Newsweek「大はずれ!2010年の予測ワースト6」からはずれた日本は?
クリスマスには何か楽しいことでも書きたかったな。
年寄り臭いと言われるようなことが口をついて出始めたのは、年の瀬だから。この時期になると、誰もが一年を振り返るので、どうしても悔悟の情が湧いてしまいます。それも、Newsweekの「大はずれ!2010年の予測ワースト6」(参照)のように並べて、そうだったら いいのになそうだったら いいのにな♬って、笑って飛ばすのも良いなと思いました。そして、この記事が不思議と励ましてくれました。いや、不思議である必要はないかな。世界の「大物政治家」がホラを吹いたわけでもないでしょうけど、「大物政治家」の話だからこそユーモラスにおさまるのかもしれません。これって、願望が大きすぎたから実現できなかったのか、それとも、予測不可能なほど世の中が混乱状態だったからでしょうか。日本の政治家がここに殿堂入りでもしていたら、大物政治家として認められたことになるのでしょうけど、どうもそのレベルでもないかな。何ともしんみりな話です。
日本の来年度予算が昨日決まりました。この予算編成は、政権交代後初めてこの政府が立てた予算です。菅総理が「今までは仮免だった」発言をされましたが、予算編成に承認を得た以上はこれからは本免です。
予算規模は10年度当初より1124億円増で、これは「微増」と言えるらしいのですが、予算額は過去最大規模であると同時に、二年連続で国債発行額が税収を上回る結果です(中日)。つまり、望んだわけではないのに、私は700万円以上の借金をしちゃったのです。Newsweek風味で言うと、高速道路料金は無料になり、お年寄りや子ども達は安心できたはず。で、そうならなかったことばかりが並ぶ政府ですが、元々、入ってくるお金も知らずに、国民が喜ぶことばかり並べて約束したのが間違えの元です。また、それを真に受けた人は夢を見たというか、馬鹿を見たと言うことです。
また、来年度予算で一番数字が読めないのが、税収でしょうか。これが不安定要素だと考える理由は、法人税率を5%引き下げて雇用促進ができる、といまだに菅さんが信じていることです。雇用促進に繋がらない話は先日も書いたとおりで(参照)、これによって景気の回復を望めないので、税収は減る方向だとも言えます。
今までにも書いてきたことですが、国にみてもらおうとするとそのための税金を払うのは私達なので、公共料金がただになるというのは間違えた認識です。昭和の時代では、それがありがたいことだと思い込んだ嫌いもあるかと思いますが、皆が納める税金がぐるぐる回っているだけです。単純に、働く世代が働けない高齢者や子どもを養うという構成だけを取り上げると、無駄なくそれに当てた結果、お年寄りや子どもが餓死するようなことがあってはならないです。これが最低限守られることで、それを、政府に裏切られたと国民に言わせないようやってもらうだけです。
高速道路を無料化にするためには税金が増えるのだと説明され、これに納得すれば、べつに政府に騙されたとは思いませんが、この政府はそこをきちんと言わないからダメなのです。もしも、高速道路無料化や子ども手当て支給の話の裏に、増税が必須であることが分っていなかったとしたら、政治家の看板を下ろすに匹敵します。「大物政治家」の前提も外れてしまいます。今更言うのもなんですが、これは、二流政治家がそれなりの政治をしたに尽きる話です。なおかつ増税をすると言えば、国民は騙されたと思うだけです。
と、話しているうちに、どうやらまた増税に関して仄めかしているようです(日経2010/12/24 21:07)。
菅直人首相は24日夜、内閣記者会のインタビューに応じ、消費税増税を含めた税制の抜本改革について「年明けの段階で未来に向かって方向性を示していきたい」と表明した。与野党協議を呼びかける考えも示した。
仮にこの政府が長く続かなくても、「未来」の展望は明るいものであって欲しいです。
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