2010-09-20

極東ブログ「財政再建か、安全保障か」―政治家の資質も問われているのぅ

 日本の安全保障問題をこうも具体的に分りやすく示すものはないだろうと思う冴えた記事だと思います(参照)。
 実は、先週辺りから尖閣諸島海域付近で中国と揉め事を展開し始めた日本のことが気になっていたところです。船の衝突が原因だったこの件は、今朝も、日本が拘束中の中国側の船長の拘束期間を延長すると報じ、「北京観光祭に不参加」と、各団体が安全確保が困難という判断の元に不参加を決めているそうです(毎日jp)。
 この尖閣諸島領土問題は、本来は問題になるはずのないことだという日本の発言が、中国は、つまり日本の領土に不当に入国して、自国の旗を立てて中国領土だと言い張って聞かない。と、そういう馬鹿げた態度の中国なのだと了解していましたが、こうも中国が執拗に領有権を主張すると、日本の議員までもがおかしな発言をし出すものだと思っていたろでした(SANSPO.COM参照

蓮舫行政刷新担当相(42)は14日の記者会見で、尖閣諸島周辺での海上保安庁巡視船と中国漁船の衝突事件をめぐる中国政府の対応に関し「(尖閣諸島は)領土問題なので、毅然とした日本国としての立場を冷静に発信するべきだ」と述べた。
 尖閣諸島について「解決すべき領有権の問題は存在しない」とする政府見解と矛盾する発言。蓮舫氏はこの後、記者団に「誤解を与える表現だった。尖閣諸島は歴史的にも国際法上もわが国固有のものだ」と発言を修正した。

 それにしても、このような問題を馬鹿げたとは言いがたい。理由は、日本政府が中国政府を突っぱねたところで、分けのわからない船が近づき日本の領海で問題を起こし、そのことで現に市民の友好的な祭事に不参加ともなると、問題を拗らせるのではないかという懸念も湧いてくるものです。
 これは、私個人の思惑でしかありませんが、極東ブログの指摘にもあるとおり、日本の65%の面積を有するイギリスという小さな島国の問題です。自国の核保有と財政問題をどう解決するかを首相と一メディアであるファイナンシャルタイムズ紙が対等に意見交換するという、なんと質の高いメンタリティーかとまず驚きました。そして、当然気になるのは、鳩山さんから騒ぎ出した沖縄普天間基地問題は、今回の代表選でも、基地をどこに移転するかという各論で終わっています。麻生さんが取り組み始めたような、日本とアメリカの同盟における「核の傘」がどうのように運用されるのかという根本の議論は皆無なのです。国民も全く知らないままです。政府が知っているとも思えません。だから、恐ろしくて仕方がないという国民感情が出てくるのも当然で、「抑止」の意味が彷彿としているのです。
 先の中国とのことで、例えば中国が攻撃を仕掛けてきたらどうするのでしょう。中国は在らぬ主張をする中、突然攻撃されたらどうするのでしょう。蓮舫議員などは、領土問題だと失言するほどわかっていません。もっとも、鳩ポッポも東京都知事の石原新太郎氏を激怒させた失言もあったほどなので、民主党の議員さん達は無知な方が多すぎますが。
 イギリスの今回の例は、日本が比較しやすい小国の話しなので貴重な内容だと思います。それにしても、英国が日本の「国力」の半分ということは知りませんでした。国力の比較には、政治家の知的水準は含まれていないようですね。

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