2020-03-20

揚げゴボウの牛肉しぐれ煮和え

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 牛肉とゴボウの煮物にしようと、ゴボウを洗って長さを揃えようとしたら、ゴボウがあまりに新鮮で、これは普通に煮物にするのはもったいないと思いとどまった。急遽、別の料理を考えた。と言っても、たったのひと手間で、片栗粉をまぶして揚げゴボウにし、牛肉のしぐれ煮を絡めたおかずにした。ゴボウが新鮮だと、根元から先端までスが入ること無く、ゴリゴリとした食感が楽しめるのだが、煮物にするとこの触感が損なわれる。揚げ物にすると、水分が飛んでゴボウの味が凝縮され、香ばしさが加わって一味違う。その揚げたばかりのゴボウに牛肉の甘しょっぱいお醤油が絡んでいる姿を想像するだけでご飯お代わり!てなること請け合いだ。きょうの料理は、新鮮なゴボウのための料理と言っても良いと思う。間違っても、スの入ったようなゴボウではやらないこと!そういうゴボウを使った煮物は別の機会にでも。

 では、その作り方の勘所から。

 【ゴボウは、皮をむかない。水にさらさない】これは鉄則。きれいに皮をむいちゃう人がいるけど、その気持はよくわかる。四方八方に短い根が飛び出しているし、その根本のくぼみの黒っぽいのは、土がついているようで、口に入れた時、じゃみっとするんじゃないかと思うと一層、きれいに白っぽくなるまで洗うなり、皮を剥くということになりがちだ。でも、たわしでゴシゴシするだけで大丈夫。縦横にたわしでよく洗うだけにして、できるだけ美味しい皮を残して土だけ洗い流すテクをあみ出すことだ。ゴボウのアクは、あくまでも「旨味」という認識が重要。なので、水にさらしてアク抜きなどはしないのがツウの料理。

 【牛肉のしぐれ煮の煮汁はどこまで煮切るか、問題】これは悩ましい問題だ。市販のお惣菜のしぐれ煮をみると、煮物というよりは、肉はごわごわで照りが効いているせいか、まさに佃煮。普通、しぐれ煮というと、鍋の周りに牛肉を寄せて鍋の中央に煮汁がほとんど残っていないくらいまで煮るのがしぐれ煮だ。注)今日のしぐれ煮は、そこまでやっちゃうとゴボウに絡める汁気が不足になる。ゴボウにまぶした片栗粉が程よく煮汁を吸って輝く照りを出し、なおかつ、ふやけるほど汁気を吸わせない程度に煮詰めるのがポイントだ。ゴボウを鍋底の周囲に寄せて鍋の中央に染み出す煮汁がゴボウの際まで残っている程度がジャストだと思う。(参考画像↓)

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材料

・ゴボウ・・・根本が4cmほどの1本(かなり太い。なかったら、細めでもオッケ)
・牛スライス・・・脂身が少しあるモモか肩ロースなどの切り落とし300g
・生姜千切り・・・好みの量
・片栗粉・・・大さじ2
・揚げ油・・・鍋の底から1cm程度
・醤油・・・大さじ2万
・みりん・・・大さじ3
・砂糖・・・大さじ2

作り方

①.牛肉のアクが気になる人は、鍋にお湯を沸かし、2~3秒ほどしたらザルに上げ、水でさっと流して水気を切っておく。スライスが大きくても煮ているうちに崩れてしまうため、特に包丁などできる必要はない。
②.鍋に分量の調味料を入れて中火にかけ、①の牛肉を炒め煮する。煮汁を程よく残して生姜の千切りを散らす。
③.ゴボウは勘所にあるとおり水で洗って、5mmほどの厚さの短冊に切り、袋に詰めて片栗粉を投入し、袋を振って片栗粉を落ち着かせる。
④.油を中火にかけ、180℃位になったら鍋の3分の2の面積までゴボウを入れて香ばしく揚げる。

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⑤.牛肉のしぐれ煮とゴボウをボールで合わせ、上下を返すようにボールを振って全体に絡めて出来上がり♬
※ 好みで一味唐辛子などを振ると更に美味しい。

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