2011-08-24

極東ブログで指摘されたasahi.comの不可解な記事について、朝日新聞社に問い合わせた件

 昨日、8月13日付けasahi.com記事「住民検査で初の1ミリシーベルト超検出 南相馬の男性」(参照)と、同記事の末尾に三段落が追記されている別記事とみられる記事(参照)が、Web上になぜ混在するのかを問い合わせるため、朝日新聞社に電話した。この問い合わせに至ったのは少しわけがある。
 まず、この二つの記事の存在を知った最初の情報は、Twitterのクリップ記事だった。そして、類似している記事のコピペが阿修羅というサイトにあり(参照)、先の二つの記事とほぼ同時に三本同じスポッターから拾った。これには何か訳があると踏んだが、ざっと読んだその時点では、内部被ばくの線量に異常がないという部分だけ把握し、一つ一つの記事の細部の違いについては気づかなかった。後で、このようないい加減な読み方は、記事の持つニュアンスや、文脈の読み手に与える印象の影響力が大きくなることを思い知ることにつながった。
 さて、時間をおいて、三本の同じような記事が意図的に流された理由は何か、と気がかりだったため、自分でもGoogle検索で記事のタイトルと内容の一文を切り取って検索をしてみた。が、うまく三つの記事が出てこなかった。しかも、これらの記事は、8月13日であったため、内部被爆による異常性や緊急性が後にどう影響したかも気になり、それを探すために13日以降の記事にも当たったが、言及されている様子はなかった。そして、午後になって極東ブログ「朝日新聞「住民検査で初の1ミリシーベルト超検出」という記事の不可解さ」(参照)で、不可解な点を考察したエントリーが掲がった。
 探すとなると出てこないと思っていた同種の記事が、ずらっと並んでいる。詳細はエントリーで読み取ってもらうとして、このエントリーで投げかけられている疑問は、ネット上のニュースからはもう見つからないことだとすぐに諦めた。あれだけ調べ上げた上、疑問として残ったことを私如きが調べて出てくるものでもない。が、どうしても朝日記事の類似した二本の記事は気になり、これは発信元に問い合わせるしかないと思った次第だ。加えて、朝日新聞の近頃の体たらくな姿に対して一言言いたかったというのもある。
 極東ブログで疑問が投げかけられているのは次の部分で、問い合わせに至った。

 はてなブックマークの痕跡と付き合わせて見ると、阿修羅という掲示板が朝日新聞記事を改竄している可能性はかなり低そうだ。この記事が原形であったかもしれない。そうであれば、2つの意味を持っている。(1)「50年換算(成人)で評価」という表現が意図的に削除された、(2)「2011年8月13日20時55分」というタイムスタンプは内容の改訂を意味していない。
 これはどういうことなのだろうか。普通に推理できることは、朝日新聞は内部被曝について無知であるというより、「50年換算(成人)で評価」という内容を除去することで、あたかも年間の内部被曝であるかのような印象を与えたかったのでないかということだ。この点については、先の署名記事の錬石和男・放射線影響研究所顧問のコメントの修辞とも調和しており、いっそう疑いを濃くする。
 ただし、タイムスタンプの謎はこれだけでは解けない。同朝日新聞記事をネタにした2チャンネルの掲示板にも引用があるが、そのタイムスタンプはさらに古く(参照)、現在のバージョンが記載されている。

この情報も改竄されている可能性がゼロではないが低いと見てよいだろう。すると、該当朝日新聞記事の、私が追跡できる最古のタイムスタンプは「2011年8月13日20時15分」であり、この時点で現バージョンが存在していたことになる。これは阿修羅という掲示板のバージョンで追跡できる時刻より古い。いったん現在バージョンが出て、その後、「50年換算(成人)で評価」のバージョンが出たあと、現在バージョンに戻ったのだろうか。

 電話で問い合わせる条件として、記事の特定がある。ここでちょっと問題が発生した。
 「50年で換算した内部被爆」の部分が見つかったのは、産経記事とはてなブックマークに残る痕跡からであり、残念なことに「このページをよむ」のリンク先朝日記事では「50年換算」のくだりの部分が出てこない(改竄か記事修正かが不明な部分である)ため提示できない。そこで、明らかになっている13日20:55分の類似した2つの記事の存在と、内容がそれぞれ違うという点に絞って質問することにした。

