ほうとう風土鍋煮込みうどん:風邪引きには最高の温かい鍋
何年ぶりかですが、軽く風邪を引きました。喉の痛みが二日続き、直ぐに咳が出始めたかと思ったら発熱と、なんとなく速いスピードでいかにも軽く一通りの症状を体験しました。一昨夜は、それがピークだったのか、あまり食欲も無いのに何か作って食べなければと、ぐずぐずしていました。
「ほうとう」と呼ばれるに込みうどんは、隣の山梨県から広がったと聞いています。甲府市内のうどん屋さんには必ずメニューにあるので、今でも親しまれているうどんなのだと思いました。NHK大河ドラマで武田信玄を扱った時に、その足跡を確かめに記念館へ行った時に聞いた説明では水田の少ないこの地方では小麦粉を食べる習慣があり、信玄公の陣中食として栄養のある野菜をたっぷりとって英気を養ったそうです。それと私の風邪は、土鍋一つで作る栄養満天うどんとあれば、簡単で栄養を取って明日の英気を養うという一石二鳥というわけです。
作り方は簡単ですが、何種類もの野菜を使うのでひたすら野菜を切るに尽きます。昔なら、ここで小麦をこねて熟成させてから作ったのですから、かなりのおご馳走だったのではないかと想像します。中国もそうですが、小麦粉をこねて作る料理は、客をもてなす時やお祝い事のような時だと聞いています。今回は風邪引きなので、兎に角体が温まって風邪を吹き飛ばせるような栄養のあるものを簡単に食べたかったので、買い置きの乾麺のうどんを使いました。本来のほうとうは、この辺では生麺が多く、鍋で野菜と一緒に打ち粉の片栗粉も煮込むため、麺つゆにとろみがつくのです(☞レシピ)。
最後に味見をした上で、八丁味噌と信州味噌を混ぜて加えます。簡単ですが、大変美味しく、怪我の功名とはこういうことかと思ったのでした。
ほうとうに欠かせないのは「南瓜(かぼちゃ)」だと昔から言われていて、これに是非里芋のねっとりした食感も加えてください。汁に粘りが出て、これも体の暖まる嬉しい食材です。
材料(4人分)
- 乾麺・・4玉(320g)
- 南瓜・・200g
- 里芋・・大4個
- 大根・・200g
- にんじん70g
- 牛蒡・・150g
- 白菜・・200g
- 長葱・・1本
- こんにゃく・・1/2丁
- 出汁・・1800cc
- 酒・・大さじ4
- 八丁味噌・・大さじ5
- 味醂・・大さじ4
- 塩・・調整用に少々
作り方
- 根菜の大根とにんじんは食べやすいスライスに切り、牛蒡は笹がきにする。
- 里芋は皮付きのまま耐熱皿に乗せてラップをかけ、5分蒸して予熱で火を通してから皮を剥く。
- 土鍋に分量の出汁と1の野菜を一緒に蓋をして中火で加熱する。
- その間に、残りの具財を切る。
- 2が煮立ったらうどんを加え、茹で時間の2/3まで茹でたら残りの野菜を順に加える。
- 野菜に概ね火が通ったら、酒、味醂、味噌で味付けし、塩加減して出来上がり♬
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