に炒めます。油に味が染み込んだところに豚の挽肉を炒め合わせ、鶏ガラスープでしばらく煮込みます。ここに、熱湯をかけて蒸した中国春雨(緑豆春雨)を適当な長さに切り、木綿豆腐を千切りながら加えて春雨が透き通るまで煮込みます。最後に合わせた調味料を回しかけ、千切りの生姜を炒め合わせて仕上げます。ぴり辛にするには、注ぎ分けた後にラー油(☞レシピ)をかけて好みの辛さにします。

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 味をよくしみ込ませるためには、豆腐や春雨に火が通っている事が条件です。この点に注意すれば誰にでも美味しい「麻婆春雨」が簡単にできます。
お弁当に

材料(4人分)

  • 豚挽肉・・150g
  • 中国産緑豆春雨・・100g
  • 鶏ガラスープ・・500cc
  • 木綿豆腐・・150g
  • 長葱・・10cm
  • 豆鼓・・大さじ2
  • 生姜の千切り・・1片分
  • 醤油・・大さじ2
  • 紹興酒(なければ酒)・・大さじ1
  • 塩・・一摘み

作り方

  1. ボールで春雨に熱湯をかけて蓋をし、20分ほど蒸しながら戻してざるに上げる。
  2. 豆鼓は細かく砕き、長葱は粗いみじん切りにし、生姜は全切りにする。
  3. 鍋に油を少々引き、豆鼓と長ネギを弱火で焦がさないように炒めて香りを出す。
  4. 3に挽肉を加え、中火で色が変わるまでゆっくり炒める。
  5. 鶏ガラスープを加えて10分ほど煮込む。
  6. アクを掬って、適当な長さに切った1の春雨を加え、一緒に豆腐も手で千切って加えて煮込む。
  7. 春雨が透き通って来たら予め合わせた調味料を加えて煮込み、味をしみ込ませる。
  8. 最後に千切りの生姜を混ぜ合わせてでき上がり♬

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2010-11-04

大根とマグロのカマの田舎煮:カマの下ごしらえ:たまり醤油の甘さが生きる

 今日は、良くある大根と魚の煮物です。が、材料のマグロのカマが私にとっては意外な結果を齎してくれたので、そのお話を含めてのレシピの紹介です。また、マグロのカマは、普段は多く見かけませんが、年の瀬からお正月にかけて冷凍とは言え、かなり沢山出回ります。その理由は言わずもがな、日本人は刺身としてマグロを大量に消費するからです。なので、食材としてどんどん生かしてみたいと考えてみました。
 そのカマの形態は、冷凍だと30cm近くの長い舟形の骨です。魚焼きグリルではちょっとキツイかなという大きさですから、オーブンで焼くことができるのなら大変お買い得な部位です。が、オーブンもない、または面倒だと思い込んで買わない人も多いかもしれません。今日は焼かずに蒸して、「加工食材」にしてしまうことで使用用途を広げることにしました。まずは、大きな塊の部分で大根と煮ました。 

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カマの蒸し方
カマは、ゆっくり解凍後、塩を振って手でこすり付けます。臭みの元となる水が出ますから良く吸い取って、蒸気の上がった蒸し器で蒸します。蒸し器がない場合は、いつもの裏技で、大きな鍋の底を上げ底にして網やバットの上で蒸します。
竹串を一番太い部分にさして、出てくる汁が透き通っていたら取り出します。粗熱が取れたら、身を崩さないように骨から身を丁寧に取ります。全部で800gくらいあったので約半分の350gを使って大根を煮ることにしました。

大根とカマの田舎煮
大根は、米のとぎ汁で下茹でします(☞Hint&Skill)。水から火にかけ、沸騰後2~3分ゆでたら蓋をして、予熱で30分以上、保温用のタオルなどで包んで放置します。大根が透き通って真っ白になったら洗い流します。
平鍋に分量の調味料を全て入れ、沸騰後、ほぐし取ったマグロの身煮立つまで加熱し、下茹でした大根を隙間に並べます。アルミホイルの真ん中に小さな穴を開けて鍋に被せて落し蓋の代用にし、中火で沸騰するまで過熱します(3~4分)。ここで弱火にして、最小の沸騰状態の火加減にして5分煮たら火を止めます。この後直ぐに食べるよりも、最低30分置くと、冷めながらどんどん味が染みこんで行きます。食べる直前に温め直すとよいです。

