2010-06-29

2010.7月参院選与野党の選挙公約と選挙について

 今回の参院選は、与野党の争点がはっきりしない上、野党の公約に与党である民主党がノルという異例の面白いスタートになった。総理大臣自らの所信表明演説で、野党の公約である10%消費税率を参考に増税する方向性を表明したのだ。一瞬、連立でも考えているのか?と思った。それからと言うもの、菅経済学とはなんだ?という疑念が湧き、ここでも随分取り上げて考えてきた。そして、選挙の争点がぼやけてきた。G20で菅首相が不在ということもあり、なんとなく静かだと思っていた矢先に、なんと、菅首相はG20の会見で公約の修正をしたのだそうだ。

➠菅さんも本調子(finalventの日記)のクリップ記事で、発言は確かに所信表明時点の断言的な言い方から一変してブレているが、そこを菅さんが意図して上手く利用しようとしているのかもしれないと思うことがある。
 菅さんが「消費税率10%」と言い出したのは、税調も始まらないというのに、自らの所信表明演説で口が滑ったのかぽろっと飛び出した。これが勇み足の元になったというのは、リンク先のクリップの太字部分を読み比べれば一目瞭然だ。

「(議論を)呼び掛けるところまでがわたしの提案。(マスコミは)もうちょっと正確に言っていただいた方がいい」と反論した。
<北海道新聞6月28日朝刊掲載>

首相は党の参院選公約を発表した17日の記者会見で、税制改革案の取りまとめに当たり、自民党が掲げた消費税率10%を「参考にする」と表明。21日の記者会見では、この発言を「公約と受け取ってもらって結構」とまで言い切った。(2010/06/27-21:21)

 このように並べると、流石、鳩ポッポの盟友だけある。そして、発言がぶれたと言う印象を有権者に与えるのは、選挙にとってマズイ展開になる。

「これ以上、ぶれてはだめだ」。ある党幹部は、首相の発言後退に対する有権者の反応にも、神経をとがらせている。

 (ここからは、私の邪推だ。また。)
 この菅さんの勇み足発言を逆手に取って、自民党に対する選挙の争点とするのではないかと思った。公約を調べてみると、あれほど繰り返し言ってた「消費税率10%」の数字が抜けているではないか。
 今頃だが、この選挙の争点がちっとも見つからず、変な選挙になると思っていた。やっと公約に違いらしきものがでてきたと言うものだ。そういえば、私もこんなことを書いている。「6月21日のNHKニュースで「バカも休み休みに」というフレーズが何度も流れ、菅首相が自民党のマニフェストをパクったと谷垣さんが怒鳴っていた。目糞鼻糞を笑うの話だわと思って可笑しかった(参照)。」谷垣氏のこの言い方が滑稽で、笑わせてくれた愉快な日だった。これが、民主党の自民党に対する意図的な餌撒きだとしたら、素晴らしく腹黒い政治家だ。「消費税率10%は我が党の公約だ」と、自民党の反発による言及を促し、当の民主党は、公約発表寸前に変更したと言う筋書きた。どうだろうか、真相はわからないが、現実にはそうなっている。
 実際のマニフェストを借りてきた。以下が、民主党と自民党の比較のために行財政・税制と経済政策を抜粋した。

民主党
行財政・税制    消費税を含む税制抜本改革の協議を超党派で開始。法人税率は簡素化を前提に引き下げ。政策の優先順位を明確化し、国の総予算を全面的に組み替え。事業仕分けによる無駄遣い削減などによる総予算削減。新たな政策の財源は既存予算の削減または収入増によってねん出。国家公務員の総人件費2割削減。2020年度までに基礎的財政収支を黒字化。

経済政策    政府と日銀が協力して早期にデフレを克服。2020年までの平均で名目3%超、実質2%超の経済成長を達成。再生可能エネルギーの全量買取制度の導入、エコカー、エコ家電、エコ住宅の普及支援などグリーン・イノベーションを推進。中小企業向け法人税率を18%から11%に引き下げ。

自民党
行財政・税制    消費税は年金、医療、介護の社会保障給付と少子化対策の経費を明確にした上で、当面10%に引き上げる。消費税率引き上げに際しては食料品の複数税率など低所得者対策も講じる。法人税率を20%台に引き下げ。個人所得課税では高所得者の税負担を引き上げ、中低所得者は軽減。国家公務員の総人件費を2割削減。

経済政策    名目4%の経済成長を目指し、下限がゼロを超える物価目標を設定。中小企業向け法人税率はさらに引き下げ。企業の地方移転促進のため、法人事業税の優遇、固定資産税の減免を実施。即効性のある内需拡大や地方での雇用創出策としてのインフラ整備を行う。中小企業の新商品開発、市場開拓支援。

 先日、選挙の入場券が配達され、冷蔵庫にマグネットで貼り付けてある。これを毎日見るのだが、選挙に対して消極的な自分がいる。並べてみると民主党の公約は具体的な部分はないにせよ悪くはない(良いわけもでもないが)。だからと言って気が進まないのは同じだ。散々公約違反をしてきた民主党なので、おいそれとその手には乗りたくない。
 ところで噂だが、「朝まで生テレビ」の番組中で、田原総一郎氏が、超党派の財政健全化会議座長に、「たちあがれ日本」の共同代表である与謝野馨を据える意向だと暴露したというのを知った。与謝野馨氏は「小さな政府」と「消費税増税」の両立を目指している。国民にとってはもっとも過酷な経済政策を打ち出している政治家だと思っている。この座長の話が本当だとすると、自民と民主がくっつきあう大連立になる可能性も出てくる。ということは、先にも抜粋した公約の中身が気になってくる。大雑把に拾うと、法人税減税と引き替えにした消費税増税で、金持ち増税(労働所得者以外)は行われず、消費税の増税分は財政再建に充てられるということになるんではないだろうか。
 これは、マズイ。この大連立を組ませてはならないと言うことになる。つまり、自民と民主には票を与えないようにするためには、二人区以上の候補者が立っている選挙区では、他党に投票するということになる。もちろん、「たちあがれ日本」には一議席も与えないようにとするとなると、ではどうするか?「みんなの党」?
 うーん。困った。ここで詰まってしまった。

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