鶏肉

2019-11-04

レモンとバジル風味の鶏の唐揚げーサクサク・カリカリの衣考

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 先日Twitterでも垂れ流していましたが、揚げ物の衣のベストについて、いろいろと調べ物などをしていました。大真面目に天ぷらのサクサク感について各種デンプンの実験をし、その研究報告を公開している研究者がいるのを見つけて驚いた次第でした。それが今やネットで、無料で閲覧できることも素晴らしい。この時代に生きていることは、無限にその恩恵を受けられるのだと、改めて研究者の努力に感謝します。

 さて、「天ぷらや唐揚げに使う衣の粉はサクサク、カリカリが良いに決まっていて、そうなるには、小麦粉を冷たい水で溶いて使うのが良い」という、慣習的に、言われたとおりに何も考えずに料理することは間違いではないけど、応用が効かないのです。なぜ、小麦粉なのか?本当に小麦粉がベストなのか?他の粉で試したこともないのに、言われた通り、みんなが良いと言っている方法が良いのか?と言う疑問を解いていこうと思いました。とは言え竹田靖史(たけだ やすひと)さんの研究結果がしっかりあるので、再現すると言うか、自分の実験の結果が今日の料理紹介になりました。

 まず、ご参考までに、研究者の結果をべったり貼り付けます。

最もよいサクサ ク感を与えたのがトウモ ロコシと,サクサク感が劣ったジャガイモの衣の中での澱粉粒の形状を走査型顕微鏡で観察した。サクサク感を与える衣では,澱粉粒の形状がほぼ保たれているのに対して,サクサク感のない衣では,澱粉粒の形状が完全に失われていることがわかった。そこで,澱粉を予め湿熱処理して衣に使うと,ジャガイモ澱粉でもサクサク感が大幅に増加し,澱粉粒の形状がほぼ保たれていた。湿熱処理は澱粉分子に強い結合をつくって,澱粉粒の崩壊を抑制することによる。また,サクサク感をあたえる衣の中のアミロー スは糊化が十分ではないが,サクサク感の劣る衣のではよく糊化されていることもわかった。 アミロースが澱粉粒の崩壊や糊化をコントロールし,サクサク感を左右しているのである。
 このように,澱粉がてんぷらの衣のサクサク感の発現に大きく影響していることを,初めて知ることができた。

 このアミロースと言う物質は、リンク元の報告書の前段に記述がある通り、インディカ種とジャポニカ種の米の粘りの比較実験で証明されている通りで、天ぷらを揚げた後の衣にアミロースの糊化がどの程度見られるかによって、サクサク感に影響を与えている。アミロースが壊れてしまった衣は、べっちゃとして、衣に粘度が加わることで糊化してしまったと言える。

 また、「湿熱処理」と言う新しい言葉が飛び出してきたので、これも調べると、いろいろな方法があることが分析結果として見つかった。そして、この実験を知らずに、自分であみ出した方法の立証にもなりました。ちなみにその方法とは、サツマイモ澱粉をオーブンシートに薄っすらと撒き、その上から霧吹きで水を散らすと、澱粉の小さな粒になります。そのまま自然乾燥させて唐揚げの衣に使ったところ、これが非常にカリカリとした食感を生み出すのです。ですから、実験結果に納得できた次第です。よく考えると、鏡餅の揚げあられやおせんべいなどもそうです。中国の揚げたおせんべいも同様に、水で加工した米粉や小麦粉を乾燥させたものに火を入れると、カリカリになるのです。ギリシャのクスクスも、上記の方法で作られています。

 実験的にですが、竹田さんの実験にある通り、トウモロコシ澱粉と小麦粉を半々に混ぜた衣と、小麦粉だけの天ぷら粉で揚げたエビの食感を比較すると、揚げた直後は、どちらもサクサクした食感はあるものの、トウモロコシの方がゴワゴワした硬さでした。しかも、小麦粉だけの衣との違いは、翌朝になってもカリッとしていた点でした。小麦粉だけの衣なら、揚げたてを食べるのに最適ですが、お弁当などにはトウモロコシの衣がおすすめです。

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 これまでのことで結論として言えるのは、穀類澱粉は、揚げ物に一番適していて、サクサクした食感を長持ちさせるために、湿熱処理された根茎類澱粉を混ぜることで、サクサクの食感がより軽くなるということです。また、唐揚げなどでは、下味をつけた肉に片栗粉をまぶして揚げますが、粉っぽさが残っていないほうがよりサクサクした食感が生み出せる理由は、下味の水分を吸った片栗粉は、揚げる時の水分の飛散率を高めるからだと言えそうです。

 そしてダメ押し的に自分の経験から加えると、唐揚げのように、下味つけ液に漬け込んで揚げる場合は、卵白を下味の具材に混ぜてから粉を混ぜると、卵白それ自体が揚げるとカリカリになるタンパク質のため、さらにカリカリとした軽い食感が生み出せるとことです。今日のレシピは、これらのことを踏まえて生まれました。

 本題に入ります。

 一見、普通の唐揚げみたいですが、下味の材料は一般的な家庭料理とは言えないらしいので困りもの。私としては、日常の料理です。まず、アンチョビーソースが、入手困難です。品揃えの良いスーパーなら、アンチョビーベーストとして、チューブ入りがあります。それでも良いです。画像の瓶入りのソース状のは、カルディで見つけました。このアンチョビーソースは、私にとってはオイスターソースと並んで、万能的な存在です。それもなかったら、瓶詰めのアンチョビーを買ってきて、すり鉢でペースト状にすると代用できます。次に、レモンの塩漬けです。インドやモロッコ、アフリカなどの家庭で、自家製の調味料といった使い方をしています。画像のは、冷蔵庫で3週間ほど寝かしたものですが、もっと漬け込んでおくとレモンが発酵して色味がクリーム色になり、ベタッとした状態になります。この状態がベストで、塩辛さもマイルドになり、レモンの酸味も角が取れて非常に味わい深くなります。発酵食品とし、肉を柔らかくする効果もあります。鶏肉のソテーや、豚肉などの下地付けに最高です。そして、アンチョビーソースと塩レモンにニンニクという3強の香りが一緒になると、これがもう、唐揚げだけで鱈腹になってしまうほど大食いしてしまいます。そして、「この味付どうやったの?」と、必ず聞かれます。まあ、美味しいこと間違いないので、ゆっくりレモンでも塩漬けするなどから始めてみてください。