Pb020004  今回の料理法の利点は、カマを蒸すと余分な脂と肉汁が出るので、煮ている時に脂を救い出すまでもなく、手間要らずに煮物が美味しくできます。また、使用した醤油は、いかにも田舎風の色具合ですが、「たまり醤油」の色と甘さのお陰で、煮物自体が優しい出来上がりになります。たまり醤油はお勧めです。

材料

  • マグロのカマ・・1個(30cm)
  • 塩・・大さじ1
  • 大根・・600g
  • たまり醤油・味醂・酒・・各1/2
  • 好みで砂糖・・小さじ2

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2010-10-30

手製のぬか漬け鰊(ニシン)の三平汁

Pa280002  富山の名物で、鰯(いわし)を小糠と塩で漬ける保存方法があると以前教えてもらった時、鰊(にしん)で作ってみたいと考えていたことがやっと実を結びました。富山ではこれを「こんか鰯」と呼ぶそうです。「こんか」の言われは、「小糠(こぬか)」が変形したそうです。諏訪でも、例えば「あそこ」というのが「あっこ」というように、話し言葉になると縮まるのと同じだと思います。
 このこんか鰯と大変似ているのが、昔、石川県の小松の友人から頂いた鯖の糠漬け(へしこ)です。この味が忘れられなかったのです。後で調べて分ったのですが、青い魚をこうやって糠に漬ける方法は、北陸から東北地方の昔の人の知恵だったそうです。温度や魚の脂の乗り、発酵の度合いで微妙に味が違ってできると聞いて、挑戦意欲が湧いたのです。こういうものは毎年作ってみないと比較が出来ないので、まずは作ってみたのです。
 ところが、レシピというものはないし、ネットで調べるとあるにはあるのですが、こういうのは作る条件が一定ではないのであまり参考になりません。結局、漬物用の三五八漬け(☞レシピ)や鉈(なた)漬け(☞レシピ)を自作しているので、その経験から塩加減してみました。

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 ところで、魚を糠に放り込んでも充分発酵しません。どのように進むかというと、糠を好む菌がついて糠の発酵を促す水分が適当にあり、発酵しやすい温度にして環境を一定にします。すると、半日くらいで発酵が始まります。
 ネットでは、麹を混ぜる方法を見ましたが、そこまですると大変なので、鉈漬けの応用に使った市販の甘酒の素と塩を糠を混ぜて糠床にして漬け込みました。ニシンの旬である春先でしたので、気温はまだ低く、発酵はゆっくり進んだと思います。二週間ほどそのまま置いてから冷凍保存しておいたのが今日の糠漬けニシンです。

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 かなり塩辛い筈ですが、思ったほど生臭さもなく、身が締まっています。これを水洗いして鱗を下ろし、ぶつ切りにします。あらかじめ昆布で煮て火が通った野菜の煮物に加えます。15分では塩が抜けきれず、20分で調味料を加えました。調味料の分量は、味を見て加えるしかないので、あくまでも目安です。
 三平汁にした理由は、塩抜きなどしないでそのままぶつ切りにして、鰊の塩分で味付けしたいと思ったからです。なかなか良いお出汁がでて美味しかったです。これは、やはり大人の味です。

ニシンの小糠漬け材料

  • ニシン・・3尾
  • 糠・・1カップ
  • 甘酒・・1カップ
  • 塩・・1/2カップ
  • 鷹の爪(種無し)・・1個

こんかニシンの三平汁の材料

  • こんかニシン・・2尾
  • 大根・・200g(7~8cm)
  • にんじん・・250g(1本)
  • じゃが芋・・300g(2個)
  • こんにゃく・・1丁
  • 野地シメジ・・70g
  • 長葱・・適宜
  • 水・・1600cc
  • 昆布・・10cm
  • 酒・・1/2カップ
  • 醤油・・大さじ1
  • 味醂・・大さじ2

