お菓子

2014-05-14

ティーローフ(tea loaf-イングリッシュファームハウスティーローフ)

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 私が今年の1月で二人の孫娘を持った事は、「近況について」(参照)で話した。孫を持った喜びのついでみたいだが、今日の焼き菓子は、その孫たちに今後、何度も焼いて食べさせるだろうという予感もある。この焼き菓子にはいろいろな思い出もあり、ふとそんなことから自分の人生を振り返る契機にもなった。そして、これからどんなふうに生きていくのか、そのことを決める大きな節目でもあると感じている。このブログについても少し書いておきたくなった。
 我が家の家庭料理からレシピを紹介し始めて9年が過ぎようとしているが、あっという間だった。始める大きなきっかけは娘が高校卒業後、都内の学校に通うようになり、半自炊を始めた時だった。
 家にいた頃に食べたおかずを参考に作りたいというので時々、電話をかけてくるようになった。電話のやりとりで作り方を教えるというのは簡単なようで、140字でまとめるよりも難しいものだった。いや、当時はTwitterなどもなかったが、だったらと、その頃、流行っていた「ブログ」に書いて公開すれば、いつでもどこでも何度でもチェックできる掲示板の手軽さというひらめきで始めた。しかも、記録として後にも残る。それはいいのだけど、日常の忙しさの中で一定のエネルギーで続けるのは大変なものもあった。
 その娘がだ。わずか9年の間に結婚して子どもを産み、二児のお母さんになってしまうのだから人生というものは、生きてみないとわからないものだとつくづく思う。またその間、私は、何も大きな変化を生み出すことはなかった。
 若いころの激動というのは、人の一生のうちの極限られた時期だけのものだなあと思うと、親となって我が子が人生の節目を向かえるころにはもう下り坂に差し掛かってしまう。そのことに迂闊に気付かずにいると、ちょうど今の私のような状態で我に戻される。これといった足跡が残せなかったのに気づいても、もう一度やり直す猶予がこの先ない。これは、寂しくもある。
 孫娘が「おいしちいねぇ。」と連発しながら私の手料理を食べている姿は何とも可愛いもので、そういう日常に酔って、ずっとそのまま時間が止まればいいのにと思ったりもする。こういった思考は、老い先の短さや、老いたことをしっかり認めた婆さんになる事が前提に置かれる。そういう意識が芽生え始めた証ではないかと思えるのも、とほほ、である。
 さて、そのお祖母ちゃんが、孫がいつか「お祖母ちゃんの作ってくれたあのケーキが食べたいなあ」と思った時のためにレシピを書き記しておくことにした。(マジで、遺言レシピのようになってきたのぅ) 

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 この焼き菓子については、長谷川恭子さんという料理研究家の「イギリス菓子のクラシックレシピから(長谷川恭子)」(参照)に背景やレシピが掲載されている。また、極東ブログで以前、この書籍に触れて、著者の紹介もしている(参照)。そして、実は昔、私がイギリスでしばらく暮らした折、同居させてもらったロンドンの南部のイギリス人一家の家庭のおやつで知っていた。
 この家庭は典型的なイギリス人の暮らしぶりで、ご主人は検察官、奥さんは学校教師というお固い家柄。もちろん日常の英語も上流階級の上品なレベル。家族がいる土曜日の午後は皆でハイティーを頂き、夜は、夫妻は招かれたパーティーに出かける。私は子どもたちの寝かし当番だった。絵本の英語の読み聞かせは、ここで上達したのだった。
 このケーキは特別の日に作るという印象はなく、スコーンやクッキーを作ってタッパーに保存するような手軽さだった。平日の忙しい日でも夜にちゃちゃっと紅茶を用意し、ドライフルーツを漬け込む。翌日の忙しい夕方時、粉類を混ぜて焼き上げる。見ているとものすごい早業のようだった。なんせ、手順がイイ。そして、自分で作ってみるとわかるが、道具は多くを必要としないし、場所も狭くてもできる。見ていたように私にもできたのが何よりも嬉しかった。しかも、美味しい。

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 さて、長谷川さんの分量と材料とは若干違うが、プルーンを入れたほうが断然美味しくできる。ここは面倒がらず、ドライフルーツにコーティングされたオイルをお湯で洗った後、刻んでレーズンと一緒に紅茶に漬け込むことをおすすめする。できればオイルコーティングのないドライフルーツが美味しいし、安心なのでお薦め。
 また、材料の小麦粉とベーキングパウダーの代わりに、市販のホットケーキミックスを使い、砂糖の分量をその分、減らしても良い。前日の夜に紅茶にドライフルーツを漬け込み、翌日焼き上げるため、この分業が忙しい人にとっては嬉しいかも。
 ではそろそろ、材料と作り方に行ってみよう。

 材料(内法22cm深さ3cmのパイ型または、一般的なサイズのミートローフ型)一個分

 ・ ティーバッグ・・2個(コクと香りのよいアッサムティーがおすすめ)
 ・ 熱湯・・200cc
 ・ レーズン・・80g
 ・ プルーン・・70g
 ・ 黒砂糖と砂糖・・半々で合わせて80g
 ・ 卵・・1個
 ・ 薄力粉・・150g
 ・ ベイキングパウダー・・小さじ2
 ・ 型に塗るバター・・少々

