2013-06-03

インドの鶏の味付けご飯(チキン・ビリヤニ=Chicken Biryani)

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 香辛料やハーブで香りづけした鶏肉を鍋底に敷き詰め、香り高いインドのバースマティー種の半ゆでのお米をかぶせて弱火で蒸し、火を止めて待つこと10分。踊りまくりたくなるほど蓋をとる瞬間が待ち遠しくなる美味しそうな香り。わかるわかる!イッチョ、作ったるかぁ。と、日曜日の午後、珍しく食べたくなったのが、インド料理ではお馴染みの「チキン・ビリヤニ」。
 この料理に限らず、インド料理はとにかく、香辛料やハーブをたくさん使う。そのため、あらかじめ材料を全て台の上に揃える事から始めると良い。そう思いながら待てよ、寄る年波というのか、キツイ香辛料よりも、シンプルに優しい香りを好むようになった近頃は、昔ほど多くの香辛料を使わなくなった。特にインドカレーなどはシンプルに、コリアンダーとクミンシード、カルダモンを主に、ほんの少しシナモンを加えて唐辛子でぴりっと感を加減する程度になった。そもそもが最近は、もっとお手軽で美味しいCurryTree製のペースト(参照)などを使って短時間で本格的なバターチキンができてしまうし、ネットで紹介のあった日本式のカレーの王様と私が推す、ハウスのバーモント中辛(参照)や、最近知ったホテルカレー(参照)なども美味しい。これでカレーラインナップとしては十分なのだ。とても満足している。だから、そうこうしているうちにここ数年、チキン・ビリヤニなどからご無沙汰していた。
 今回は、この鶏の味付けご飯を私好みの風味と味付けにしてみようと、色々と材料を吟味した。というか、省いたと言う方が正しい。料理の手間を合理化し、中高年にとって優しい香りのインドのご飯料理ということで始めたい。
 その前に、ちょっとお断りを入れておいた方が良いかもしれないことがある。ネットではこの料理に関してどんな紹介をしているかと少し探してみたところ、Youtubeで、インド人のパパがレストランヴァージョンとしてYoutubeで紹介していた(参照)。15分かっちりリズミカルに料理を楽しんでいる姿がなんともチャーミング。チキン・ビリヤニが出来上がり、蓋をとる瞬間まで引き伸ばすこと3分。飛んだり跳ねたり、鍋の前で無邪気にはしゃいでいる。強いインドのアクセントの英語は、死んでも忘れないほどのインパクトもあるよ。後でそのビデオを紹介するので作る前に必見。元気が出て楽しい料理の時間になること請け合いなし。
 この料理の難易度だが、彼も説明している通り、お米の香りの高さ、鶏肉のジューシーな食感や香りを味わうと、難しい料理を思わせる。だが、実はとてもシンプルで簡単。臆することなく取り掛かってみてはどうかなと思う。で、最近見て楽しんでいるイギリスBBC放送のレシピサイトで、このご飯レシピはあるかなと探してみたら、スバリ出てきた(参照)。読んでみると、使う材料は私が最低限使うという程度と同じだし、見た目も、美しい。これでいいじゃんと思ったが、作り方を注意して読むと、唯一インド式と違うのは、炊き込む方法だ。
 BBC方式は、香辛料と玉ねぎを炒め、鶏肉をここで一緒に炒めて一度火を通している。インドのお茶目パパは、生の鶏肉をハーブや香辛料、ライムの絞り汁、オイルでしばらく漬け込み、キャセロールの鍋底に敷き詰め、その上に茹でた香りつきご飯で覆い被している。こうすることで鶏肉の蒸しあがる香りをご飯にそっくり移すのだという。そして、1分ほど使ってその講釈を垂れている。これだ❣
 もうもう、私は迷いもなく彼の手法を今回取り入れたわけだが、因みに、Youtubeビデオ投稿規定では、15分というリミットがある。この料理紹介はたっぷり15分使っていて、しかも、料理工程で、蓋をして約30分炊きこみ、火を止めて10分蒸らす部分を3分も使ってはしゃぎまくって紹介している。もうそれだけでこの料理が作りたくなるじゃないですかっ。
 で、私は、香辛料やハーブを数を減らしてマイルドに仕上げたつもりだけど、材量が多少減っても出来上がるまでの時間はほとんど変わらないことに気づいた。その工程をざっと書いておこうと思う。
 キャセロール(又は日本の土鍋)に、材料を三段に重ねて蒸し焼く。まず、一番下に香辛料やハーブ、ライムの絞り汁、オリーブオイルに30分漬け込んだ鶏肉。その上に、ハーブと塩、オリーブオイルで半茹でのバスマティ種(インディカ米)の米、なければタイ米を敷き詰める。最後に、市販のフライドオニオン(なければ、スライした玉ねぎをゆっくり色づくまでオリーブオイルで炒めたもの)をのせ、お湯で溶いたターメリックを散らす。これを最初中火で5分、その後火を弱めて25分炊き込み、火を止めて10分蒸らす。
 最後の10分は楽しみの絶頂で、鍋の前で踊りだしたくなる。ホント。指先で、ご飯と鶏肉をほぐして一口大にまとめて口にほうばる。至福の喜びであった!もちろん右手で。
 今回使った材料と作り方手順を簡単に書いておこうと思うが、ビデオで紹介されている本格的な材料を全部揃えて、一度は完成品を作ってみたいところだ。

