2010-06-12

極東ブログ「西側諸国はイスラエルによるイラン空爆を容認するではないか」について

 私が言ってもぎょっとされることはないのは分かりますが、極東ブログで「西側諸国はイスラエルによるイラン空爆を容認するではないか」みたいなことを書かれてしまうと、骨髄反射で「ヤッヴァイ!」と思います。今までの実績で、物事の検証ベースがはっきりとしているのでハズレがないのです。食い入るように読むのですが、如何せん複雑な内容に即効でぐちゃぐちゃ。このヤバさがどのくらいのことなのか知りたい一心で、何とか読み込みました。
 「西側諸国は(非シーア派国を含む)、イスラエルがイランを攻撃しても良いと思っている」ということが予想されるという内容なのですが、いずれそうなるのが今の情勢からはっきりとしている点などを挙げているのです。これには驚きです。
 ところで、この話を初っ端から暈かしてしまうといけないのでちょっぴ説明を入れると、非シーア派国ってどこ?って思われる人が多いと思うのですが、アメリカの表現では「テロ地域」一般的にはそうですが、ちょっと昔は「ゲリラ地域」と言えばわかると思います。「非シーア派国」なので、そうでない国々のことです。シーア派というのはイスラム教の中のシーア派という流れで、イラクの人口の半分以上がシーア派だということです。そして、シーア派地域というのは以下の国々です。これを抑えておくと、あちらの内容が10倍わかりやすくなります。

Photo_2

アゼルバイジャン、イラン、イラクの南部、タジキスタンと中国の東トルキスタン地域、パキスタンのカシミール地域と西部山岳地域一帯、アフガニスタンのカンダハル周辺、インドのハイデラバード周辺。シーア派の守護国イランの援助と指示で、このシーア派地域でテロ活動が活発化している。

極東ブログでは、次のように話しています。

 危機はスケジュール的には進まないだろうが、すでにそろそろどうにもならない状態に進んでしまったようだ、という状況ではある。ついでにいうと、そのあおりでホルムズ海峡に異変があれば、日本は吹っ飛ぶだろう。岡田外相がイランの石油利権を米国の思惑で中国に取られたとか寝言を言っている場合ではない。

 はい、寝言をコイテイル場合じゃないし、ファイナンシャルタイムズが「日本には届かない悲痛な声」上げているのがよくわかります。悲痛を訴えても今の日本は受け止める耳も心もなく、そもそも西側諸国に属しない考えですよ。で、私なりにこの予言とも思えるようなことがかなり現実味を帯びてきたと受け止めたので、触れておこうと思います。
 まず、トルコとイランが結びついて欲しくないということがあります。これはあくまでも推測から前提条件に入れてみていることですが、先日のエントリーで結びついた結論です。日本の政治と同じようにある意味逆行という方向性を持っているとみなしています(参 照)。要は、西側諸国や米路中などとの協調を望まず、イランの核の扱いをトルコが先導するような傾向に持っていきたくないということです。そこへ、重なってナブッコの問題が浮上したので益々好まざる方向へ向かっているという推論です。
 ナブッコとは、カスピ海周辺の天然ガスをトルコからロシアを迂回(うかい)して欧州に輸送するナブッコ・パイプラインのことで、表向きトルコは上手くいってきそうなラインですが、実際はこのガス田だけでは欧州の需要にはこたえられないということがはっきりしているそうです。そういう状態に、羅権を目論むイランの関わりが重なってきているのがちと厄介なのは明白です。
 まず、イランに対して制裁を加えているアメリカがイランが自国の天然ガスを他国に輸出するような動きや、それに関わる西側諸国に対して難色を示すのは当たり前です。片方で制裁を加え、他方から利潤を得るとは何事だ!という馬鹿げたことはしてくれるなとアメリカが吠えれば、その影響は何らかの形で現れることです。が、問題は、イランを牽制するよりも、トルコがナブッコ上ヨーロッパ諸国に隣接しているのが、逆利用する良い位置にいることです。考えようによってはトルコがイランを利用することもできるのです。これが何故か陰謀論的だとしていますが、ええ確かに。このような読みは日本のパールハーバー湾攻撃を思わせます。ですが、これが現実に緊迫してきているというのは、ファイナンシャルタイムズの示唆から窺えます。
 少し古い情報ですが、シーア派のイランに武器を輸出しているのは中国とロシアで、米国はこれを取り締まるような形で関与していますが、中ロはイランとの結びつきを強めるために拒否し続けてきています(JanJanニュース)。ところが今回は、その中ロが制裁決議に加担しているのです。これで何も起こらないという方がおかしくね。
 ああ、呉越同舟。

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