豚肉

2019-09-09

豚肉詰めナスのトマト煮込み

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 久しぶりに料理レシピエントリーに戻った。それに触れる前に少し、振り返ってみようかと思う。

 『週刊すわ』という、イベント情報などを発信しているタブロイド紙が市内の浜新聞店さんから毎週、金曜日に、新聞と一緒に配達されている。この情報紙を編集されている記者さんと御縁があって知り合いになったのは、今年の4月だった。お互いを結びつけるに至ったのは、下諏訪町で活魚卸販売を手掛ける丸松水産(株)のイベントの広報についての打ち合わせに彼女が訪問していた時だった。私はタダの魚を買いに来たお客さんであった。御縁というのは、本当にわからないものである。そして、この偶然の出会いが、私の思い入れのあるこの料理ブログが、諏訪の平ら、ほぼ全域に配信されることに繋がった。

 ブログを書いて開示するということは、世界に自分を発信しているわけで、この長い経験から、すでに羞恥心も忘れてしまったほど、世界と自分がつながっている意識はない。が、現実は、私の知らない多くの方が日本や、日本以外の国に住まわれている人々に見られている。ところが、『週刊すわ』は、現実には不特定多数の読者さんが、たまたま町内の知人であったり、諏訪湖の反対側の友人であったりする。私にとって、この発刊は、見知らぬ人にリアルな私を教えることになるのだ。恥ずかしい。いや、ホント、恥ずかしかった。

 7月26日『週刊すわ』のトップに4段を使ったアップの写真と、1段を使って私の「ひとものがたり」が展開された。インタビューは、発刊2週間ほど前に、約3時間だった。ここに紹介された「私」は、シルバー世代が感化されて、生き方に何かのヒントでも与えられるかもしれない、という記者さんの願いが込められた文章となった。

 インタビュー後、この記事の原稿を読ませてもらった時点で、うるうるした。この涙は、自分の苦労が実ったという感激の涙で、今まで誰からも労をねぎらうような言葉をもらったことがなかっただけに、一気に自分を褒めてあげたい気持ちに駆られた。パン作りの苦労話を誰かに話したくなって、noteに走り書きをした。記者さんも登場するため、彼女にこの手記をメールで伝えた。彼女もうるうるしたらしい。また、この手記を、『週刊すわ』と一緒に、パンの販売店である諏訪湖Marcheさんに備えて、お客さんに読んでもらったらどうか、と提案を受けた。

 いやいや、そうなると、もっともっとこの私を自分が売り込む話になる。恥ずかしい。

 言われる通りにやってみた。ここで我を張るモノじゃない、と自分を戒め、恥ずかしさを払拭して、やっとの思いでやってみたのだった。

 『週刊すわ』で紹介されたのは、人物だったが、パンを買い求めるお客さんで諏訪湖Marcheは一週間ほど、ドタバタしたそうだ。「八百屋なのに、野菜や果物には目もくれない」と、おやっさんが嘆いた。確かに宣伝効果は大変なものだと思った。毎日、パンの増産に追われ、本当にクタクタだった。

 さて、『週刊すわ』さんとはこれで終わらなかった。私自身を書いてもらうということで、このブログの事にも触れて記者さんには話してあったのだが、いつの間にか覗かれていたのか、五万とある料理を世の中に知らせないのは、もったいないというのである。五万はないけど、三千近くはあるとは話すと、この宝庫を世に知らせましょうということですぐに、9月の特集の見開き全ページで扱うという話が決まった。後で知ったのだが、特集記事などの扱いも含めて、編集会議でプレゼンテーションを行い、編集会議で承認され、初めて記事の依頼を出すそうで、このお膳立てはすでに済ませてあるということを知った。段取りも速い。

 「アイデア料理」というタイトルが付き、私の構想のとおりに原稿を編集してもらった。とても素敵なデザインで、嬉しくてしかたがなかった。信濃毎日新聞社でピカイチの編集者さんがデザインしてくれたページだと聞いて、流石、プロのお仕事だわと感心した。しかも、このデザインをベースに、年に4回の料理特集記事をお任せしたいという話になった。

 この年にして、世の中にデビューするとは、驚きである。ブログで自分で勝手に世の中にデビューするのとはいささか違う。他者が広めたいということなのだ。言い方は変で、わかり難いかもしれないが、私から私が飛び出してしまうことなのだ。まな板の鯉でも良かったが、そうともいかず、一応、私が原稿を担当するというのに等しい。

 さて、本題に入ろうと思う。料理のレシピも長く中断していたが、このようなチャンスを頂き、『週刊すわ』の読者さんの喜ぶ顔を浮かべると、書かずにはいられなくなった。古いレシピでも、ブログから引き抜いて十分対応できると、当初は思っていたが、今回、原稿を書き直したほうが良いと感じた理由に、日々の料理手順などが更新しているからだ。シンプルになってきたとも言える。