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 画像の唐揚げのトッピングは、フレッシュバジルの素揚げで、実は、油を中火にかけてから3分後ほどにカラッとなるまで低温で揚げます。この時のバジルの香りが部屋中に広がり、換気扇の外からは、通行人の「いい匂い」と言う声が聞こえてきます。この香りが、唐揚げの油に移るのもそうですが、エキゾチックな鶏の下味とこのバジルの素揚げがベストマッチなのです。一口運ぶ時に、バジルの葉も添えて食べてみてください。ある意味感動的で、バジルが大好きになるんじゃないかと想像します。
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 ところで、11月にもなってフレッシュバジルがなぜ我が家にあるか、なんですが、夏に育ったバジルは9月頃まで畑から収穫できますが、その後はどんどん枯れてしまいます。その前の全盛期に良い枝を切り取って花瓶に挿しておくと、切り口から根が生えてきて、どんどん成長し、花が咲くようになります。花も揚げて一緒に食べますが、シソ科の植物なので、わりと温度には弱く、ギリギリ、いつまで食べられるのか、これも実験しています。

 今回の唐揚げは、二度揚げで、カリカリとした食感の実現をしました。一度目は低温で、鶏肉の表面の色が変わる程度まで揚げて引き上げ、二度目は170℃くらいの温度で、カラッとなるまで揚げています。気泡が静かになって、音も静かになれば揚げ上がりです。

材料(鶏モモ肉二枚分約700g)

・鶏モモ肉・・・2枚(約700g)
・フレッシュバジル・・・1本

下味材料
・アンチョビーソース・・・大さじ2
・ニンニクすりおろし・・・2片
・レモンの塩漬けみじん切り・・・半個分
・塩と胡椒・・・適宜
・卵白・・・1個分


・トウモロコシ粉+小麦粉・・・各大さじ2

作り方
1.鶏肉の余分な油などを掃除して、小さめの一口大に切りそろえる。
2.卵白以外の下味材料をボールで合わせ、1の鶏肉を混ぜ合わせて最低、1時間漬け込む(一昼夜でも良い)
3.衣をボールで混ぜ合わせておく。
4.卵白を2の味付き鶏肉に混ぜ込む。
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5.揚げ油を中火にかけ、3分後にバジルの葉をからっとなるまでゆっくり揚げて、油を切っておく。
6.3の衣ミックスを4の鶏肉に混ぜ込み、粉っぽさがなくなったら鍋の表面積の3分の2ずつ揚げる。(油の温度は100℃~140℃)7.油の温度を170℃まで上げ、6の鶏肉の仕上げ揚げをする。
8.皿に盛り付け、バジルの葉を散らして出来上がり♫

 

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2019-09-16

骨付き鶏肉と大根、半熟煮玉子のこってり煮

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 今日は、骨付き鶏のもも肉で、しっかりコクのある味付けの煮物の紹介です。

 骨付きの肉は、どんな料理をするにもコクがあって美味しい料理ができあがるものです。鶏のももなら、スーパーの肉コーナーでも見かけますが、日本だと、クリスマスの頃くらいしか需要がないのか、殆ど見かけることがありません。ですから私は、最近は、丸鶏を買ってきて、自分で解体して部位ごとにラップに包んで冷凍保存しています。輸入物だと、冷凍で500gほどの小さなサイズのものか、国産だと、一羽が1.5kg~2.5kgくらいの若鶏が入手できます。丸鶏の一番オイシイところは、解体の最後に鶏ガラが残ることでしょうか。ガラスープが出来上がると、さぞかし鶏も満足してくれているだろうと、嬉しくなります。捨てるところがなく、自宅で解体後すぐに、冷凍庫に保存するため、途中で販売のための殺菌のアルコールも発色剤も無使用で、なんだか安心するのです。(冷凍保存でも、腐敗は進むので、保存期間は要注意です。)

 鶏は、関節ごとに包丁で切り目を入れて手で切り離すことができるため、皮を切るだけでほぼ、バラバラに解体できます。こちらで八落としがわかりやすく解説されているので、ぜひ一度、お試しあれ。ちなみに、骨付き胸肉は、ささみが胸肉の脇Photo_20190916022501 に隠れたまま、画像のような焼き方で、ジューシーでコクのあるソテーができます。

 煮物の基本として覚えておくと良いことですが、食材に火が通ってからみりんや砂糖の旨味を入れてから最後に、塩気のもので味を整え、冷めながら味が入っていくということ。この基本を頭に入れて食材を料理の手順に組み込んでいくと料理が描きやすいと思います。

 今日の食材なら、大根、こんにゃくに鶏肉のコクを染み込ませたいため、鶏肉とこんにゃくを下ごしらえした後、最初に鶏肉の旨味を閉じ込めてからニンニクや大根を加えて一緒に水煮をし、大根に火を通します。火が通ったらみりんと砂糖を加え、次に醤油を加え、二段階に分けて味付けします。これがどんな食材を使っても同じで、料理全体の「出汁」に当てる主になる食材が決まったら、他の食材は、何を抱き合わせるかを決めるだけになります。

材料(4人分)

・鶏骨付きモモ肉(スネのドラム部分は使用しない)・・・2枚
・大根(真ん中の部分)・・・15cm
・こんにゃく・・・1枚
・卵Mサイズ・・・4個
・ごま油・・・大さじ2
・ニンニク・・・4片
・みりん・・・大さじ2
・砂糖・・・大さじ3
・醤油・・・大さじ2~3
・オーブンペーパー・・・30cm

