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2013年6月

2013-06-24

ギリシャのムサカ風ナスのファルシ-下準備15分、オーブンで10分の簡単料理

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 今日は、長ナスの肉詰めオーブン焼き。焼き上がったナスは大変やわらかくふっくらと甘く、フレッシュトマトの酸味とベシャメルソースが絡んだ茄子の甘みがとても美味しい。
 実は、ネーミングにちょっと困った料理で、ギリシャに多いムサカという料理にヒントを得ているが、マッシュポテトとチーズを重ねてオーブンで焼いたわけではない。でも、材料の組合わせや料理方法はそっくりで、簡単。
 繰り抜いたナスとひき肉、玉ねぎをナツメグの香りをつけて炒めてベシャメルソースでまとめた具を詰め、トマトとチーズを載せてオーブンで焼いただけ。所要時間は、オーブンで10分焼く以外は15分くらい。焼いている間に付け合せやサラダなどの準備ができるので、短時間でささっと豪華な食事が用意できるので大変お薦め。
 また、ナスは油と相性が良いせいか、揚げ物や油炒めになりがちで、つい、カロリーを取り過ぎてしまうため、低カロリーに抑えてレシピを考えてみた。ベシャメルソースでまとめる具が少し足りなかったため、冷凍の冷ご飯(押し麦入り)を加えて嵩増ししたが、ご飯の代用に、市販のスイートコーンやベジタブルミックスなどの野菜を加えれば、不足を補うこともできる。

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 それでは忘れないうちにレシピを書いておくことにしよう。

材料(2~3人分)

  • 長茄子(25cm)・・2本
  • 豚ひき肉・・100g
  • 玉ねぎ・・みじん切り大さじ3
  • ナツメグ・・小さじ1
  • バター5g
  • 塩・・小さじ1
  • 胡椒・・適宜
  • ご飯・・軽く茶碗に1杯
  • トマト・・中型半分
  • ミックスチーズ・・40g
  • 小麦粉・・大さじ1強
  • 牛乳・・150cc

作り方

  1. 長茄子のヘタを切り落として縦に2つ割りにし、皮から5mm内側に包丁の先端を差し込んで周囲に切り込みを入れ、スプーン等で身を皮から剥がす。
  2. 繰り抜いた身を1cmの粗みじんに切る。
  3. フライパンに分量のバターと玉ねぎのみじん切り、ナツメグを一緒に中火で炒める。
  4. 玉ねぎがしんなりして透き通ったら2のナスのみじん切りを加え、半分くらいの嵩になるまで水分を飛ばしながら炒める。
  5. 次にひき肉を加えて炒めて塩と胡椒をし、肉の色が変わったら火から下ろして牛乳で小麦粉を溶いて全部加える。
  6. 弱火にかけてよく混ぜ合わせながらとろみがついてブツブツしてくるまで炒め、冷ご飯を加えて分量調節する。スイートコーンなどを代用でも可。
  7. 1で繰り抜いた茄子に6の具をぴっちり詰め、薄く半月に切ったトマトとチーズを乗せる。

