2011-03-19

「シャローム」

 「平安あれ。シャローム。」と、昨日、こう書かれていたのがとても不思議でした。「シャーローム」の意味は確か、「さようなら」ではなかったのかな。「平安あれ。さようなら」って言うはずなし。だから、人に平安を願って、引き続き「さようなら」って変でしょう?
 そう連想したのは、「シャロームの歌」という歌を思い出したからでした。もの悲しい静かなこの曲の響きは、別れの歌ではなかったかな。私の大好きなダークダックスが歌っていたのを思い出して探すと、すぐさまYouyubeで出てきた。やったー。何度か繰り返し聴きながら、昭和の懐かしい光景を浮かべていました。調べているうちにトップ・テナーでいつも左端が立ち位置のパクさんこと高見澤宏氏は、2011年1月、心不全で亡くなっていることがわかりました。残念です。
 昔の光景は、母が割烹着を着ていて、チャンネルを変えようとする私に「ダークダックスは好きだから回さないで。」と言う母の髪は黒々として、まだ若々しい張りのある声でした。そして、一緒に歌いながら気持ちよさそうにしている光景です。あれは、NHKの歌の番組だったような記憶があります。
 その頃のテレビには足が4本ついていて、チャンネルはつまみ式のダイヤルでした。だから、チャンネルは「回す」のです。そう言えば、意味も知らずに「チャンネル」って普通に使っていたな、子どもの頃。テレビから聞こえる音には響きも臨場感もないと思ったのは、ステレオのスピーカーで、EP版のレコードで聴いた時でした。
 EP版というのは一分間に45回転するレコード盤のことで、LP版の33回転と並行して、ダイヤルで切り替えてプレイヤーに乗せて音楽を聴いていました。EP版は、版が小さく、両面で2曲収録されていました。ダイヤモンドのレコード針が溝の上をなぞって音を出すレコードには、痛く感動したものでした。溝が磨り減らないようとても用心して息を凝らし、そっと針を下ろすとちりちりという音が始まります。曲がいつ始まるかと長く待つ時は、針の乗せどころの具合の悪さを我ながら反省したものです。
 さて、この曲から連想する昔の光景は沢山あるのですが、肝心のこの曲についてはよく知りません。ネットでは、曲が古いせいか、昔の人がネットに関わらないからこの曲について触れられないのか、あまり情報がありません。では、「シャローム」の語源はどうか。
 ヘブライ語で「平和」を意味するとあります(参照)。それだと冒頭の「平安あれ。シャローム。」が「平安あれ。平和。」になってしまうじゃない。これはどう考えてもおかしい。さらに調べると、「牧師の書斎」というサイトの「ヘブル語の意味する「平和」(シャローム)」に、この言葉の説明がありました。

◆シャロームשָׁלוֹם(正確に発音すれば、シャーローム)は、現代のイスラエルにおいては日常の挨拶―「こんにちは」、「さようなら」―用語です。ちなみに、ギリシャ語の挨拶はエイレーネーです。ヨハネの福音書の20:19, 21, 26に使われています。「平安があなたがたにあるように」(エイレーネー・ヒュミーン)。これも「こんにちは」とか「こんばんは」という挨拶です。
◆しかし、ヘブル語のシャロームの本来の意味は、単に、争いのない、平和な状態を表わすだけでなく、力と生命に溢れた動的な状態をいいます。シャロームが意味するものは、以下にあげるようにきわめて豊かです。

(1)         平和 (対国、対神、対人) ・・・和平、和解
(2)         平安 (個人的)・・・平穏、無事、安心、安全
(3)         繁栄 (商業的)
(4)         健康 (肉体的、精神的) ・・・健全、成熟
(5)         充足 (生命的) ・・・満足、生きる意欲
(6)         知恵 (学問的) ・・・悟り、霊的開眼
(7)         救い (宗教的) ・・・暗闇から愛の支配へ
(8)         勝利 (究極的) ・・・罪と世に対する勝利

◆日本では別れるときの挨拶として、「それでは失礼いたします」と言いますが、イスラエルにおいては「シャローム」(豊かで溢れるほどの祝福があるように)と言うのです。私たちもそんな意味を込めた挨拶をしたいものです。シャローム!!

 ここまで調べてみて、冒頭の言葉「平安あれ。シャローム」は、「平安あれ。そして、豊かで溢れんばかりの幸せが訪れますように」というメッセージだったのでしょうか。そうか、このメッセージは、広く大きな意味で言われていたのかもしれない、そう思えたのです。
 私も、被災された方にそう願わずにはいられません。地震と津波後、一週間が過ぎましたが、寒さを凌いでなんとか元気で乗り越えられますように。

                                 荻谷 納 作詞  イスラエル民謡

1.シャロム チャペリン シャロム チャペリン シャローム
    シャローム
     レヒットラオ レヒットラオ  シャローム シャローム

2.どこかでまたいつか 会えるさ
    また会おう また会おう どこかで

3.きれいな想い出 抱きしめ
    また会おう また会おう この山で

4.緑の星ふたつ 寄り添う
    離れても 離れても 寄り添う

5.どこかでまたいつか 会えるさ
    泣かないで 泣かないで さようなら

6.また会うその日まで さようなら
    また会う その日まで さようなら

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