作り方

1)大根の皮をむいて3cmの厚さで半月切りにする。Photo_20190916005901
2)こんにゃくはスプーンで一口大にそぎ取り、下茹でが必要ならお湯でさっと茹でる。
3)骨付きもも肉を左右に開き、骨がついた部分以外を一口大に切る。
4)深目の広口鍋を強火で予熱し、ごま油を回し入れて鶏肉の皮目を下に並べ、両面を手早く焼く。
5)鶏肉の隙間にこんにゃくを入れて、全体を手早く炒めて火を止め、余分な油をキッチンペーパー等で吸い取る。
6)大根とニンニクを加えて全体がひたひたにかぶる程度の水(約カップ3杯)を加えて強火にかける。
7)アクや余分な油を掬ってから中火にし、オーブンペーパーの中央を十文字に3cmほどの切り込みを入れて落し蓋にし、大根に火が通るまで、約15分煮る。
8)鍋に卵4個がすっぽり被る量の水を沸かし、たぎったら「冷蔵庫から出した卵」を一気に入れて7分、中火で茹で、取出したらすぐに水で冷ます。
9)7に、みりんと砂糖を加え、さらに5分ほど煮込み、次に醤油大さじ2だけ加えて煮汁が三分の一ほど残るまで煮込む。ここで味見をする。
10)足りないようなら残りの醤油で調節し、殻をむいたゆで卵を加え、煮汁が鍋底に少し残る程度まで煮込んで出来上がり♫

 

《料理のかんどころ》

水煮は強火で一気にアクを出し切ると、最後までアク取りをせずに料理しやすい。
この料理方法で、大根とブリのあら煮も応用できる。
大根の下茹でが不要。
半熟ゆで卵にする方法で、Mサイズ以外の場合や、室温の卵を茹でる場合は、このレシピの茹で時間を参考に加減すると良い。

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2013-10-19

スロークッカーで蒸し鶏に挑戦

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 気がついたら随分ブログに穴を開けてしまった。「まだ生きているよー」と、健在をアピールする程度になるかもしれないが、昨夜、スロークッカーで試しに作った蒸し鶏が簡単で美味しくできあがったので早速、記録的に残して置くことにした。
 その前に、前置き的な話をちょっと。
 今日ここで紹介する料理と似たような蒸し肉料理は今までここではいくつか紹介してきたが、にも関わらず、まだこの料理を極めたいという理由がある。一つは、手間をできるだけ省いた美味しい、究極のものぐさ的料理への執着からだ。もう一つの理由は、せっかく購入した道具達を使いこなしていないのではないかという自分のマンネリズムへの疑問が、心地よく老化したがる自分の脳や肉体をそのまま許せないと頑張っているから。奮起するほどたいそうな料理ではないけど、自分自身の内面ではいろいろなことが交錯している。それを書くと長くなってレシピまで届きそうもなくなるのため、ここでは割愛する。
 さて、スロークッカーでの蒸し肉料理に躊躇していた理由だが、まず、熱源が内鍋の上部3分の1当たりの周囲にあるため、スイッチをいれると周囲が先ず熱くなり、内鍋を伝って鍋全体が熱くなリながらゆっくり食材に熱を伝えて火が通る仕組みに引っかかっていた点だ。
 蒸し料理となると、スチーム料理を思う私は、水分のない蒸し方では、食材が加熱によって乾燥を起こし、肉がぱさつくことを懸念したからだ。この理由から、スロークッカーを蒸し料理に使っていない人は多のではないだろうか。だとしたら、今回のレシピは、そういった人に少し役立つかもしれない。
 これを試してみるところまでまでに至らなかった私が突然、思い切った理由は、Twitter情報だった。
 アメリカ人女性の運営するブログの紹介記事を参考に(参照)、ブロイラーをまるごとスロークッカーで調理したら旨かったという話だった。レシピを見ると、肉に香辛料や塩をすり込み、野菜と一緒に放り込んで6時間調理したという内容だ。そして、スロークッカーの大型版を入手したということだった(参照)。それは私の手持ちのもの(参照)とは別メーカーで、大きさも違う上、熱源がどこにあるのかも確認できない。が、底部だとしたら、少し焦げ付くのかもしれない。などと想像している内は、まだまだ作る段階ではなかった。
 私が一番気になっていた焦げ付きの問題や肉のパサツキ問題は、さて、どう解消されるんだろうか?うまい理由が見当たらない。強いて言えば、肉や野菜から出てくる水分だが、それに期待してもそこそこ時間がかかるだろう。だったら、少し誘い水でも入れるか?ブログレシピでは、底部に敷き詰められた野菜にレモン汁を絞ってかけ、残った皮は、野菜と並べてその上にチキンを乗せている。つまり、香りづけの意味もある。試行錯誤しながら結局、レモン汁1個分で手を打った。
 この段階は、料理の設計段階に入る一歩手前だった。問題は、手持ちのスロークッカーは、一羽丸ごとには小さすぎる。寝かせて置くことはできないし、仮に入ったとしても、側面の熱で焦げてしまう点は避けられない。骨付き鶏肉のあの美味しい料理ができないとなると、少しテンションは下がった。が、蒸し鶏の醍醐味は、例えば、胸肉なら手製のハム(レシピ➡)などにもある通り、温度調節に秘訣がある。難点は、できあ上がるまでちょこちょこ見なくてはならないので、手が空かないことだ。ただし、柔らかくてジューシーって出来上がりは私の経験値から、他の方法ではありえない。
 なんだかんだ考えてみて、スロークッカーを試さない手はないという結論に至った。
 結論は、思ったほどパサツキはない。前出のハムには負けるが、とても柔らかい。鶏の胸肉は固くなるとう伝説を加味すれば、きっと「驚くほど上出来」という、多くの評価がもらえるのではないかなと期待できる。 

