2010-10-14

極東ブログ「北朝鮮の核開発が一段と進展するなか中国は非核化にコミットしない」―中国と北朝鮮の関係について

  タイトルの言い回しが「非核化」「コミットしない」と二重に否定形となっていて、何故このような言い回しになっているのか奇異に感じながら読み進めていくと、極東ブログが六カ国協議の立場から書いているということがわかりました。つまり、六カ国協議における北朝鮮と他国(実質はアメリカ)との関係の仲介役であるはずの中国の態度が変わったということをすっぱ抜いています(参照)。それは、北朝鮮と結託の関係にあるのではないかと見ているようです。これには些か驚きました。それというのも、昨日の午後、北朝鮮が六カ国協議に応じる姿勢だというニュースを見た直後のエントリーだからです。何が本当なのか、最初は混乱しました。
 その前に、この六カ国協議というのがあやふやになので、少し触れておきます。
 ロシア、韓国、米国、日本、中国、北朝鮮をさしますが、この集まり自体があまり機能していないというのは周知のことです。2002年に、北朝鮮で核開発を行っているとういう疑惑が浮上した後、NPT(核拡散防止条約)を脱退したため、核開発の放棄を求めるためにアメリカが中心になって始まったのが六カ国協議です。が、北朝鮮が参加に応じないこともあって難航しているというのが現状のようです。日本は拉致問題を抱えているということもあるせいか、アメリカとは別の意味で北朝鮮とは話し合う場も必要だという立場です。結局のところ、仲介役は中国だというのが私達の理解です。
 昨日の午後知ったニュースというのは、日経の北朝鮮代表が中国を訪れ、その会談で、北朝鮮が六カ国協議参加に積極的だと報じていたのです。

➠北朝鮮は6カ国協議再開に積極的中国・武大偉代表 日本経済新聞 2010/10/13 2:01) 
 北朝鮮の金桂官(キム・ゲグァン)第1外務次官は12日、空路で北京入りした。中国外務省で武大偉朝鮮半島問題特別代表と会談し、核問題を巡る6カ国協議の再開について話し合った。会談後、武氏は記者団に「北朝鮮は6カ国協議の再開に積極的だと感じた」と述べた。ただ、再開時期については「まだ分からない」と語るにとどめた。

中断している6カ国協議の再開について中国は(1)米朝協議(2)非公式の予備会合(3)公式協議――の3段階方式を提案し、北朝鮮側と認識が一致しているとの見解を示している。12日の会談では、米朝協議や南北関係改善に向けた環境整備に関しても話し合ったとみられる。

 ここまで具体的な内容を見れば、中国は仲介役としての務めを果たしていると見て良いと思ったのです。ところが、極東ブログの分析は、中国は北朝鮮の核開発を手伝っているというのです。しかも、その分析の元になっている情報は、かなり信頼性のある出典です。ますます、中国という国が分からなくなったのと同時に、怖くなりました。ついこの間まで、直ぐに戦争が始まるようなことはない、と高を括っていたました。この日経が報じた情報はあくまでも中国筋の話で、信憑性がないということが分かりました。
 では、極東ブログはどう見ているかです。

 六か国協議の枠組みで、北朝鮮の核化抑制でもっとも期待されている中国が、端的に言えば、最大の問題になっている。実質北朝鮮の核化をバックアップしているからだ。
 さらに中国は、米国側からのこうした報告のさなかに、金正恩の権力ショーに中国共産党の周永康政治局常務委員を堂々と参加させている。このことは、「北朝鮮による核開発を食い止めるため、中国を含めた国際的な取り組み」とやらが、すでに明確に機能していないことを示している。米国オバマ政権の対北朝鮮政策がすでに破綻していることも同時に意味している。

 繰り返すが、すでに中国は、北朝鮮の核化が進むという報道のさなかに北朝鮮を支持する表示を行うことで、北朝鮮の非核化にはコミットしていないという明確なメッセージを出しているのである。

 オバマ政権の外交の失敗を明確にしたというものですが、中国がここまで飛躍的に行動するとは驚きです。このところの中国の核に対する動きの中で一番具体的な話ではないかと思います。
 今回の中国の動きのように、見える内はまだいいのですが、見えないところで、気づかれないうちに何が起こるとも限らないので用心するべきです。イギリスのテレグラム紙によると(参照)、中国はパキスタンの核開発にも積極的だということが発覚したばかりです。
 衛星画像の分析で、パキスタンでは、極秘で開発したと見られる原子炉が一ヶ月以内に完成する見込みだと報じています。また、プルトニウムの増産に中国が支援を始めるという点と、パキスタン国内に新たに二箇所の核施設を増設するに当たっても中国の支援を明らかにしているというのです。
 これらの中国の核に関しての動きを見ていると、相当、軍備に力を注いでいることが分かります。その意味が何かを思うと、日本は、軽率に動くべきではないように思います。事態は深刻です。

 

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