秋刀魚の刺身:刺身の旬は今(こういうのを人生で味わって欲しいな)
秋刀魚(さんま)が庶民感覚で食べられなくなるという危機感は数年前から言われていて、今年はその日がついにやってくるのかとひやひやしていました。それというのも、先月の秋刀魚の価格はハンパじゃありませんでした。ですから、食べたい気持ちを棚上げして他の魚でしのいだのです。それに、10月頃には秋刀魚漁が回復するかもしれないとの予想が立っていた向きもあったのです(参照)。その予想が当たったのかどうか分りませんが、今日の新生サンマの価格は、平年並でした。Netの情報ではいまだに不漁は続いているとの事ですが、一尾130円というのは別にお高いと感じるお値段ではありません。
昔は、初秋刀魚は、七輪で炭をおこして焼き、ついでにほだ木から椎茸をちぎって乗せて焼いたものです。お醤油の焦げる香ばしさと、秋刀魚の脂が焼ける臭いに誘われて、待ちきれずにご飯茶碗ご飯をついで待ち構えていたほどです。当時としても、わざわざ七輪に火をおこす家庭も少なかったですが、田舎に移り住む前からの私の憧れでした。
さて、サンマの旬は秋言いますが、寒くなってからの秋刀魚には脂が乗って良く肥えているので確かにそう思いますが、魚屋さんに言わせると、刺身は今が旬だとのことです。脂もほどほどにのっている上、身も締まっているからだそうです。今だけだと聞けば食べたい気持ちが逸り、早速秋刀魚の刺身にしました。レシピもあったものではないので、今日は秋刀魚の刺身のお勧めに終わりそうです。高通事情が良くなったお陰でここ長野の山奥に住んでも、新鮮な生の魚にありつけるのは嬉しいです。
捌き方は、頭と尻尾を落として腹から肛門に向けて斜めに切り取ります。「斜め」というのは、内臓を包み込んでいる部分の骨と皮を切り取る意味です。刺身ではこの部分は思い切って切り取ってしまうのです。ここで内臓を洗い流し、ここから手開きする場合もありますが、シャープな切り口が刺身の信条なので包丁で三枚に卸します。中骨が気になるほどであれば、骨抜きであたります。ここまで下ごしらえしておき、食べる直前に皮を引きます。
皮の引き方は、頭側を左に皮がまな板に当たるように横に置き、頭側の切り口の皮を斜めに傾けた包丁で抑えながら、皮だけを左右に揺するようにゆっくり引きます。斜めに削ぎ切りして皿に盛り付けます。
材料
- 新サンマ・・3尾
- 大葉・・数枚
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コメント
20ン年も前、南東北太平洋沿岸の、サンマの水揚げの多い街に住んでいた頃初めて刺身で食べました。
スライス大蒜がたくさんのった、カツオのタタキ風にアレンジされていたレシピはもう記憶の彼方ですが、白いご飯にそれがこの世にこれ以上旨いものは無い、と思うほどでした。
以後時々口にする事がありますが、あの美味しさには出会えません。
投稿: ふ゛り | 2010-09-22 08:40
ぶりさん、20年前というと、漁港のそばでしかサンマはいただけない時代ですね。それはさぞかし懐かしい味に違いありませんね。魚に文句を言うのもなんですが、昔の方身が細かった気がします。今は、脂も乗って、何時でも美味しいと思います。
人生で「これ」という本当に美味しいものを食べたと言う経験は希少です。しかも、その舌がずっと覚えています。困ったことに。だからでしょ、ぶりさんが美味しいと画像を挙げるだけで皆さんが寄ってくるのは!いい情報源になっているようですね。
投稿: ゴッドマー | 2010-09-22 11:12