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 次に、味付けと風味。風味に関しては、先のブログレシピと似ているが、塩味は、随分前に仕込んで使っている塩レモン(レモンソルト)を刻んで使った。この作り方は簡単なので、後で書くことにして、発酵によって皮の香りがマルドになり、酸味と塩気が一緒になってとても良い味付け材料になっている。鶏肉の塩加減は、レモンが吸い込んだ塩分で決まるため、下味つけの段階ではやや少なめにした。これも目安として、レシピに書いておくことにする。例のブログとの違いは、ここで下味つけのための準備時間だと思う。
 最後に、蒸し時間。スロークッカーの能力と鶏肉の大きさにもよるが、今回は、弱で3時間だった。2時間経過した時点で鶏肉内部の温度は63度だっため、火が通る70度まで1時間と予測してみたのだが、実にいいタイミングでできあがった。コンセントを抜いて予熱で30分置いたため、味の馴染み方がマイルドにできあがったのだと思う。塩辛いレモンの角が取れたとはいえ、鶏肉と一緒に口に含むと、その香りと塩味がよいアクセントになった。 この塩レモンこそ、強くお薦めしたい。また、これを機にスロークッカーを購入するつもりがあれば、合わせて温度計があるととても便利だと思う。

Cmanjp_20131019114221 スロークッカー(私が使用しているタイプ)➡Amazon

 温度計➡Amazon

材料

  • 鶏胸肉・・1枚(430gかなり大きい)
  • 塩レモン・・8等分割りを2個
  • セージ(パウダー)・・小さじ1/2
  • パプリカ・・小さじ1
  • ガーリックパウダー・・小さじ1/2
  • ジンジャーパウダー・・小さじ1/2
  • クローブ(ホール)・・2個
  • 白胡椒・・適宜
  • 黒胡椒・・適宜

    付け合せの野菜
  • 人参・・1本
  • 大根・・8cm
  • レモン汁一個分

塩レモンの作り方

  1. ワックスなどをよく洗い落とし、横半分に切ってさらに四等分し、レモンの重さの10%の粗塩を、塩分で劣化しないガラス瓶などに入れてよく振る。
  2. 塩を全体に行き渡らせたら蓋で密閉し、室温で一ヶ月程発酵させる。(画像は、できあがった状態)

蒸し鶏の作り方

  1. 胸肉を50度のお湯で洗い、10分ほど50度のお湯に浸して肉の旨みを引き出す。
  2. 材料の香辛料とみじん切りの塩レモンを胸肉に刷り込み、ラップでピッチリ包み、室温で2時間ほど味を染み込ませる。
  3. 1㎝の厚さの棒状に切ったニンジンと大根をスロークッカーの底に敷き詰め、レモン汁をかけたら、搾りかすも一緒に並べる。

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    4.  3上に2の胸肉の水分を拭きとって平らに置き、 蓋をして「弱」で「3時間」にセットする。

    5.  温度計を肉に刺して75度まで温度が上がればできあがり。

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    6.  コンセントを抜いて鍋の予熱で30分、そのまま味を染み込ませてできあがり♬

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2013-06-12

チリ・チキン

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 今年は空梅雨に終わるのかと思っていたら台風が発生し、その余波を受けて少し雨が降るなど、畑のじゃが芋に十分な水を行き渡らせたい私は毎日やきもきしている。加えて、今週末は娘の所でちょっとしたイベントがあり、諏訪から東京へ向かうのとほど同時に、台風の針路も予想され、いやーな予感がしていた。
 昨夜はこの台風が巻き返すような進路変更し、喜んだ今朝、明けて見るとやや針路を戻していた。いっその事、日本を横断してくれるといいのにと思っていたが、この台風は、太平洋で蛇行してふらつきながら、スッキリしない天気を週末にもたらしそうだ。
 こんなことを書くのも久しぶりだ。いや、天気のこと。何気なく書いているが、裏を返せば、天候が気になる分だけこの週末を楽しみにしているということかな。
 さて、夏に向けてピリ辛の料理はどうかな?と、昨日のような蒸し暑さで汗を体に閉じ込めず、思いっきり放出だ!とばかりに、飛び切り辛いおかずを作った。これがヒリヒリなんだけど、すっごく美味しくて、辛い辛いと言いながら完食してしまった。そして、汗が出た後の体がなんとも涼しくて気持ち良い。発汗作用は、元々体温を下げるためだし、暑い時は、汗をかいて団扇でも扇げば涼しいことこの上なしだ。
 というわけで、同じ料理を作りたくなる予感がしてレシピを置いておこうと思った次第。
鶏のから揚げは分業できるし、実際、材料が揃えばできあがるまでに10分くらいの炒めもの料理だと思う。特に、塩麹に漬け込んだ肉や魚は、加熱しても固く締まったようにはならないので、時間を置いても問題ない。もっと言うと、できるだけ低温でゆっくり火を通すと水分が抜けにくくなる。なので、160度よりも低い温度でもオッケー。しかも、鍋底から2cmくらいの油で十分。このことは、長島シェフのロジカルクッキングで紹介されている(参照)。
 また、辛さについては好みの問題でもあるし、人によっては苦手にもなるので、今日のレシピから唐辛子とチリソソース、チリペッパーの分量を加減すると良いと思う。そして、辛いのが好きな人は、食べる直前に一味唐辛子やチリソースを混ぜると良いよ。
 では、レシピへ。

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材料(2~3人分)

  • 鶏むね肉(塩麹大さじ1で一晩漬け込んだものか生のまま)・・1枚(約350g)
  • 玉ねぎ・・1/4個
  • ピーマン・・2個
  • 長ネギ・・10cm
  • 生姜の粗みじん切り・・大さじ2
  • にんにく粗みじん切り・・大さじ2
  • 鷹の爪・・5個
  • 炒ったカシューナッツ・・半カップ
  • ごま油・・大さじ2
  • 水・・カップ1
  • コーンスターチ・・大さじ1.5(同量の水で溶く)

A

  • 塩・・小さじ1
  • 胡椒・・適宜
  • 小麦粉・・大さじ1.5
  • 卵・・1/2個

B

  • 醤油・・大さじ1
  • 胡椒・・適宜
  • 砂糖・・小さじ1
  • チリペッパー・・小さじ1
  • チリソース・・小さじ3※なければケッチャップを代用
  • 塩・・小さじ1