作り方糠床の作り方

  1. 材料を袋の中で揉みこむように混ぜ合わせ、水気を拭き取った鰊を埋め込むように入れ、26度くらいの薄暗い場所で4日発酵させる。
  2. 1を冷蔵庫に移して10日置き、冷凍する。

こんか鰊の三平汁

  1. 野菜を適当な大きさに切り、分量の水に昆布を浸け、昆布出汁をとる。
  2. 鰊を洗って鱗を下ろして頭を落とし、内蔵を取り出してからぶつ切りにする。
  3. 昆布をつけたまま1に切った長葱外の野菜を加えて火にかけ、じゃが芋が煮崩れないうちに鰊のぶつ切りを加える。
  4. 20分ことこと煮込んでから長葱を加え、酒、味醂を加えて味見をし、足りない分を醤油で整える♬

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2010-09-29

切り干し大根のキムチ牛挽肉和え:ご飯のおかずにお漬物風

 大根のシーズにはちょっと早いこの時期に切り干し大根を気軽に食べられるような常備菜的なものが欲しいと思って、ちょっと風変わりな食べ方を考えました。
 切り干し大根にはいろいろなサイズがあって、細長いものや輪切り、短冊切りなどです。このタイプでもよいのですが、戻しかたはそれそれで、大概買った時入れてある袋などの裏に「戻し方」と「料理例」などが書いてあるはずです。その戻し方に沿って戻しますが、煮物にする場合とは違って、大根のしゃきしゃき感をしっかり残したいので水で戻した後熱湯をかけるだけです。半生状態ではありますが、干した大根の甘さと独特の風味もしっかり残ります。

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 味付けは桃屋のキムチの素を使用していますが、最近は市販でいろいろなブランドから出ているようなのでお好みのものでよいと思います。味付け程度のつもりだったのですが、牛の挽肉が、これまたキムチとあいます。白菜のキムチ漬けにも少し加えると旨味が加わって美味しくなるので、そこからヒントをもらいました。これを作っておけば、例えばスパゲッティーやうどんと炒め合わせたり、チャーハンの具としても味付けとしても即使える調味料になると思います。

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 今日は、白いご飯に乗せて小口切りの葱と一緒に混ぜ合わせてみましたが、好みで量を加減すれば辛さも調節できます。何かと重宝なおかずだと思います。
➠お弁当に

材料

  • 切り干し大根・・50g
  • 桃屋のキムチの素・・大さじ3
  • 牛挽肉・・150g
  • 熱湯・・500cc

作り方

  1. 切り干し大根を溜まり水でしごくように二度洗い固く絞り、ボールで熱湯を掛けた後水気を切って固く絞る。
  2. 1を1~2cmほどに荒く切る。
  3. フライパンを弱火にかけ、牛挽肉を混ぜあがらゆっくり火を通す。
  4. 肉の色が変わったらキムチの素を加え、混ざったら火から下ろす。
  5. 3の切干大根に4の牛肉を加えてよく混ぜ合わせる。
  6. 炊きたてのご飯に乗せ、小口に切った葱をを散らす♬

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2010-09-27

おからの巾着煮(油揚げの袋詰め煮)

 暑い暑いとうだっていた先週が、嘘のように寒く冷え込むようになりました。一気に例年とおりに戻るならまだしも、最低気温が10度という寒さです。体調を崩したりしないよう、衣服の切り替えなどの気配りが必要になります。そんなわけで、食卓も一気に冬ヴァージョンに様変わりです。鍋物にしました。

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 今日の鍋は、おでんの前振りとでも言いますか、メインはおからの茶巾です。献立を立てた時点では茶巾煮だけでしたが、大根や買い置きの具を見繕っておでん風に土鍋で煮込みました。

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 この茶巾と言う方法はまことに便利な方法で、中に何を詰めてもいいのです。今日のおからは下味程度に煮てあって、それだけでも食べられますが、鰹出汁に浸してさらにゆっくり煮込むと、非常にしっとりとしたおからの煮物に早変わりします。おからだけでは寂しいのでにんじんときくらげの千切りを混ぜて味付けしてありますが、このおからの作り方は、「おからとひじきの出汁煮:臭みのないしっとりしたおからにする秘訣」
☞レシピ)のとおりに作りました。混ぜる出汁は半分で、味付け調味料も半分です。ぽろぽろした感じに仕上げてスプーンで油揚げに詰め込み、スパゲッティーを縫い針に見立ててちくちく袋を閉じます。楊枝やかんぴょうで結ぶ方法もありますが、スパゲッティーだと簡単ですし、そのまま食べられます。