Cmanjp_20130624062412    8.  230度にオーブンを余熱し、オーブンペーパーに茄子を乗せて約10分焼いて出来    上がり♪

※ 茄子の周囲のガクだけ切り揃え、ヘタは切り取らなくてもそのまま食べても美味しい。

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2013-06-21

身体が壊れて人が一生を終えることとは 「開店休業(吉本隆明・ハルノ宵子)」を読む前に

 素人のすることで、大したものが作れるでもないけど、家から数百メートル坂道を登った川沿いに、先祖が残した土手の土地で畑を作り始めて今年で五年目になる。若い人がめっきり減ってしまった近頃、私の年令での畑デビューは、近所のお婆様達から結果的に歓迎された。どこから突つかれても痛いほどの畑の知識もなく、するどい指摘や嫌味もスーッと吸収してしまう、格好の話し相手となったからだと思う。
 中でも、言うことが一々辛辣で棘はあるが、この辺では一番年長で物知りのお婆様の姿をしばらく見かけなかった。ふと気づいてから一ヶ月くらい経っていただろうか、上の畑のお婆様が「藤原のお婆様は、一週間ほど入院して帰ってきて、今は家で休んでいるらしいよ。」と教えてくれた。九〇才を越えていて、いつお迎えがきてもいいとご本人が話していたのを思い出した。それにしても一週間とは短い入院だ。何が原因だったのか聞くと、栄養失調で倒れたという。まさか。あの食べ物にうるさいお婆様がなぜ栄養失調で?さらに訊くと、入れ歯の噛み合わせが合わなくなったためろくに食べることができなくなってから長く、少しずつ栄養失調状態に陥っていたということだった。人間、歩けなくなったらお仕舞だとか、食べるものがろくに食べられなくなったら終わりだとか色々言われるが、正にそれが元だったとは。顎や顔の骨格が年令とともに変化する過程で、10年もすると入れ歯の噛み合わせが悪くなり、痛みを伴ったためだったのだろう、今思えば、外していることの方が多かった気がする。
 この時、色々なことを思いめぐらしていた。その中でもっとも私が混乱したのは、このお婆様の生き様を自分のこの先の老婆の姿に投影してみるに、その姿が見えにくいことだった。考えて、想像してみても鏡を見ても、自分の老婆の姿は見えにくいものだ。と言うよりも、見たくない、想像したくないという気持ちが先にあるからか、その姿を鏡の前に映し出さないようにベールをかけて覆っている感じかもしれない。それで打ち消してしまうのかもしれない。その言い訳に、今から想像してみたって仕方がないし、それで心配事をしても何もならないし、と。「考える生き方」(参照)を読んだ時も、その時その時で、何が自分にできるか考え、できることをして生きるのだと再確認したことでもある。が、何かがここで抜けている。それがこのお婆様の入院騒ぎで舞い降りてきたかに感じた、老いの姿とは、死に向かう自分だった。

「開店休業(吉本隆明・ハルノ宵子)」 吉本隆明氏の娘さんが、父親の最後の様子を鮮明にさせたと評されている「開店休業(吉本隆明・ハルノ宵子)」(参照)で、吉本翁の老衰したその姿を認めたくない私を見た。吉本氏が亡くなった時のショックは思ったほどではなかったが、生きて老衰して行く姿をみたくもなかった。

 福島原発事故後、これが亡くなる前の年に当たるが、それでも素晴らしく生き生きとした言葉を残しているし(参照)、年老いていない吉本さんとして私は嬉しかった。が、その気持の裏側は逆で、吉本翁がどんどん耄碌していく姿を認めていて、気持ちの何処かでいつもそれを打ち消していただけに過ぎなかった。
 2009年、糸井重里氏のお膳立てで、「吉本隆明 語る ~沈黙から芸術まで~」(参照)がNHKの教育でETV特集が放映された。この時は、感動した。初めて肉声と翁が動く姿を確認できた感動もさることながら、これが最初で最後かと感慨もあった。亡くなったことでそれが現実になってしまった時、老いるというのは嫌なものだと、翁の晩年に書いたものから遠ざかってしまった。
 それは、つまり自分の老いを認めたくない気持ちや、死への道のりを確認すようなことは残酷で、そんなに辛いことを生きている今、何もわざわざ知ろうとする必要はないだろうという気持ちに他ならない。そう思っていたからだと思うが、「開店休業」も、すぐに飛びついて読もうと、積極的な気持ちがあったわけでもない。
 全く嫌な性分だが、これは、逃げは逃げで、すでにもう向き合い始めているということを認めざるをえない。この書評を読んでしまった以上、逃げたい自分を捕まえてしまった。観念するしかない。なんとなくこんなふうに思っていたら、昨日、これに追い打ちを掛けるかのごとく、「老いの、身体が壊れて死に至るという意味合い」(参照)で、次のように吉本翁の老いの自覚が書かれていた。

 吉本さんの老いの話は、続いて、歯が浮くことに移る。いわゆる身体の衰退でもあるが、娘ハルノの話では60代から入れ歯だったようでもある。 吉本さんは糖尿病でもあった。30代のころに発症している。そういえば、邱先生もそうだった。糖尿病は(糖尿病と限らないが)恐ろしい病気で、結局、吉本さんも晩年それに苦しむことになる。歩けなくなり、失明もする。 ハルノの話では1990年代末には、尿漏れもあったらしい。