作り方

  1. ティーバッグから取り出した紅茶をボールにとり、熱湯を注いで冷めるまでそのまま置く。
  2. レーズンやプルーンがオイルコーティングされている場合は50度のお湯で洗い流した後、たっぷりの50度のお湯で30分ほど戻す。
  3. 2の水気を拭き取り、プルーンは荒くみじん切りにして分量の砂糖と一緒に、1の冷ました紅茶(茶葉も含む)に一晩漬け込む。
  4. オーブンを180度に予熱し始める。
  5. 小麦粉とベーキングパウダーを混ぜ、笊などで1~2度振るって空気を含ませておく。
  6. 3に卵を割り入れてよく混ぜ、5の粉を加えてさっくり混ぜ合わせる。
  7. バターを型に塗り、6を流し入れて10cmくらいのところから台に落として空気抜きする。
  8. 180度で予熱が終わったオーブンで、表面がチョコレート色に仕上がるまで約35分焼く♬

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2013-02-15

ブラウニー、いまさらだけど

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 やれやれ、バレンタインデーがやっと終わった。と、そういう感想を毎年持つ。バレンタインデーが煩わしい理由は以前にも書いた通りだが、私には全く関係ないイベントだし、チョコレート商戦に乗せられてほいほいチョコレートを買うのにまず抵抗がある。これに関しては私のとても偏屈な部分だと思うしかないので、自分を受け入れて静かにしている。それでもこの煩わしさから離れたいと思っていたら昨日、2月14日は煮干しの日(2=煮、1=棒、4=し)だと教えてもらった。あれま、そう思えばいいだけじゃん!ついでに私だけ、バレンタインデーだと思わなければいいのよね。とスッキリした。

 だからというわけでもないが性懲りもなく、甘党でもない私がブラウニーを作った。実は、個人的にはブラウニーほど甘いお菓子は避けている。

 まず、歯にその甘さが染みるが苦手。歯をシーシーしたくなる甘さって分かるかな?昔、アメリカ人の友人がブラウニーが好きで、作っては薦められて食べたけど、その経験からか、アメリカのケーキは甘いだけみたいな印象ですり込まれてしまった。ほいで、チョコレートの風味がしない。なんじゃこれ?って感じ。その後、フランス菓子でガトー・ショコラを食べて、ブラウニーがその親戚だと知った。

 アメリカ人が作るブラウニーでも、クルミの入っていない四角い形のどっしりしたタイプもあるが、小麦粉を入れずに卵のメレンゲで膨らますため、質感が重たい。生地は、ねっとりして指で摘むと指に生地がベッタリとくっつく。つまり、指を舐めながら食べるもの。そういうカジュアルさは許せる。ここに小麦粉をちょっと加えると、なんとなく焼き菓子の模様を呈すようになる。

 色々作り方はあるようだし、ネットでもレシピはゴロゴロしている。にも関わらずここに書く意味は?私のレシピで作って食べたいという人にとって書くので、それだけが特別と言えば特別かな?

 さて、材料を用意する前にちょっと確認事項が必要かもしれない。

 ブラウニーとは、基本は、溶かした液状のチョコレートと、ケーキのデコレーションに使うバタークリームに溶き卵を混ぜ合わせたものを一緒に練りあげたもの。これに小麦粉をさっくり混ぜて型で焼いて軽くする事もできる。オプションでローストしたくるみを混ぜたりする。また、焼いた表面がしっとりしたほうが好きならアプリコットジャムを塗って艶やかにするのも良い。ただ、かなり甘くなるので私は控えてしまう。作り方でポイントは、生地の甘さの加減と、湯煎で溶かしたチョコレートの温度差で分離させない事がポイント。   

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  甘さの加減は、使用するチョコレートを毎回特定したほうが良いと思う。今回使用したのは、エクアドル製のビターチョコで(参照)、製菓用に十円玉くらいの円形タイプに加工してあるため溶けやすくできている。甘さを見る一番の方法は、舐めてみるかな。そして、その甘さを加味した上で砂糖の分量を加減するといいと思う。今回は、チョコレートがあまり甘くないので、砂糖は少し多めに調節してある。が、砂糖の分量を減らしてもブラウニーの形に何ら影響しない。物は試しで、一回作って二回目から自分の好みを模索したら良いと思う。
   温度差については、一番慎重に取り組んだらいいと思う。チョコレートの上手な溶かし方は、人肌くらいでゆっくり溶かすのが風味を損なわなくて良いが、時間が掛かり過ぎるようならボールに70度くらいのお湯を張り、同じくらいの大きさのボールにチョコレートをいれて湯煎する。円盤型のチョコレートなら10分ほどで液状になる。お湯の温度も、冬場なら人肌より少し高めの温度でキープできる。その間にバタークリームを作ったりする。練り上がったバタークリームに数回に分けて溶き卵を混ぜ込み、ドロっとした状態にする。このクリームはバターを室温に戻してあるため、卵を加えてもチョコレートとの温度差は大きくなく、すぐになめらかな生地になる。バタークリームがドロっとした感じなら、チョコレートを混ぜるととろーりとした感じになると覚えておくと良いかも。

 以上が注意点かな。まとめるとこんな感じ。

 下ごしらえと準備

1. オーブンの天板にオーブン用の紙を敷き、くるみを広げる。140℃のオーブンで約15分、少し色づくまで焼いて粗く刻む。

2.チョコレートは、大きな塊の場合は細かく刻む。

3.バターは室温でクリーム状柔らかくする。

4.オーブンを160℃に温めておく。

材料

・製菓用チョコレート (ビター)・・100g      
・くるみ・・100g

・バター (食塩不使用)・・120g

・グラニュー糖・・160g

・塩・・1g

・卵・・大2個(120g)

・バニラビーンズ・・1/2本

・薄力粉・・60g

      

作り方

1.

 刻んだチョコレートをボウルに入れ、70℃の湯せんにかける。チョコレートが人肌くらいの温度(38~40℃)になるように溶かす。

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2.

