麻婆春雨(マーボーはるさめ)なるもの、作りました
「麻婆春雨」なる料理は、本当に中華料理にあるのだろうか?いや、これ、テレビのコマーシャルでやっていたよ。ふーん、料理の雰囲気はわかる気がします。ググってみてもこの料理自体を説明するサイトはなく、商品としての味付け調味料やレトルトばかりヒットします。おそらく正式に中国料理ではなさそうです。勿論手持ちのウー先生の本にもありません。でも、 「麻婆春雨」の響きから、あの味が染み込んだ春雨をツルッと食べるのを想像するといかにも美味しそうです。そこで、市販のものを意識しないで、オリジナルの「春雨の炒めもの」として、食べたいイメージのとおりに作ってみました。
まず、味付けのベースには豆鼓を使います。豆鼓は、日本では「豆鼓醤」という名称で調味料として製品化されています。以前買った製品は甘い味付けで、ペースト状で、色も形態もちょうど八丁味噌のようでした。腐すわけではないのですが、調合した味が付いている調味料を使うと、何でも同じ味のベースになってしまい、料理が面白くないと感じました。全てではないのですが、中華料理は、シンプルな調味料を絶妙に使いこなすことに面白みがあるので、私は豆鼓醤の原料となっている豆状のものを使っています。
豆鼓は、大豆を塩漬けし、発酵させたのち乾燥させたものです。このコクと香りがとても深い味を持っていて、少し加えるだけで、料理全体に中華料理らしさがひろがります。この特徴が料理全体に広がるように、紹興酒と醤油を使って鶏ガラ出汁と一緒に煮こみ、最後に春雨に吸い込ませました。
まず、豆鼓の香りを出すために、最初に葱の粗未みじん切りと一緒に気長に炒めます。油に味が染み込んだところに豚の挽肉を炒め合わせ、鶏ガラスープでしばらく煮込みます。ここに、熱湯をかけて蒸した中国春雨(緑豆春雨)を適当な長さに切り、木綿豆腐を千切りながら加えて春雨が透き通るまで煮込みます。最後に合わせた調味料を回しかけ、千切りの生姜を炒め合わせて仕上げます。ぴり辛にするには、注ぎ分けた後にラー油(☞レシピ)をかけて好みの辛さにします。
味をよくしみ込ませるためには、豆腐や春雨に火が通っている事が条件です。この点に注意すれば誰にでも美味しい「麻婆春雨」が簡単にできます。
➠お弁当に
材料(4人分)
- 豚挽肉・・150g
- 中国産緑豆春雨・・100g
- 鶏ガラスープ・・500cc
- 木綿豆腐・・150g
- 長葱・・10cm
- 豆鼓・・大さじ2
- 生姜の千切り・・1片分
- 醤油・・大さじ2
- 紹興酒(なければ酒)・・大さじ1
- 塩・・一摘み
作り方
- ボールで春雨に熱湯をかけて蓋をし、20分ほど蒸しながら戻してざるに上げる。
- 豆鼓は細かく砕き、長葱は粗いみじん切りにし、生姜は全切りにする。
- 鍋に油を少々引き、豆鼓と長ネギを弱火で焦がさないように炒めて香りを出す。
- 3に挽肉を加え、中火で色が変わるまでゆっくり炒める。
- 鶏ガラスープを加えて10分ほど煮込む。
- アクを掬って、適当な長さに切った1の春雨を加え、一緒に豆腐も手で千切って加えて煮込む。
- 春雨が透き通って来たら予め合わせた調味料を加えて煮込み、味をしみ込ませる。
- 最後に千切りの生姜を混ぜ合わせてでき上がり♬
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