作り方

  1. 油を160度に熱して1を9分通り揚げて油を切っておく。
  2. 鶏むね肉を一口大に切って、塩麹漬けの場合はAの小麦と卵だけ一緒にボールで混ぜ合わせる。下味のない鶏肉の場合は、Aを全て混ぜ合わせる。
  3. カシューナッツをフライパンで焦がさないように弱火で香ばしく炒る。(約7分)
  4. フライパンに分量のごま油を引いて中火にかけ、鷹の爪、生姜とにんにくの順に炒めながら足す。
  5. 香りが立ってきたら一口大に切ったピーマンと玉ねぎを炒め合わせ、全体に油が回ったらネギを加えて炒め合わせる。
  6. 最後にカシュウナッツを加え、1の鶏肉を戻し入れて炒め合わせる。
  7. Bの調味料を、塩を除いて上から順に加える。※ケッチャップで代用する時は砂糖は抜く。
  8. 分量の水を加えてクツクツなるまで2~3分煮込み、最後に水溶きコーンスターチでとろみを付ける。

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2013-06-03

インドの鶏の味付けご飯(チキン・ビリヤニ=Chicken Biryani)

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 香辛料やハーブで香りづけした鶏肉を鍋底に敷き詰め、香り高いインドのバースマティー種の半ゆでのお米をかぶせて弱火で蒸し、火を止めて待つこと10分。踊りまくりたくなるほど蓋をとる瞬間が待ち遠しくなる美味しそうな香り。わかるわかる!イッチョ、作ったるかぁ。と、日曜日の午後、珍しく食べたくなったのが、インド料理ではお馴染みの「チキン・ビリヤニ」。
 この料理に限らず、インド料理はとにかく、香辛料やハーブをたくさん使う。そのため、あらかじめ材料を全て台の上に揃える事から始めると良い。そう思いながら待てよ、寄る年波というのか、キツイ香辛料よりも、シンプルに優しい香りを好むようになった近頃は、昔ほど多くの香辛料を使わなくなった。特にインドカレーなどはシンプルに、コリアンダーとクミンシード、カルダモンを主に、ほんの少しシナモンを加えて唐辛子でぴりっと感を加減する程度になった。そもそもが最近は、もっとお手軽で美味しいCurryTree製のペースト(参照)などを使って短時間で本格的なバターチキンができてしまうし、ネットで紹介のあった日本式のカレーの王様と私が推す、ハウスのバーモント中辛(参照)や、最近知ったホテルカレー(参照)なども美味しい。これでカレーラインナップとしては十分なのだ。とても満足している。だから、そうこうしているうちにここ数年、チキン・ビリヤニなどからご無沙汰していた。
 今回は、この鶏の味付けご飯を私好みの風味と味付けにしてみようと、色々と材料を吟味した。というか、省いたと言う方が正しい。料理の手間を合理化し、中高年にとって優しい香りのインドのご飯料理ということで始めたい。
 その前に、ちょっとお断りを入れておいた方が良いかもしれないことがある。ネットではこの料理に関してどんな紹介をしているかと少し探してみたところ、Youtubeで、インド人のパパがレストランヴァージョンとしてYoutubeで紹介していた(参照)。15分かっちりリズミカルに料理を楽しんでいる姿がなんともチャーミング。チキン・ビリヤニが出来上がり、蓋をとる瞬間まで引き伸ばすこと3分。飛んだり跳ねたり、鍋の前で無邪気にはしゃいでいる。強いインドのアクセントの英語は、死んでも忘れないほどのインパクトもあるよ。後でそのビデオを紹介するので作る前に必見。元気が出て楽しい料理の時間になること請け合いなし。
 この料理の難易度だが、彼も説明している通り、お米の香りの高さ、鶏肉のジューシーな食感や香りを味わうと、難しい料理を思わせる。だが、実はとてもシンプルで簡単。臆することなく取り掛かってみてはどうかなと思う。で、最近見て楽しんでいるイギリスBBC放送のレシピサイトで、このご飯レシピはあるかなと探してみたら、スバリ出てきた(参照)。読んでみると、使う材料は私が最低限使うという程度と同じだし、見た目も、美しい。これでいいじゃんと思ったが、作り方を注意して読むと、唯一インド式と違うのは、炊き込む方法だ。
 BBC方式は、香辛料と玉ねぎを炒め、鶏肉をここで一緒に炒めて一度火を通している。インドのお茶目パパは、生の鶏肉をハーブや香辛料、ライムの絞り汁、オイルでしばらく漬け込み、キャセロールの鍋底に敷き詰め、その上に茹でた香りつきご飯で覆い被している。こうすることで鶏肉の蒸しあがる香りをご飯にそっくり移すのだという。そして、1分ほど使ってその講釈を垂れている。これだ❣
 もうもう、私は迷いもなく彼の手法を今回取り入れたわけだが、因みに、Youtubeビデオ投稿規定では、15分というリミットがある。この料理紹介はたっぷり15分使っていて、しかも、料理工程で、蓋をして約30分炊きこみ、火を止めて10分蒸らす部分を3分も使ってはしゃぎまくって紹介している。もうそれだけでこの料理が作りたくなるじゃないですかっ。
 で、私は、香辛料やハーブを数を減らしてマイルドに仕上げたつもりだけど、材量が多少減っても出来上がるまでの時間はほとんど変わらないことに気づいた。その工程をざっと書いておこうと思う。
 キャセロール(又は日本の土鍋)に、材料を三段に重ねて蒸し焼く。まず、一番下に香辛料やハーブ、ライムの絞り汁、オリーブオイルに30分漬け込んだ鶏肉。その上に、ハーブと塩、オリーブオイルで半茹でのバスマティ種(インディカ米)の米、なければタイ米を敷き詰める。最後に、市販のフライドオニオン(なければ、スライした玉ねぎをゆっくり色づくまでオリーブオイルで炒めたもの)をのせ、お湯で溶いたターメリックを散らす。これを最初中火で5分、その後火を弱めて25分炊き込み、火を止めて10分蒸らす。
 最後の10分は楽しみの絶頂で、鍋の前で踊りだしたくなる。ホント。指先で、ご飯と鶏肉をほぐして一口大にまとめて口にほうばる。至福の喜びであった!もちろん右手で。
 今回使った材料と作り方手順を簡単に書いておこうと思うが、ビデオで紹介されている本格的な材料を全部揃えて、一度は完成品を作ってみたいところだ。