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 沢山作って冷凍保存もできるので、煮物などにどんどん使いまわすとよいです。実は、おからは400gとか500g単位で袋売りが多いので、茶巾の冷凍保存なら扱いが楽ちんです。

材料(茶巾8個分)

  • 油揚げ・・茶金用8枚(通常の1/2のサイズ)
  • おから・・200g
  • にんじん・・70g
  • きくらげ・・5g
  • スパゲッティー・・2~3本
  • 鰹出汁・・200cc
  • 醤油・・大さじ31.5
  • 砂糖・・大さじ1
  • 酒・・大さじ1.5

他の具

  • 大根・・500g
  • 竹輪・・二本
  • こんにゃく・・1丁
  • さつま揚げボール・・8個

出汁の分量

  • 鰹出汁・・1000cc
  • 白醤油・・大さじ2
  • 酒・・大さじ2
  • 塩・・小さじ1

作り方

  1. 大根は米のとぎ汁で茹で始め、沸騰後火を弱めて5分茹でた後蓋をしたまま最低30分は予熱で火を通す。
  2. その間に、こんにゃくは下茹でし、竹輪、油揚げ、さつま揚げは熱湯で油抜きする。
  3. おからは、でいればフッ素加工のフライパンで乾煎りする。なければ通常のフライパンで焦がさないようにサラサラになるまで乾煎りする。
  4. 別の鍋ににんじんときくらげの千切りを分量の鰹出汁200ccで煮て火を通し、調味料を加えて味付けしたら3のおからを加えて混ぜ合わせる。
  5. 2の油揚げを破らないように真ん中を広げ、4のおからの1/8を詰め込み、パスタで口を閉じる。
  6. 平鍋に「出しの分量」の鰹出汁に1の大根を洗って一煮立ちさせる。
  7. 調味料で味付けし、2のこんにゃく、竹輪、さつま揚げを食べやすい大きさに切って加え、5の茶巾も並べて10分ほど弱火で沸騰させないように煮る。
  8. 好みで練り辛子などを添えて出来上がり♬

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2010-09-07

カラフルなじゃが芋とチーズのお煎餅(重ね焼き)

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 今年のじゃが芋の不作にはがっかりで、まともにじゃが芋料理ができないころころ小さなサイズばかりなのでなんとなく放置していたのですが、急に思い出して作ったのがこのお煎餅です。厳密には、じゃが芋とチーズの重ね焼きですが、どう見てもお煎餅なのです。しかもピザに使うミックスチーズが濃いオレンジ色に焼けてカリカリなのです。小腹が空いた時のおやつにも、朝食にも直ぐに作れて昔から子ども達には人気でした。子ども達が家から巣立ってからずっと作っていませんでしたがここ数日娘とその友達が我が家に泊まっていて、昔を懐かしみながら作ってみました。
 スライサーでじゃが芋をスライスしながらフライパンに直接散らして適当に広げ、塩と胡椒を振りかけてからチーズを散らして裏返し、チーズを散らしてまたじゃが芋をスライサーで散らす。これを好きな厚みになるまで繰り返すだけですが、チーズの層が三層くらいになるとじゃが芋とのバランスが良いように思います。

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 今回は、紫と黄色と白の三色のじゃが芋を使ったので綺麗な彩りになり、小芋独特のねっとりした食感とチーズのカリカリが人気でした。
 毎日作る献立から、全てとは言わないまでもここに書き記していると、後で振り返って見るのに結構便利なものです。これも長く続けてみるてわかることなのかと思いますが、書くことの価値というのは、書くときには分らないものだと思いました。

材料

  • じゃが芋の小芋・・250g
  • ミックスチーズ・・100g
  • 塩・胡椒・・適宜

作り方
☞「じゃが芋とチーズのお煎餅(重ね焼き)」参照

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2010-09-04

finalventの日記「納豆のネバネバサラダ」今日を乗り越える一品!