 というわけで、少しずつ、暇に任せてレシピをエントリーして行こうと思う。

 今日は、とてもシンプルな材料で、ナスのトマト煮をご紹介します。

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 ナスの旨味は、蒸し焼きや蒸煮でその醍醐味が、味わえるのではないだろうか。ナスの水分を閉じ込めて蒸し焼きにすると、じわっとその甘いとろっとした汁がなんとも美味しい。夏の真っ盛りのナスは瑞々しく、秋ナスは水分が凝縮されて身がしまるため、とろみがまた一段と甘くなる。どちらのナスでも、この料理にはピッタリだと思う。諏訪では、朝夕がもう少し肌寒くなる頃のナスが美味しいかと思う。夏にナスの木がくたびれてしまうと、収穫を忘れられてぶら下がっている、あのナスだ。あれが美味しいのである。

 材料(5人分)

 ・ナス・・・5本
 ・完熟トマト・・・1個(400g~500g、なければ缶詰のカットトマトを代用)
 ・豚粗挽き・・・250g
 ・塩・・・小さじ1
 ・こしょう・・・適宜
 ・オレガノ・・・小さじ1(無くても可)
 ・オリーブオイル・・・大さじ1

 作り方

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 ① ナスは、3箇所ほどピーラーで皮をむき、ヘタは残してガクは、周囲をぐるっと丸く切り取る。
 ② トマトはヘタを取り除き、粗みじんに切る。
 ③ ボールで、豚粗挽きと塩、こしょう、オレガノを混ぜ合わせる。

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 ④ 深めの平鍋(中華鍋も可)を中火にかけ、オリーブオイル大さじ1を全体に伸ばして①のナスを時々転がしながら焼き色をつける。
 ⑤ ④のナスを横において、縦に包丁で割り目を入れれ、③の豚肉を5等分し、手に平で軽く長細く握ってナスの割り目に詰める。
 ⑥ ナスを取り出した鍋をそのまま使って②のトマトを広げ、⑤のナスを並べ、初めは蓋をして、豚肉の表面が白っぽくなるまで中火で煮る。

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 ⑦ トマトの煮汁が好みのとろみになるまで煮込んで出来上がり。(⑥と⑦の煮込みは合計で30分ほど)
 ⑧ 取皿にナスを移し、残りのトマトの煮汁をナスにかけて召し上がれ♪

料理のかんどころ

 豚の粗挽きが入手できなかったら、豚こまを包丁で荒く叩くと良い。粗挽きか叩き肉の方が断然、肉の味が良い。肉のつなぎは塩だけ。塩が肉のタンパク質を溶かしてつなぎの役割をする。
 トマトの煮汁が焦げそうなら、途中で水を少々足すと良い。

 

☆早速、まゆさんの食卓から情報が寄せられました。☆

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「今晩の夕食に、畑のナスで作ってみました♪☺️
粗挽きひき肉初めて使いましたが、美味しかったです。」

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2012-05-13

碓氷峠・旧信越本線を訪ねて-EisBein(アイスバイン)茹でた塩漬け豚骨付きすね肉

信州の5月は、暖かくなったと思うと急に霜が降りたり、雷が鳴って雹(ひょう)が降ったりする油断のならない天気を繰り返す。先日、畑に夏野菜の種を蒔いたり、苗木を植えたばかりで、寒さで新芽の元気がなくなるのではないかと心配した。そんな中、ここよりはずっと温かい土地に住む友人が信州の新緑を味わいたいと、急に週末、一泊で遊びにやってきた。そして、彼女の行きたい先は決まっていて、それは、碓氷峠にある旧信越本線のアプト式鉄道跡であった。あの奥深い山の中に今でも残る美しいレンガの造形と山の景観を一目見たいと言うのである。え、私?もちろん話だけで行ったこともない。そして、軽井沢と聞いて、ある人物がすぐに思い浮かんだ。その人物がこの鉄道を利用したのだろうか。当時の車窓から一体どんな景色が見えたのだろうか。などと思ううちに、私もその空気に触れてみたいと、ついに行きたくなった。

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IMG_0688碓氷峠超えが当時の日本の鉄道開発の大きなテーマとなった理由は他でもない、東京の上野と新潟を鉄道で結ぶという、当時の日本のロマンでもあったかと思う。標高は1000mに近い険しい峠をトンネルや橋梁によって超えるという壮大な計画であったのだろう。中でも「めがねIMG_0697橋」と呼ばれる碓氷第三橋梁は、緻密にレンガを積み立てた美しい姿をしている。現在は、線路は取り除かれてそこは舗装され、人が歩いてかつての線路上をたどれるようになっている。因みに今回は、めがね橋から1.2km離れている熊の平駅まで、5つのトンネルをくぐって歩いてみた。