材料

  • バスマティ米・・300g
  • 水・・3㍑
  • 塩・・大さじ2(約20g)パスタよりもやや少なめ
  • オリーブオイル・・大さじ1
  • ローレル・・1枚
  • セージ(ホール)・・小さじ1
  • キャラウエイ(ホール)・・小さじ1

具材

  • 鶏胸肉(皮は剥ぎ取る)・・2枚
  • シナモン(パウダー)・・小さじ1
  • カルダモン(ホールを潰して)・・5個
  • クミンパウダー・・小さじ1
  • コリアンダーパウダー・・小さじ1
  • ジンジャーパウダー・・小さじ1
  • オリーブオイル・・大さじ1
  • ライムの絞り汁・・1個分
  • コリアンダーフレッシュリーフ・・3本ざく切り
  • 塩・・小さじ1
  • 粗挽き黒胡椒・・小さじ1

トッピング

  • 玉ねぎ・・大1個
  • オリーブオイル・・大さじ1
  • ターメリックパウダー・・小さじ2(倍量のお湯で溶く)

作り方

1.  鶏の胸肉は繊維に対して90度に包丁を当てて厚み2cmほどの大きめの削ぎ切りにし、ボールで材料表のハーブや香辛料、塩など全てを混ぜ合わせ、冷蔵庫で30分以上寝かす。

Cmanjp_201306030551312.  玉ねぎは繊維に沿ってできるだけ薄くスライスし、フッ素加工のフライパンでオリーブオイルを絡め、中火でしばらく水分を飛ばす。(できるだけ玉ねぎを炒めあわせず、広げておく)

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3.  玉ねぎに薄くこげ色がついて、分量が3分の1ほどになったら火を止めてそのまま冷ます。

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4.  大きめの鍋に水3㍑と米を除く分量表のハーブなどを全て一緒にして沸騰させ、米を加える。

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5.  1の鶏肉を土鍋の底に敷き詰める。

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6.  4の米が再沸騰してから約5分、米が浮いたり沈んだりする程度の火加減で茹で、歯で噛んでみて、芯が固く残っている程度(70%茹で)で、加えたハーブなども一緒に掬って水分を切り、5の鶏肉を覆うようにかぶせる。

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7.  最後に、3の玉ねぎと、お湯で溶いたターメリックをご飯の上から散らして蓋をする。

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8.  蓋に穴がある時は、菜箸などを差し込んで穴を埋め、できるだけ水分が飛ばないようにする。

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9.  鍋を火にかけ、最初の5分は中火、残りの25分は、鶏肉が焦げ付かないよう極小の火加減で蒸し、火を止めてさらにそのまま10分蒸らして出来上がり。

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10.  鍋のまま食卓で蓋を開け、さっくりと混ぜてからつぎ分ける♬

 Youtubeの画像がここで上手く映るかどうか、お試しを!

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2010-11-14

鶏胸肉の朴葉味噌焼き:卓上焼きコンロでじっくり焼く

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 子ども達が家から巣立ってから料理する量も減りましたが、食べ方にもいろいろ変化があります。一度に少ししか料理しないとなると、例えば卓上でホットプレートで焼たり、BBQのようにグリルする料理は今までのようにはできなくなったのです。食べる人数が少ないと、焼き時間と食べる時間にズレが出て、食事がスムーズに運ばなくなります。そう思って、昨年試しに銘々で自分ペースで焼ける、小型の卓上コンロを使い始めました。燃料は、固形のアルコール燃料で、大きなものだと、30分近く火が耐えません。つまり、ちょっとした富貴鍋や焼き蟹(☞レシピ)、焼き物(☞レシピ)には適しています。

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 今日は、岐阜がメッカの「朴葉味噌焼き」風に、鶏の胸肉を味噌ダレに浸して朴葉の上で香ばしく焼いてみました。弱い火力でゆっくり焼くため、肉が大変柔らかく、美味しく焼けました。また、肉の浸けダレにオリーブオイルを加えたのは、さらに肉を柔らかくする効果があったようです。

▶作り方は、胸肉の皮をはがして包丁を斜めに倒して削ぎ切りで、できるだけ薄く切ります。
▶バットで味噌ダレを両面に浸けながら重ね、30分ほど置いて味を染みこませます。
▶朴葉はあらかじめ水に30分ほど浸して戻しておきます。
▶朴葉の水気を拭き取って火にかけ、肉を焼きます。

材料(2~3人分)

  • 鶏胸肉・・1枚300g
  • 信州味噌・・40g
  • 味醂・・20g
  • 酒・・20g
  • 長葱・・10cm
  • オリーブオイル・・大さじ1

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2010-11-09

ウー・ウェン先生の回鍋肉風ピーマンと胸肉の炒め物:鍋を回すべからず

 どうして「ホイコウロウ」は「回鍋肉」というのでしょうか?
こんなことに今更な説明ですが、ウー・ウェン先生の「台所革命」から引用します。

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中国の一般的なお惣菜。漢字の「回鍋肉」のもともとの意味は、塊肉をゆでて保存したものを必要なときに切り分け、他の材料と合わせて料理すること。
手軽につくりやすい薄切り肉なら、さっとゆでることにより、肉の余分な脂分が落ち、下ごしらえが簡単にできます。
季節の美味しい野菜とあわせて作ってみてください。

