極東ブログ「日本はどうなるのか」の追記について:「菅改造内閣の印象」より
昨日の極東ブログの「日本単独為替介入の意味」(参照)の最終段落への追記は、私がエントリーを書き終わった直後に知ったことでした。追記の理由は、誤解を回避するためだとTwitterでお知らせがありました。その部分に目を通してみて、追記前の部分に誤解はなかったと確認したのですが、むしろ追記分部の「政調機能」を特記されたことが、新改造内閣に新たな印象を持ったのです。
日本はどうなるのか? 少なくとも鳩山氏がいない分だけ鳩山政権よりはマシだし、政調機能のない小沢政権の可能性よりはマシだろうから、これで少し我慢するしかないのではないか。マシというならずっと麻生政権のほうがマシだったがもう自民党は壊れてしまったし。
小沢さんに関しては様々な感慨もあり、個人的にはどことなく応援したい気持ちは残るのですが、民主的な政治、国会を望む私が、今の小沢さんでは駄目だとはっきり判断する部分があります。それは、幹事長に就任した途端にまるで独裁者のように豹変したことでした。民主政治たらんとするところの議論をしなくなった氏には呆れたのです。議論せずに法案を通してしまうようなことを黙認したのは、幹事長の椅子に就いていた当時の小沢氏の政治姿勢が透けて見えた部分でした。案の定、小沢氏の代表立候補の時点で出された政見では、「政調機能」に関して何も触れていませんでした。つまり、これは、民主政治の遂行者ではないという決定的な欠陥を持った代表だという証でした。ですから、極東ブログで追記された一言の意味は大きいと印象づいたのです。
さて、新内閣がスタートしたばかりですが、その不安も他所にちょっと嬉しいニュースを知りました。昨夕Twitterで流れた記事でした。
玄葉氏は首相指示書に「予算、税、財政、経済、成長戦略が書いてあった」と指摘。「菅首相が一時シンクタンク機能に特化したいとの思いを持たれたが、その後の党内議論もあった。政調会長兼務で国家戦略担当相に就任したので、あるべき国家戦略の姿を追求できる姿が整った」と述べ、方針転換する考えを示した。
このコメントに関して思ったのは、玄葉さんの成長です。それというのも今年7月19日のfinalventの日記の番外にクリップされていた記事を思い出したのです。
➠民主党政調会に暗雲 首相批判噴出で玄葉氏矢面に 予算編成で混乱も (1/2ページ) - MSN産経ニュース
「党内で民主的な手続きをとらずに発言したとは問題だ。北朝鮮じゃないんだから。菅さんに政策を白紙委任したんじゃない!」
16日に開かれた拡大政調役員会。小泉俊明衆院国土交通委員会筆頭理事は、参院選前に突如出た首相の消費税10%発言に怒りをぶちまけた。さらに「政調会を提言機関ではなく政策決定機関にしないといけない」とも主張した。
玄葉氏は「それだと自民党と同じになる。何とかいいバランスを考えたい」と応じたが、小泉氏のあまりのけんまくに役員会は険悪なムードに包まれた。
コメントには、「自民党と同じでよいのだが。」と、一言添えてあったのが印象に残っていました。ここで何かの議論があったのかどうなのかは気になっていましたが、激怒して小泉俊明衆院国土交通委員会筆頭理事が言い放った「政調会を提言機関ではなく政策決定機関にしないといけない」に対して「それだと自民党と同じになる」という反論では、売り言葉に買い言葉で、子どもの喧嘩のように感じたのです。これは、かつての与党である自民党を意識する野党気質そのものだと感じ、お話にならないと思っていたのです。
それだけに、今回の玄葉氏の表明は、一皮剥けた感じがするのです。少なくとも昨日の朝日社説の言う「 独断専行を政治主導だと誤解した政治家が少なからずいた。」(参照)ようなことはなくなるのではないかと思います。また、幹事長のお目付け役的な立場からの「鶴の一声」もなくなって、文字通り適材適所が望めます。この政調会の定義づけは、民主党の礎となることを期待します。
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