緩やかな上りが熊の平駅まで続き、最初の500mほどのトンネルを超えると、時折外界に出ながら4つの短いトンネルをくぐる。そのトンネルの内壁は全てレンガで、幅の広いレンガの層と短いレンガの層が交互に積み上げられていた。これは、内壁の強度のためらしいが、このトンネル造りにどれほどの人が駆りだされたのだろうかというのは想像もつかなかった。

熊の平駅の手間に殉難碑が祭ってあり、説明を読むと、山崩れの復旧作業に当たった職員らの家族が二次災害によって50名、亡くなったということだった。山の神さまの怒りでもないのだろうが、人があの美しくも険しい山に入って文化を持ち込んだことに何かを思わないではいられなかった。こんな思いが少し馳せた。

そして、空気は冷たく澄んで痛いほどだった。時折、トンネルの上の方から冷たい雫が肩に落ちてくる時、トンネルの天井の外の土の匂いを感じ、トンネル工事の現場からいきなり自然界に連れ戻されるようではっとした。

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このトンネルをくぐりながら一つだけ当時を実感したのは内壁に分厚くこびりついた真っ黒い煤だった。長い年月で何度となくここを機関車が通った証だ。そして、トンネルの切れ間から見える外界の景色の美しさは、きっと昔も同じだったのだろううと想像した。そのことに触れられただけで十分この旅が良いものとなった。

さて、夕方少し遅くなって諏訪に戻り、早速晩御飯の支度に相成った。

夜中に茹でておいた塩漬けの豚の骨付きすね肉(アイスバイン)に火を入れて温め直し、フランスパンをちぎって温泉卵を落としたレタスのサラダは、ヨーグルトににんにくを混ぜたソースで和えて仕上げた。幸運にも軽井沢で、シュパーゲル(白アスパラガス)を見つけ、これは、茹でてオリーブオイルを掛けてあっさり食べた。備忘として、アイスバインのレシピを書いておくことにした。

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アイスバインは、仕込んでから食べるまでに最低、一週間はかかる。まず、ソミュール液という高濃度のつけ汁を作り、これに肉を漬け込んで味を染み込ませるのに一週間かけるからだ。冷蔵庫で時々ひっくり返しながら漬け込んだ後、取り出して煮込み用野菜と一緒に3時間ほど弱火でじっくり煮込む。ここで一旦冷ましてスープの味を肉に戻して出来上がる。肉を適当に切り分け、ザワークラウトや一緒に煮込んだ野菜をつけあわせて粒マスタードをつけて食べると美味しい。

ドイツの家庭料理で、昔、ドイツ人の家庭でご馳走になった。この時の美味しさが忘れられず、何度か作りたいと思い出していたが、肝心の骨付き肉が入手困難であった。最近、市内にできた新しいスーパーマーケットにおいてあるのに気づき、何度か試作しているうちに出来上がったレシピを記録しておこうと思う。鶏の胸肉で作るハムも同じようにピックル液に漬け込むので、なんとなく要領は同じだが、肉が大きいので鍋は大きなものが必要である。また、その肉を扱う腕力も試される愉快な料理でもある。

材料

豚骨付きすね肉・・1本(約2kg)
ソミュール液
水・・1000cc
塩・・100g(10%)
砂糖・・(50g)
胡椒・・(5g)
ローレル・・3枚
タイム・・5本(なければ粉末)
クローブ・・5個
セージ・・5g

煮込み用の野菜
セロリ・・1本(葉も)
にんじん・・2本
小玉ねぎ・・(10個)
長ネギ・・1本
ガーリック・・2片
ローレル・・3枚
クローブ・・5個

作り方

1. ソミュール液の材料をすべて鍋に入れて一旦沸騰させ、火を止めて冷ます。
2. ジップロックの袋などに肉と一緒に1のソミュール液を入れて空気を抜いて冷蔵庫 で一週間ねかす。時折、上下をひっくり返す。

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3. 一週間後、肉を取り出して流水で軽く洗い流し、大鍋に肉とサックリ切った野菜、肉がすっかり被るくらいの水を満たして強火にかける。
4. 沸騰し始めるとアクが出てくるので、30分ほどアクと余分な脂を掬う。
5. 蓋をして弱火で3時間ほど煮込み、竹串をさして肉にすっと入って行けば一旦火を止める。肉が硬い時は1時間ほど延長してさらに煮込む。
6. スープの味をもう一度肉に戻すため、そのまま冷ます。
7. 食べえる前に温めなおし、野菜やザワークラウトなどを付け合わせに、粒マスタードをつけていただく。

