2011-03-12

マグニチュード8.9を観測した地震、その日

 無事に目が覚めた。生きているらしい。ゆっくり休めたことに感謝して起き上がったのは夜中でした。気がかりだった東京の末の息子の携帯に電話をかけてみたのですが、呼び出しても向こうでは出ません。大きな地震の後、余震が長く続いて怖くて不安だった時に、何度も携帯に電話したのですが、ダイヤル後に表示されるのは「現在つながりません」という表示で、携帯がこれほど頼りないものであるとは思いもしなかっただけに、家族の安否がさらに気がかりでした。
 余震が続く中、最初に連絡が取れたのは一般電話同士で娘とでした。無事を伝え合っている会話の途中に二度目の大きな地震が来て、電話で会話している娘の声のそばで、部屋の何かががたがた音を立てているのが聞こえた時は、黙ってその音を聴いているほかありませんでした。
 娘は、埼玉県に近い東京の北部の新しいマンションに住み、息子二人は、同じ市内でも車で10分ほど離れたところのマンションに二人で住んでいます。何かがあればお互いが協力できる近い場所に住んではいるものの、連絡を取り合う唯一の手段である携帯がパンク状態とは、全く、これほど頼りなく、心細くなるとは思いもしないことでした。携帯に依存的だった証です。
 余震が続く4時半ごろ、何を思ったか、犬に夕方の食事をさせなければいけないと思い、パスタと野菜、ひき肉を煮込んだものを簡単に作って与えていました。Twitterに時々目をやりながら、フォロワーの流す情報がリアルで、地震に関係ない地方の人のTweetが浮いていましたが、それでも、その土地の無事の知らせなのだと思うとほっとしたものです。自宅に一人、犬と一緒にいた私は、Twitterを眺め、時々地震情報と思しきものをRetweetしたり、ニュースから聞き取った情報を短い言葉で流すことで気持ちに落ち着きが戻るのを実感していました。最初は、キーボードがうまく打てず、気持ちが動転していることを自覚した時はミスタイピングばかりでした。これが私への「落ち着け」というサインとなり、しだいに指先に気持ちが集中して行くのが分かりました。
 後から、あの雑多の中で犬に食事を作ったのは余裕からではなく、何をしたらよいか分からなかったため、犬にだけはご飯を与えなくてはと、そう思ったからでした。一人というのは心細いものです。とうとう実家へは連絡が取れず仕舞い。夜になって、アルバイト先の一般電話を借りてかけているという長男から連絡が入り、少しほっとしました。
 アメリカのメディア、テレグラフとニューヨークタイムズの地震情報をTwitterでキャッチして驚いた。はじめはテレグラフで「米政府当局:震源地は東京から400km沖、深さ32kmで発生、マグニチュード8.8」と知り、続いてニューヨークタイムズの「米国地質調査所:マグニチュード8.9「メガ」ラベル。 深さ約24m、東京から北東の海上406kmが震源地」と、この部分を記事から読み取って速報のようにRetweetしたのです。これもその時は作業として流したのですが、後から考えてみたらものすごい強い地震であったことにヒヤッとしました。阪神淡路大震災の当時、たまたま三重県にいた私は、あの揺れを木造3階建ての3階で経験しているので、あの揺れ以上だったとは思っていたのですが、被災地でマグニチュード7.3でした。今回は、地震観測史上最大であったとは、全く驚きです。
 ところで、この地震と津波による集中アクセスで、携帯と電話がパンクしてもつながったのはSkype(スカイプ)でした(参照)。これは、インターネット環境で通話するというものです。今回は、携帯も電話もつながらない娘が、私のスカイプナンバーへ連絡を入れていました。最初は通話をオフにしていたため気づかず、これがちょっとネックではあります。通話する同士がインターネットにつながっている状態で、スカイプの接続を常にオンにしていないと呼び出し音に気づかないため、メールチェックと同じように時々着信履歴を見るとよいようです。また、iPhoneユーザー(iPad,iPodも)であれば、スカイプのアプリケーションソフトが先日リリースされています(参照)。今回、娘のスカイプコールをiPhoneで受け取っていたので、インターネット通話というよりも携帯でビデオ通話をしているという感覚でした。無料でもあるし、これはとてもお勧めです。調べてみると、Skypeもどんどん進化しているようです。Skypeのホームページが分かりにくいのでまとめたというサイトはこちらです☞また、活用法はこちらです☞
 取りとめのない話を長々書きました。こうしている間にも、時々揺れを感じます。原子力発電所の施設への影響などが心配ですが、今後もニュースを聞きながら対応したいと思います。また、最後になりましたが、仙台の若林地区では200~300人を越える遺体が発見されたと知り、お見舞い申し上げます。
 世界で起こる災害が地震大国日本へもとうとうきたという感じですが、地震への危機感がある日本であるからでしょうか、規模が大きな地震であるにも関わらず被害はこれでも比較的少なかったといえるのかもしれません。むしろ、今回は、津波が意表をついたという印象です。
 たった今、(午前3時59分)震度6の地震です(新潟県の中越付近が震源:マグニチュード6.6.震源の深さは8km)。携帯が緊急地震を知らせる音を発しました。20分後、再び携帯が緊急音が鳴りました。5時43分現在、緊急地震速報が既に5回ほど出ています。全て、長野県北部ですが、殆ど同じ揺れをここ中部でも感じています。
 今日一日、無事でいられるだろうか。こんなふうに命に危機感を持ったのは初めてです。

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コメント

ご家族ともにご無事でなによりです。
確かにアメリカでもBreaking Newsとして、
live放送されています。
現実とは思えません。
どこにいても天災はどうしようもないことですが、
皆さまの無事を願うばかりですね。

被災された方々お見舞い申し上げます

投稿: mtk | 2011-03-12 06:36

mtkさん、ありがとうございます。
今朝も何度か緊急地震速報が出ていて、とても怖い思いをしています。静まってくれることを願うばかりです。

投稿: ゴッドマー | 2011-03-12 07:03

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