 室温に戻したバターに分量のグラニュー糖と塩を入れて泡立て器でよくすり混ぜ、少し白っぽくなってきたら、溶きほぐした卵を数回に分けて加え、一回ごとによく混ぜる。      

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3.
      
 バニラビーンズは縦に切り目を入れて、包丁で中身をこそげ出し、2に混ぜる。

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   4.

 1のチョコレートに3の1/3量を加えて混ぜ合わせたら3のボウルに全部戻して混ぜ合わせる。      

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5.
      
 紙を敷いた上から小麦粉をふるいにかけ、空気を含ませる。
      
 6.
      
 4に5の薄力粉を加えて、粉っぽさがなくなるまで泡立て器でしっかりと混ぜる。

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7.
      
 に刻んだくるみを加えてゴムべらでサックリと混ぜる。
      
 8.
      
 バターを塗った型に6を流し入れ、型の四隅にも生地を回らせて表面を平らにならす。
      
 9.
      
 160度に余熱したオーブンで45分焼き、焼き上がったら型のまま冷ましてから取り出して出来上がり♪
      

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2012-08-13

パンの耳のおやつ

触れると何でも金になる力を持つミダス王は、その力を太陽の神アポロンからもらったという話は、ギリシャの神々が関わる話としてイソップ寓話に出てくる。このミダス王は、業突く張りで、アポロンに、太陽を率いるしか能がなく、黄金の光をそこら中に撒き散らすだけの浪費家だと詰った。そこでアポロンは、威厳を保つためにミダス王の望むとおりの力を授けた。が、食べるものも飲むものもみな金になってしまうことが不便になったミダス王は、アポロンに頼んで元に戻してもらった。この話はここで終わったかに思えるのだが、ミダス王の業突く張りはこんなことでは収まらなかった。

ある日、彼はシュリンクスと言う笛を上手に吹くパーンと言う神と友達になった。パーンは冗談で、自分の笛はアポロンの竪琴よりも素晴らしいと自慢げに言うと、ニンフ達が腕比べをすることにした。これが、「王様のロバの耳」の話のきっかけとなった。

ジャッジを務めた山の神はアポロンに軍配を上げ、負けたバーンもそれを讃えていた。ところが、ミダス王だけは、バーンのほうが上手だったとジャッジに文句を言った。これがアポロンを怒らせ、アポロンは、ミダス王を懲らしめるために彼の耳をロバの耳にしてしまった。その後、口止めしてあったにもかかわらず床屋は、ミダスの耳がロバの耳だということを結局、口外してしまったが、アポロンの慈悲によって許され、命を救われたことを急場で思い出したミダス王は、床屋を許したという話だ。人の寛大な気持ちに触れるというか、そう子供らが育つことを大人が願っているという含意が読み取れる。

いや、今の私にとっては耳の痛い話で、このところの政治家や代官様のすることを許せない庶民である。と書いても、懺悔の気持ちすら起こらないくらい当然で妥当だと思っているから救われないのだろうな。先日、参院で可決された消費税増税法案だが、あの時、政治史に残る一大事であり、これからの日本の風景がどう変化するのかを思っていた。政府の増税の目的は既に耳ダコではあるが、「社会保障と税の一体改革」である。ここでもう一度、この増税で改革が出来るものかどうなのか、試算してみた。その前に、財務省のデータを確認した。もちろん、増税がよい訳はないということが読み取れる。

一般会計税収、歳出総額及び公債発行額の推移

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そして、計算上はどうかと試算してみた。以下はTwitterでこっそり流したそのコピペ。

1) 現行より3%消費税が増税されると、約6兆円の税収が見込める。が、この実施にあたって、年金や生活保護手当の支給額を上げることが条件になる。また、政府の支出自体が消費税によって108/105だけ増えるため、従来通りの歳出のままでは支出が膨らんでしまう。 

2) 今の年金支給額、約34兆円に3/105(8%と5%の差3%)を掛けると約1兆円。サラリーマン家庭は、消費税が上がっても昇給するわけでもないのに、年金受給者の年金はこうして増える。という試算がたつけど、あくまでも税収が6兆円あったらの話(納税が見込めない原因は、増税によって消費生活自体が低迷する)。

3) 国家予算の80兆円の、仮に半分が消費税対象として3/105を掛けると、1兆円超える。政府はこの支出を削るのか、それともこのまま支出して、消費税増税分だけ歳出を増やすのだろうか。歳出が増えるなら増税の意味がない。

4) 消費税が上がって国民生活はますます苦しくなるが、国家予算も倹約に努めるのであれば6兆円が6兆円として生きるのかもしれないが、そうでないと、赤字になるのは目に見えている。しかも、計算上の6兆円なので、今のところ、絵に描いた餅状態だぜ。

5)望みのない社会になると言われている消費税増税が、本当にそうなのか?と疑ってみた上で大雑把な試算したけど、どうやってもいい法案とは言えない。国民が政府不信に陥るのは然り。今後の政治家選びは、日本の景気回復と社会保障や増税にどんな政策を持っているかじっくり見る必要がある。

試算してみて自分で納得したのでいいとして、野田さんのやっていることには国民のために非ずである。こんなマヤカシ、私にも見抜けるというのに、本当に政治の体をなしていないことが明らかになって、ふむ、返ってよかった。

日本のこれからの風景は、なんというか、昭和のあの感じになるのねと、自分で納得したした次第であった。

ところで、今日は、パンの耳を使って、昔ながらのおやつを作った。普通は、油で揚げてお砂糖をまぶすのだが、今日は、黒ゴマと黒大豆を生地に練りこんだパンと何も入っていないパンで、油で揚げない低カロリータイプのを作った。前者は、胡麻の風味を活かしてプレーン味。後者にはカルダモンとシナモンをそれぞれ、広げて冷ます時に好みの量を振りかけたら出来上がり。冒頭から話が外れっぱなしでごめんネ。インスピレーションで「王様の耳はロバの耳」に脱線し、そのまま昭和の風景まで描いてしまった。関係があるとしたら、質素な暮らしがこれから始まる点ではあると思う。

