2010-11-28

今日から始まる米韓軍事演習を中心に関係主要国の動向について

 今日から米韓の軍事演習が予定通り12月1日まで黄海で行われるようです。先の北朝鮮の砲撃直後にもかかわらず、何故北朝鮮の焦りを煽るようなことをするのか、私には理解できないものがあるのですが、これが、平和ボケそのものなのだとは分っています。単に、恐ろしいことが起きなければ良いというだけのことです。
 この動きに対して、北朝鮮がどのような反応をするのか関係主要国政府や識者の見方が気になります。また、率直に言うと、日本などは何もできないというのもあり、その辺で納得の行くように分りやすくしておきたいと思い、気づいた範囲でクリップしておくことにします。
 まず、中国の動きに注目する理由ですが、先の極東ブログの「韓国人が居住する延坪島に北朝鮮が砲弾を撃ち込んだのはなぜか」(参照)で示唆されている部分が一番気になるところだからです。

 中国が恐れていることは、北朝鮮地域に権力の空白が生まれることなので(参照)、それを避けなければならない事態になるまで動くことはないだろう。
 今回の事態では、しかし中国が黙っていると漁夫の利として米軍が黄海を抑え込む可能性がある。その動きが可視になれば、中国はなにか珍妙な動きに出てくるだろう。こうした場合、中国は直接の関係国ではなく、弱そうなところをこづき回す

 北朝鮮の金正日氏に変わって金正恩氏への権力移譲が急がれている中で、軍隊がコントロールされているのかどうかが不透明だ、ということが一番の不安材料になっているためです。これを「権力の空白」と見るならば、中国がもっとも避けたいとする理由に、内乱が起これば難民が中国に流れてくるためです。出来れば避けたいのが本音だと思います。
 また、アメリカ軍の動きとしては、在韓米軍の段階的縮小で合意されていたにもかかわらず、今回の北朝鮮の砲弾によってそのペースを遅くする可能性も出てきているという見方もあるようです(参照)。このインタビューで、エモット氏も北朝鮮の不安定な動きを中国も警戒している点や、北朝鮮の情勢は誰にも予測不可能である点が一番厄介なことではないかと示唆しています。
 この点に最も気を置きながら、では、今回の米韓合同演習を中国はどのように見ているかというと、アメリカの動きを嫌がっているわけです。「漁夫の利として米軍が黄海を抑え込む可能性」が出てきているのが正に今回の演習ですから、何らかの動きを見せる筈だと思っていました。それも逆に、アメリカに北朝鮮を牽制するようにお鉢を回してきたようです(参照)。今のところ具体的な動きはなく、むしろ、今日から始まる演習を容認する形になっているようです(参照:最終更新 11月27日 23時43分)。

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 韓国・延坪島を砲撃した北朝鮮をけん制する狙いで28日から始まる米韓合同軍事演習について、中国は「容認」を迫られた格好だ。これまで米空母の黄海入りに反発してきた中国だが、「EEZ内での反対」を改めて表明した背景には、北朝鮮を簡単には擁護できない今回の状況の中で、将来的に中国近海で演習が続くことに歯止めをかける狙いがある。「EEZ内でも公海上ならば自由に軍事演習ができる」とする米国をけん制する戦略だ。【北京・浦松丈二、ソウル大澤文護】

 米国は北朝鮮に影響力を持つ中国の協力を求めている。演習に中国が反発する事態を避けるならば、事前協議も選択肢に入ってくる。黄海での演習を認めるか否か、米国から「踏み絵」を迫られた中国が切り返した形だ。

 現況をこのように解説されると、中国もかなり強気に出ているように感じるのですが、中国が北朝鮮に対して強く出られない理由は先にも述べたとおりです。北朝鮮を刺激して難民が押し寄せることを避けたいという理由があるようです。ビル・エモット氏はこう語っています(参照)。

北朝鮮の態度を改めさせることができる国は、中国以外にはない。北朝鮮問題の解決の鍵を握っているのは、とにかく中国だ。

 しかし、その中国も、北朝鮮に圧力をかけて、現行システムをうかつに潰せば、北朝鮮が国家的な大混乱に陥るなかで難民が自国に殺到することを知っている。それだけは避けたい。

 だから、東アジアの平和と安定を望むという言葉を繰り返すだけで、北朝鮮の政治体制に大きな変化を迫る積極的な行動には出られないだろう。ここに、北朝鮮がずっと変わらないでいられる大きな理由がある。

 結局、今日からの演習を見届けながら、もしもの場合に備えるという事になりそうです。また、懸念されている中国の弱いもの虐めの手は、まだ伸びてきている様子はないようです。が、困ったことに菅さんは“支持率1%になっても辞めず”(NHKニュース)この言い方は、流石にねぇーだろがっ!と言いたくなります。1%になるまで誰が付き合うかと思いますが、NHKニュースの最大限のユーモラスと受け止めるべきでしょうね、この話。まあ、このような発言は内々の会合止まりのレベルです。

この中で鳩山前総理大臣は、「政治主導という方向性はまちがっていない。政権交代した意義が認められるまで、民主党はふんばらなければならず、党内も協力したいと考えている」と述べました。そのうえで鳩山氏は、仙谷官房長官と馬淵国土交通大臣に対する問責決議が可決されたことを受けて「来年の通常国会にも影響が出るおそれがある」として、何らかの打開策を検討すべきだという考えを示しました。これに対して、菅総理大臣は「仙谷官房長官らの交代は考えていない」としたうえで、通常国会での来年度予算案の成立に全力をあげる考えを示しました。また、菅総理大臣は「内閣支持率が1%になっても辞めない」と述べ、政権運営への強い決意を示しました。一方、菅総理大臣は、サッカーワールドカップの2022年大会の開催地を決める会合が、来月初めにスイスで開かれることから、鳩山氏に対し「政府専用機を用意するので、日本への招致に向けて現地を訪れてほしい」と要請しました。

 要所要所に「鳩山」って出てくるのは、どうも「鳩山マジック」なるものがあるらしいのです。今までこれに散々な目にあったので、あまり現場に居合わせない方 が良い方です。この際スイスにでも行ってください。菅さん、それ名案です。エモット氏もこのようにコメントされています。

日本が円滑かつ効果的なアジア外交を進めるためには、強固な日米関係がなにより前提として不可欠だ。鳩山前政権下で見失われたその厳しい現実を改めて受け入れ、日本は行動しなければならない。

 一つだけ難癖を言わせてもらうと、政府専用機で税金の無駄遣いはよろしくないです。そういう所をなあなあにするのが、「盟友」と嫌味を言われる由縁です。いい加減にしてください。

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