2012-01-05

東京近郊で「肉そばつけ麺」なるものを食した

 一昨日、実家で新年を過ごした帰り道のことだった。途中、寄り道をしたため、いつもの圏央道から中央高速へ乗り継ぐルートではなく、東村山からまっすぐ府中ICへ向かい、そのまま中央高速へ乗るルートで車を走らせた。そして、寄り道が長引き、夕食を食べ損なって空腹であった。走りながら頭の中で、このまま高速へ乗ってしまうと一体どこで夕食にありつけるだろうか、時間の経過とサービスエリアの食事サービスをシュミレーションしてみた。が、夜の11時過ぎにサービスエリアで夕食というのもいかがなものかと思い直し、現時点で適当な店を見つけて食べた方が良いような気がしてきた。ちょうど小平に差し掛かってからそう決断し、食べ物屋の看板を道路の左側と限定して気をつけながら走った。お好み焼き屋や焼肉屋が直ぐにあった。が、この場合は不向である。さっと食べて帰路に早くつき、諏訪に早くたどり着きたい。さもなくば眠気がさして運転どころではなくなってしまうじゃないか。と、独り言を漏らしながらしばらく走ると、チェーン店のような大きな店構えのラーメン屋が目に飛び込み、これだ!とばかり左折してそのまま駐車場に入った。ガラ空きである。正月の三日目であるし、時間は夜の9時半を過ぎているし。空いててよかったというものだ。
 店に入るとアルバイトらしき若い男性が黒くて長いソムリエエプロンのようなエプロンをして現れた。「おタバコは吸いますか?」「いいえ、吸いません。」「では、こちらでどうぞ。」と、店のほぼ中央で、木枠に囲まれたエリアのテーブルに通された。このエリアでは私だけだった。周囲を見ると、小さな子供連れの親子が後ろの隅のほうに、正面のテーブルにカップルが一組だけいた。聞こえるのは、店員の掛け声で、それはオーダーを言い渡す側と作る側の暗号化された短い言葉だった。客が大勢だときっと威勢良く聞こえるのだろう。
  さて、メニューは?テーブルの隅に立てかけてあるニ三枚の写真入りがそれ。その手前にペーパーウエイトのような雰囲気の石のような塊がコロンと置いてある。何だろう、これ。手に取ってみると反対側に「ボタンを押してお呼びください」とある。オーダーは、これでコールするのね。了解。店員がそばで待っている間に注文を決めるのはなんとなく忙しないので、これで気分がゆったりした。メニューには迷うほどの数はなく、かなりシンプルなバリーエーションであった。熱々のラーメンが好きだが、この時間にそんな物を食べたら直ぐに運転で眠くなるし、これから180km道中を思うと軽い目にしておきたい。とは思いつつも、空腹時には食べられそうな気がするものである。結局、肉そばつけ麺・税込924円と、もちもち水餃子・6個にした。店員に「水餃子は4個と6個がありますが、どちらにしますか?」と聞かれ、とっさに6個と言ってしまったのは、多分その空腹のせい。
 待つこと5分。まず、麺類が届いた。「テーブルをお借りしまーす。」と、店員が持ち運んできたラーメンのお盆をテーブの側面に沿って乗せ、安定させてから器を持ち上げてサーブしてくれた。最後に氷が浮かんでカラカラ音をさせているピッチャーが置かれた。水はセルフサービスで、テーブルの端にセットされているプラスティックのコップに自分で注ぐシステムになっている。その脇にはティシュペーパーの箱もあった。向こう側には透明のフタ付きの器があり、茶色の粉が入っている。これは、何かにかけて好みの味にするための「魔法の粉」?だろ。
 さて、早速つけ麺と行こう。小丼には海苔と半熟煮玉子半分が添えられたつけ麺のスープは、白濁した味噌のような色。中の具までは見えない。正方形の海苔の三分の一くらいがスープに浸かり、その部分にこんもりと茶色の粉が、小さじ一杯くらい乗っている。あ、テーブルの粉と同じだ、これ。「これは、何でしょうか?」と店員に聞くと「カツオ節の粉です。」と。ふーん。スープは和風かな。そう言えば、私が注文したスープは何味系か聞かなかった。メニューにもなかった気がする。
 ラーメンは割と太めの平たい縮れ麺で、どっさり薬味の葱がのっている。うっ、これ大好き!と、心のなかで嬉しい叫び。一箸ごとにたっぷり薬味の葱が食べられるのは嬉しい。サービスエリアの安いラーメンでも、セルフサービスで好きなだけ盛り付けできる。この部分だけがサービスだと感じる嬉しい部分だ。葱の味はイマイチだが。