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2010-11-18

旬の小松菜と豚ロースのオイスターソース炒め

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 寒さが増すごとに秋蒔きの小松菜が甘くなってきます。夏を除いてほぼ一年中入手可能な野菜ですが、美味しい時期は晩秋から春先です。この時期は朝夕の寒暖の差が大きく、そのお陰で野菜全般が美味しくなります。特に、小松菜の茎の部分が甘くなるのが特徴ですから、せっかくの茎が美味しく味わえるように料理に生かします。

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 今日の炒め物はウー・ウェン先生の方式に習って、スライスの肉をさっと茹でて、余分な脂を抜く下ごしらえをします。この方法は、先日の「ピーマンと胸肉の回鍋肉風」(☞レシピ)で、鶏の胸肉でも柔らかくできました。
 水気を吸いとってから片栗粉を軽くまぶし、小松菜と炒め合わせます。味付けは最後に合わせ調味料として一気に加えます。肉にまぶした片栗粉の効果で、まろやかなオイスターソースの味が絡み、加えて滑らかな食感となった豚肉と小松菜は絶品です。また、肉は切らずに大きなまま炒めるのもちょっといつもと違った趣で、自然に肉で小松菜を包んで口へ運ぶようになるので、食べ方がとても上品です。

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 ウー先生の料理哲学と言うと大げさなようですが、でも、組み合わせる野菜や肉は、シンプルなものが素材の味が味わえるということです。これは私も同じ考えで、ウー先生の料理が好きな理由の一つです。また、使用する調味料もシンプルで、日本の醤油、酒、塩、胡麻油、胡椒が主ですから、家庭にある調味料で作れる身近な中華料理として嬉しいです。
 今日の調味料は、オイスターソース、醤油、酒、塩を一つまみだけです。

 

材料

  • 小松菜・・1束
  • 豚ローススライス(薄めの焼肉用)・・7枚(160g)
  • 片栗粉・・小さじ2
  • 鶏がらスープ・・50cc
  • オイスターソース・・大さじ1.5
  • 醤油・・大さじ1/2
  • 酒・・大さじ1
  • 塩・・一つまみ

作り方

  1. 小松菜は軽く下茹でする。詳しい方法はこちら☞godmotherのHint&Skill
  2. 小鍋にお湯を沸かし、豚肉を一気に入れ、色が変わったら引き上げて水を切る。
  3. キッチンペーパーに2の肉を広げて水分を吸い取り、両面に片栗粉をまぶす。
  4. 小ボールに鶏がらスープより以下の調味料を合わせておく。
  5. 1の小松菜を7cmくらいに切り揃え、熱したフライパンに油を引いて炒める。
  6. 続けて3の豚肉を加えて炒め合せ、4の調味料を炒めながら絡めて出来上がり♬

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2010-11-12

大根葉のトン汁

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 すみませんね。まだ大根葉の料理が続いています。
 昨日の「大根葉の佃煮」(☞レシピ)で話したような経緯から、現在大根の葉を消費中なのです。たから、前置きは飛ばして、今日はレシピに移ります。
 大根葉が沢山あったら、まず塩茹でして水気を固く絞り、できるだけ空気に触れないようにラップして冷蔵庫で保存します。本当に大量にある場合は、茹でてからなら冷凍でも大丈夫です。それを取り出し、他の具と一緒に炒め合わせて出汁を加えて味噌汁にします。
 大根葉に合う具は何かと考えるに、まず、しらたきです。大根葉に良く火が通っているとバリバリせずにほっくりとした食感になります。これは、寒い時期の大根葉に限りますが、このホックリとした食感にしらたきを組み合わせ、鰹出汁には豚肉の旨味が加わると一層美味しくなるので、少し厚めに短冊に切ったばら肉を使いました。これでトン汁らしくなります。

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余談ですが、私のレシピを見ている友人から不思議がられるのですが、私の食材選びはいつも「食べたいもの」 から入らないという点です。「食べたいもの」からの発想でで献立を考えないというのは、それは本当です。今日の大根葉もそうですが、まず手ごろにあるものからです。それは自ずとに季節のものになるので、他の具材もほとんど同じ考え方から入手します。その点で、今日は、トン汁が食べたかったのではなく、大根葉を使って何を作ろうか?からはいっています。
 このトン汁は、大根葉の変わりに小松菜や搨菜(ターサイ)、青梗菜(チンゲンサイ)でも美味しいと思います。シンプルな材料のトン汁もなかなか美味しいです。