 的を絞ったところで朝日新聞本社に電話した。
 代表窓口から記事の問い合わせ窓口へつながれ、担当の男性が出た。上記の点に絞って端的に質問すると、asahi.comの記事については紙の朝日新聞は関与していないため、紙の新聞にしか答えられないという話だった。ここで引き下がってはならぬと自分に喝を入れて、朝日新聞でどちらかの記事を扱ってはいないか?と聞くと、あちらは、朝日新聞のバックナンバーがPCから検索できるようになっていて、固唾を飲んで回答の程を待っていると「あります」と。私が指摘している記事は、朝日新聞社が掲載した8月14日の記事で、最後の三段落を切らない状態の記事を出しているということだった。窓口は、ここで話を終われせようとしているのが電話の向こうの様子で見て取れたが、私は、話を核心に持ってゆく糸口が見つかったと内心飛び上がる思いだった。
 朝日新聞が責任をもって紙面に載せたという記事の前半の部分だけを切り取ったようにasahi.comがWeb上で扱っていることは、朝日新聞社に関係がなくはないはずで、どういう経緯で記事が切り取られているのか、また、そいういった行為のため、男性の被曝が1ミリシーベルトであることが見つかったことが「初めて」のことだという文脈で伝えたいのか、被曝は安全だと伝えたいのか、二本の記事の信ぴょう性が疑われるという点を指摘した。そこで初めてasahi.comの記事に興味を持ったようだった。メールでこの両記事を添付するので見比べてほしいと提案すると、それは、おそらくこの窓口のルールに違反するからだろう、そういう方法はとっていないと言い出した。ここでしばらく待たされたが、相手の対応は変わらなかった。そこで、記事を読み上げて肝心の部分を指摘したが、これ以上asahi.comの記事に関わるのは御免といった態度だった。そして、いきなり電話が別の担当に渡され、トーンの違った男性が出てきた。
 次の男性は、先の担当の2.0と言わんばかりの強硬な態度で、私の提示している二つの記事の確認は、如何に門外かを私に説得しようとしている。が、こちらは同じトーンで、朝日の紙の新聞を引用してasahi.comが出している記事は、改竄されている可能性を指摘しているにもかかわらず、関係なくはないと押した。そして、これを放置するのは、朝日の紙新聞社の文責が問われる点と、朝日新聞がasahi.comに苦情を申し立てても良いような内容だとは思わないのか、と言い方を変えた。すると、ガラっと聞き方の態度が変わり、asahi.comから出ている二本の記事を教えてほしいと言いだした。メールのやり取りは社内規定に反するというので、口頭でアドレスを聞きとってもらい、初めて相手が私の提示している記事をここで確認した。電話の向こうで驚いていた「え、あ、ありますねぇ、確かにぃ」。やっとここで本題に入った。が、確認のため時間が欲しいと言い出し、ここで電話を切る。
 約一時間後、この窓口の次長の中島という人物から電話がかかった。回答はこうだった。

 asahi.comで上げた短い方の記事は、長い方の記事を編集したため短く詰めた。その理由は、速報性を扱う「一般記事(広く多くの人の目に留まるよう)」での扱いだったため、担当者がそういう判断をして編集した。長い方の記事が本来の記事で、記者の著名があるとおり、取材などを行って書かれている。また、このアドレスの違いで分かる通り、長い方の記事はasahi.comでは「原発特集記事」でも掲載しているため、二つの似たような記事が同時にWeb上に存在する。ただし、指摘されている通り、前者の短い方の記事の扱いは単に短くしたという編集によったとすると、かなり乱暴で、文脈も本来とは違ったものになるのは納得できる。「あたかも改竄」して男性の被曝を大げさなものというニュアンスになることも了解した。この件で指摘された点をasahi.comに厳しく伝え、今後、改善するよう要請した。
 asahi.comとの話をこのように伝えられたが、これは朝日新聞社としては異例の行動で、このような横のつながりは普段は行わないそうだ。朝日新聞社はasahi.comの記事を一々チェックしていないということだった。

 ここで、本題の「50年間換算」という肝の部分にやっと駒が進んだ。先方も聞く耳を持ってくれたという感じだった。どこにその部分があるか、はてなのアドレスを伝えて電話を切った。が、その文章が出ているわけではないので、追跡は難しいかもしれない。連絡を待つことにした。

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コメント

初めまして
突然のコメントで恐縮です。
腰痛で苦悩しており、ここにたどり着きました。
医者の仕事を読ませて頂き私も藁をも掴む思いです。
行ける場所なのかは分かりませんがどうかその治療院教えて頂けないでしょうか?
いまやっと生きているような状態です。
どうか教えて頂けないでしょうか?宜しくお願いします。

投稿: ヒロ | 2011-08-24 12:21

ヒロさん、メールにてご返事するということでよろしいでしょうか。記載のメールアドレスに送らせて頂きます。

投稿: | 2011-08-24 17:58

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