KIRKLANDオリーブオイルの非常識さに負けた
「KIRKLANDのオリーブオイル、使い始めたけど、ぐーよ!色は深い緑色で滑らか。透明度もかなり良い。口に含んでゆっくり試飲したけど、甘くて香りも良い。総じて弁ちゃんのお見立ては満点に限りなく近いと思う。」と、Twitterではしゃいだので少しは広まったかもとは思いつつ、ここしか見ていない方にもお知らせしておこうかと思い書き始めている。オリーブオイルのお勧めなんてまるで料理ネタで、このブログに相応しいとも思うし。
「KIRKLAND オリーブオイル」と入力してGoogleで検索すると、「コストコのオリジナルブランドKIRKLAND-コスト商品コオンライン」と出て来る。そして、その下に「Amazon.co.jp: 【KIRKLANDカークランド】エクストラ バージン 」と検索結果がでている(参照)。私は、コストコの会員ではないのでAmazonで注文した。
さて、このオリーブオイルの素性も全く知らずに4リットルもの大量買いをしてしまった。が、全く後悔していない。それどころか、商品に納得しているので良かったと思っている。紹介元は、ここでも時々登場する男料理の巨匠finalvent氏のお勧めがあったからだ。因みに、彼を巨匠と呼ぶ理由がある。彼は、男性にもありがちな手抜き料理をものの見事に旨い料理に仕上げてしまう。この影に、五感由来の哲学的な考え方が潜んでいる気がする。また、夢で遭遇した中華料理の達人直伝の炒飯まで(参照)、奇想天外な発想を楽しませてくれる人物でもある。例えば、これから暑い夏日の食欲不振と、料理やりたくない病にかかった際はこれなんかお勧め☞豚ネギ丼。
2月の中旬、Twitterで氏が「KIRKLANDブランドの品質の高さには驚く。コスコは安売りではないんだというのは、ちょっと市場感が変わる」(参照)とつぶやいているのを察知したのがきっかけ。コストコは、実家のそばにもあるので良く知っているが、あまり行かない。大量生産品をまとめて買うから割安感のある商品戦略と、実際に他店の同様商品との比較では安価な商品が多いが、何が何でも買い物をする場所でもなかった。
今回、オリーブオイルが存外に満足度を上げてくれたからだが、ここでコストコを調べてみた。普段はあまり見ない企業紹介ページ「コストコとは?」を覗いただけだが、ユニークな発想で商品を揃えていることが分かった。
私が面白いと思った部分だけ抜粋してみようと思う(参照)。
まず、取り扱い商品は、その分野のトップブランドの製品だけを扱っています。安いからといって、2流3流のメーカーから仕入れることをしません。トップブランドだと、仕入れが高いのが世の常識ですが、次のような実に正攻法で仕入れをしています。
1.すべて現金仕入れである。
2.世界の500店近い店舗の一括仕入れで信じられないほどのロットで大量発注する。
3.1アイテムは1品種に絞り込んで発注するので、メーカーは効率よく製造できて、売り上げが上がる。
4.仕入れは、1ロットで完結する発注方法である。
日本の流通業では、在庫管理をして、売れたものを速やかに補充する方法を取っています。
つまり、売り切れても翌日には速やかに補充されるのです。
コストコでは、売り切れたらそれでおしまい。 次回いつ入荷するか? もう入荷しないか、わからないのです。
これは仕入れ担当バイヤーが、全力を挙げて、最適の条件と最適のタイミングで、商品を発注するためです。
したがって、予定より早く完売すると、売れ筋として次の発注につながり、予定より売れ行きが悪い商品は死に筋として、次の発注はなくなるのです。
この方式は、売り切れてもまた入荷するからそのときに買えばいいさ? が常識だった日本人にカルチャーショックを与えました。つまり、気に入った商品は、その場で決断して買わなければ、2度と入荷しないものがあると学習するのです。
コストコでは、この方式を「お宝探し」 「トレジャーハント」と呼んでおり、
会員にとっても、2度と入手できないお宝を、安くゲットできるチャンスなのです。
1~3は、高品質で安価に購入できるというのは昭和時代からあるアメリカらしい感じが漂うが、日本の牛丼チェーン店とも似ている購入形態かもしれない。牛の一頭買いをし、自社で部位別の分配をするため無駄がなく、安定的な供給が出来ると以前テレビで紹介していた。
4番が面白いと思った一つだ。「予定より早く完売すると、売れ筋として次の発注につながり、予定より売れ行きが悪い商品は死に筋として、次の発注はなくなるのです。」というのは、売れる売れないの個々の理由はあるにせよ、これは商品に対する市場からの答えを製造者に教える一番良い方法ではないだろうか。これは、生産側が自社製品の開発で一番知りたいことかもしれない。襟を正してプロに徹するためにも良いと思うが、反面、トレンドな物しか置かないという店のポリシー化にもなるかもしれない。それはちょっと寂しいかもと私などは思う。売れ筋でなくても気に入ったものは個々にあるし、長きにわたって使い続けたい愛着を持つものもあるが、それらは、コストコには期待できないということだ。ここは、客の要望を何でも抱えてもらうのではなく、売り手市場そのものかもしれない。
日本としてはこのスタイルはどうだろう。高齢化に過疎化が進む田舎に出店を、とは思いにくいが、形態としてはベッドタウン向きかもしれない。でも、内心、日本情緒や日本人の心情からいうと、買い手市場で、あくまでもお客が望むものに応えてくれるような商品ラインナップに愛情を感じてしまう。ま、これも歳だよと言われてしまいそうだけど。
さて、先のオリーブオイルの製造元はイタリアということ以外に表記がない。説明の通り、コストコのオリジナル商品として定着している提携品だということだろう(参照)。安定的に購入できるというのは嬉しい。500mlあたり約500円という安価なオリーブオイルはKIRKLANDが始めての私だが、今まで二種類愛用してきた内、普段使いのはここで入れ換えになりそう。実は、これも悪くはない、気に入って使っていたギリシャ製の「イスティオン」(参照)で、炒め物や焼き物など火を通す料理に使ってきた。これとの比較だと、香りの面ではKIRKLANDより勝るが、他の面ではKIRKLANDは譲っていない。あくまでも個人的なテイストでしかないが、これは嬉しい発見であった。因みに、食べるオイルとして、サラダやカルパッチョ、マヨネーズ作りなど、そのまま頂くのはポルトガル製の「CARM」で、500ml2100円(値引き後)を使っている(参照)。これは、オリーブの実をそのまま食べているという感覚を得ることが出来る、味、香りともに良いオイルだと思う。
オリーブオイルは高価なほど高品質というのは通例だと思うが、そういった意味では、KIRKLANDはとても非常識。500mlで500円、しかも、コストコのオリジナル商品であるため一年中品切れがない。嬉しいことだ。ただし、4リットルは一般家庭ではかなり長持ちするため劣化を懸念する節もあるかと思う。私は、揚げ物は極力少ない油を使う上、オリーブオイルを使用しているので一ヶ月に500ml以上は使わないかもしれない。消費期限は1年と表記されていたので、劣化しないよう冷暗所保存が必須だと思う。また、油の劣化は、外見では色で見分けるが、画像の深い緑色が茶系にならなければ賞味期限を過ぎても味の変化はないと思う。味では、渋くなったり風味がなくなることで見分けている。
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