私が子供の頃の甘いおやつといえば、パンの耳の揚げたのにお砂糖をまぶしたかりんとう風のだったり、ドーナツやホットケーキといった、母の手作りだった。ドーナツは、型抜きしないため、ドーナツの穴のドーナツはなかった。おやつを作ってくれたのは、半日学校の土曜日が多かった。夏場の暑い日なのによく母は作ったものだと思う。縁側で食べていると蟻が足元に寄ってきて、お相伴にあずかっていたのを覚えている。そういう夏の風景が蘇ってきた。心は豊かにこの時代をやり過ごしたい気満々になってきた。

大して珍しいレシピじゃないかも知れないが、画像を見て食べてみたいと思ったが吉日。オーブンかオーブントースターがあれば誰でも簡単に、短時間で出来るのでお勧めよ。質素な中にも豊かさを感じさせる、なんだか味わいがあった。※画像では表面が濡れているようだが、かりっとした飴のような食感で乾燥している。上から順に、胡麻、シナモン、カルダモン。

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材料           

パンの耳(胡麻と黒大豆)・・6枚(約150g)         
砂糖・・50g         
バター・・50g         
はちみつ・・25g         
プレーンタイプは上記材料を同量とシナモンとカルダモンのパウダーを用意する。         
         

作り方            
1.
火の通りが均一になるようにパンを出来るだけ同じくらいの太さに包丁で切る。       
2. 天板にパンを並べてオーブンに入れ、150度になるまで(約15分)焼き、180度に設定しなおして軽く焼き色がつくまで約5分ほど焼く。       
3. 2と同時進行で、大きめのフライパンで砂糖とバター、はちみつを弱火で煮溶かし、ブツブツと泡が出て画像のように粘りが出てくるまで混ぜる。

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4. 3がドロドロになったら焼きあがった2のパンを一気に入れ、飴状のソースを絡める。       
5. オーブンシートの上に4を広げて冷ます♪

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2010-12-18

糖三角(タンサンチャオ)ウー・ウェンの「北京小麦粉料理」から-寒くなってきたら蒸し饅頭!

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 寒くなってくると中華饅頭のほかほかふわふわが嬉しくなります。我が家でも、この時期になると豚まん(☞レシピ)が大変人気のおやつでした。「でした。」というのは、子ども達が家から学校に通っている頃は、お腹を空かして帰宅し、夕食までのちょいの間のつなぎのおやつでした。暇な時に多めに作って冷凍しておき、中華蒸篭で蒸したり、レンジでチンすれば直ぐにほかほかの中華饅頭が食べられます。

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ウー・ウェンの
北京小麦粉料理
By ウー ウェン

 きょうはウー・ウェン先生の「北京小麦粉料理」から「糖三角(タンサンチャオ)」の紹介です。粉料理は、作るのに時間がかかるとか、難しいと思われている節もあるかと思いますが、糖三角は、本書でも比較的簡単な部類だと思います。粉料理だからということで敬遠していては勿体無いと思い、人気のあるウー先生の本から紹介します。簡単なものを手始めにチャンレンジして見るとわかると思いますが、とても楽しいのです。きっと欲が出てきて、どんどん作りたくなると思います。この本の料理は丁寧な解説も手伝って、思ったほど難しさを感じずに作れると思うので、私としてはお勧めの一冊です。かく言う私も、勧めてもらって知った本でもあります(参照)。
 糖三角はちょっと不思議な蒸し饅頭で、餡に特徴があります。黒砂糖と小麦粉を混ぜ合わせて饅頭の生地に包むただけのものですが、蒸しあがってみると、画像のように餡子のようなモッチリとした食感に早代わりします。種明かしをしても信じてもらえないほど、意外で面白い作り方です。生地は、イースト菌で膨らませるのでそれなりの待ち時間はありますが、ぬるま湯を使っていますし、手のぬくもりでこね上がった生地の温度は醗酵にとっては適温で仕上がるため短時間で醗酵します。目安は、最初の生地の大きさの倍くらいです。分割した生地を丸く手で押しのばし、餡になる黒砂糖と小麦を混ぜ合わせたものを包んで蒸せば出来上がるというスピードも魅力なのです。

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 包み方は、出来上がりが三角形になるように中心に向かって張り合わせるように指で摘まんで閉じます。

材料(8個分)

  • 薄力粉・・200g
  • ドライイースト・・小さじ1
  • 砂糖・・大さじ1
  • 塩・・一つまみ
  • ぬるま湯(40度くらい)・・110cc
  • サラダ油・・大さじ1

