極東ブログ「No Pressure: ひとつの表現手段? 悪い冗談? エコテロリズム?」悪意のないイギリス流の表現では?
元鳩山首相が国連で、2020年までにCo2を25%削減すると公約し、イニシアティブをとったかに見えたのは2009年9月23日でした。Oh,もう一年以上も前の話になるのですね。懐かしい。あの頃、鳩山首相という人物をあまりにも知らなさ過ぎで、まさかに公約の普天間基地移転が自民党計画案以上に最悪な結果を齎し、日本国民をがっかりさせるような結果に落ち着こうとは思いもしなかった。さて、その延長でもあるこの25%削減の話が急に湧いて驚いたのは、環境問題に敏感な製造業者や、とりたててEcologyに関わりのある研究者達だったのはニュースでも報じられました。日本人って真面目なんですね。
加えて、麻生政権が残してくれた「エコポイント制度」も手伝って、国民は何がその景品かも決まっていないというのに、環境にやさしい品質認定を得ているテレビや電気自動車をこぞって買ったものです。あのコマーシャルで一躍有名になった小役の小学校一年生の僕ちゃん、彼も加勢しています。これらの運動の結果、削減のほどはどうなっているのでしょう?私の感覚では、Co2削減の目標よりも、人々は、損か得かに意識が集まってしまっているような気がします。そのついでに、環境にやさしいのであれば一石二鳥くらいの感覚でしょう。環境にやさしい商品が高価では、エコとも言えないのですがね。
言いだしっぺである当の日本の取り組みの具体的なことはよく知りませんが、さほど国民に浸透しているとも思われません。イギリスは流石です。ちょっと調べてみると、昨年の9月24日付で、NEWSWEEKも報じていますが、綿密な計画が立てられていたようです(参照)。そして、よくある話ですが、各界の著名人を賛同者として呼びかけ、運動を起こすための団体が立ち上がって行くのです。
極東ブログが昨日取り上げた(参照)イギリスのスプラッタな映像が、地球温暖化を10%削減しようとする「10:10」という団体が制作したコマーシャルビデオであった事を知りました。というか、午前中にTwitterでいきなりこのスプラッタな映像のURLが「グロ注意 YouTube - How to Cut Carbon Emissions http://goo.gl/KOVE」と流れてきたのです。これを見たとき、登場人物の英語がクイーンズイングリッシュだということから、正に極東ブログで書かれる通り、に感じたのです。
ロッキーホラーショー(参照YouTube)も好きだし、モンティパイソン(参照youtube)も好きだ。サウスパーク(参照YouTube)も当然。だから、その手のものは理解したいと思う。ただ、これはなんというか、当初、ちょっと微妙な感じもあった。主張に対するひとつの表現手段? 単なる悪い冗談? まさかエコテロリズム?
理由は、何かのプロモーションビデオでもあるとしたら、イギリスの場合は捻っていることが多いからです。BBCの番組の合間によくあるコマーシャルという感覚のものです。ただし、このビデオは普通に見ない方がいいよ、と言いたくなるのです。スプラッタな映像は作り物とは言え、胸糞悪くなります。で、疑問。何でこんなビデオを誰が何の為に作ったのか?です。私は最初、まさかにイギリス政府の政策でないとは思ったのですが、じゃー何処が?と思わないではられませんでした。これもTwtter情報ですが、他の方から「皮肉じゃなくて本気らしい。エコテロリストたちの考えること。 http://bit.ly/bRZ1ye」という情報をもらったので早速読んで内情がつかめたのです。イギリスならありうると思っていた通りでした。「少し度が過ぎてしまってごめん。」程度ですかしら。私はむしろ、10%削減目標に批判的な立場の人物が、政府の取り組みがあまりに厳しいか、圧力的であるということを皮肉に表現したのかと思ったほど、割とこの手の手法に違和感はないです。ちょっとグロ過ぎではあると思いましたし、日本では考えれない下品さともなるでしょう。その感覚のほうが一般的だからでしょう、アメリカの保守的なメディア「フォクス」の批判的な記事では、この団体を「環境ファシズムや環境テロリズムに置きたい」となるのです。日本はどちらかというとアメリカナイズされていることもあるし、そもそもグロテスクな映像は苦手派が多いと思います。批判するよりも「キモイから見ない」となりがちです。
気になったと言えば、どれほどの問題になったのを知らなかった私でもあるのでボーっとした印象ですが、政策に関わった有名監督が悪ふざけをしているようにしか思えないのです。で、どこかにそれこそ「オチ」があるのじゃなかろうか?そういうところに着眼してしまうのです。
そのオチと言うのが極東ブログでは、「自虐的なギャグ」としています。この映像のお陰で私も調べ物をしましたし、その結果、最近関心が薄らいだかなという意識に少し光が当たりました。コマーシャルというのは、そういう働きかけであると思うのですが、その点ではこのグロコマーシャルの意図は的中していると言えます。しかも、謝罪する気がサラサラないという謝罪記事です。
“Many people found the resulting film extremely funny, but unfortunately some didn’t and we sincerely apology to anybody we have offended.
このフィルムの成果がきわめて面白いと思う人が多くいますが、残念ながらそう思わない人もいます。私たちは気を悪くした人に心から謝罪します。
「気を悪くしたら謝る」という謝罪は、「意図したんじゃないよ」という場合が多いですから、普通に解釈すると、面白いフィルムだと自負しているのだと思います。アメリカのフォックスなどはフンッと鼻で笑うでしょうね。
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