 冒頭に書いた、畑のお婆様が入院したのは老衰ではなく、栄養失調だったという話につながる。だが、それも老化の一途であった。
 吉本さんの歯が浮いて60代で入れ歯になった話と、90歳で入れ歯のかみ合わせが悪いために栄養失調で入院した近所のお婆様のことは、私の中では同じ事なのだ。衝撃でもある。が、これが自分の老婆の姿とすっぽり重なり、なんだか悲しくなった。
 「開店休業」はまだ読んでいないが、この悲しさというか、虚しさをどうやったら「希望に変える」事ができるんだろうか。
 そればっかり考えている。

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2013-06-13

米検閲システム「プリズム」の暴露問題-落とし所が見つからない問題

 「アメリカ政府が米情報機関の国家安全保障局(NSA)を使ってネット上の個人情報にアクセスしている」ー先週、このような趣旨で、英ガーディアン紙と米ワシントン・ポスト紙が報じた時は、同社らのスクープかと思った。その時点で、米政府はとんでもない事をやっているものだと呆れた。その後、これは一人の青年の暴露情報だと知り、別の意味で驚いた。ここですでに私の思考には矛盾した二つの事柄が舞い込み、どのようにこの事態を受け止めたらいいのやら、考えこんでしまった。だが、すぐに結論めいたことが見いだせることではないし、事態を追って、米政府や暴露した本人のコメントなどから、少しずつ整理したいと思っていた。その矢先にタイミングよく、「落とし所がない」という現時点での結論(参照)に遭遇し、整理するのも無駄だなと、あっさり自分が観念してしまうのがわかった。ただ、心には引っ掛かりが残ってしまい、結局この件で私の居場所はどこなのか、それが見つからない事が不安につながった気もしている。少し、このことを整理しておきたい。
 Newsweekが「米検閲システム「プリズム」を暴露した男」(参照)というタイトルを付けて報じた中で、この人物像と暴露の目的などが書かれている。私自身の問題として引きつけて考えたい部分だけ引用しておきたい。

 両紙に情報をリークした人物が、自ら名乗り出たのだ。その人物とはエドワード・スノーデン(29)。コンサルティング会社の契約社員としてNSAのハワイ支部に4年間勤務したセキュリティー担当者で、CIA(米中央情報局)で働いていたこともある。

 スノーデンはガーディアン紙の取材に対し、情報をリークしたのはNSAによる個人情報の極秘調査が「民主主義への脅威」だと確信しているからだと発言。リークする前にNSA内部で「職権乱用」に異議を唱えたが、無視されたという。

 スノーデンによれば、NSAは「あらゆる人々の通信をターゲットにして」おり、彼自身にもすべてのアメリカ人の通信を盗み見るけ権利があったという。「私は席に座っているだけで、あらゆる人の情報を盗み見ることができた。あなたでも、あなたの会計士でも、連邦判事でも。そして、大統領であっても」

 太線部分が彼が暴露した理由に当たる部分で、米政府機関が間違いを犯していると彼が主張する部分だ。これらを隠蔽するのは彼の「良心がとがめた」から暴露したと話している。
 では彼は正しいことをしたのか?
 いや、していないよ。間違いだよそれは。と私は思っている。理由は、国家の機密事項を暴露するというのは、反逆行為で、国家を陥れる犯罪だと思うからだ。ところが、他紙を見ると、彼はヒーロー扱いにもなっている。
 では、米政府が市民を監視下に置いているという点はどうだろうか。スノーデン氏が良心が咎めると感じているような悪戯な行為はしていないだろうか?正しいことをしているだろうか?ふと、フィナンシャル・タイムズ紙でこの件について、Gideon Rachman氏のコラムを目にした(参照)。彼のスタンスは、国家が国民一人一人の個人情報を監視した所で、それを悪意の道具にするはずはないので、気にならないらしい。

個人情報をのぞき見した政府が無辜の市民を罠にかけたり恐喝したりしたという重大なニュースが報じられたという記憶もない。

 もちろん、そうした事件は起こり得る。そして、もし起こり始めたら、その時は筆者もほかの多数の人たちと同様に、すぐに警戒態勢を取るだろう。今でも時折警告されているように、そのころには「もう手遅れだ」(何がどう「手遅れ」なのかは別として)。しかしそれに先んじて大慌てするにしても限度がある。

