2010-10-29

極東ブログ「「大きな社会」に向けた緒戦にキャメロン英首相は勝った」で思うこと

 日本の言葉に「糠喜び」という言葉があります。糠のことを知らない人も多い時代になってきたかと思われます。これは、玄米を搗精(とうせい)するときに出る粉のことです。この糠が細かく小さいという意味から派生して「はかない」「頼りない」という意味で用いられるようになり、小さくはかない喜びのことを「糠喜び」と表現するようになったそうです。
 何のことかって、このささやかな糠喜びさえもなくなって、呆れた政治に諦め感しかもてなくなった最近の私のことです。「民主党の政治が悪い」と言うと、「民主党の悪政というよりアノミーの帰結。」とまた、叱られそうですが、つい口をついて言ってしまいます。
 そして、昨日までイギリスの緊縮財政が目指す「大きな社会」は失敗に終わると見られ、また、糠喜びに終わるのだから期待など持つまいと、心に言い聞かせるような私でした。それがどうでしょう、昨夜は朗報です。極東ブログでも、今か今かと待っていたかのように(いえ、多分待っていない。彼の予想が当たるのに95%賭けていましたから)早速エントリーを掲げてくれました(参照)。このホットニュースには驚きました。そして、嬉しく思いました。

 英政府統計局(ONS)が26日に発表した7-9月期(第3四半期)の季節調整済み速報値は前期比0.8%増だった。これはブルームバーグがまとめたエコノミスト35人による予想中央値0.4%の二倍であった(参照)。過去半年で見ても、この10年で最高の成長率を示し、市場の予想も超えるものだった。おかげで円売り・ポンド買いが進み円は81円台に落ちた(参照)。ありがとうキャメロン、ときっと「仙谷首相」も思っているだろう。

 あはは、「仙谷首相」だって。ヒールの好きな極東ブログでは、仙谷さんは「首相」に格上げされとる!これはスルーして、と。まさかにポンドに買いに寄るとは誰も思いもしなかった。ポンドかい?本当よ。
 81円だそうです。日銀の包括的緩和政策にも出来なった円安がポンドで出来ちゃうなんて!ドルもびっくり。
 エントリー冒頭にもありますが、最近私自身も日本の経済を考えるというよりも政治を読もうとするようになって来ました。これは視点の話ですが、自分の人生は国が何とかしてくれるなどとは思いもしませんし、頼ろうとも思いません。国には政治を以って仕組みづくりを問うことはあっても、面倒を見てらおうなどとは依存しません。もっぱら「入会金」と「会費」を払いながら、その仕組みの中で自分が生きて行くしかないのだと既に思っています。今の日本の政治は、人の生きる力をみな削いでしまうのです。政府が何かと介入してきて、自由に生きることすら奪うような仕組みを作り始めていると感じています。イギリスのポンドのお陰で円安になった喜びよりも、「大きな社会」への道程は、これからの日本の規範となることに期待をおきます。
 クルーグマン氏の識者としての見解や、イギリス政府内でもいろいろな見方をされているので、素人の私如きが何をかいわんやですが、不可能と言われていることを可能にしたのです。その手法を全世界が見守る中での快挙だと私は思います。
 久しぶり嬉しいニュースでした。

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 今年7月、キャメロン氏が5月に首相に就任してから訪米する直前にウォール・ストリート・ジャーナル紙に寄稿された声明があります(参照)。

 両国の経済が必要としているのは真の刺激策だ。英国は特に米国に対し、ビジネスの門戸を開放している。われわれとの緊密な関係で両国民にとって雇用と繁栄がもたらされている。

 力強い筆致でメッセージを贈られていますが、これは、就任後二ヶ月で、キャメロン氏の政策が始まったばかりでした。その取り組みの結果が今出ていることに感慨深いものがあります。
 「大きな社会」とは、人びとが自立している国という点で考えると、日本にその日が訪れるのは長い年月がかかるように思います。本当にこのような社会を目指せるのだろうかという疑問の方が多いのですが、悪い部分だけではなく、良く出来た部分も見るように努力するというものですか。それでもこんなニュースを見るとがっかりです。
 昨日、読売で見かけた記事ですが、「雇用増の企業、法人減税…政府税調方針」(参照)では、

 政府税調では、企業が雇った人数や社会保険料の負担がどの程度増えたかを基準に減税額を計算する案が浮上している。今後、減税の対象とする雇用の種類や期間、新たな雇用に対応する減税規模などを協議する。

 雇用を増やした企業の税負担を軽くする措置は、菅首相が11年度税制改正での検討を指示していた。尾立源幸財務政務官は27日の政府税調後の記者会見で「雇用人数を一定期間増やしたら、何らかの比率で法人税を減税することがベースだと思う」と述べた。同様の措置は、すでに米国や韓国で導入されている。

 確かに雇用問題は難問ですが、「雇えば税金を割引するよ。」と政府に言われて、雇える現状なのかという疑問と、そんな子ども騙しのようなことはもうやめてくれ!と言いたくなるのと、政府と市民が結びつくと、そこに新たな誤魔化しができる、と問いたくなります。そうやって、減税という飴を企業に舐めさせ、市民には増税という鞭を与えることをまた繰り返すということです。かつての民主党なら考えられない政策です。どうすんの?ああ、また言っちゃった。
 日本に「大きな社会」が誕生する日は、本当に遠いと思いました。これも民主党のせいじゃなく、アノミーの帰結なんでしょうけど。

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