  • 黒砂糖・・大さじ6
  • 薄力粉・・大さじ4

作り方

  1. 大き目のボールに生地の材料を全て軽量し、菜箸で混ぜながらぬるま湯をちょろちょろ加え、粉っぽさがなくなるまでよく混ぜ合わせる。
  2. 菜箸についた粉を綺麗に取って生地を台の上に移し、手首の付け根で生地を手前から向こうへ押しながらキメを細かくする。
  3. 2の生地を5分ほどこねたら再びボールに戻してサラダ油を加え、指で掴むように馴染ませる。
  4. ボールの周囲の油がなくなって生地に艶が出てきたら丸くまとめる。
  5. ボールで乾燥しないようにぬんれ布巾をかけて、ビニールの袋に入れて生地が倍に膨らむまで醗酵させる。(夏場は室温で30分、冬場はストーブの傍などで1時間ほど)
  6. 醗酵が終わったら生地をそっと取り出し、30cmほどの棒状にそっと丸める。
  7. 目分量で8等分すし、断面を潰して円形にする。
  8. 黒砂糖と小麦粉をボールで混ぜ、目分量で8等分する。
  9. 生地を10cmの直径に丸く手で潰してかたどり、左手に乗せ、黒砂糖の餡の元を中央に乗せる。
  10. 生地の手前を一部摘まみ、そこから半周分摘まんで閉じる。
  11. 残りの開いているところを両方から同じように摘まんで閉じて三角系にする。
  12. オーブンシートにのせて蒸篭に間隔を置いて並べて30分ほど二次醗酵させる。(ない場合は台に置いてぬれ布巾をかけ、ビニールで覆う)
  13. 強火で沸騰している中華鍋に蒸篭を二段に重ねて蓋をし、10分蒸す♬

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2010-11-01

finalventさん式焼きりんご(紅玉)―これ、絶品!

 初っ端からこんな言い方で何ですが、りんごの産地に住んでいるせいか、焼きりんごをわざわざ作ることは少ないという土地柄もあって、ちょっと馬鹿にしていました。それは、りんごを焼くのは「ボケたりんごの料理」的な偏見がこの土地にある影響かもしれません。知らないお婆さんとかにこの料理のことを言うと、多分、叱られると思います。私は、この土地出身ではないので、焼き菓子としてアップルクーヘン(☞レシピ)やアップルターンオーバー(☞レシピ)、また、ボケたときにはコンポート(☞レシピ)などに生のりんごをばんばん使いますが、勿体無いことをしていると思われている節があります。以上が、今まで焼きりんごに消極的だった理由かと思われます。

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さて、いつも男料理で登場する極東ブログのおいちゃんが、先日焼きりんごを焼いて画像を見せてくれた時のことです。良く見ると白っぽい座布団を敷いています。溢れた汁を染みこませて食べるために、パンの耳を薄く切ってりんごの下に敷いているというのです。なるほど、脱帽です。確かに、このような料理では溢れた汁がもったいないです。そこが一番美味しいのです。例えば、煮豆の煮汁とか肉じゃがの煮汁などがあります。そういう感覚で紅玉の焼き汁が溢れ出した時に、パンに吸わせてそれを食べると言うのは冴えたアイデアです。そして、とどめは、バターと砂糖を芯穴に詰めて焼くということ。以上を伝授されました。蜂蜜やメープルシロップというのは聞きますが、バターと砂糖とはね。ああ、これってカラメルを目論んでの裏技なんですよ。直ぐにピーンときました。
 この情報からどんな味を想像したか?

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 焼けたパンの耳が香ばしくなって、そこにしみこんだりんごの甘酸っぱい果汁とバターの風味。砂糖がりんご果汁で解けた上、カラメル化して飴のようになる。それを柔らかくなったりんごと一緒に食べる時は至福の至りとなる。でした。
 早速翌日、紅玉を買い求めにリンゴ園に走り、思った以上の真紅の紅玉を見つけることができました。ところで、この焼きりんごというのは「紅玉」のための料理のようなもので、それ以外の種類ならどれもお勧めしません。まずいというわけではないけれど、人生で味わっておくとよい、とお勧めしたいのが紅玉で作る焼きりんごです。

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 作り方は簡単。りんごの芯をくり抜いてパンの耳を耐熱皿に敷き、りんごを載せて穴に砂糖とバターを詰め、オーブンで焼くだけです。今回は、初めてだったので、りんごの上部を平らに切り取って蓋代わりにする切り方と、いきなりくり抜く方法を試しました。

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 違いは、蓋を作った方は、野菜の型抜きで両側から押し込むだけで簡単に芯が抜けます。蓋のない方は、片側からメロンスプーンなどでくり抜きます。もっとも、専用のりんごの芯のくり抜き器があるというのであれば無問題です。
 次に気になったことですが、出来上がってみると一個だけひび割れていて形も崩れ、そのひび割れから余分に果汁が流れ出したようで、少し洪水のような感じになったのです。この破裂は、単純に、りんご果汁の沸騰による膨張が招いたのだと思います。防止法を考えたのですが、多分、表面に穴を開けておいたらよいと思います。そう思ってネットで調べると、「竹串で突いて穴を開ける」と言う記述はあるのです。その理由は言及していませんが、作られる時に試してみてください。
 さて、薀蓄が長くなりましたね。最後に、作ってみようと思われる方へ、紅玉は産地といえども11月初旬までなのです。また、熟すのが速いのでボケてしまいます。大量買いには向きませんので、タイミングよく見つけて、ラッキーなら2回くらいシーズンで食べられたら最高です。

材料

  • 紅玉りんご・・3個
  • グラニュー糖・・小さじ6杯
  • バター・・3g×3個
  • パンの耳・・3枚
  • りんごの芯のくり抜き(なければスプーンか野菜の型抜き)
  • 耐熱の皿や器

作り方

  1. りんごの芯をくり抜く。
  2. パンの耳を耐熱皿に敷き、1のりんごを乗せて砂糖小さじ2とバターを穴に詰める。
  3. 180度に予熱したオーブンで30分焼く。
  4. 切り分ける時、座布団のパンも一緒に切る。(奪い合いに注意)