 こういうことは誰もが普通に思っていることではないかと思う。現にアメリカ市民へのアンケートでは、NSAのしていることは米政府のテロ対策のためであり、それで身が守られるのであれば賛成という人が過半数以上を占めているようだ。が、これは少し問題をすり替えてしまっている気がする。
 個人が気になるかならないかの問題ではなく、民主主義の破綻という観点では、国民の基本的な人権は守られなければならない。つまり、スノーデンの主張している通り、民主主義崩壊の危機感を私は思っていた。政府自らこれを、テロ防止という理由を盾に破綻させてしまっても良いとは思えない。
 これと少し関連して、安倍晋三さんがひところ口舌していた改憲案にも「個人の権利」という表現部分が「国家」に置き換わっていた点で、ひどく落胆した私だった。昭和憲法が明治に逆戻りかよ!と、世の中にどんどん付いて行かれなくなるのを自覚した。これも、今は「まさか、ひとっ飛びに改憲などしない」と、高を括っている。が、この先どうなるか不安になった理由は、オバマ氏が日本よりも先に、この暴露問題で、「議会の承認も得ているし、違法ではない」と、演説してしまったからだ。もうだから国家主義に変わっていくのを覚悟しろと言われた気もした。そうなると、個人の権利(基本的人権)は認められず、国家権力に従って生きていくしかないのだ。つまり、スノーデンの暴露は、反逆行為として死刑に値することになる。
 民主主義を表看板に掛け、内情は国家主義で、国民を国家が所有している。こんな馬鹿な事があってはたまらない。これは間違いだ。と何度も思った。
 さて、その落とし所はどこだろう?国家主義では国家が最高権力者として居座る以上、これThe endじゃないか?では、私の個人の感情として、米政府や安倍政府への反感はどこで吸収され、落ち着くのだろうか。俗にいう国家の抑圧には市民は負けるということだ。ドイツナチスの権力に抑圧され、民族浄化を受けたというあの歴史に、人は学んだのではいなかった?などなど。色々な思いが出てきて、流石にいたたまれなくなった。
 気安めでも言い訳でもないところに落ち着ける場所はないものか?昨日はその自分探しとでも言うか、自分の心は一体どこに収めたらいいのかacimからも探した。
 そして、こんな言葉を拾った。

Acimを通して決定的に学んだことの一つは、罰することは間違いだということだ。裁くことは間違いだと言ってもよいかもしれない。
 罰することに潜む間違いということもうっすらと気がついた。人は「罪」を誇ることができてしまう。それこそが間違いなのだ。神をもって罰する、裁くことが間違いなのだと。
 Acimのイエスはヘレンとの対応のなかで、ヘレンが間違っていくとき、それを罰せず、根気強く、訂正するとした。あなたが間違うなら、私は訂正しよう、と。

 訂正するという言葉しか見つからないのだが、これが言い訳でもなく、自分にもすっと落ちてくる言葉かもしれないと感じている。

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2013-06-12

チリ・チキン

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 今年は空梅雨に終わるのかと思っていたら台風が発生し、その余波を受けて少し雨が降るなど、畑のじゃが芋に十分な水を行き渡らせたい私は毎日やきもきしている。加えて、今週末は娘の所でちょっとしたイベントがあり、諏訪から東京へ向かうのとほど同時に、台風の針路も予想され、いやーな予感がしていた。
 昨夜はこの台風が巻き返すような進路変更し、喜んだ今朝、明けて見るとやや針路を戻していた。いっその事、日本を横断してくれるといいのにと思っていたが、この台風は、太平洋で蛇行してふらつきながら、スッキリしない天気を週末にもたらしそうだ。
 こんなことを書くのも久しぶりだ。いや、天気のこと。何気なく書いているが、裏を返せば、天候が気になる分だけこの週末を楽しみにしているということかな。
 さて、夏に向けてピリ辛の料理はどうかな?と、昨日のような蒸し暑さで汗を体に閉じ込めず、思いっきり放出だ!とばかりに、飛び切り辛いおかずを作った。これがヒリヒリなんだけど、すっごく美味しくて、辛い辛いと言いながら完食してしまった。そして、汗が出た後の体がなんとも涼しくて気持ち良い。発汗作用は、元々体温を下げるためだし、暑い時は、汗をかいて団扇でも扇げば涼しいことこの上なしだ。
 というわけで、同じ料理を作りたくなる予感がしてレシピを置いておこうと思った次第。
鶏のから揚げは分業できるし、実際、材料が揃えばできあがるまでに10分くらいの炒めもの料理だと思う。特に、塩麹に漬け込んだ肉や魚は、加熱しても固く締まったようにはならないので、時間を置いても問題ない。もっと言うと、できるだけ低温でゆっくり火を通すと水分が抜けにくくなる。なので、160度よりも低い温度でもオッケー。しかも、鍋底から2cmくらいの油で十分。このことは、長島シェフのロジカルクッキングで紹介されている(参照)。
 また、辛さについては好みの問題でもあるし、人によっては苦手にもなるので、今日のレシピから唐辛子とチリソソース、チリペッパーの分量を加減すると良いと思う。そして、辛いのが好きな人は、食べる直前に一味唐辛子やチリソースを混ぜると良いよ。
 では、レシピへ。

