2011-12-28

米アイオワ州共和党ロン・ポール氏の急浮上を報じるアメリカの背景がわからない

 2012年アメリカ大統領選挙がいよいよ始まる。共和党予備選・党員集会が1月3日のアイオワ州全米で最初に始まり、その1週間後の10日にはニューハンプシャー州、21日にはサウスカロライナ州、31日にはフロリダ州と続く。このトップであるアイオワ州に異変が起きていると報じる記事に昨夜気づき、幾つか疑問のようなものを抱いたので、メモ的に記録しておこうと思う。
 目に止まった記事は、日経ビジネス「アイオワ州で台頭するロン・ポール候補共和党の体質改善に一石を投じる高濱 賛 」(参照)。

 支持率調査でトップの座を占め、越年すると思われていた保守強硬派のニュート・ギングリッチ元下院議長(69)の支持率が12月中旬に急落。代わって、これまであまり目立たなかった保守中道派のロン・ポール下院議員(76)がアイオワ州で首位に躍り出たからだ。
 米国の中西部に位置するアイオワ州は全人口の93%が白人。45%は折り紙つきの保守主義者、43%は「どちらかと言えば保守派」。人口の6割はエバンジェリカルズと呼ばれるキリスト教保守派。モルモン教を嫌う風潮が強いとされている。

 もう一本は、有力候補であるキングリッチ元下院銀とロン・ポールについて西日本新聞が小さな記事にまとめている(参照)。ロン・ポール氏の台頭がどこまで影響するかはわからないが、もしも当選すれば、保守党が分裂を起こすこととなり、オバマ大統領は黙っていても当選することになるのではないだろうか。これが、共和党に対抗馬がいないと見る所であり、オバマ氏再選と私が思うゆえんでもある。
 アメリカではかなり保守的な州とされているアイオワ州で、共和党のロン・ポール氏が急浮上したのは見逃せない点だと思う。と、書き始めると、アメリカ大統領選挙速報になってしまうが、着目点はそこではなく、泡沫候補と言われるポール氏が浮上するアメリカ社会に何かが起こっているのではないかという自分の疑問が頭から離れない。

cover
他人のカネで生きているアメリカ人に告ぐ
―リバータリアン政治宣言―
ロン・ポール

 おっと、泡沫候補という代名詞をつけてしまうのもいささか失礼かもしれない。過激な発言をする方だとは思うが、主張はかなりまともではないかと思う。記憶に新しい「オキュパイ・ウォールストリート」でデモが行われている頃、彼の著書「他人のカネで生きているアメリカ人に告ぐ ロン・ポール」(参照)を読んでそう思った。一部に、ポールがアメリカで旋風を起こしているという人もいるようだが、詳しくは知らない。この著書のエディターレビューが分かりやすいので引用した。

内容紹介
本書は、現在アメリカで一大旋風を巻き起こしているリバータリアニズム思想運動の旗手、ロン・ポール連邦下院議員の政治思想書であり、現実政治への宣言文である。ここには、「反・統制、反・官僚支配、反・重税国家、反・過剰福祉」という明確なメッセージがある。これらはいずれも、現在の日本にとっても重要な課題である。ロン・ポールの本書での主張は、そのまま日本への政策提言(ポリシー・メイキング)である。
副島 隆彦

政府は誰かか税金でお金を集めて来なければ、誰かのために一セントも使うことは出来ない。そして政府が集めてくるお金は、人々が一生懸命に働き蓄えてきたものだ。税金とは国家による泥棒なのである。この重要な事実が、すっかり忘れ去られている。そしていつものように政府内では、かわいそうな人々や業界を助けるべきだという議論が始められる。この議論から置き去りにされているのが「忘れ去られた人々」、つまり税金を取られるばかりの人々なのである。
(本書第1章「経済の自由、その真の姿とは」より)

 何故このような人物が急浮上するのか。わからない。今までメディアは彼の主張や存在すらも報じなかった。今回のように、彼が容認されたアメリカ社会にいったい何が起きているというのだろうか。
 本来、メディアは、両方の主張を並べて書くのが当たり前の姿だと思うが、残念なことに、現在の主要各紙は締め出しを食らわないような内容しか書かない。余談だが、これまで私は頑張って紙の新聞を取ってきた。新聞配達の方を支えるつもりであったと言えばそうだが、新聞に目を通さなくなったため、今年の暮れから新聞を購読するのを止めようかとさえ思っている。事実を正確に伝えない新聞は、読むに値しないからだ。
 ポール氏に関して報じているという事実は、喜ばしい事だと思うが、この当たり前が今までなされず、何故ここへきて報じているのか?何かがくすぶっている知らせだろうか。

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コメント

彼は2008年も挑戦しましたが、あの時はかなり今回以上に不公平な扱いを受けましたが、インターネット上、とくにyoutubeを通して着実に支持層を増していきました。それが今回の善戦につながっています。しかし、既存メディアは保身のためもあって、ネットの影響力を過小評価ないし黙殺しがちです。また既存メディアは、放送免許や広告収入などの面で、既存の権力ないし産業界の秩序に依存していますが、インターネットは現在のところ、ほぼ自由にできています。だから、ポール氏の善戦は、まずネットを通して主に若者の間や自由主義者の間で支持が広がり、大手メディアが無視できないところまで来てしまった、というところだと思います。これからの展開が面白くなると思います。

投稿: りゅうじ | 2011-12-30 15:00

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