2011-05-25

スーダン「Bashir, you step aside?」バジル大統領が退陣の意向?

 7月に南北がそれぞれ独立することが決まっているスーダンであるが、南北政府の係争地であるアビエイ(Abyie)で21日、北部政府軍が侵攻し、町を制圧した。このことを知ったのは、22日のTwitterの47ニュースのクリップ記事が最初で(参照)、その後も詳しく伝える記事に目を通していたが、7月の独立はどうなるのか気になった。記事を拾いながら備忘的に書き留めておくことにした。
 スーダン南北の独立は、北部のアラブ系イスラム教徒と南部の非アラブ(一部キリスト教徒)が分かれることによってすっきりするとはいうものの、国境付近のアビエイに関しては、石油資源が豊富であることが主な原因で、その帰属先を巡って南北の係争が続いた状態だった。南北を分断するのが難しい一番の原因であると思われていただけに、この期に及んでついに表面化したという感触があった。
 23日のAFP通信は、このことを次のように報じている(参照)。

スーダン首都ハルツーム(Khartoum)で会見した北部政府のアミン・ハサン・オメル(Amin Hassan Omer)大統領府担当相は、「アビエイと河岸北部一帯を掌握した」と発表。「SPLA(南部のスーダン人民解放軍)がアビエイで存在感を誇示しようとしており、CPA(南北包括和平合意)の下で許容できない」ことが進攻理由だと説明した。

これに対し南部自治政府は、北部政府の発表は「完全な虚偽」だと非難。北部政府がアビエイを「侵略」し「不法占拠」したことによって、南北間の衝突が再燃する恐れがあると警告した。

一連の動きを受け、スーダンの首都ハルツーム(Khartoum)を訪問中の国連安保理の訪問団は22日、「急速に悪化するアビエイ情勢について非常に深く懸念している」との声明を発表し、北部政府軍に対して部隊の撤退を正式に要求した。(c)AFP

 北部の理由がでっち上げかどうかと言われれば、いつものバジルかとしか思いようがないが、先の47ニュースで報じている通り、北部は戦車を15台持ち込んでいることもあり、国連安保理が撤退を要求したのは当然であると思う。
 また、アメリカ大統領報道官も21日、政府軍のアビエイ地区進攻を非難する声明を発表し、作戦の即時停止と同地区からの撤退を求めた、と毎日では伝えている(参照
 どこから見ても攻撃を仕掛けている北部に批判が集まっている。これは、今までのバジル大統領のやり口で、如何ともしがたい腹立たしい気もするが、そのバジルが大統領退任の意向があるようなことをアルジャジーラが「Bashir, you step aside?(バジル、引退?) 」と報じていた(参照)。記事はアラビア語だが、翻訳機能(Via Google Chrome)を使って英語で読める。以下がその部分だ。

In more than one occasion, the President announced Omar al-Bashir his intention to step down at the end of its current session and not run for a new presidential cycle after more than two decades, sat on a chair in which the Sudanese presidency without little competition.

Advisor to the Ministry of Information, the leading member of the ruling party spring Abdel Atti said the island revealed the truth of what went to President Bashir, in his desire not to run for another term, pointing out that the nomination of al-Bashir of whether or not "depends on the institutions of the party and not an individual decision."

Said Abdul Ati al-Bashir that "It is believed that twenty-six years old enough, and of the duty concession for others to come after him", warning that it "will be resolved in a timely manner."

Idea to step down
However, the member of the Secretariat of the Communist Party of Sudan Sulaiman Hamid did not rule out the possibility al-Bashir step aside, "al-Bashir may decide that and it may be
declining because of pressure from his party, as happened before."

He said the suspension of the island that the view of the al-Bashir is nothing more than to be only "hints" are not supported positions confirms this, pointing out that what he called "fun monopolize power to make heads nor accept the positions but utterly abandoned."

He called Hamed to be a comprehensive change "there is no meaning to step down as long as the President of his successor will be implemented the same policies of the National Congress introduced the country's current crisis."

【概略】 バシール大統領はこれまで何度も退陣する考えを伝えてきた。また、新たな選挙に立候補しないと言明してきた。過去26年も政権に君臨してきたことですでに充分である。また、アラブ世界に広まっている改革や、指導者の交代要求を気にかけているのは事実だ。バジル政権の幹部は、今回のバジル大統領の退陣への意向は本物で、変更はおそらくないと見ている。同様に、野党にも同じ意見のものがいる。しかし、大統領の言葉を信じない者の中に、それを左右するのは野党の動き次第で、時期立候補者がいなければ大統領は再出馬するのではないかという意見もある。

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Bashir, in a speech earlier to a number of his supporters (IRIN)

 バジル大統領は、ダルフールの問題で、虐殺を首謀したことで国際的に逮捕状が出ている。その人物が現職であることがそもそもな話しだが、バジルの周囲からその件は全く問題になっていないのだろうか。仮にあったとしてもバジルが大統領でいる限り周囲は庇うしかない。バジルが大統領を辞すれば、これに変わる人物次第では南部スーダンの独立問題ももう少しスムーズに運ぶような気もする。
 アルジャジーラが報じていることが事実だとすると、バジルの一部周囲にバジル下ろしの空気が醸成されつつあるということだろうか。これは、バジルを少しは考えさせるのではないかと思った。が、昨年の春の大統領選で再選された時を思い起こせば、選挙間近にいろいろと物騒な事件も起きている。参考までに、極東ブログ「ダルフール危機に関連する現状、お尋ね者バシル大統領再選」(参照)に、当時の様子が詳しく書かれている。

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