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材料(2~3人分)

  • 鶏むね肉(塩麹大さじ1で一晩漬け込んだものか生のまま)・・1枚(約350g)
  • 玉ねぎ・・1/4個
  • ピーマン・・2個
  • 長ネギ・・10cm
  • 生姜の粗みじん切り・・大さじ2
  • にんにく粗みじん切り・・大さじ2
  • 鷹の爪・・5個
  • 炒ったカシューナッツ・・半カップ
  • ごま油・・大さじ2
  • 水・・カップ1
  • コーンスターチ・・大さじ1.5(同量の水で溶く)

A

  • 塩・・小さじ1
  • 胡椒・・適宜
  • 小麦粉・・大さじ1.5
  • 卵・・1/2個

B

  • 醤油・・大さじ1
  • 胡椒・・適宜
  • 砂糖・・小さじ1
  • チリペッパー・・小さじ1
  • チリソース・・小さじ3※なければケッチャップを代用
  • 塩・・小さじ1

作り方

  1. 油を160度に熱して1を9分通り揚げて油を切っておく。
  2. 鶏むね肉を一口大に切って、塩麹漬けの場合はAの小麦と卵だけ一緒にボールで混ぜ合わせる。下味のない鶏肉の場合は、Aを全て混ぜ合わせる。
  3. カシューナッツをフライパンで焦がさないように弱火で香ばしく炒る。(約7分)
  4. フライパンに分量のごま油を引いて中火にかけ、鷹の爪、生姜とにんにくの順に炒めながら足す。
  5. 香りが立ってきたら一口大に切ったピーマンと玉ねぎを炒め合わせ、全体に油が回ったらネギを加えて炒め合わせる。
  6. 最後にカシュウナッツを加え、1の鶏肉を戻し入れて炒め合わせる。
  7. Bの調味料を、塩を除いて上から順に加える。※ケッチャップで代用する時は砂糖は抜く。
  8. 分量の水を加えてクツクツなるまで2~3分煮込み、最後に水溶きコーンスターチでとろみを付ける。

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2013-06-07

ほうれん草のスフレ(soufflé)ベシャメルソースに秘密あり!

