2010-06-01

コーレ(ウルイ)のかき玉汁とそのコツ:「戦後左翼が戦前右翼と同型」について

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 そろそろ花が咲き出すコーレ(ウルイ)は、今シーズンはこれでお終いになりそうです。シャキシャキとした食感が初夏の芽吹を感じさせる、嬉しい野草です。どうでもいいことなのですが、野菜に花が咲くことを「薹が立つ」と言いますが、一般の草花は「花が咲く」と言います。コーレはどっちを使うのかなと、単純に思っていただけなのですが、食べごろを逸してしまった野菜と捉えるのか、花が咲く野草として捉えるのかどっちでしょう。薹が立つとは、盛を過ぎてしまった人の年齢や経験的なことにも使う言葉です・・・と、語り始めて、これ以上は墓穴を掘りそうなのでやめておきます。
 さて、コーレでかき玉汁を作ったと頂いたお婆様に話したら、「えっ!」と、驚かれました。聞いてみると、この辺の人の作る料理ではないということです。コーレを炒めて卵とじにすることはあっても、かき玉汁にするのは聞かないと言われました。昔、貧しい暮らしの時代に野草を食べていた頃、貴重なタンパク源の卵と炒めるのが唯一のご馳走だったそうです。ガラスープでかき玉汁というのは大変ハイカラ(=モダン)な料理だと言われました。ゲゲゲの女房の水木さん世代のお婆様の話です。その会話を思い出したりしながら、今シーズン最後のコーレを味わった次第です。作り方はいたって簡単で、味付けもシンプルに塩味にしました。

Pol

 まず、鶏ガラスープを取ります。と言っても、手羽先をにんにくソテーにするために70度のお湯で40分加熱しながら下茹でした茹で汁です。これは、私のいつもの手法で、メインの料理&スープを同時に作ってしまう一石二鳥料理だと今までも紹介してきたとおりです(☛レシピ)。料理にコクが足りないと感じるのは、スープがベースに使われているかどうかというのが大きな原因かもしれません。特に今日のような肉や魚が入っていないスープでは、しっかりとしたスープにシンプルな味付けというのが上品にでき上がります。
 コーレを油で軽く炒めて甘みを引き出し、スープを注いで味を整えたら片栗粉でとろみをつけます。ここで、小さく沸騰する火加減にして2~3分煮ます。片栗粉の粘りを充分引き出したところへ、溶きほぐした卵を廻っているスープに細くゆっくりと流し入れます。最初は少量流し入れ、羽衣のようにひも状に浮いてきたら次を同じように流し入れ、数回に分けます。
 このかきたま汁の玉子がお団子のようになってしまうという失敗を避ける方法は、卵を入れる前に2~3分煮て片栗粉の粘りを引き出しておくことと、箸でスープを回して動いているところに卵を流し込むのがポイントです。こうすると、一箇所に卵が固まることがなくなるので団子になりません。また、火加減も弱すぎると卵が沈む原因になります。かと言って、強すぎると卵が沸騰して空気を含んだスポンジのように直ぐに浮いてしまうのです。この火加減を上手く調節出来るようになると、片栗粉が入っていなくても要領は同じなので、どんなスープでもできるようになります。

材料

  • コーレ・・150g
  • 鶏ガラスープ・・700cc
  • 生卵・・2個
  • 片栗粉・・大さじ1強(同量の水)
  • 塩・・小さじ1強
  • 胡椒・・適宜
  • 鶏ガラ出汁用(手羽先8本+水1000cc)

作り方

  1. 手羽先を洗って分量の水と一緒に70度まで温度を上げ、この温度を保ちならが40分茹でる。
  2. コーレの葉を切り落とし、4cmの長さに切りそろえる。
  3. スープ鍋に油を少々注いて中火でコーレを炒め、コーレの色が変わったら1のガラスープを700cc加えて沸騰直前まで加熱する。
  4. 味付けして水で溶いた片栗粉を静かに少量ずつ加えて2~3分煮る♪

***
 繰り返しになる部分もあるのだけど、先日「「反自民に告ぐ」は戦後の鳩山幽霊の象徴」のタイトルで書いたエントリーについてですが、世間の人にどれだけこのことが理解されているのかという疑問が湧いたので少し触れておきます。「理解されているのか」という書き方も、読み手の理解度に物申すかになってしまうようですが、そうではなく、理解されにくい世代感覚のものになってしまったのかという疑問と、戦争で学んだ事の意味が消え失せてしまうのではないかという危機感のようなものが湧いてきたのです。そのきっかけになったのが、昨日のこのTwitter発言です。