好みでシナモンパウダーやレモン汁をかけるのもお勧めです。

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2010-10-04

プルーンジャム(かたまりを残すタイプ):今年は豊作だぁ。

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 今年の諏訪の夏は暑くて長い夏だったことが幸いしたらしく、プルーンの木には沢山の実が成っています。プルーン畑というほどの環境はないのですが、おそらく、兼業農家などの畑の傍らや庭先に育てているご家庭も多いとは思います。庭先に植えて毎年食べてるというお宅の話によると、農薬や受粉の世話も何もしなくてもそれなりに実がなるのだそうです。但し、実がついてから雨が降ると身割れしたりして綺麗な顔立ちはなくなるという話でした。それを聞いて、早速私も苗木を植えたいと目論む私です。
 さて、プルーンは焼き菓子に使うことが多く、クッキー生地に生のまま埋め込んで焼くオーストリアの「ツベチッケクーフェン」(☞レシピ)は毎年焼いています。他の食べ方としては、丸ごと生で果物ととして食べることくらいでした。クッキーで焼くと、その色がカシスレッド(ブラックカラント=黒すぐり)という深い紫がかった、小豆の色にも似た美しい色になります。このカシスレッドがそのままジャムの色に出たらなんて素敵だろうかと思ったので失敗を恐れずに試してみました。

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 どうでしょう?
 始めのうちだけ白い泡となってアクが出るだけで、あとは最後まで焦がさないように煮詰めてゆくだけです。コツは、最初に強火で砂糖を早めに溶かし、そのまま出来るだけ均一に煮えるようにすることだと思います。ジャムに煮えむらがあるとがっかりなので、その点だけ注意して煮るとよいです。発色を良くするために、最後にレモン汁をかけて冷まします。

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 甘みは、通常のコンフィ(砂糖シロップ漬け)に作るときは日持ちの問題も加味して多めに使いますが、冷凍保存が前提で小出しにして食べるようであれば、砂糖を少なめにしたあっさりタイプも美味しいです。
 今回は、コンフィの75%の砂糖量にしました。コンフィだと材料の約半分量が砂糖の分量ですが、その75%にしたということは、かなり薄味を想像することと思います。ですが、じっくり煮詰めて、好みの硬さまで煮詰めることで甘さは調節できます。結局水分に対する砂糖の濃度がポイントなのです。砂糖を沢山使えばシロップが多く残ると考えるとよいです。実の多い濃厚なジャムにするには、砂糖を少なめで煮詰めるということです。

材料

  • プルーン・・450g(種を取り出して400g)
  • 素精糖・・140g
  • レモン汁・・1/2個分

作り方

  1. プルーンを洗って包丁で切り込みを入れて半分に割り、種を取り出してさらに半分に切る。
  2. ほうろう製かフッ素加工の鍋にプルーンを移し、砂糖をまぶして強火でに始める。
  3. アクを掬い、煮汁が半分以下になったら火を中火くらいにして焦がさないように煮詰める。
  4. 好みの硬さよりもややサラッとした感じになったらレモン汁を加えて火を止めて冷ます。
  5. 瓶や保存袋に詰め替えて冷凍保存する♪

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2010-09-07

カラフルなじゃが芋とチーズのお煎餅(重ね焼き)

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 今年のじゃが芋の不作にはがっかりで、まともにじゃが芋料理ができないころころ小さなサイズばかりなのでなんとなく放置していたのですが、急に思い出して作ったのがこのお煎餅です。厳密には、じゃが芋とチーズの重ね焼きですが、どう見てもお煎餅なのです。しかもピザに使うミックスチーズが濃いオレンジ色に焼けてカリカリなのです。小腹が空いた時のおやつにも、朝食にも直ぐに作れて昔から子ども達には人気でした。子ども達が家から巣立ってからずっと作っていませんでしたがここ数日娘とその友達が我が家に泊まっていて、昔を懐かしみながら作ってみました。
 スライサーでじゃが芋をスライスしながらフライパンに直接散らして適当に広げ、塩と胡椒を振りかけてからチーズを散らして裏返し、チーズを散らしてまたじゃが芋をスライサーで散らす。これを好きな厚みになるまで繰り返すだけですが、チーズの層が三層くらいになるとじゃが芋とのバランスが良いように思います。

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 今回は、紫と黄色と白の三色のじゃが芋を使ったので綺麗な彩りになり、小芋独特のねっとりした食感とチーズのカリカリが人気でした。
 毎日作る献立から、全てとは言わないまでもここに書き記していると、後で振り返って見るのに結構便利なものです。これも長く続けてみるてわかることなのかと思いますが、書くことの価値というのは、書くときには分らないものだと思いました。

材料

  • じゃが芋の小芋・・250g
  • ミックスチーズ・・100g
  • 塩・胡椒・・適宜

作り方
☞「じゃが芋とチーズのお煎餅(重ね焼き)」参照

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2010-01-01

煮豆:進化したスロークッカーで作る煮豆:今年は「自分党」の年?

謹賀新年

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 スロークッカー料理が如何に美味しいく、手間いらずな道具かという話が昨夕もTwitterで出たばかりですが、時間の掛かるものを順にお正月用に用意する中で、煮豆は一番最初に作ります。というのも、前夜から水に浸して煮始めたら目が離せなくなるので、見張りをしながらお煮しめを作ったり、寄せ物を作ったりするのです。そういう日常もいいものですが、用はスロークッカーも同じです。むしろ、他のどのような料理法よりもスローライフの実感の味わいがあります。
 今年は、紅白の二種類の豆を煮ました。二種類も煮豆を作るなどというのは初めてです。これもスロークッカーの成せる芸当です。お正月のお節に一花咲かせたいと思い、暮に煮込んだ豆でしたが、大晦日に出来上がったばかりのお煮しめと一緒に頂いて、実家に届ける分が足りなくなった程でした。慌てて先程仕込んで煮ているところです。作ったものが足りなくなるほど食べてもらうというのは嬉しいことで、元旦早々、このような忙しさで始まったのも幸先の良いスタートと言えます。