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 料理のレシピが続いくよ!このところ。というか、このブログは社会系ブログに移行したと思わせていただけで、元々は料理ブログだった。なんかもう政治には不満で気持ちが悶々とし、経済動向から目が離せないと、なんとなく情報を追いかけてしまう。この日々に疲れてきたというか。そういう時、料理の本をパラパラめくって眺めると気持ちが静かになっていくから不思議。そして、作る気力をもらう。
 最近は、ほうれん草の育ち具合が大変良好で、毎日、両手に一抱えほどの「間引き菜」が収穫できる。夏に向かうこの時期の特徴で、短くてまだまだ小さいと思って一日放置すると翌日は真ん中から蕾ができてしまったりするため、逆に食べるのに追われる。和のおかずなら、お浸しや胡麻和えにすればちょうど我が家の二回分の食事にちょうど良い量の一品になる。洋ならキッシュやバター炒めなどだろうか。こういうのが続くと、ほうれん草料理はもうないものか?と、なんとなく昨日は、スフレを思いついた。
 スフレは、日本ではデザートに使われることが多いんじゃないかな?ふっくらと盛り上がったスフレ生地にスプーンを差し込むと、中から果物のコンポートや溶けたチョコレートが出てきたりする、ワクワクなアレだ。海外では、主菜として魚介類や肉を使ったり、野菜を混ぜて焼いたりする。
 今日のスフレは、ベシャメルソースに刻んだほうれん草をたっぷり混ぜたベースに、卵白のメレンゲを混ぜただけのシンプルさ。だが、ほうれん草の量がかなり多いため、スフレの体をなすかどうかが問われた。スフレをいかにふっくら軽く作るか?これが問題。オーブンから出してしばらくするとしぼんでしまうといわれるスフレを、如何に長時間保たせるかだ。
 答えは簡単。嵩にヒントがある。ココットのような深い容器で焼くのが一般的だと思うが、重たい生地は、膨らんだら自重でしぼみ易い。なので、お皿のような容器で、生地の嵩を高くしなければそれなりに膨 らみ、しぼんだりしない割合が高い。これはとても曖昧な表現だが、実は、今日の分量で失敗したことはないのでご安心あれ。また、分量の割合を比率で覚える と、ニンジンやカブなどでも代用できるので便利。なので、後で書いておこうと思う。
 もう一点は、ベシャメルソースに使うバターをできるだけ少なくしてカロリーを減らす方法に挑戦してみた。通常だと小麦粉大さじ1(約10g)にバター同量だが、バターを半量の5gにした。もっと少なくても実はできるが、バターの風味がこの料理に欲しいので、あえて半分にした。因みに、生地を滑らかにするためならオリーブオイルでもサラダ油でもできる。が、ベシャメルソースになる前に油脂と小麦粉を最初に炒めてから牛乳でのばす方法だと、小麦と同程度の油脂がないとフライパンで上手く炒ることができないため、あまり油脂は減らせないのが常識だと思う。
 今回は、「修道院のレシピ」(参照)のベシャメルソースの作り方を参考に、まるっきり違う発想で作ってみた。この方法を使えば、小麦粉の塊ができないなめらかなベシャメルが手早くできるし、これから、カロリーで悩むことはなくなると思う。
 ところで、このスフレと一緒にどうかと思って作った蛸と豆のギリシャ風サラダが思った通りにマッチしておいしかった。要望でもあればレシピは後日書くとして、画像だけでもどうぞ。

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以下が分量比率なので、参考までに。

ベシャメルソース

  • 牛乳と粉、バターの割合は、100ccに対して粉が10g、バターが5g。野菜は生のグラム数を水分量とみなすので、代用はなんでも可。ただし、牛乳との比率は1:1とする。
  • 卵の黄身の量は、小麦粉20gに対して同量。Lサイズの卵の黄身1個(約20g)

メレンゲ

  • ベシャメルソースに使用した卵の個数分の卵白を泡立てる。
  • 卵白2個に対して小さじ1の砂糖を最後に加え、泡を細かくしっかりした状態にする。

 今回使用した耐熱皿の外径25cmは、標準的な、家庭用のオーブンレンジなどに大概使用できるサイズで、今回のレシピの分量だと、大人の主菜としては2~4人分くらい。
 では、材料と作り方へ。

材料(2~4人分)

  • ほうれん草・・200g
  • スイートコーン・・大さじ3(途中で思いついて入れてみたが、膨らみには影響なし)
  • みじん切り玉ねぎ・・1/4個分
  • バター・・20g
  • ナツメグ・・小さじ1
  • 牛乳・・200cc
  • 小麦粉・・40g
  • 卵・・2個
  • 胡椒・・適宜
  • 塩・・小さじ1
  • パルメザンチーズ・・大さじ1
  • Lサイズ卵・・2個

作り方
1   卵黄と卵白を分け、卵白はあれば深めのボールに入れて冷蔵庫で冷やしておく。
2.  牛乳と分量の小麦を混ぜ合わせておく。※4本箸を使うとすぐに混ざる。
3.  ほうれん草を1cm幅でぶつ切りにする。
4.  大きめのフライパンで玉葱のみじん切りをバターで中火で炒め、玉ねぎが透き通ったらナツメグで香りを出す。
5.  さらに火を弱くして2の牛乳と小麦粉を半分加え、へらで底から大きく混ぜる。
6.  固まってきたら残りを少しずつ加えながらへらで同じように混ぜ合わせ、鍋底からぷちぷち泡が出てくるまで十分火を通す。
7.  ここに3のほうれん草を加え、焦がさないように火加減しながら全体が一塊になるまで煮る。かなりドロッとした生地。

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8.  火から下ろして粗熱を取る間、冷蔵庫で冷やしておいた卵白を泡立て、逆さまにしても尖ってピンと断つくらいになったら砂糖を加えて更にきめを細かいメレンゲを作る。

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9.  オーブンを180度で余熱する。
10.  ほうれん草のベシャメルソースの粗熱が取れたら、ミキサーかバーミックスで細かく撹拌し、メレンゲの半量を加えて均一に混ぜ合わせてから残りのメレンゲを混ぜ合わせる。

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12.  耐熱皿にバターを薄く塗り、生地を流し込む。

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12.  180度のオーブンで10分、温度を160度に下げて10分~15分焼いてできあがり♬
※ 出来上がりの嵩は、皿の深さ3cmから4cmほど膨らんだ。

 スフレとしては、まあまあってところでしょ?

