2010-06-07

根曲がり竹(チシマザサ)と豆腐の挽肉餡:「菅直人氏の海外評価はポピュリスト(大衆主義者)」から思うこと

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 今日は、伊那周辺特産の根曲がり竹の煮物です。筍特有のえぐみやアクが少なく、茹でて皮を剥いたらそのまま料理にできるという笹の筍です。
 実は、今回のこの筍を見つけた時に、三年前に始めて食べた根曲り竹を思い出していました(参照)。
 秋田からの帰り道、長野自動車道の小布施というところで見つけて買った時のことです。「この筍は、この小布施のしかも極一部にしかなく、県内ではここだけ。」と店の人から聞いたのです。土産物屋と言う風ではなかったのですが、私は単に一見客ですから、「ここだけ」と言われると「ここで買わないと一生食べられないかもしれない」とか思うわけです。で、三年後の昨夜、一生で二度目の根曲がり竹にありつきました。今回は、「小布施にも同じ筍があるようだけど、同じ?」と聞くと「ううん。伊那にしかない筍で、山奥でないと採れないから貴重だよ」と言うのです。これで、謎が解けました。長野県の人達は、自分の土地のものは他所にないと思い込んでいるらしい。おらっちの畑なのかも。そういえば、東京では聞かない言葉で、この地方独特の言い方に「まえで(手前)」は、方言だというと、これは、標準語だと言い張ります。全然わかってませんね。外に出ればわかることですが、ここだけの話。

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 さて、アクは殆どないとは聞きましたが、それは、時にはあると言う意味ですから米ぬかで念のため茹でました。筍とおなじように包丁で切り込みを一筋入れ、長いものは半分に切って水から茹でます。細くて皮も薄いので、沸騰してから2~3分茹でて火を止め、そのまま冷まします。冷めたら川皮を剥いて水で洗い、綺麗な水に浸けたまま冷蔵庫で保存します。

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 手でちぎった木綿豆腐と一緒に出汁煮して、充分味を含ませてから味付けします。今日はこれだけだと寂しいので、別のボールで下味をつけた鶏胸の挽肉を混ぜて煮込み、最後にとろみをつけました。最近よく使うこの胸の挽肉は、鰹出汁との相性もよく、煮汁にコクがつく上食べやすくなるので好んでいます。では、材料から。

材料

  • 鶏胸挽肉(皮無し)挽肉・・180g
  • 茹でた根曲がり竹・・300g
  • 木綿豆腐・・450g
  • 鰹出汁・・500cc
  • 白醤油・・50cc
  • 味醂・・大さじ2
  • 酒・・大さじ2
  • 片栗粉・・大さじ1

作り方

  1. 根曲がり竹を一口大に斜め切りする。
  2. 木綿豆腐は一口大に千切って笊に上げ、水気を切る。
  3. 鍋に1と2、鰹出汁を入れて煮立ってから10分ほど煮る。
  4. 酒、白醤油、味醂を加えて味付けし、さらに5分ほど煮てから水溶き片栗粉でとろみをつけて出来上がり♪

***

 極東ブログの「菅直人氏の海外評価はポピュリスト(大衆主義者)」で、海外の菅首相の評価がかなり高いので引いてしまった(参照)。先のファイナンシャルタイムズの評価(参照)に関しても、その背景は、菅さんの極一部分に過ぎない事なのだと思いましたが、揃いも揃ってこのような高い評価はどこから来ているのか不思議です。
 私の評価では、特に最近3~4年の菅さんのイメージが蓄積されていて、それは鳩山政権下での数々の菅さんの発言が裏づけになっています。着任早々あまり腐すようでもいけませんが、古い話も関係ないとは思わないので記しておくことにします。
 まず、極東ブログの最後の下りにその鍵があって、菅さんがポピュリストであるかどうかと言うよりも、そのように評価される背景に、菅さんの経歴が判断の元になっているのだと思います。極東ブログの最後の部分を抜粋します。

私は、「全学改革推進会議」という改革派グループを創って走り回っていました。今思えば,この時のサークル活動や大学紛争が現在 の私の政治活動の出発点です。

 つまり、日本で報じられたニュースとしても大きな部類に値するような事に、菅さんが関係議員として関わってきたというのが、海外にとっての菅さんを評価するソースになっているのだというのは明らかです。

つまり、歯に衣着せぬというか弁舌さわやかということだが、往年の菅氏はそうだが、現在の彼はどうだろう。「菅新首相会見から、「ある意味」を抜き出してみた: 極東ブログ」(参照)でも触れたが、とてもそうとも思えない変化はある。

 これを逆手にとって、「パフォーマンス屋」と評価する国民の声もかつては聞きました。私の菅さんの印象は、昔は歯に衣を着せない言い方で、胡散臭さはあまりない感じませんが、それは随分昔の菅さんのイメージです。小泉政権当時は、その弁の立つ辺りをフル活用といった勢いでしたが、失敗はといえば、北朝鮮工作員の無罪放免を韓国当局に求めた時でした。「極めて間抜けな議員」と、安倍晋三さんに酷評された時に呆れたのを覚えています(参照)。
 今の日本の野党には、与党を批判をするだけが原点のようなところがあると思います。これは、実際の議論になると、根拠に何があるのか見えにくい上、各論に走る傾向があるとは思いますが、そういった菅さんのバックヤードに何があるのかというと、学生運動だと思います。この世代が学生運動の礎を作った原点に、その親世代が戦争を乗り越え生き抜いて出生したため、生んでもらって感謝しろ、お前達が生きていられるのは私達親が苦労したお陰だ。と、親から恩着せられ、それに反骨する考えが生まれたのです。ナショナリズムに対して大いに反発した世代です。
 鳩山由紀夫前首相が1947(昭和22年)年生まれ、菅さんが1946(昭和21年)でお二人もそういう点では馬が合うと思いますが、お二人の育った環境は全く違います。鳩山さんが歴代の首相を務めた由緒ある家庭、菅さんはサラリーマン家庭です。自由奔放で荒削りな感じの菅さんですが、結構二人は仲良しのようです。今の民主党を一緒に築き上げてきた、いわば戦友のような繋がりの深さもあると思います。
 鳩山さんと菅さんが如何に仲良しかというのは、6日の鳩山さんの公演の引用でもわかるとおりです。
⇒鳩山首相「菅直人、大変切れすぎて…」に爆笑6月5日21時58分配信 産経新聞