戦後左翼が戦前右翼と同型なのがこ連日可視になってくると、戦後ってなかったのかなとがっくりくる。

 正にこの通りなのですが、この明解な一行の意味が理解されにくくなってしまったように感じたのです。つまり、私が先日書いたエントリーは、ズバリこのがっくり感で、鳩山首相が福島大臣を罷免したあの一連のことに対する批判だったのです。戦前の左翼とは、226事件でクーデターを起こした政府側の青年将校で、これが福島さん。「兵に告ぐ(戒厳令)」でこのクーデターを武力によって鎮圧させたのは天皇で、これが鳩山首相です。このクーデターとは、社民党の署名拒否です。これをもじった一文がfinalventの日記にありますが(「反自民に告ぐ」参照)、権力を振りかざして人を裁くという事への痛烈な批判です。226事件とは、天皇支配下では殺害をも許されるというファシズムが確立したきっかけになった事件です。(追記⇒ http://goo.gl/UogP http://goo.gl/E6f8 http://goo.gl/0YUb

 政府は翌日27日未明に戒厳令を布告、(皇道派青年将校たちは、自らを「尊王義軍」と称し、決起を天皇が承認してくれるものと信じていたが)側近らを襲撃された上に統帥権を犯された天皇は、「朕が最も信頼せる老臣を悉(ことごと)く倒すは、真綿(まわた)にして、朕が首を絞むるに等しき行為なり」と激怒し、「朕自ら近衛師団を率い、此れが鎮定(ちんてい=乱をしずめ、世をおさめること)に当らん」との決意で武力鎮圧を命じ、海軍も蜂起部隊との対決姿勢をとったため、陸軍中央も鎮圧に乗り出さざるを得ず、28日午後には蜂起部隊を反乱軍と規定し、28日午前5時8分にだされた「奉勅命令」(御聖断=天皇の命令)を盾に降伏を迫り、29日朝から、「兵に告ぐ」のラジオ放送を始め、飛行機、戦車、アドバルーンや宣伝ビラ(傳單)を繰り出して「今からでも遅くはない」という帰順勧告が開始された。投降が始まり、最強硬派安藤輝三大尉のピストル自決(未遂)を最後に、全員投降し、同日4日間の反乱(クーデター)は鎮圧された。

3月4日の緊急勅令により4月28日から非公開・弁護人なし・上告なしの特設軍法会議におけるわずか約2か月の審理の後の7月5日、主謀者の安藤輝三、栗原安秀、村中孝次、磯部浅一ら青年将校17名に死刑が言い渡され、北一輝、北の弟子西田税(みつぎ)、真崎らの裁判の証人として1週間後に出廷する磯部、村中を除く15名が同月12日処刑(銃殺)された(同年4月18日には国号を「大日本帝国」と統一した)。(雪中のクーデター 日本を震撼(しんかん)させた四日間

 最後に銃殺されたというのは、福島大臣は罷免された(クビになった)ということです。戦後の左派とは、この場合は民主党が野党だったので「左」ですが、現在の政権政党としての与党です。同一のものだということです。
 話を最初のTwitter発言に戻すと、戦後の左派である現鳩山率いる民主党は、戦前の右翼である皇道派が同型だという意味です。「戦後ってなかったのかなとがっくりくる。」は、戦後憲法が制定されたというのに民主化はなかったに等しいと、空虚なものを感じるというのは私もそこを思ったのです。 このファシズムは第二次世界大戦まで、以降は民主化になった訳ですが、子孫にはファシズムに象徴されるような血が流れているのかもしれません。
 Twitterの流れで、この一文にどのような反応が飛び出すのかと思っていましたが、あったのは、分からないという反応でした。これとは直接関係なく気になったのは、世代的な感覚の違いから歴史の読みが違うのか、単に歴史の読みが浅いからか、この辺が微妙に分からないところです。そう言うお前の文章はどうよなのですが、どうせ書くなら理解されるように書きたいものです。世代的な違いによる理解度の問題に、どこまで歩み寄れるのかを考え出すとキリがありませんが、常に悩むところです。いつの世にも世代の格差というのはありますが、戦後10年くらいというのは、ファシズムの名残を上の世代に触れて経験していますから、「兵に告ぐ」は多少分かるのです。書いているうちに、裏寂しい気持ちになりました。いや、これ、思い込みですが。
 「兵に告ぐ」の紐解きは、ファシズムのような鳩山政府でもない限りチャンスはこなかったでしょう。

*天皇制ファシズムには色々な評価があるため定義しにくいのですが、ここで使用しているファシズムはWikipediaの次の部分の意味を引用しています。ファシズムそのものを個人的な評価としたものではありません。

⇒肯定論(戦前の体制をファシズムと評価する議論)

1935年頃を画期として、「警察精神」の作興が進み労使関係・市民生活への警察の介入が深化した。警察は弾圧のみならず、社会的書体率の調整・統合・民衆動員などの機能を果たした。すなわち、イタリアやドイツではファシスト大衆組織が担った役割を担った。日本の「下から」のファシズム運動は、軍部・官僚などの既成権力への権力依存的特質を有していた。

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コメント

今日は。イタリアは今杏の季節で=アルビコッカとこちらではいいます=以前書かれていた杏漬けを4キロほど作ってみようかと思っています。ザラメに似たものがないので仕方ないので砂糖で作ろうと思いますが、大丈夫ですよね、きっと。

梅干し用の青梅なんて手にはいらないけど梅干しに似たものを作れればいいなあと思います。酸っぱくするには塩分を多めにした方がいいんでしょうか?