 朝夕の涼しさが少しだけ秋の気配を感じさせるというだけで、日中は猛暑の諏訪です。体に疲れが溜まっている感じがあってなかなかすっきりとしません。こうなると気になるのが食欲です。喉越しの良い麺類は嬉しいのですが、そればかりだと飽きてくるのです。困ったなぁと思いながら、冷蔵庫にあるものを見て献立を考えていた時、オクラが目に入り、オクラ納豆でもと思い出したのが「ネバネバサラダ」(参照 )でした。「五色納豆」とも呼ばれていたかな?何を入れるんだっけ?とfinalventの日記を探し始めて「納豆」でヒットしたのが晩御飯のおかずになりました。

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 このネバネバは良いことだらけなのです。納豆が体に良いことは誰でも知るとおりですが、長芋やオクラもそれと並んで素晴らしい滋養強壮効果があります。「ムチン」と呼ばれる成分がそのネバネバの正体で、胃壁を守る効果があり、たんぱく質の吸収効果もあります。「マグロの山掛け」はその最たる食べ方だと思います。「麦とろ」も、麦飯にとろろをかけた食べ方ですが、何杯お代わりして流し込んでも胃がもたれることはありません。これは、長芋の消化酵素のお陰だと思います。

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 さて、材料は全部冷蔵庫にあるものです。なんてラッキーなんだろうかと、この時点ですこぶる元気。書いてあるとおりに作るだけでした。どうでも良いことだけど、オクラはその断面が可愛いのであえてスライスにしましたが、卵黄だけしか入れないのは何故?という疑問はありました。あれは、個人的な好き嫌いの話しだくらいに思って無視。卵白も混ぜました。当然ながら納豆の姿が泡に隠れてしまった。また、これは故意にそうしたのですが、鰹節を最後にたっぷりかけると何も見えなくなるので、画像にはかかっていませんが、食べる時にたっぷりかけて混ぜ合わせるとぐー。この卵と鰹節が、このサラダの蛋白源ということで了解です。

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 実は、もっと手前の段階の疑問があります。このおかずは、「ネバネバサラダ」と称する「納豆かけご飯」でよろしいのですよね?出来上がってみたら、どう考えてもこれはご飯にかけて食べるスタッフとしか思えなかったのです。

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 ここで地元の宣伝ですが、今日の納豆は超大粒で名の知れた「川中島納豆」(参照)を使用しています。というか、私はこの納豆しか買わないのです。理由は美味しいから。大粒の納豆だからか豆の味は申し分なく、大きくてしかも柔らかいのです。1パック90gなので、二杯分のご飯に丁度良いのですが、もぐもぐ食べるおかず感覚で1パックは食べてしまいます。調べてみてびっくりしたのは、定価が210円とありますが、販売店によって80円代から140円くらいまでの開きはあるものの定価では売っていません。全国に卸しているのかどうか分りませんが、見かけることが是非買い物カゴに入れてください。
 そろそろ書くことがなくなってきたので、レシピの転載でもすることにします。
 梅干と沢庵で塩分を補い、沢庵のこりこりした食感と山芋のさくさく感を味わいながらご飯をもりもり食べて、元気に明日も乗り切りましょう。

材料(ご飯3~4杯分)

  • 納豆(たれ付き・・1パック(90g)
  • 梅干し・・1つ
  • オクラ・・4本
  • 山芋・・1/6本(120g)
  • 沢庵(たくあん)・・2切れ
  • 卵黄・・1つ(全卵使用)
  • 鰹節・・適量

作り方

  1. 梅干しの種を抜いて潰してペーストにする。
  2. 納豆は、挽き割りのように刻み、たれと卵黄を入れてまぜておく。
  3. オクラ、山芋、沢庵は5mm立方体くらいのサイズに細かく切って梅干しのペーストであえておく
  4. 2を1に入れて軽くまぜる
  5. 仕上げに、鰹節をたっぷりかけてできあがり!

ulalaさんちの晩御飯

ulalaさんの晩御飯

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