--理系、理系博士がどのような場面で必要とされるか(質問)

「私のような理系の人間が今回、総理をさせてもらった。この後も菅直人という、私よりも十倍も千倍も頭の切れる、まあ、時々切れすぎるというのが…(会場笑い)。大変切れすぎて…。次の総理の方に何を言っているんだと…(会場笑い)。切れる方が総理になると。いわゆる理系の人が続いて、いわゆる国のトップの仕事をさせてもらえるということが、私はこれからのある意味での、たとえば官公庁もそうでありますし、あるいは企業もそうだと思いますが、その仕組みというものが変わっていく可能性があるとそのようにも思っております。

 この鳩山さんの話の続きに見逃せない発言があって、自分の責任だと思っていないことの顕現と感じる部分があるので、ついでに抜粋します。

 「私はちょうど8カ月挑戦してみて、あまりにも変わらないことが多すぎる。そして変わろうとすることに対する抵抗力というものが日増しに強くなっていくということを感じたところであります。これからぜひ、その抵抗に、さらに強く戦っていけるような体質をみなさん方にも持っていただきたいと思っておりまして、ぜひ、あらゆる分野において、みなさん方は活躍できる素地を持っていると。そこに萎縮(いしゅく)を絶対にしないでもらいたい。むしろ力強く私の方からお願い申し上げたい。そのように思っております。がんばってください」

 「変わろうとすることに対する抵抗力というものが日増しに強くなって」というのは何時の何を指しているのかわかりませんが、辞任会見では特に強調していた「国民が聞く耳を持たなくなった」辺りかと私は思います。いずれにせよ、このような考えかたが根底にあるので、仕事ができなかったのは相手が聞いてくれなくなったからだということを教訓として、学生に話せるのです。言葉は優しいですが、「人のせいで自分ができない」という思い方は団塊世代に象徴され、「自分の不幸は人のせい」だと、強く思っているところです。勿論こうなったのは鳩山さん自身のせいでもないのですが、本当はどうなのかと、そこを考え直すことすらしなかったのではないでしょうか。20代の学生に贈る言葉が結果これです。

 こちらも特有の国取り物語的なところ。

ドクターを取りたいからドクターになるんだ。博士になりたいから博士を取るんだという思いだったら取らない方がいい。取った先に生きざまを多くの人が評価をしてもらえるような生きざまを、自分自身の意思の中で見いだしていただきたい。そこにみなさん自身の幸せを感じることができると思いますし、人の幸せを自分の幸せと感じることができるような社会を作り上げていくことができる。博士を取るという意思というものを社会の中でしっかりと見いだしていただくことを期待をしております。以上です。よろしいでしょうか。ありがとうございます

 人の評価が何をおいても重視の生き方です。これが、恩着せがましく育てられた世代の持つ、人に対する価値観です。「評価されるような人間になれ」を逆に言うと、「聞く耳を持たない国民は評価基準に満たない」と言ったのと同じことです。
 並べるといろいろありますが、言いたいことは、菅さんもこの世代だということと、政治家としてのこれまでの活動の原点は、学生運動で培った反骨精神的なものもからのスタートであるということです。
 「聞く耳を持たない国民」という言葉を国民に残して姿を消せるのは、自己評価が別にあるからからだと思います。それを最後に首相の座から降りた鳩山さんでしたが、この世代の政治家が長く首相の椅子に座っていたことがないのも、学生運動が世間を騒がす運動で終わったのも、何かしら共通するものを感じます。

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コメント

こんにちは。以前ビーツのサラダのときにコメントさせていただいたものです。
私は石川県出身ですが、子供の頃に山菜とりで採ってきた記憶があるので石川県にも自生しているようです(笑)
スス竹と呼んでいたんですが、どうやら「ササ竹」がなまっちゃってたみたいですね。
うちでは、油揚げと一緒に薄味に炊いていました。

投稿: ai | 2010-06-07 09:43

aiさん、ええ、覚えていますよ。
ははー、やはりおらっちの旨いもんがあるのですね。山菜取りでというと、石川県のどの辺りかな。昔、輪島の朝市や輪島塗が目当てで車で一周した事があります。冬はあそこも風が冷たくて大変過酷な気候のところですよね。筍よりも笹の筍の方が地面に這うように密生するので、環境的には合っているのかもしれませんね。

油揚げで一緒に煮るというのは、鰹出汁が合うような煮物ですね。

そういえば、石川県の味噌は塩辛く感じましたが、魚とよくあう香ばしくて旨味のある味噌でした。ああ、懐かしいのぅ。

投稿: ゴッドマー | 2010-06-07 11:23

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