2011-01-07

「マイナス金利政策」が年明けのプレゼント!ファイナンシャルタイムズやるなあ

 年明けの5日、菅さんの声を久々にニュースで聞いたのは年頭記者会見でしたか、早速、党内の人事に言及されていました。野党で問責議決されてる仙谷官房長官の人事は、通常国会を無事に開催するための対策として不可避な課題でした。クリップした読売記事によると、後任に江田五月前参院議長の名前が挙がっているらしく、前原外相と岡田幹事長は続投させる意向だと報じていました。仙谷官房長官に関しては更迭ではなく、党の要職に充てるとしながら、同じく問責議決を受けている馬淵国土交通相は交代させるという意向を知りました(参照)。
 国会運営上、野党の申し出に何らかの形で体裁を整える必要上、仕方のない事だとは思いましたが、昨日の「内閣改造」という言及に、他にどこをいじるつもりなのか疑問に思いました。野党対策以外に他の部分の何が問題だと言うのでしょうか。まあ、問題だらけだとは思いますが、人材的にもこれと言って思い当たる人物はいませんし、今より良いものが新たに生まれる可能性はない民主党なので、「改造」となると意味不明です。
 また、この増税が「消費税増税」だったと知ったのは、極東ブログ「フィナンシャルタイムズ曰く、菅首相の税制改革の心意気や良し、されども……」(参照)で引用されている産経の記事でした(参照)。増税増税と仄めかしているうちには国民の耳も慣れ、「まあ、仕方がないかぁ」と、官僚の思う壺になるのは何時かな、というくらいのスタンスだと思っていましたが、それが「消費税」と特定されているとあっては無視できません。
 これには流石の私も強く反応してしまいました。デフレで消費税など上げた日には、国民の生活意欲は削がれて今以上に消費どころではなくなるわけだし、経済が停滞すれば増税しても税収は減るというのが道理です。そもそもデフレで物価は下がっているので、増税しても知れているのが消費税です。ですから、国民生活に直結する消費税の増税にだけは反対です。また、日銀がゼロ金利政策をとっても企業はお金を借りるわけはないし、リフレ政策によってお金を沢山刷ってばら撒いても、購買意欲もなく設備投資にも関心が向かないのがデフレなのです。お金があっても経済が動かないのは、企業がお金を貯め込み、お金持ちが投資や債権を買うような動きがないので仕方がないとは言われています。
 政府は、昨年末の補正予算で40%だった法人税を5%引き下げた上で、菅さんは「雇用増大に充てて欲しい」と要望しましたが、そんなことは企業の勝手でしょ、と。生産が停滞しているのでこれ以上の雇用は必要ない状態です。で、次は消費税増税と、どうしてそうなるかな?

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消費税「増税」はいらない!
財務省が民主党に教えた財政の大嘘
高橋洋一

 これに対して経済学者で元財務官僚の高橋洋一さんの著書「消費税『増税』はいらない! 財務省が民主党に教えた財政の大嘘」(講談社)を読むと、消費税増税するに匹敵する政策をバランスシートに照らしながら理路整然と説明されています。で、学者の書く本を読むと、ますます菅さんがアホに見えてしまうのです。菅さんの経済音痴は既に有名になってしまっていますが、私も今年は下品ではいたくないと思いつつもどこかに「正しさ」の刀を振り下ろす用意があるのかもしれません。
 そう言いながらも増税に賛成な部分として、お金持ちからは累進的に課税をするのはよいと思っています。あるところにはあるのがお金です。これは、戦後の自民党政治からの流れで、お金持ちはどこまで行ってもお金持ちで、貧乏人はどこまでも貧乏で終わる日本の構造を解体する意味でも賛成です。余談ですが、「アメリカンドリーム」という言葉が昭和のころ流行って、これは、アメリカという国は無一文の無名人がある日億万長者にもなれるような実力主義の社会構造だと憧れたものでした。
 ファイナンシャルタイムズの提案は、増税の切り口としては大変魅力的です。極東ブログの訳を引用させてもらいます。

「日本政府は借金で首も回らないが、家計はそうではない。財産と預金への課税は政治的には難しいかもしれないが、日本人が保有する私的財産は肥沃な課税源である。財産と預金に課税することで、貯蓄を削減し支出を増やすことができる。これこそ、日本が必要としていることなのだ。」

 柔和な感じに書いている記事ですが、この預金者とは私のような貧乏人ではなく、富豪クラスの富裕層のことです。また、お金を貯めこんだ私企業などがそのターゲットです。「マイナス金利としてリフレ政策と同じ効果を持つ」とコメントされている通り、デフレの状況ではこの政策が効果を発揮するといわれていて大変魅力的です。が、前例がないのがこれまたネックになりそうです。日本の場合は。
 以前何かで読んだものに「マイナス金利」がデフレの究極の打開策と書いてあり驚いたことがありました。金利というのはついてくるおまけのように思っていましたから、「マイナス金利」という言葉自体が耳慣れなかったのですが、要は、現金、預金、国債の残高に課税することで、実質金利をマイナスにし、手持ち資金を株式や不動産、設備投資などへシフトさせる政策のことです。
 「お金を貯め込んでいると課税しますよ」と菅さんが言い始めるだけでも効果が得られるかもしれません。何かに運用しようかなというきっかけを作り、実際にお金が動き出せばデフレスパイラルからの脱却が始まるというものです。日銀が刷ってばら撒いてくれたお金が市場に出回り始め、国民生活に活気が出てくるという相乗効果にも期待できます。
 これ、魅力的です。
 が、「増税」に対して敏感な国民が、しかも多くの支持を得ている高齢者の虎の子をターゲットにすると、直ぐに政権交代だ、やれ首相降りろと始まるのが日本なのです。しかも、貧乏人の僻み根性だと、お金持ちから跳ね除けられてしまいそうな政策かな。
 菅さんが自らの「政治生命をかける」と言うなら、世界が応援するような「マイナス金利政策」にでもかけてみたらどうかな、と思います。ファイナンシャルタイムズが提案するということは、世界を見方につけているも同然です。私も及ばずながら応援に回りますが、どうでしょうか。

追記:日本のデフレ不況にマイナス金利政策を推奨する深尾光洋さんの解説が分りやすいのでリンク先を参照されたし。☞「マイナス金利政策を検討せよ」

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