外交と軍事は壊滅的とされるこの政府は、塞翁が馬とできるのか
気になることは山のようにあり、その元にあるものが上手く出せないのですが、少しずつ書いてみることにします。
まず、昨日Twitterで拾ったニュースで、中国の軍事力のことを知ったことから。
➠横田や嘉手納「中国、ミサイル攻撃可能」…米紙(参照)
15日付の米紙ワシントン・タイムズは、米議会の「米中経済安全保障見直し委員会」が作成した報告書草案の内容として、中国が有事のミサイル攻撃で、東アジア地域・周辺の主要米軍基地6か所のうち、日本の3か所を含む5か所を破壊する能力を持つと伝えた。
同紙によると、5基地は、日本の三沢(青森)、横田(東京)、嘉手納(沖縄)、韓国の烏山、群山。日本の3基地については、短・中距離の弾道ミサイルや、地上発射型の巡航ミサイルで破壊できるとしている。
草案はまた、中国が米空母への攻撃を想定した中距離弾道ミサイル開発の実験段階にあるほか、ステルス機能を持った「第5世代」戦闘機の開発も進め、2018年にも配備可能としている。(2010年11月17日08時04分 読売新聞)
ここで、日本を攻撃可能な照準に合わせたのだと知ったと同時に、有事に至らないための日本の政治力はあるのか?と考えざるを得ませんでした。これは、心底今の政権に信頼を置いていない、という私の心の表れなので隠せませんが、このままじゃ本当にマズイことになると思ったのです。後でソースが削除されてしまうこともあるので全文を転載しました。日本の政治さえきちんとしていれば国民が無駄に恐怖に怯えることもないと思うのです。fnalventさんがこの後にこんなコメントを出されました。
政治力というのは広義に外交と軍事のバランスが含まれている。そこがこの政府はほぼ壊滅してしまった感はある。これを塞翁が馬(さいおうがうま)とできるか。
正にその通りです。外交に関しては、ずっと失敗続きで、APECで何とか顔つなぎくらいの役割はできたかに思いますが、中国は容赦なく次から次に難問課題をこの政府に当ててくるようです。
ノーベル平和賞授賞式に、ノルウー日大使の出欠の是非が15日の締め切りを過ぎても出せず、昨日やっと「出席」という結論に達したと言うのです(参照)。これは、中国から世界各国に欠席するよう要請があったそうで、既にインドやイラン、パキスタンは出席しないそうです。これで日本がブレるのかとも思いました。
さて、問題は、この政府にどれだけこの壊滅してしまった政治力の立て直しができるかです。その前に、もともと政治力があったのか、と問うと、なかったのかもしれません。百歩譲って「あったのかもしれない」としても、良いリーダーがいません。菅総理もそうですが、最近際立っているのが仙谷官房長官です。
尖閣ビデオ流出問題はまだ終わったわけではありません。馬淵外相と共に仙谷さんこそ問われなければなりません。このことは、「極東ブログ「第五管区海上保安本部海上保安官を逮捕できず」について」(参照)で、詳しくその理由も書きました。ですが、一つの問題を解決する前に次から次に露呈してくる失態が後を絶たず、野党の問責や不信任といった案件も効力を持たせる隙がないようにも思います。先のfinalventさんの言葉を借りるとすれば「塞翁が馬とできるか」と言ってもそれは運を天に任せるような話の例えで、今のこの政府が積み重ねた失敗が何のきっかけでどのよに好転するというのでしょう。神頼みをする前に、資質を備えた人材がいれば「三人よれば文殊の知恵」とも言います。何とかできないものかと、今度は野党に頑張ってもらいたいじゃありませんか。
強いて言えば、今の野党は、与党の野党時代と同じ体質の野党をやっていてはダメです。政権担当を直前まで担っていた政党なのですから、そこからしか発せない言葉があると思うのです。例えばロシア外交が良い例です。メドベージェフ大統領が国後島へ視察に来た時も、戦後旧ソ連や現ロシアから一人も大統領が来なかった理由はこうで、何故それを今回に限ってこのような行動に出たのか、そのことをロシアに何故政府は問わないのかと、そこを追求しない野党がおかしいです。政府は牽制はしましたが、その効果がなかった時こそそのチャンスでした。ロシア大統領にそれを問い正してこそ対話が始まるというものです。これは、菅総理がAPECでできたことです。
この政府の政治力、つまり外交と軍事もこれまでということなのか。もう一度言葉を借りると「雨降って地固まる」まで待つしかないということでしょうか。
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