材料

  • バスマティ米・・300g
  • 水・・3㍑
  • 塩・・大さじ2(約20g)パスタよりもやや少なめ
  • オリーブオイル・・大さじ1
  • ローレル・・1枚
  • セージ(ホール)・・小さじ1
  • キャラウエイ(ホール)・・小さじ1

具材

  • 鶏胸肉(皮は剥ぎ取る)・・2枚
  • シナモン(パウダー)・・小さじ1
  • カルダモン(ホールを潰して)・・5個
  • クミンパウダー・・小さじ1
  • コリアンダーパウダー・・小さじ1
  • ジンジャーパウダー・・小さじ1
  • オリーブオイル・・大さじ1
  • ライムの絞り汁・・1個分
  • コリアンダーフレッシュリーフ・・3本ざく切り
  • 塩・・小さじ1
  • 粗挽き黒胡椒・・小さじ1

トッピング

  • 玉ねぎ・・大1個
  • オリーブオイル・・大さじ1
  • ターメリックパウダー・・小さじ2(倍量のお湯で溶く)

作り方

1.  鶏の胸肉は繊維に対して90度に包丁を当てて厚み2cmほどの大きめの削ぎ切りにし、ボールで材料表のハーブや香辛料、塩など全てを混ぜ合わせ、冷蔵庫で30分以上寝かす。

Cmanjp_201306030551312.  玉ねぎは繊維に沿ってできるだけ薄くスライスし、フッ素加工のフライパンでオリーブオイルを絡め、中火でしばらく水分を飛ばす。(できるだけ玉ねぎを炒めあわせず、広げておく)

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3.  玉ねぎに薄くこげ色がついて、分量が3分の1ほどになったら火を止めてそのまま冷ます。

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4.  大きめの鍋に水3㍑と米を除く分量表のハーブなどを全て一緒にして沸騰させ、米を加える。

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5.  1の鶏肉を土鍋の底に敷き詰める。

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6.  4の米が再沸騰してから約5分、米が浮いたり沈んだりする程度の火加減で茹で、歯で噛んでみて、芯が固く残っている程度(70%茹で)で、加えたハーブなども一緒に掬って水分を切り、5の鶏肉を覆うようにかぶせる。

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7.  最後に、3の玉ねぎと、お湯で溶いたターメリックをご飯の上から散らして蓋をする。

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8.  蓋に穴がある時は、菜箸などを差し込んで穴を埋め、できるだけ水分が飛ばないようにする。

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9.  鍋を火にかけ、最初の5分は中火、残りの25分は、鶏肉が焦げ付かないよう極小の火加減で蒸し、火を止めてさらにそのまま10分蒸らして出来上がり。

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10.  鍋のまま食卓で蓋を開け、さっくりと混ぜてからつぎ分ける♬

 Youtubeの画像がここで上手く映るかどうか、お試しを!

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コメント

とりあえず、YouTubeがこの上で見れる確認は致しました。

横浜では中国料理店を上回るかの勢いでインド・ネパール料理店が増えていますが、メニューがどちらも横並び気味なので、今日のエントリーは試してみたくなりました。

投稿: ふ゛り | 2013-06-03 08:17

ぶりさん、私はカロリーを減らすために胸肉を使いましたが、味、コクともに良い骨付きチキンはきっともっと美味しいと思います。Youtubeでは骨付きを使っているのが顕著です。その場合、皮に切り込みを入れて味をなじますといいと思います。肉を柔らかくするには、ヨーグルトや塩麹を加えて漬け込むのもいいと思います。
お試しあれ。

投稿: godmother | 2013-06-03 08:40

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