材料

  • 大根葉・・1本分
  • 豚ばら肉・・2cmの厚み10cm
  • しらたき・・200g
  • 木綿豆腐・・150g
  • 鰹出汁・・1リットル
  • 信州味噌・・お玉1杯

作り方

  1. たっぷりのお湯を沸かして塩1%を加えて大根葉の色が鮮やかになるまで下茹でし、溜まり水に取って硬く絞る。残ったお湯は捨てない。
  2. 1を2cmの幅に切りそろえる。
  3. 豚バラは、5mmの厚みで短冊に切る。
  4. しらたきは、大根葉を茹でたお湯でさっと下茹でする。
  5. 鍋に油を引き、3のバラ肉を並べ、そのままで脂を出すようにゆっくり弱火にかけておく。
  6. バラ肉から脂がしっかり出たら2の大根葉としらたきを入れて油が回るまで炒める。
  7. 鰹出汁を加え、煮立ったら木綿豆腐を千切っていれ、再び煮立ったら味噌を溶く。

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2010-10-20

りんごの豚肉巻きトマト煮込み

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 今年のりんごは小振りで傷のあるものが多いと聞いていますが、味に関しては外れがなく、どれも美味しく感じます。その中でも紅玉という品種は酸味が強く、焼き菓子(☞レシピ☞レシピ)やジャム(☞レシピ)、パン(☞レシピ)などに使うことが多いです。りんごを料理に使うことはあまりないのですが、それでも先日の豚肉のスライスで巻いてバターソテーした料理(☞レシピ)は大変美味しかったです。その延長で、目先を変えてみたのが今日のトマト煮込みです。
 りんごのお陰で、長く煮込んでも全く肉が硬くならず、フワフワとした食感と、トマトの酸味やチーズの風味が混ざって、何とも深みのある一品になりました。紅玉は早稲種で、一ヶ月くらいの内に市場からなくなるので、早目にレシピに載せることにします。

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 使用するのは豚ロースやもも肉の焼肉用より少し薄めのスライスで、一枚が約20g程度です。12枚用意して、りんごも12等分すると丁度食べやすく作りやすい数にできると思います。見つかった時には、是非、この料理も試してみてください。

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 作り方の手順は、皮を剥かずにりんごを12等分に切って豚肉で巻き、軽く塩胡椒してからバターでソテーし、表面に焼き色をつけます。取り出して、玉ねぎをいためてから肉を戻してワインと水、トマトを加えて30分ほど煮込みます。最後に塩と胡椒で味付けし、パルメザンチーズを振って出来上がりです。煮込むのは15分くらいでも良いのですが、りんごにしっかり火が通って透きとるくらいになると、スープに味が染み出すので、できればじっくり煮込むことをお勧めします。

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 試していませんが、スロークカーで作る場合は、ソテーしたりんご巻きとあらかじめ炒めた玉葱、トマトを加え、「弱」で4時間でできると思います。

➠お弁当に

材料

  • 豚肉・・スライス12枚(250g)
  • 紅玉・・1個
  • 完熟トマト・・300g
  • 玉葱・・1個
  • バター・・20g
  • ローリエ・・1枚
  • 白ワイン・・カップ1
  • 水・・カップ1
  • 塩・・小さじ2
  • 胡椒・・適宜
  • パルメザンチーズ・・適宜

作り方

  1. りんごを12等分し、芯を取り除き、豚肉で巻く。
  2. 玉葱は縦に5mm幅のくし型に切り、トマトは、皮を湯剥きして一口大に切る。
  3. フライパンにバターの半分をおいて火にかけ、溶けたら1の豚肉の巻き終わりを下に並べる。
  4. 時々場所を変えながら全体に焼き色が軽くつく程度に焼いて取り出す。
  5. 同じフライパンで、残りのバターを溶かして玉葱が透き通るまで炒め、4を戻す。
  6. 分量の白ワインと水、2のトマト、ローリエを一緒に加熱し、沸騰したら蓋をして火を弱め、30分煮込む。
  7. 最後に、塩と胡椒で味を調えて皿に注ぎ分け、パルメザンチーズを振って出来上がり♬

