2011-02-16

時事問題について迂闊だった-雑感

 時事問題については、きちんと検証して取り上げるべきかもしれませんし、それを整えない上で雑感もあったものではないのだけど、なんだかまとめにくい。と言うか、まとめずに感じていることなどをそのまま書いておくことにしようと思います。
 気持ちがざわめくのは、このところの郵政のずさんとも言える雇用の話しからです。先週だったか、16万人に近い非正規雇用の一部について、3月で契約が切れる3000人については契約を更新しないと知り、次に新規採用も見合わせると聞いた時は、何かがおかしいと感じました。当初は、昨年のペリカン便との合併時に業務に支障をきたしたことが浮かび、それらの経費増大が赤字の原因かと思ったのですが、その程度の経費でへこむはずもないと思っていたところでした。それよりも、昨年の11月、非正規雇用から8000人以上の正規雇用へ登用を決めた時点では、日本で一番景気の良い会社くらいに思ったので(朝日)、ここまで経営悪化に急変した原因が分かりませんでした。後で高橋洋一氏の記事を読んで、郵政の抱えている経営問題の根本を知り、とても迂闊でした。
 朝日の記事にもあるとおり、亀井さんは、当初の法案では、10万人を正規雇用へ進めるつもりだったのです。その数から見たら「絞り込んだ」のは確かにそうですが、春の新規採用はもっと気になっていました。

 正社員化は亀井氏が2月に打ち出し、10万人程度の希望者を数年程度かけて正社員化する構想だった。だが、完全民営化路線を見直す郵政改革法案が通常国会で廃案となり、亀井氏は閣僚を辞任。法案は臨時国会に再提出されたが、成立は困難な情勢で、日本郵政は将来の経営見通しが描けない状態となっている。
 斎藤次郎社長は「法案が成立しなくても正社員化は進める」と強調してきたが、採用すれば1人あたり年間約200万円の人件費増となるため、日本郵政内では当初から大量採用に慎重な意見が少なくなかった。採用数が1万人を割り込む結果に、一部の労組からは「予想以上に少なかった」との意見が出ている。

 結局、ここへきて経営が行き詰まったのを理由に採用を見合わせると聞けば、昨年の採用は、無策のような気がします。14日の高橋洋一さんの「 非正規社員の雇い止めも飛び出した「再国有化」日本郵政「営業赤字」転落の実態 このままでは「第二のJAL」になる」(参照)の解説と分析を読んで、一連のニュースは、郵政の経営力のなさを証明しただけに過ぎなかったのです。

 このやり方は、国家公務員の採用について新規採用を4割削減しながら現役職員の給与はほとんど削減せずに、既得権を守ったのによく似ている。菅政権は雇用が重要というが、それは既得権のある人の雇用だ。既得権のない非正規雇用や未だに採用されていない若者には厳しい。

 政府のやることは酷いものです。
 この春、就職を考える新卒者にとって、民営化に踏み切った郵政の現在の経営を見れば、誰も勤めたい会社とは思えないでしょう。
 そして、経営が悪化したのは政権交代後まもなくだという理由は、天下り官僚による「素人経営」が始まったからだと言われています。高橋氏は言及していませんが、現斉藤社長のことです。つまり「国営化」した、と。斉藤氏の起用時、私は、非常に自分が憤慨したことを忘れていました。天下りの汚点に重きを置いていたのは、癒着問題や、再就職先の斡旋事業くらいで、官僚の経営力ではなかったのです。ですから、経営力に対して過信して驚いたとかの程度ではなく、迂闊にそのことが念頭になかったのです。
 話しを戻すと、鳩山兄は、退職後14年も経っている方を採用するのは天下りとは言わない、などと擁護するような発言をしましたが、結果的に言えるのは、14年前の退職当時の官僚頭脳に郵政の経営を任せたということです。脱力。郵政は「民営」で経営されていたのではなく、中味は「国営」だったわけです。
 で、高橋さんは、早くTPPに参加しろとのご意見で最後締めくくられているのですが、これにも軽く脱力。
 先日、オーストラリアと経済連携協定(EPA)締結交渉を終えたと報じていて、「早期妥結を目指す方針で一致した」と始まる日経記事の内容をよく読むと、肝心のことが何も決まっていないじゃないですか(日経)。この記事は、finalventの日記の2月11日にクリップされていて、マークしておいた記事です(参照)。

 日豪EPA交渉は2007年4月に初会合を開き、昨年4月まで計11回、事務レベルでの会合を重ねた。豪州が牛肉(関税率38.5%)、小麦(252%)、砂糖(粗糖が328%)、乳製品(バターが360%)の4品目で日本の関税をゼロにすることを強く主張。双方が譲らず交渉は中断した。日本も昨年11月に前原誠司外相が豪州を訪問した際に、早期の交渉再開で一致した。
 日豪EPAはTPPの参加判断に大きく影響を与えるとみられる。2国間EPAは、TPPのような多国間協定と異なり、双方の国内事情に応じて関税撤廃の除外品目を設けることができる。実際、日本が最も抵抗するコメは豪州での生産量がわずかで、初期段階から除外して交渉してきた。
 だが、TPPは2国間EPAを上回る自由化を目指している。日豪EPAがまとまらなければ「TPPはもっと難しくなる」(海江田経産相)。

 この交渉に挙がっている農産物は、TPPの話しでも同様で言わずもがなですが、こうなると日本は、特定の品目で条件を設けることのできるEPAやFTAを特定国と結ぶだけでもいいのじゃないか、とか素人としては思うのですが、専門家がそれでは片手落ちだというとおり、そうなのかもしれません。
 高橋さんの話しは、いつも説得力ある解説で納得できますし、絵に描いた餅になるような話とも思いませんが、私が感じている現実とのギャップは強く感じます。それは、私の感じ方であって、事実が見えていないだけなのかもしれません。
 今の政府がダメだと分かっていて、政権交代すれば良くなるかと問うてみると、それは変わらないと思うのです。自民党は政権を獲得する勢いですが、その自民党に現状を改善する政策があるのか?マニフェストの見直しをしないのであれば現政権と同じようなものです。言い換えると、現政権は国民に相談なく、マニフェストに違反した政策を公然とやらかしているからです。それが不幸にも、自民党のマニフェストにそっくりなのです。民主党を叩いているだけの自民党に政権を移しても同じだったら、選挙で浪費するだけ無駄です。谷垣さんが青筋を立てて民主党を攻撃していますが、政策のない自民党は、せいぜい小沢問題を叩くくらいのことしかないし、予算委員会でもマニフェストの崩壊を認めろ、認めないなら法案は通さないと追い込む作戦しかないのです。この無策の自民党に政権を移しても、良くなるとは思えません。
 最近、地方の議会議員が民主党公認候補から辞退する動きが広がっているそうです。そりゃそうでしょうと思いますが、だからと言って自民党の公認になるでもないし、なんだか脱力感たっぷりですが、私の迂闊さを反省しつつ話しを終わりにします。

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