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2013-06-03

インドの鶏の味付けご飯(チキン・ビリヤニ=Chicken Biryani)

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 香辛料やハーブで香りづけした鶏肉を鍋底に敷き詰め、香り高いインドのバースマティー種の半ゆでのお米をかぶせて弱火で蒸し、火を止めて待つこと10分。踊りまくりたくなるほど蓋をとる瞬間が待ち遠しくなる美味しそうな香り。わかるわかる!イッチョ、作ったるかぁ。と、日曜日の午後、珍しく食べたくなったのが、インド料理ではお馴染みの「チキン・ビリヤニ」。
 この料理に限らず、インド料理はとにかく、香辛料やハーブをたくさん使う。そのため、あらかじめ材料を全て台の上に揃える事から始めると良い。そう思いながら待てよ、寄る年波というのか、キツイ香辛料よりも、シンプルに優しい香りを好むようになった近頃は、昔ほど多くの香辛料を使わなくなった。特にインドカレーなどはシンプルに、コリアンダーとクミンシード、カルダモンを主に、ほんの少しシナモンを加えて唐辛子でぴりっと感を加減する程度になった。そもそもが最近は、もっとお手軽で美味しいCurryTree製のペースト(参照)などを使って短時間で本格的なバターチキンができてしまうし、ネットで紹介のあった日本式のカレーの王様と私が推す、ハウスのバーモント中辛(参照)や、最近知ったホテルカレー(参照)なども美味しい。これでカレーラインナップとしては十分なのだ。とても満足している。だから、そうこうしているうちにここ数年、チキン・ビリヤニなどからご無沙汰していた。
 今回は、この鶏の味付けご飯を私好みの風味と味付けにしてみようと、色々と材料を吟味した。というか、省いたと言う方が正しい。料理の手間を合理化し、中高年にとって優しい香りのインドのご飯料理ということで始めたい。
 その前に、ちょっとお断りを入れておいた方が良いかもしれないことがある。ネットではこの料理に関してどんな紹介をしているかと少し探してみたところ、Youtubeで、インド人のパパがレストランヴァージョンとしてYoutubeで紹介していた(参照)。15分かっちりリズミカルに料理を楽しんでいる姿がなんともチャーミング。チキン・ビリヤニが出来上がり、蓋をとる瞬間まで引き伸ばすこと3分。飛んだり跳ねたり、鍋の前で無邪気にはしゃいでいる。強いインドのアクセントの英語は、死んでも忘れないほどのインパクトもあるよ。後でそのビデオを紹介するので作る前に必見。元気が出て楽しい料理の時間になること請け合いなし。
 この料理の難易度だが、彼も説明している通り、お米の香りの高さ、鶏肉のジューシーな食感や香りを味わうと、難しい料理を思わせる。だが、実はとてもシンプルで簡単。臆することなく取り掛かってみてはどうかなと思う。で、最近見て楽しんでいるイギリスBBC放送のレシピサイトで、このご飯レシピはあるかなと探してみたら、スバリ出てきた(参照)。読んでみると、使う材料は私が最低限使うという程度と同じだし、見た目も、美しい。これでいいじゃんと思ったが、作り方を注意して読むと、唯一インド式と違うのは、炊き込む方法だ。
 BBC方式は、香辛料と玉ねぎを炒め、鶏肉をここで一緒に炒めて一度火を通している。インドのお茶目パパは、生の鶏肉をハーブや香辛料、ライムの絞り汁、オイルでしばらく漬け込み、キャセロールの鍋底に敷き詰め、その上に茹でた香りつきご飯で覆い被している。こうすることで鶏肉の蒸しあがる香りをご飯にそっくり移すのだという。そして、1分ほど使ってその講釈を垂れている。これだ❣
 もうもう、私は迷いもなく彼の手法を今回取り入れたわけだが、因みに、Youtubeビデオ投稿規定では、15分というリミットがある。この料理紹介はたっぷり15分使っていて、しかも、料理工程で、蓋をして約30分炊きこみ、火を止めて10分蒸らす部分を3分も使ってはしゃぎまくって紹介している。もうそれだけでこの料理が作りたくなるじゃないですかっ。
 で、私は、香辛料やハーブを数を減らしてマイルドに仕上げたつもりだけど、材量が多少減っても出来上がるまでの時間はほとんど変わらないことに気づいた。その工程をざっと書いておこうと思う。
 キャセロール(又は日本の土鍋)に、材料を三段に重ねて蒸し焼く。まず、一番下に香辛料やハーブ、ライムの絞り汁、オリーブオイルに30分漬け込んだ鶏肉。その上に、ハーブと塩、オリーブオイルで半茹でのバスマティ種(インディカ米)の米、なければタイ米を敷き詰める。最後に、市販のフライドオニオン(なければ、スライした玉ねぎをゆっくり色づくまでオリーブオイルで炒めたもの)をのせ、お湯で溶いたターメリックを散らす。これを最初中火で5分、その後火を弱めて25分炊き込み、火を止めて10分蒸らす。
 最後の10分は楽しみの絶頂で、鍋の前で踊りだしたくなる。ホント。指先で、ご飯と鶏肉をほぐして一口大にまとめて口にほうばる。至福の喜びであった!もちろん右手で。
 今回使った材料と作り方手順を簡単に書いておこうと思うが、ビデオで紹介されている本格的な材料を全部揃えて、一度は完成品を作ってみたいところだ。

