2010-10-20

極東ブログ「習近平氏が中央軍事委員会副主席に任命。背景に見えるドタバタ」リアルなパフォーマンスの舞台裏

 18日に中国で起きた反日デモの関連ニューは連日NHKでも報じていて、同じ映像が何度も繰り返し流れていました。その暴徒化したデモの影響が飛び火したり再発する危険に注意を促す内容ですが、あの反日デモは18日に起こすことに意味があったのだということと、その背景がくっきり見えてくるのが今回のエントリーだと感じました(参照)。
 また、最近話題になっているアメリカの量的緩和の対外的な影響についても、当然のことながら、中国との絡みで触れられているあたりがなんだか趣味の良い風味が漂っています。
 こう言っては何ですが、ニュースを聞いたり、他国の報じている中国についての記事を読んでも、中国の国内事情というものは掴みにくいものです。つい、その表面的な現象に気をとられてしまうのです。今回なら、尖閣諸島の領有権に絡めた反日デモなどにその特徴を見ることができます。直後に日本人が3人逮捕されたりと、まるで日本を目の敵にしたような頑なな外交を見せてくれました。あれがパフォーマンスとは思い難いほどリアルで、死活の危機感さえ覚えるような騒ぎでした。日本の政府は、中国政府に対して膝まづき、いわば「降参」したのが中国政府にとって良い結果を齎したと言えばそういうことなのです。日本政府は、国民にひどく批判されながらも中国政府を持ち上げておく方が良かったのです。よく頑張ったね的には終わりませんでしたが。
 これらの出来事を中国から出ているサインとしてその背景を見極めることは、今回に限ったことではなく、極東ブログの優れた視点から学ぶしかないことです。では、一連の中国のパフォーマンスは一体何のためだったのか?それが、一番の関心事です。暴徒化した反日デモの背景は分りづらいとしながらも、習金平氏の中央軍事委員会副主席選出劇を、それぞれの人物の背景を浮き彫りにした形で分りやすく説明されています。
 いきなりここでちょっと飛躍的なのですが、結論から言うと、胡錦濤国家主席とその後継者として一番近い椅子に座る習近平氏、温家宝首相の三人のそれぞれの権力争いではなく、温家宝勢力に対する利権集団が背景であったと読んでいます。先日の日本の民主党党首選挙戦にも似ていると思いました。日本の場合は選挙戦を公にしているので、映像的に見えてしまうこともありますが、選挙前には、その勢力と覚しき人派がこぞって集会を開いたりします。中国ではそれが対外的には閉鎖的に見え、様子がつかめないことが原因で憶測すらできないのが一般的な印象です。
 習近平氏が胡錦濤氏の後釜になることは、「出来レースのようなものだった」というのに異論はありません。が、出来レースにしてしまっては不都合な向きもあったというのです。この「読み」は、凄いと思いました。選挙がスムーズに運ぶと何が不都合なのか?その理由が中国のお国柄から来るものだと解釈すれば道理なのです。
 つまり、中国政府は国民の声を反映する民主政治ではないので、私のような日本産にはちと難しい感覚です。国民が民主化の煽りを受けて政府に刃向かうようになってきたというのが、現政権のレイムダック化(劣化)なので、これが謎を解くカギになっているのに驚きです。で、中国国民を抑える手法も手が込んでいて凄いのです。ここで尖閣諸島沖の例の問題です。
 中国は異様なほど日本に対して強行な態度でした。背後には、船長をヒーローとするような国民の声があり、この声にある程度答えておかざるを得ないというのが、現中国政権が如何に独裁政権がレイムダック化しているかを知る手立てです。政府も国民が怖いとはね。重ねて、民主化を唱える劉氏のノーベル平和賞受賞も、世界的に中国政府は非難の対象になってきているのです。このことも中国政府にとってはマイナス要因になっているのです。これらが増々中国政府を硬化させ、そこでさらに追い討ちをかけているのが、中国元に対する対外国の圧力だということころまでに示唆が及んでいます。困ってしまうのは中国政府で、これまでの独裁政治がやりにくくなる一方なのです。
 極東ブログのこの記事から見えるのは、政権争いではなく、むしろ先に挙げた三氏が一枚岩となって国民の勢いをどう抑えるかという課題であったということは納得できます。ですから、民主化をのむことは中国の堕落であり、連鎖して、対外貿易も世界のレベルに合わせるという政府の妥協が問われてしまいます。これをおびやかしているのがドルの造弊です。

 米国はそうはいかない。すでに相対的にドルを下げて実質人民元をじわじわと上げる。これは米国内経済上の要請よりも、じりじりと中国を軸とした世界の経済構造を変化させるという意味がある。ゆっくりとではあるが中国社会を締め上げるように変革を迫ることになる。

 アメリカの量的緩和は他国への影響もかなり大きく、並行して日本も及ばずながら包括的緩和という対応をとっています。また、お隣りの韓国もヤバイのです「10月22日、G20を迎えるにあたって」(参照)。その上、11月にも第二弾量的緩和(QE2)をアメリカは行なおうとしています。これには賛否両論あるようですが、じわじわじりじりのアメリカ抗戦はドルなのです。

 誰もがつらい時代ということだし、その先にさしあたって希望があるわけでもない。しいて言えば、単発のコメディーはあるだろう。米国からあふれた金は新興国に流れてその国にバブルをもたらす。すると、その国にはきちんと中国人がいて勘違いなパフォーマンスをしてくれる。

 景気としては好調なブラジルが悲鳴を上げ、韓国ではドルを見方につけようと今からはしゃいでいます(「韓国の中央日報が見ているチャイナマネーと今後について」(参照))。バブルが弾ける時は景気は絶頂を迎えていますから、懐にがっぽり札束を掴むのでちょっといい気分なのですが、あとが悲惨。日本を見て学んで欲しいとはこのことです。
 一方、日本は、

 なんとか中国という体制を維持してもらうには、それを理解している温氏に声援を送るくらいではすまない。届きもしない反中デモにまったりと構え、柳腰外交で日中友好を推進するよりも、日銀に高い円を支えてもらい日本人がじっとデフレに耐えるほうが、仙谷長官の言う「属国化は今に始まった話じゃない」日本にふさわしい。

 反中デモを報じる日本のメディアが一切ないことに一番がっかりなのは団塊世代の筈、という見方はもう古くなったようです。その力はすっかり衰え、菅さんのあの覇気のない国会答弁に代表されているかのようです。日本の老化もついでに見えてきました。

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