2011-02-17

X2_4a290c

 今年、諏訪湖の御神渡りを見ることはできませんでした。一月の寒波で多くの家の排水管が凍りついた時、諏訪湖も全面結氷しましたが、気温が少し緩むと、諏訪湖に流れ込む川の水に周囲は解かされ、その広がりが中央へ向かって少しずつ氷を解かして行きます。この様子を毎日立石公園から見ていたのは、あれはどうしてだろう。
 2月4日は立春。この日を境に今年はぐっと春めいてしまいました。諏訪で一番寒い日が来るのは、この立春を過ぎた頃で、日中、氷が解けることのない寒さが訪れるのではないかと恐れるような気持ちになるのです。と、同時に、諏訪湖が凍るのを心待ちしてしまうのです。
 諏訪は、気温は低くくなりますが、静岡や東京に似た天候です。この間、諏訪の気候の話をしましたっけね(参照)。先週から時々降っている雪は、日本の南の海域に発生する南岸低気圧の仕業です。寒い時には日本の北の寒気が強過ぎて鳴りを潜めていますが、寒気が緩みだして暖気とのバランスが取れた時に、日本の西側に低気圧が発生します。これは、南岸低気圧と呼ばれ、太平洋側の西側から東に向けて雪を降らせます。
 どっさりと雪を齎す割りに日中の暖かさで直ぐに融けてしまうので、「里雪」とか「淡雪」と呼ばれるのはそのためです。西高東低の冬型の気圧配置はすっかり崩れてしまい、春はここだよ、という声が聞こえてくるのです。固く緊張した気持ちの時、人の心の暖かさに触れるとぼろぼろ涙がこぼれるのと同じで、まるで昨夜の私のようで可笑しくなりました。

cover
春の雪
豊饒の海(一)
三島由紀夫

 春の雪で思い出したのは、三島由紀夫の「春の雪」。豊饒の海シリーズ4部作の始まりで、筋立ては「禁断の恋」の物語ですが、輪廻転生という仏教的な哲学がそこにはあり、昔読んだ当時は、理解するのが難しかったのを覚えています。三島文学を評するなど恐れ多くてとても表現し切れませんが、どろっとした重たい汚さと美しさという異質なものから湧いてくる不思議な「美」が骨頂ではないかと思います。最近あまり小説を読まなくなったのですが、思い出したついでに再び読んでみようかと思います。
 春ですね。

|

コメント

はじめまして。
「オーブン料理」で検索していたら、
ゴッドマーさんのページに辿り着きました。
美味しそうなお料理の紹介と、長野在住との事で、
早速メッセージを書いております。

今年は御神渡りは起きませんでしたか。。
1月の半ば前には寒さも厳しく、3年ぶりになんて話もありましたよね。
雪もふりまだまだ寒いとは思いますが、春が待ち遠しいです。
春になれば、グルも北に帰ってしまいますよね。
今はスタッドレスのタイヤを替えに帰省するのが楽しみです。note

また訪問させて頂くかと思います。 よろしくお願いします。cat

投稿: Can | 2011-02-17 15:12

Canさん、こんにちは。
昨日は冷たい強い風が吹いたので、あれは春一番かと思いました。暖かいひが数日続くと蕗の薹が芽を出していたりしますので、うっかり出来ません。

料理のレシピが参考になるとうれしいです。こちらこそ、よろしくお願いします。

投稿: ゴッドマー | 2011-02-19 07:32

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/516876/50893243

この記事へのトラックバック一覧です: :