材料

  • バスマティ米・・300g
  • 水・・3㍑
  • 塩・・大さじ2(約20g)パスタよりもやや少なめ
  • オリーブオイル・・大さじ1
  • ローレル・・1枚
  • セージ(ホール)・・小さじ1
  • キャラウエイ(ホール)・・小さじ1

具材

  • 鶏胸肉(皮は剥ぎ取る)・・2枚
  • シナモン(パウダー)・・小さじ1
  • カルダモン(ホールを潰して)・・5個
  • クミンパウダー・・小さじ1
  • コリアンダーパウダー・・小さじ1
  • ジンジャーパウダー・・小さじ1
  • オリーブオイル・・大さじ1
  • ライムの絞り汁・・1個分
  • コリアンダーフレッシュリーフ・・3本ざく切り
  • 塩・・小さじ1
  • 粗挽き黒胡椒・・小さじ1

トッピング

  • 玉ねぎ・・大1個
  • オリーブオイル・・大さじ1
  • ターメリックパウダー・・小さじ2(倍量のお湯で溶く)

作り方

1.  鶏の胸肉は繊維に対して90度に包丁を当てて厚み2cmほどの大きめの削ぎ切りにし、ボールで材料表のハーブや香辛料、塩など全てを混ぜ合わせ、冷蔵庫で30分以上寝かす。

Cmanjp_201306030551312.  玉ねぎは繊維に沿ってできるだけ薄くスライスし、フッ素加工のフライパンでオリーブオイルを絡め、中火でしばらく水分を飛ばす。(できるだけ玉ねぎを炒めあわせず、広げておく)

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3.  玉ねぎに薄くこげ色がついて、分量が3分の1ほどになったら火を止めてそのまま冷ます。

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4.  大きめの鍋に水3㍑と米を除く分量表のハーブなどを全て一緒にして沸騰させ、米を加える。

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5.  1の鶏肉を土鍋の底に敷き詰める。

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6.  4の米が再沸騰してから約5分、米が浮いたり沈んだりする程度の火加減で茹で、歯で噛んでみて、芯が固く残っている程度(70%茹で)で、加えたハーブなども一緒に掬って水分を切り、5の鶏肉を覆うようにかぶせる。

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7.  最後に、3の玉ねぎと、お湯で溶いたターメリックをご飯の上から散らして蓋をする。

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8.  蓋に穴がある時は、菜箸などを差し込んで穴を埋め、できるだけ水分が飛ばないようにする。

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9.  鍋を火にかけ、最初の5分は中火、残りの25分は、鶏肉が焦げ付かないよう極小の火加減で蒸し、火を止めてさらにそのまま10分蒸らして出来上がり。

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10.  鍋のまま食卓で蓋を開け、さっくりと混ぜてからつぎ分ける♬

 Youtubeの画像がここで上手く映るかどうか、お試しを!

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