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2010-10-12

豚肉スライスの油淋豚風焼肉:簡単ソースが決め手

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 今日は、豚肉の粕漬けや味噌漬けと同じ感覚で手軽にできる油淋豚風の焼肉です。浸け込んだ元になっているのは、中国の紅糟で、紹興酒の麹の元になっている原料から取った糟です。
 「油淋鶏」は、料理法からこの名前がついている中国料理で、簡単に言うと、鶏肉に油を回しかけながら火を通します。日本では唐揚げに甘酢のタレがかかっている料理だと解釈されていると思います。食べるお店によって見た目も全く違うように写るので、どれが本当の油淋鶏なのかわかりません。
 私は、中国の紅糟に肉を浸け込み、旨味を閉じ込めるために片栗粉や浮子をまぶし、中華鍋で多目の油を回しかけながら火を通します。たっぷりのキャベツの千切りに乗せて甘めのタレをかけます(☞レシピ)。この方法で豚の厚切りも作ってしまうのですが、油をかけならがら火を通して行くせいか、肉がジューシーで柔らかく出来上がります。勿論、紅糟の酵素の働きが肉のタンパク質を柔らかくするのです。
 今日は、これをスライス肉で焼肉風に作ったレシピです。また、この料理の引き立て役であるタレは、今回は、タイ産の「スイートチリソース(甘いピリ辛味)」に、私がいつも作り置いている「酢・昆布・醤油(酢と醤油が1対2の混合☞レシピ)」を同量ずつ混ぜ合わせました。これが大変深みのある味になり、油っこい肉でもさっぱりいただけます。

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この紅糟には、液体と練り合わせのペース状のと二種類あり、私は両方使いますが、今日は、ペースト状の方を日本酒でのばして肉を漬け込みました。最低30分、出来れば1時間ほど漬け込み、その間に、付け合せの野菜とタレの用意ができたら肉を焼くだけです。
 肉の焼き方は、強火で焼くのではなく、中火よりも弱火加減で、静かに肉に火が通るようにします。肉の表面から肉汁や血が浮いてきたら裏返し、肉の色がすっかり変わったら野菜の上にのせ、肉が熱いうちにタレを回しかけます。肉の温度が下がると共に、タレの味が染み込んで行きます。冷めても美味しいので、お弁当にもよいです。
☆➠お弁当に

材料

  • 豚肩ロース・・250g(13枚)
  • 紅糟(ペースト)・・小さじ2
  • 酒・・大さじ1
  • キャベツ千切り・・適宜

タレ

  • 長葱・・5cm
  • タイ産スイートチリ・・大さじ1
  • 酢昆布醤油・・大さじ1☞レシピ

作り方

  1. バットで紅糟を酒でのばし、肉を一枚ずつ両面に絡め、ラップをして冷蔵庫で1時間浸け込む。
  2. その間に、キャベツの千切りと、細かく切った長葱とタレの調味料を混ぜ合わせる。
  3. フライパンを弱火で温め、油を引いて肉を広げ、肉汁や血がにじみ出てきたら裏返す。
  4. 完全に火が通ったらキャベツの上に乗せ、出来上がった順にタレをかける♪

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2010-10-07

豚ももスライスのりんご巻きバターソテー:豚肉を柔らかくするためのヒント

 今日は、私の住む信州育ちの「サンツガル」を豚肉のスライスで巻いたバターソテーです。今年は、9月の中旬頃から店頭で見かけるようになりました。この種のりんごは「早生種」として、お盆を過ぎた頃から食べられるようになります。足が早く、収穫後早めに食べないとボケてしまうのです。店頭に並ぶ頃は収穫してから一週間以内ではあると思いますが、家に置いても4~5日で食べきるのがよいと思います。今日は、うっかり長く置いてしまってややボケ気味。とにかくりんごがぼけるとこれ(☞レシピ)とかいって、コンポートにするのですが、如何せん一つなのでコンポートでは作り甲斐もありません。なので、りんごと相性の良い豚肉のスライスで巻いて、蒸し焼き状態のりんごにして、バターでソテーした豚肉の香ばしさと同時に味わえる料理にしました。

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 ここでちょっと裏技を使ったのですが、豚のもも肉は脂こそ少ないので、カロリーコントロールのためにも出来れば部位としては「腿」を選んでいたいです。が、繊維が気になるので敬遠する人も多いはずです。肉屋さんの話でも、もも肉は人気がないと聞いています。対策として、私は、片栗粉をパラパラとまぶす方法も使いますが、りんごの季節になればすり卸しをまぶします。軽く酸味と甘味が乗って美味しくなる、という効果も同時に狙っています。
 料理法にはいろいろあって、その応用などを思うとここに書ききれないことが多く、少し気になっていますが、りんごのこともそうでした。ここで言及するのが初めてではありませんが、この情報を知っていたら、と何か後悔の様な思い当たることでもあったら試してみてください。 

➠お弁当に

材料

  • 豚ももスライス(大)・・4枚
  • りんご・・1個
  • バター・・10g
  • 塩・・少々
  • 胡椒・・少々
  • 白ワン・・大さじ1

作り方

  1. りんごを10等分して芯とヘタを切り落とし、一個はすり卸し、一個は食べる。
  2. 豚肉スライスを縦に二等分し、バットに移してりんごのすり卸しをまぶす。
  3. 2の豚肉を広げ、りんごを端から丸めて包み込む。
  4. フライパンにバターを置いて中火にかけ、バターが溶けたら豚肉のまき終わりを下にして並べて焼く。
  5. 時々場所を変えながら全体に焼き色が付いたら塩と胡椒を振って表面に味付けし、皿に盛り付ける。
  6. 残ったバターに白ワインを加えてアルコールを飛ばし、5にかける♬