投稿: ヨシヨシ | 2010-06-01 04:18

ヨシヨシさん、こんにちは、ってかおはようですが^^;

氷砂糖もありませんよね、代用できますが。要は、ゆっくり溶けながら味が染み込むので固形が良いですし、上白糖よりもやや加工前の方が砂糖の味にコクがあるのでザラメなのです。グラニュー糖で代用がよいと思います。

漬物の素人の私がいうのもアレな話ですが、酸っぱい梅漬けは、水に一晩つけてアク抜きをしてから粗塩をまぶして重石をして水を上げます。水が十分上がったら重石を外してしわしわになるまで放置。その後、赤くするときは、塩も揉みした赤紫蘇を一緒に漬け込みます。充分色づいたら、土用の晴れた日に干して梅干ができ上がります。酢や砂糖は一切使用しないんですよ。これが。干さなくても可です。

杏の熟したものが甘酢漬けにはよいですよ。イタリア発の梅干、なんてロマンなんでしょう!がんばりやぁ!

投稿: ゴッドマー | 2010-06-01 04:34

イタリア発の悲しい杏干しにならなければいいんですがね。今までどぶろくとか作ってかわいそうなどぶろくになりましたから。赤シソはおろか去年日本で買った青シソの種もここでは全く発芽しませんでいやになります。
ここで和食食べようと思うと基本から作らないといかんのでけっこう手間です。今度日本から元上司が来るので納豆菌と麹カビの元の種麹を持って来てもらいます。レンズ豆味噌やヒヨコ豆納豆を作ろうかと思いまして。

...なんかドキドキだな。

ところで時差のせいでこういう時間の書き込みになりますが、
まあ、今日は、おはよう、今晩は おやすみなさいがズレルので、バンコク共通になりつつあるチャオで閉めます。

丁寧なアドバイスありがとうございました。首相アリベデルチ..もうちょっといてほしかった。

投稿: ヨシヨシ | 2010-06-03 05:33

ヨシヨシさん、ボンジョルノ。ダイエットには和食が圧倒的によろしいと思います。但しお米はGI値が高いので、それこそレンズ豆などを足して豆ご飯にするとGI値が一気に低くなります。塩分を減らすなら洋食とは思いますが、そちらの料理はカロリーが高い上、沢山食べますよね。

イタリアの食材で和食に挑戦したいのは私のほうですが、海外に長く住むと、いわゆる日本で使っているのとおなじ食材が恋しくなるかもしれませんね。イギリスで参ったのは、牛蒡は見つからなかったことです。金平牛蒡や南瓜の煮物にスペインの野菜で代用したら別物になってがっかりでした。そちらでも何か日本の野菜が育つとよいですね。杏は、正に杏なので、輸入物でも同じでした。多分できますよ。

それと納豆ですが、束ねた藁で、茹でて柔らかくなった熱々の大豆を細長く包んで乾燥しない場所で生暖かく温度を保つと4~5日でできますよ。藁が含んでいる納豆菌がよい仕事をしてくれたらですが。昔豆腐や納豆を作っていたのでご参考までに。

では、私も、チャオ。

投稿: ゴッドマー | 2010-06-03 15:55

今朝レンズ豆でごはん(オリジナリオ、リーベ米)とタイ米の餅米で赤飯みたいなものを作り食べてみたらものすごく美味しかったです。ここではレンズ豆と米の値段が変わらないですね。
 日本の赤飯とは違うけど野趣のあるいい味になりました。ごぼうはアーティーチョークで代用してます。アーティーチョークはここでは春秋しか出回りませんが季節を感じさせるいい味の野菜でこれで炊き込みご飯もなかなかいい味です。

体重は4キロ落ちましたが、停滞期に突入したようです。あと3〜4キロ落とせば普通サイズのジーンズが履けるんです。夏までもうちょっとなんで頑張ります。

投稿: ヨシヨシ | 2010-06-04 22:22

ヨシヨシさん、GI値(血糖値の上昇率)➠低インシュリンダイエット➠http://www.kenkodiet.jp/type_insulin.html
で、簡単に説明しています。

白米だけだとGI値が高くなるので他のGI値の低い穀類や豆類を混ぜて炊き込むと糖分量が減るため、インシュリンの分泌が抑えられます。結果、太りにくくなるので、体質改善します。停滞期から痩せるためには、この方法が効果的です。食品群からGI値の低いものに変更したり混ぜたりして、食材を変えると良いようです。

料理に油を使うのは、カロリーが増えるからダメみたいに言われているけど、ある程度使った方がゆっくり消化させるので、GI値が低くなります。

目標までもう少しですね。ガンバ!

投稿: ゴッドマー | 2010-06-05 05:08

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