 つまり、「回」というのは、鍋や肉を回すのではなく、保存用に一旦ゆでた塊肉を切り出して使うことで、鍋に肉が戻ってくる、というような意味ではないかと思います。

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 さて、我が家は少人数家族と化してしまったので、塊肉が保存されていると大変重宝します。普通は、スライス肉を使い切る分だけ買ってくるか、傷まないうちに二回くらいで使い切ると考えがちです。私もそういう方法が多いとは思いますが、塊肉の使いこなしとして、ハーブに漬け込んで下味をつけて茹でたり(☞レシピ)、低温で焼いたりして保存した(☞レシピ)肉も実は大変重宝なのです。この方法は、ウー先生も話している通り、余分な油が落ちて旨味が凝縮されるので、コクのある肉になります。このように下処理された肉は、冬場なら冷蔵庫で一ヶ月はもちます。夏場でも2週間は楽に保存に耐えます。
 今日は、下味をつけて茹でた鶏の胸肉を切り出してスライスし、厚めに輪切りにしたピーマンとパプリカと一緒に炒め合せ、醤油ベースの味付けをしました。この料理でなるほどと、頷いたのは、茹でたスライス肉にもかかわらず、炒める前に片栗粉をまぶすとよいのだということです。この方法は、片栗粉が水分と馴染んで肉や野菜に味が良く絡むということは充分わかりますが、私の片栗粉の使い方として、柔らかくジューシーに仕上げるという目的が大半だったので、この工程は意外でした。
 ウー先生のレシピは、「豚ももにくの薄切り」を使っているのですが、湯で豚ではないのに、わざわざお湯で完全に火が通るまでまず茹でるのです。片栗粉をまぶすのはそのあとなのです。生肉スライスを最初から使うのでしたら、私なら、片栗粉をまぶしてから油で軽く焼いてしまうところです。
 思ったのは、どんな肉でも良いのですが、先の引用にあるとおり、肉をゆでる目的は余分な脂を落とすためだとあるので、ウー先生の方法はその理由から?そこが良く分りません。

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 早速作り方ですが、ウー先生から「考え方」と「案」だけ頂いて、材料は、鶏肉に変えてパプリカを加えました。作ってみれば分ることですが、野菜や肉を大きく切る意味が分ると思います。食感が残っていて、豪快に食べる時の満足感が他の切り方では味わえません。
➠お弁当に

材料

  • ピーマン・・3個
  • パプリカ・・1個
  • 茹で鶏のぬね肉スライス・・150g
  • 片栗粉・・小さじ1
  • 醤油・酒・・各大さじ1
  • 胡椒・・適宜
  • 塩・・一つまみ

塩茹で鶏胸肉の作り方(1枚分250g)

  1. 鶏胸肉は皮を剥いで大さじ1の塩を良くまぶしつけ、手で揉みこむ。
  2. 鶏肉と同量の水と一緒に耐熱の袋に浸けこんで、冷蔵庫で最低30分は置いて、味を染みこませる。
  3. 鍋に水を張って2を袋ごと入れ、中火で温度を上げて沸騰直前で火を弱め、5分そのまま茹でて火を止める。予熱で味を染みこませる。

回鍋肉の作り方

  1. 上記で作った塩茹で鶏を150gスライスして、片栗粉を両面にまぶす。
  2. ピーマンとパプリカは、ヘタの部分を丸く切り取り種を出す(野菜の型抜きを使用すると良い)。
  3. 2を1cmの輪切りにする。
  4. フライパンに炒め油を熱し、ピーマンとパプリカを色鮮やかに炒め、肉を加えていため合わせたら調味する♬

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2010-11-08

牛乳のホワイトソースでいただく鶏肉のソテー:ポイントはビックル液の下味だけ

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 オーブンで焼くよりも、たまにはソテーしてソースをかけて食べたくなったので作りました。フライパンでソテーしたあとに残った肉汁の旨味をそのままソースに生かすので、牛乳だけで充分濃厚な味わいになります。オーブンで焼くと、このホワイトソースは作りにくいという理由からフライパンで焼くのですが、フライパン焼きの方が焼き加減を自由自在にできます。

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 ビックル液に軽く漬け込んで下味をつけた鶏のもも肉をオーブンで焼いたレシピがありますが、今日の下ごしらえも全く同じです(☞レシピ)。画像を比べると分るように、焼き色が全く違います。そして、オーブンの肉の方が縮んでいません。その分、水分や油分が肉中に多く残っていると思われます。確かに肉も柔らかくジューシーに仕上がりました。その点で、ソースがなくても食べやすいのです。ところが、直火でのフライパン焼きの方は、香ばしい焼き色に焼くと、肉はそれなりに縮まって平らではなく、丸まっています。こうなるので、喉越しの良くなるようなソースが欲しくなるというわけです。ちょっとした違いですが、いろいろ作っていると微妙な点でこの違いを味わうのも楽しいです。

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焼き方
焼き方は、ビックル液から出した肉にオリーブオイルを刷り込んでフライパに並べ、それから火にかけて弱火でゆっくり焼き始めます。途中一回くらい肉を回して、それまで焼いていなかった場所に移動させます。これは、肉のムラ焼け防止と効率よく焼くためです。(☞Hint&Skill大体5~6分焼くと、肉の中央部分を残して周囲の肉の色が変わり、火が通ったとわかります。ここで裏返し、皮目の約半分の時間で、中まで火を通し、熱湯で温めた皿に盛り付けます。
ソースの作り方
フライパンに残った油だけ掬い出し、バターと小麦粉を焦がさないように炒ってから温めた牛乳を一気に加えて火を弱め、手早く混ぜて滑らかにします。この時、別の方法として、フライパンで小麦粉を炒ったら火から下ろして少し冷まし、冷たい牛乳を加えてよくかき混ぜてから火にかけても滑らかにできます。最後に塩と胡椒で味を調えたら出来上がりです。

材料

  • 鶏もも肉・・1枚
  • 牛乳・・150cc
  • 小麦粉・・小さじ2
  • バター・・10g
  • 塩・・適宜
  • 胡椒・・適宜

ビックル液の材料

  • オレガノ(ホール)・・小さじ1/2
  • バジル(ホール)・・小さじ1/2
  • タイム(パウダー)・・少々
  • 塩・・小さじ2
  • 胡椒・・適宜
  • 水・・30cc
  • オリーブオイル・・大さじ1