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2010-08-27

バジルソースにぴったりの豆腐と茄子のソテーにトマトミートソース

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 畑の丸茄子が毎日2~3個大きくなるので丁度いい具合に消費できています。この丸茄子は直径が7~8cmで小型ですが、実が締まっていてずっしりと重たいです。この質感と甘味が油との相性がよく、揚げ浸しによく作りますが(☞レシピ)、今日は、ソテーにして、豆腐と組み合わせました。豆腐の大豆の甘味と茄子の甘味が嬉しい一品です。
 これに合うソースはどうしようかと考えた末、ベランダのバジルを摘み取って、まずはバジルオイルを作りました(☞レシピ)。バジルと茄子は抜群の相性ですが、もっと一般的なのはトマトです。このトマトの酸味を効かせた何かを組み合わせるともっと美味しいんではないかと思ったところで、豚のひき肉とトマトを煮込んだシンプルなソースを、同時に簡単に作ってみました。甘いナスと豆腐に酸味の利いたトマトのミートソースをバジルソースがかっちりまとめてくれます。バジルソースの役割がはっきりした料理になりました。フランス料理的に、料理を部品化した感じです。その個々の部品のどれにも相性のよいバジルソースが必須です。

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 少しこってりとした感じに見えますが、野菜ばかりの組み合わせに少しだけ豚のひき肉がかかっている程度なので、軽いおかずです。
 また、ミートソースは、ひき肉と玉ねぎを炒めて冷凍トマトの皮を剥いて蒸し煮にし、トマトが解けて崩れたら少し煮込んで塩と胡椒で調味します。煮込みながらナスや豆腐を焼くのも同時で、忙しい料理ではありません。

➠お弁当に

材料

  • 丸茄子・・2個
  • 木綿豆腐・・1丁’300g)
  • トマトのミートソース
  • バジルソース・・適宜☞レシピ

ートソースの材料

  • 豚ひき肉・・150g
  • 玉ねぎ・・70g(1/2個)
  • 冷凍ホールトマト・・140g(小2個)
  • 塩・・小さじ1
  • 胡椒・・適宜

作り方

  1. ナスは1cmの輪切りにし、豆腐も同じ厚さに切って水切りをしておく。
  2. フライパンにオリーブオイルを引いて豆腐を並べ、弱火で両面を色よく焼く。
  3. 豆腐が焼けたら引き続き同じように茄子も焼く。
  4. その間に玉ねぎをみじん切りにし、鍋にオリーブオイルを引いて、透き通るまで炒める。
  5. 4にひき肉を加えて色が変わるまで炒めたら冷凍トマトの皮を剥いてそのまま入れ、蓋をして煮崩れるまで蒸し煮する。
  6. 5をよく混ぜ合わせて、煮汁がほぼなくなるまで煮詰め、塩と胡椒で味を調える。
  7. 2の豆腐と3の茄子を交互に皿に並べ、銘々で好みの量のミートソースとバジルソースをかけて頂く♪

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2010-08-22

茄子と豚肉の味噌炒め

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 さて、今日も冷たい炒め物です。器もガラスにして、それなりに涼しげに演出をします。茄子と豚肉に味噌が絡まって同化してしまいましたが、茄子は皮を剥いて最初に炒めてあります。
 この炒め物の特徴は、肉が厚切りでボリュームがあることです。どうも薄切りの肉は「出汁」のためのような気分になりやすく、もっと存在感があって食べ応えがあったほうが良いと思っている現われです。
 そういえば、先日息子が友人を連れて帰省した時に、好き嫌いの多い友達が、南瓜は好物だと聞いて、一品くらい好きな食べ物でもと思って作った南瓜の煮物にも厚切りの肉を入れたのです。そして、「肉の存在感が最高でした」と褒められたのです。やはり思うことは皆同じだなと思ったのです。大きな肉って嬉しいものです。そういうわけで豚肉は肩ロースを使用。脂身も程よく混ざっているのでコクがあって美味しいです。

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 手順は、肉に味噌が良く絡むように、いつもの如く軽く片栗粉をぱらぱら振ってから、肉だけ低温で火を通します。ジュージュー焼きません。フライパンに広げた肉の上部に肉汁が浮いてきたら裏返し、肉全体の色が変わったら取り出します。同じフライパンで皮を剥いた茄子を炒め合わせ、玉ねぎを加えて最後に肉を戻しいれたら味付けをします。