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 新年早々さえない話ですが、赤い方の豆の種類が分からないままです。珍しい形と色に誘われるままに買ってみたのですが、どこをどう探しても検索でヒットしません。リテラシイーの問題なのだとは思いますが、毎度のことですみません。花豆に似ている形なのでインゲン種だとは思います。
 実は薄く、色はあずき色と白のツートンカラーがくっきりとしていて大変綺麗です。そして、皮は非常に厚く碁石よりも平べったいのでタイルの石にしたいくらいな感じです。
 スロークッカーで花豆を煮たレシピは(参照☛) 、ここで少し進化しました。内鍋の容量の最高値(淵から2㎝までのところ)に出来上がるよう400gの豆で、水はやや少なめにしました。
 最近豆を煮ていて気づいたのですが、スロークッカーの場合は、水分があまり蒸発しないので、いわゆる料理の基本で小豆なら豆の三倍の水で煮るというような常識は必要ありません。確かに三倍くらいの大きさになるほど水分を吸収するのですが、煮汁をどれくらい残すかということから考えると、花豆などは豆の重さの3.5倍くらいの水が砂糖の分量も程ほどでよいと思います。花豆のときはこれが4倍でした。豆を煮ている人には分かる話で、煮上がった時に、蒸発してなくなる水分を考慮するから砂糖の分量が一定にならないのです。煮詰まることを想定するのですよね。スロークッカーは、その配慮を必要としませんので、最初から水は少なく、その分砂糖も少なくて済むのです。

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 今回は、400gの豆に対して水は3.5倍の1400ccで、砂糖は豆の1.2倍の480g、塩は小さじ1です。ただし、8時間水で豆を煮て、豆が充分水分を吸ってから砂糖と塩を加え、さらに1時間、合計9時間で「弱」の設定で煮込みます。
 豆に張りつく必要がないので兎に角気が楽で、出来上がりにはいつも大満足です。
 年明けは豆の話になりましたが、今年もよろしくお願いいたします。

材料

  • 豆・・400g
  • 水・・1400cc
  • 砂糖(出来れば粗目の砂糖)・・480g
  • 塩・・小さじ1

作り方

  1. 豆を洗って分量の水と一緒にスロークッカーの内鍋に入れて、「弱」「8時間」にセットしてスタート。
  2. 出来上がりの合図を聞いたら、分量の砂糖と塩を加えてさらに一時間セットしてスタート。
  3. 出来上がりの合図を聞いたら、コンセントを抜いてそのまま冷めるまで放置して出来上がり♪

追記:息子の入学以来実家には帰っていませんでしたが、心配された雪も大したこともなさそうなので、今日この後ちょっと行ってきます。一泊しかしないので明後日にはここにまた戻って来る予定です。
では、行って参る。

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2009-12-07

 ひと味違うドーナツとドーナツの穴のレシピ:それでも私は鳩山さんを応援する

 昨日は晴天に恵まれ、爽やかな一日となりました。天気が良いと嬉しいです。しかも日曜日とあって、うちのベランダから見える町内のお宅でも、所狭しとベランダいっぱいに布団が干してあり、昔から変わらない日本の光景でほのぼのしました。

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 さて、今日は久しぶりにおやつのレシピです。
 醗酵させたパン生地を平らにのばして、セルクル(型抜き)で型抜きをした生地を揚げたドーナツです。手製は、本当に久しぶりです。それというのも一昨日のTwitterで、ドーナツを食べているという一行を見て、翌朝までに生地の醗酵が間に合うと瞬間に思ったらもう粉を手にしていました。なんだか全く考えなしで、瞬間的に反応したのです。何に対してもこういう迅速な反応だといいのですが。ね。
 「ひと味違う」と題したのは、私の知るドーナツというのがそもそも昔、私の母が手作りでおやつに作ってくれたドーナツが基本になっているからです。同じような配合ですが、膨らますのはベーキングパウダーで、手で形造っていました。作り始めると速く出来上がるのですが、冷めるとかちんこちんに固いドーナツで、それが私の知るドーナツです。そして、お腹が膨れました。兎に角どっしりとした重たいドーナツで、それに飽きていたので、今まであまり作りたいとは思っていませんでした。 その点、発酵生地でドーナツを作ると、生地が大変軽くなります。このフワっとした感じなら3~4個は楽勝かな。

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 私は果物やドライフルーツから酵母種を起こしてパンを焼いていますので、いつでも発酵種はあります。これは、一般的ではないので、レシピはイースト菌で作る分量です。イースト菌は適正の温度だと一時間位で一次発酵ができます。ドーナツの場合は、成形後の二次発酵はその約半分の時間でよいので、仕込んでから約二時間でドーナツが出来上がります。

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Img_0295  イースト菌醗酵生地についてですが、ガスが速く生成されるのは利点なのですが、そのせいか、小麦粉の発酵臭があまりないので、焼きあがった生地が香ばしくないと私は感じています。ですが、イーストの分量を少なくして、できるだけ長く時間をかけて一次発酵させると小麦粉の風味が若干良くなります。 レシピは通常の分量です。
 また、発酵時間については生地や発酵させる場所の温度によってまちまちです。ドライイーストの説明に沿っていろいろ試ししながら、その時々の生地と対話でより美味しい生地が出来上がるのだと思います。間違いなく、書いてあるとおりにはなりません。
 ドーナツの穴はあえて抜く必要はないのですが、穴を抜いた方が熱による膨張が分散されるので膨らみ具合が綺麗です。また、抜いた穴も一緒に揚げて、一口ドーナツとしても可愛いです。