ビックル液の浸け方

  1. もも肉の余分な脂を取り除き、筋目に包丁を軽く入れて筋切りする。
  2. ポリ袋にハーブなど全てを混ぜ合わせ、1の肉を入れて揉みこんで水分が無くなるまで下味をつける(約30分)。

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2010-11-07

薬研(やげん)の蟹ペースト風味炒め:目先を変えるための味付け

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 タイ食材の「蟹ペースト」の旨味を薬研(やげん=鶏の軟骨)で食べるのはどうか?と、ふと軟骨の食感に飽きたなと感じて思いつきました。このタイ製の蟹ペーストが非常な兵(つわもの)で、マジ美味しいのです。これを使ったからと言って、例えば、ナンプラーのようににガラッとタイ料理に変わるというものでもないのです。 中華で言えば貝柱の粉末のような旨味です。日本では、あまりこのような旨味のある調味料はありませんが、代わりに珍味として、烏賊の塩辛などは近い感覚だと思います。でも、味は全く違います。

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 この蟹ベースとにんにくをヤゲンにまぶすようにして下味をつけ、焼く直前に片栗粉をちょこっとまぶして焼き、最後に鍋肌に醤油を垂らしただけです。こ、この美味しさには驚きました。
是非お試しあれ!(今日はこれだけです。たまにはイイでしょう。)

材料

  • ヤゲン・・150g
  • 片栗粉・・小さじ1
  • 蟹ペースト・・大さじ1
  • にんにく(すりおろし)・・大さじ1
  • 白胡椒・・適宜
  • 醤油・・適宜
  • オリーブオイル・・小さじ1

作り方

  1. ビニールの袋にヤゲンとにんにくのすり卸し、蟹ペーストを入れてヤゲンの身が取れないように揉み込んで10分置く。
  2. バットに片栗粉を散らして1をあけ、転がして片栗粉をまぶす。
  3. フライパンにオリーブオイルを引いて弱火で2を焼く。焼き色がつくまでヤゲンは箸などで触らない。
  4. 裏返して焼き色がついたら鍋はだから醤油を垂らして全体に絡ませて出来上がり♬

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2010-11-05

栗茸の炊き込みご飯と栗茸がメインな鶏すき:キノコの掃除方法

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 さすがに寒くなってきたせいか、二週間前にキノコが大豊作だったのが嘘のように店頭から姿を消しています。また、昨日から霜が下り始め、紅葉は見事に落ち葉となってしまいました。すっかり冬の様相と化してしまった諏訪です。そして、この秋、恐らく今回の天然キノコが最後ではないかと思われるので、我が家なりの味わい方で満喫しました。

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 このキノコは、傘が赤茶色で「栗茸」と呼ばれています。希少ではありますが、この辺りでは割と見つけやすい部類のキノコだそうです。このキノコが合う料理といえば、炊き込みご飯や、肉と煮炊きだと聞いたので、今日は、大きさに合わせてそれぞれの料理をしました。
 その前にそのようなキノコを料理する時に必ず考えるのが、石突の土や松葉、腐葉土などのごみを掃除する方法です。洗わないのがまず一番良いことです。風味や食感をそのままで食べるに越したことはありませんが、やむを得ず掃除の必要がある時の順番は、 息を吹きかける。 布で拭き取る。 水で洗う。でした。笑わないでくださいね。こうするのは、いかにもキノコが貴重な食材であるかという由縁です。
 で、今回のキノコには、そこそこに汚れていて、見るからにいきなりのだろ、という具合でした。買うのをやめようと思ったら、すかさず店主が、「美味しいよ」と迷わすのです。ここで始めて、汚れを洗い流すとキノコの形がなくなって残念なことになるので勿体無いと話すと、「お湯で洗う」、と、教えてくれたのです。キノコは熱が加わると表面からぬめりが出ます。そのことを利用して洗い流すとごみや土はさっと落ちると聞いたのです。喜び勇んで買って帰り、早速試してみました。

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 結論から言いますと、熱湯ではなく、手をつけると手が真っ赤になる位の熱さで、かといって手が浸けられないほど熱くない温度のお湯を大きな器に溜め、ジャブジャブ大雑把に洗って笊に受けます。この後、水を溜めてもう一度同じようにジャブジャブしたら笊にとって水を切ります。勿論、洗う前に石突の泥のついた部分だけ切り取ってからこのように洗いました。
 温度のことまでは聞かなかったのですが、熱湯だとキノコがかなりぬめってしまい、実質火を通してしまうため、風味や食感が抜けてしまいます。その点にだけ注意が必要です。
 さて、大きさがまちまちなので、大中小に分け、大はキノコ主体の鶏すきに、小は、炊き込みご飯にして残りの中は袋に入れて冷蔵庫で保存しました。鶏すきにした理由は、一番癖のない肉として、キノコの味と喧嘩しないからです。

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鶏すき
肉は薄く削ぎ切りにし、油を薄く引いて最初にキノコと鶏肉を並べて弱火でじっくり焼きます。これがジューシーラインを意識した焼き方です(☞Hint&Skill)。肉がほぼ焼けてきたら割り下を適度に回しかけ、しばらくは肉とキノコだけ味わいます。半ばで、他の野菜や豆腐などを加え、同じように焼いて食べるか、鰹出汁を同量加えて煮るか、好みで火を通します。

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炊き込みご飯(もち米と同量の米)

  • 米・・2合
  • もち米・・2合
  • 栗茸(下ごしらえ済み)・・400g
  • 昆布・・10cm
  • 昆布の水出汁・・普段の分量から以下を引いた量
  • 白醤油・・大さじ2
  • 醤油・・大さじ2
  • 酒・・大さじ2
  • 味醂・・大さじ2

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作り方

  1. 米ともち米を洗って30分置く。
  2. 土鍋に1と分量の調味料、昆布の水出汁を入れ、栗茸をのせて蓋をせずに沸騰するまで強火で過熱する。
  3. 沸騰後、蓋をし、火を極小にして8分加熱後、火を止めて12分蒸らす♬

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