材料

  • 茄子・・大3本(300g)
  • 玉ねぎ・・1個
  • 豚肩ロース厚切りスライス・・180g
  • 生姜みじん切り・・大さじ1
  • 大葉・・適宜
  • 片栗粉・・小さじ1
  • 信州味噌・・大さじ2
  • 砂糖・・小さじ2
  • 醤油・・小さじ2
  • 酒・・大さじ2

作り方

  1. 豚肉は三等分くらい(一口大)に切って広げ、片栗粉を両面にぱらぱら振る。
  2. フライパンに油を薄く引き、1の豚肉を広げて弱火でゆっくり焼いて取り置く。
  3. 小ボールに味噌以下の調味料を合わせておく。
  4. 豚肉を焼いている間に茄子の皮を剥き、生姜をみじん切りにして玉ねぎは1cmの櫛型に切る。
  5. 同じフライパンに少し油を引き、生姜のみじん切りと茄子を炒め、茄子がしんなりしたら玉ねぎを加えて炒める。
  6. 豚肉を戻しいれ、全体に馴染むように炒め合わせたら合わせた調味料を加えて蓋をし、蒸し煮にする。
  7. 皿に大葉を広げて炒め物を盛り付ける♪

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2010-07-25

手作り太った餃子 inspired by ゲゲゲの女房NHK

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 NHKの朝ドラ、ゲゲゲの女房を毎朝観ています。夏の暑い日、何かスタミナのつく料理はないかという時に、キャベツがたっぷり入った餃子を作るシーンがあって、餃子に関しては私もいろいろ思い出すことがありました。
 布美枝さんが夜食に餃子を作るという場面で、一人10個として数を勘定する指が、一本ずつ折れる時、いつだったか、丁度同じような場面が、私の昔の実際の生活にもあって、ふっとそのことが浮かび上がったのです。このようなことはめったにないのですが、よほど餃子と言う事に記憶が織り込まれているのだと感じました。中身はちょっと内緒。そうそう高校時代、常にお腹を空かしていた私は、母の手作り餃子を一食で50個は食べていました。多分それ以上の時もあったかと思います。凄まじい食欲でした。とか、ちらち他愛もないことを思いだしていました。
 あの頃は、確か、餃子の皮は市販に無かったのではないかと思います。というか、満州に長く住んだ経験のある母は、餃子の皮は小麦粉を捏ねて自分でのばして作るものだと思っていたのだと思います。私は、そういう餃子作りをある時は手伝ったりしていたので、お陰で、手作りすることは苦になりません。

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 ゲゲゲの女房では、プロダクションの設立のお祝いの席でも出されいて、布美枝さんの気取りの無いおもてなしがジーンと伝わってきました。私も食べたくなって、早速作りました。
 ニーダーもあるのですが手捏ねをしないと意味がないとか思って、じっとり汗をかきながら作る生地も良いものでした。
 粉は、私の手が一番馴染み易い400gにし、残った生地は「葱油餅(ツォンユーピン)☞レシピ」にでもしようかと残しておくことにしました。具には大量のキャベツを入れたのですが、蒸して叩いて布巾に包んで絞ったら、ほんの一塊になってしまいます。このキャベツの絞り汁から50ccほど具に混ぜ込みます。少しでもキャベツの甘味を生かすためにこうします。
 生地の捏ね方と餃子の成型方法は、画像を含めた説明のエントリーを参考にどうぞ☞レシピ。また、大きな画像の包み方は中国式で、茹で餃子の方法なのですが、その方法でも焼き餃子になります。下にスクロールすると、違った形の包み方の餃子の画像がありますが、それが今日作った餃子の包み方です。

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 そうそう、今回はぱりぱりの食感を添えようと、一般的な呼び方では「ハネ」ですが、餃子のつなぎのような役割にもなります。ここでは、ウー・ウェン先生のレシピから「ゴーティエ☞レシピ)」で紹介しています。ハネの分量は水100ccに小麦粉こさじ2と、割と濃い目にしました。

材料(具)

  • 豚ひき肉・・200g
  • キャベツ・・500g
  • にら・・1束
  • 玉ねぎ・・1/2個
  • にんにく・・2片
  • 八角醤油・・大さじ1.5(醤油に八角を長く漬け込む)
  • 塩・・小さじ1/2
  • 砂糖(隠し味)・・小さじ1
  • 胡麻油・・小さじ2
  • キャベツの絞り汁・・50cc

生地(約100個分)

  • 強力粉・・300g
  • 薄力粉・・100g
  • ぬるま湯・・180cc

ハネ用(一回分)

  • 小麦粉・・小さじ2
  • 水・・100cc

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