材料

  • 強力粉・・150g
  • 薄力粉・・15g(10%)
  • 酵母種・・15g(ホシノ天然酵母使用)ドライイーストの場合は3g(一般的な分量)
  • 砂糖・・20g
  • 塩・・2g
  • 卵・・1個
  • 牛乳・・卵と足して全体で100cc
  • バター20g
  • セルクル・・直径7.2cmとワインの蓋(なければコップなどを代用)キャンバス生地(なければ厚手の布巾などを代用)
  • シナモンパウダーとグラニュー糖・・適宜

作り方

  1. 全ての材料を計量する。
  2. バター以外の材料を全てボールで混ぜわせ、手についた生地が離れてきたら取り出して台に移す。
  3. 手首の内側で生地を押し伸ばし、戻してはすこしずつ場所を回転させながら順繰りに押し伸ばしを繰り返してなめらかにする。(約10分)
  4. ここでバターを生地に練り込み、さらに10分ほどこねてつるんとした光沢のある生地になるまで捏ねたら丸めてボールに置き、濡れふきんをかぶせて袋に包み、一次発酵させる。
  5. ※表面を指で押して戻って来るくらいの発酵がドライイースト使用の場合。指のあとが残って、生地のガスが抜けるくらいが天然酵母の発酵完了の印です。
  6. ボールから取り出してキャンバス生地の上に置き、2cm程の厚さの細長い楕円に伸ばして二つ折りにし、濡れ布巾をかけて10分ほど休ませる。
  7. 引き続き生地を伸ばして1cmの厚みにし、セルクルで型抜し、残った生地を同じような形にまとめる。
  8. キャンバス生地に並べて濡れ布巾を掛け、倍に膨らむまで二次発酵する。
  9. 新しい油を鍋に取り、170度に予熱する。
  10. 両面を色よく揚げ、油をよく切ってから、グラニュー糖とシナモンの入った袋に入れてまぶして出来上がり♪

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2009-11-19

花豆の含め煮:スロークッカーのお得意料理:刷新会議前半日程を終えて、ちょっと言わせて

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花豆は、私の中では豆の中のQUEENという位置づけです。5~6粒も食べれば羊羹を一切れ食べたような満足感が得られるほどの質感で、煮る前の乾燥した状態からはとても想像も付かないほどです。そして、温度差のショックを与えながら丁寧に丁寧に茹でこぼしを繰り返して、やっと柔らかくなったらザラメで味付けです。まあ、そこまでやって豆の皮が破けてどろどろになったような失敗例もありました。
 その後試行錯誤を繰り返して、炊飯器で炊いたり、魔法瓶で戻して膨らんだ豆が出てこなくなったり。数々の失敗を繰り返して、やっと上手に炊けるようになったらスロークッカーとの出会いです。順番を踏んでここまで漕ぎ着けたので、ご褒美に先シーズン手に入れたこの調理器。腕前は、今までも絶賛してきました通り、特に煮豆は上手です。そうそう、これを買ってから最初の料理も「ひよこ豆のトマトスープ」でした(レシピ☛)。クッカーで煮た豆は、誰もが絶賛する柔らかさです。これが、最初に材料を加えてスイッチポンで煮崩れなしの失敗なしでできてしまうのです。ついでなので話しておきますが、私がこのように絶賛できる理由は、それまでに煮豆で苦労をしているからであって、納得のいく煮豆を作るのを原始的に長年楽しんだ末だからです。いきなりこのクッカーを買った人は、経験値とのギャップがないので煮豆料理はそういうものかと思うだけでしょう。だって、失敗なしですからね。

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 さてレシピ本に甘い煮方が無いので、また実験ですが、結果は良好です。まずは、基本的なことから。
 豆を煮る時や戻す時は、豆の体積の約3倍の水分量を使用します。花豆は大きくて隙間が沢山できてしまうため、カップで測ってもかなり不正確です。そこで、豆の重さで比率を出しました。豆50gに対して200ccの水を基本に、洗った豆と水をクッカーで8時間「弱」で煮て豆の柔らかさを一度チェックします。指先で押して軽く潰れる程度に煮えたらザラメを加えて一時間「弱」で調理します。30分でザラメが溶けて、その後煮汁の甘さが豆に移るので、ここで味をチェックし、追加はここで行う。つまり、最低30分は延長して、砂糖が溶けるための時間を与えます。味付けが完了したら塩を加えて電源を切り、余熱で仕上げをして十分冷ましたらでき上がりです。電源を切ってから冷める間に甘味が豆に染み込むので、この煮豆は二日目に食卓に出せるというわけです。

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 そして、今回はおまけで、出来上がった花豆を抹茶寒天でお化粧をして、お上品にお茶うけにしてみようというものです。アイディアはいいと思います。まだ試作段階ですが、ご覧ください。では。

材料

  • 花豆・・250g
  • 水・・1000cc
  • ザラメ・・200~250g(好みで加減)
  • 塩・・小さじ1
  • 灰汁取りシート・・1枚

豆50gに対して200ccの水の割合

  • 抹茶・・2g
  • 寒天クック(粉寒天)・・1g
  • 水・・125cc
  • 砂糖・・小さじ1

作り方

  1. 豆を水で洗って笊に上げる。
  2. スロークッカーの内鍋に分量の水と豆を入れ、灰汁取りシートで覆って「弱」で8時間にセットする。
  3. スイッチが切れたら豆を指で押してみて潰れるくらいなら分量のザラメを加え、灰汁取りシートを被せて「弱」で1時間にセットする。
  4. 甘さを見て加減したら塩を加えて蓋をしたまま電源切って冷ましてでき上がり♪

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