 まず、トッピングの葱を寄せてラーメンと一緒に箸で挟んで釣り上げる。次にスープを絡め、口に運ぶ。一口食べてみる。シャリッと氷が砕ける。うっ。葱が凍っている。それが解けると麺が人肌くらいの温かさだと感じ取る。そして、つけたはずのスープの味が微妙にしない。葱の味もしない。何味だろうか?もう一口運んで確かめてみる。が、味がわからない。さっきの鰹節の粉だろうか、その香りはする。そこへ、店員が湯気の立つ水餃子を運んできた。薬味の葱がたっぷりと、クリーム色の何かの千切りも乗っている。薬味の葱が解けるまで待っていたほうが良さそうだと思い、そのまましばらく放置することにした。そして、引き続き、スープが何味か突き止めることにし、葱を寄せて一口分の麺をスープに移し、スープの底の方の薄い肉片を麺に乗せ、さらにスープをまんべんなく絡めた。これで万事休す整った。どうだ、これで!が、それでも味がわからない。これって、薄味だから?
 肉だけ食べてみるが、味の主張が感じられない。どうして?かれこれ半分は食した。もうなんか、お腹が一杯になってきた。あろうことか、その上に水餃子が手付かず状態である。うーん、水餃子にある種の期待をして箸を伸ばした。
 もっちりしているのは分かる。真っ白なツルッとした小さな餃子を一口で口に入れる。ぜんざいの白玉団子のようなモッチリ感である。が、具の存在がイマイチ確認できない。もう一個口に運ぶ。同じだ。メニューに目をやって、その姿を確認してみると、半分に割れた中に豚の挽肉らしきものがちゃんと入っている。が、口の中ではそれを感じない。だけ?こちらも味の主張がない。そうそう、クリーム色の千切りは、どうやら生姜の千切りみたいだ。噛んで噛んで、やっと味がしてきた。
 既に満腹状態である。食べきれず、半分ほど残して店を出た。
 車を走らせながらしみじみとさっきのラーメンと水餃子のことを考えていた。あれは何だろうか。味の主張がない。何を食べたんだか分かりゃしない。そんな中華あり?そう言えば、スープの器のヘリに浮かんでいた白っぽいもの、あれは背脂だったみたいだ。途中、何かと思って箸の先で挟むと、簡単に二つに分かれたあの感じは脂だろう。「肉そば」と言っても肉らしきものはなく、スープに薄切りの脂のような物がふわふわ浮いていただけだった。もしかして、スープの表面には脂の膜が貼っていたのだろうか。だったら麺にスープが絡む前に、脂でコーティングした麺を食べただけだったのではなかろうか。まさか・・・。
 油、という主張のあるラーメンを食べたには食べたな。それに、もっちり感という主張の水餃子、と。

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コメント

作るのがお得意なゴッドマーさんが、食べるログを書くなんて珍しい。
そしてお店選び眼はお料理の腕前に遠く及ばずのようで(笑。

投稿: ふ゛り | 2012-01-05 22:57

ぶりさん、食べログと言えば昨日、詐欺まがいの事件がありましたね。うーむ、今回の私の食べログは、情報としてはかなり信用できるログだと自負します(笑)。<お店選び眼はお料理の腕前に遠く及ばずのようで(笑。

投稿: godmother | 2012-01-06 04:24

godmatherさんの気持ちよくわかります。
 私も滅多に外食しないのですが。大震災対応で2日ほど拘束された後の帰り道、ほとほと疲れてラーメン店に入ったときのこと。
 目の前で店員が石焼ラーメンにスープを注ぎいれ、煮えたぎるラーメンを混ぜ混ぜし、丼に小分けして食する。
 サッサと済ませたかったタイミングに、この煩わしさ・・・これはこれで、お店の売りなんでしょうが、すきっ腹を満たすよりも怒りを覚えてしまったことがありました。
 普通のラーメンメニューに気が付いたときは、怒り倍増です。

投稿: sinanno | 2012-01-09 08:50

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