2010-05-09

人参だけのきんぴら:Twitterに釣られてGingerAle&Adeのあいまいな話。ついでに作り方も

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 ちょっとテンションが落ちるようなシンプルな単品です。人参だけで作ったきんぴらが、これはこれで美味しいよ、というレシピです。
 先日秋田に向かう前夜、東京の息子達マンションに寄った時のこと、翌朝の朝ごはんにどうかと、冷蔵庫にある野菜で作った一品です。他の野菜の残こりは僅かな数で少しずつなのに対し、人参だけは2kg程あるのが不思議でした。どなたかに頂いたそうで、人参だけ沢山あっても料理に困ると言うので、使い切れずに残っていました。そこで、ひたすら大量の千切りを作り、ピリ辛で甘辛い醤油味のキンピラにしたらこれが一気に食べてしまったのです。そうならそうで早々に作り方とレシピを挙げようと思っていたのです。
 とにかく、人参を千切りにするのが最初の作業です。楕円形のスライスにして、横に倒して切りそろえる方法(なます切り)と、繊維に平行に四角いスライスを切って重ね、倒して千切りにする方法があります。違いは、前者は食感がソフトで、後者はシャキシャキ感が残ります。切りやすいのは前者ですが、キンピラの醍醐味は食感ということもあるので、後者の方法で細く切る練習をすると良いです。人参の選び方も、できるだけ太さが均一な種類を選ぶと良いです。切り方の練習課題というわけではありませんが、でも、日々の料理で挑戦し続けることは練習を繰り返しているということでもあります。

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 キンピラ系の炒め方はすべて同じ考え方から成り立ち、方法も同じです。油を使って炒めるのが基本ですが、これは温度を高く保つ意味と、野菜のシャキシャキした食感を残すために手早く火を通すためです。人参がしんなりしたら砂糖を加えます。濃度の関係で、野菜から水分がしみ出します。この水分と砂糖が混ざって野菜に戻って行きますので、砂糖の味が最初につきます。そこに醤油で味付けするとしっかりした締まった味付けになります。コクをつけるための酒も少々よいでしょう。また、照りをつけるのに味醂を最後に少し垂らし、香り付けに胡麻油を使います。鷹の爪は、ヘタを取って種を取り出し、輪切りにして最後に炒め合わせます。長く炒めると辛味が増すので、加えるタイミングは好みで早く入れても可。

材料

  • 人参・・400g
  • 砂糖・・大さじ1・5
  • 酒・・大さじ1
  • 醤油・・大さじ4
  • 胡麻油・・小さじ2
  • 鷹の爪・・1個

***
 昨日は、雨が降る前だというので畑に野菜の種を蒔いてきました。少しずつ時期をずらして蒔くと収獲が長く、追われるように食べなくても良いと、大量収獲で困った人の話を聞いているときは思っていましたが、いざ自分で畑をやってみると、なかなか管理ができないものだと痛感します。ずらして蒔いても、だんだん気温が高くなってしまうと最終的には芽が出揃ってしまったりするのです。特にこの地域では温度差が顕著で、生育期間が短いので、難しさを実感しています。
 畑に出かける前にTwitterを覗くと、「手製のジンジャーエールを作った」という一言を見て、ああ、直ぐに飲みたいと骨髄反射。帰宅後、早速作ったのは、発酵させていないタイプの「GingerAde(ジンジャーエイド)」です。炭酸水で薄めて氷を入れ、レモンスライスを落とせば直ぐに飲める「Ginger Ale(ジンジャーエール)」と読ばれているアレです。後でよく見たたら「生姜のスライスを砂糖で煮て、飲むときにレモン」と書いてあったのですが、冬場にお湯で薄めて飲む「生姜湯」のようなものでも充分美味しいと思います。それと、はちみつ生姜。いずれも、生姜のスライスを砂糖や蜂蜜だけで漬け込んで、エキスでシロップ状になったものを保存用にします。
 ついでなので、ジンジャーエールの話でも。
 イギリスでは、好きな人は自家製のジンジャーエールを作ります。ここで言うGingerAleという飲み物は、生姜と砂糖以外に唐辛子、シナモン、クローブを一緒にして、ドライイーストを少量加えて発酵させたビールのことです。これが辛くて甘くて、シナモンとクローブの香りが独特の香りを放ち、ちょっと癖になるのです。簡単に手作りできる身近なビールなので、この夏にはマイブームになるかもしれません。
 さて、私が昨日作ったのは、同じ材料ですが、発酵させていないので「GingerAde」かな。このAdeとAleの違いがよく分からないのですが、イギリスではAleというのは発泡酒、つまりビールなどを指します。PaleAle(ペイルエイル)というbitter系のビールが有名です。そういう背景から、私にとってはGingerAleというのは、先に書いたイーストで発酵させたビールのイメージなのですが、日本では瓶入りの炭酸飲料ですね。多くはアメリカやカナダから日本に入ってきているので、ノンアルコールのジンジャーエールというのが共通理解で良いのでしょうか。 ルーツがイマイチ曖昧な話で恐縮です。
 レシピというほどの大げさなものではありませんが、疲労回復や気分転換にジンジャーエールはスッキリする飲み物なので、新生姜の時期とも重なって、少し作りおくのもよいと思います。

レシピ
材料

  • 生姜・・50g
  • 砂糖・・50g
  • 水・・50g
  • スティックシナモン・・2~3cm
  • クローブ・・1個
  • レモン汁・・大さじ2
  • 唐辛子・・半分

 ※シナモンとクローブは粉末は苦味がでるのでホールを使用

作り方

  1. 生姜を擂り卸し、鷹の爪は種を除いてみじん切りにする。
  2. レモン汁以外の材料を小鍋に入れて弱火にかけ、10分ほど煮て、レモン汁を加える。
  3. 小笊にリードクッキングペーパー(不織布なら何でも良い)を置いて2を漉す。
  4. 3を5倍ほどの炭酸水か水で薄めて飲む。

※GingerAle(GingerBeer)を作る場合は、上記の分量の水を人肌のぬるま湯にして2リットル、砂糖は水の10%に抑え、ドライイーストを小さじ1加えてペットボトルに入れて発酵させます。用心しないと破裂するので、しっかり蓋を締めること。ペットボトルが膨らんできたらでき上がり。漉して容器に詰め換え、冷蔵庫で冷やして飲む。

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コメント

ジンジャーシロップ、これくらいの量を都度レシピバランスも増減させコマめに作った方が楽しくて良いですね。

大量に作ると消費も保管も大変です。
今度生姜でパウンドケーキを作ってみます。

@私のサイトからブックマークをさせて頂きました。
前後逆で申し訳ございませんが、失礼でしたら削除しますのでご指摘ください。

投稿: ふ゛り | 2010-05-10 11:52

ぶりさん、以前拝見したことがあるあの、バナナのパウンドが、言われているそれでしょうか。もしかしたらですが、パウンドケーキだと生姜自体に直火が当たらないので、辛く感じるかもしれませんよ。クッキーやサブレだと鉄板の熱が直に当たるので香ばしく、また、辛味も軽減されますので大人の風合いという感じになるのです。ケーキの経験はないので、ふりさんの実験という事で、楽しみですね!

リンクの件はお気遣いなくどうぞ。何か遠慮されています?あの、ごく普通にどうぞ。

投稿: ゴッドマー | 2010-05-10 14:39

初めまして。ヨロッパからです。
たまたまフライドチキンの作り方を検索したらこのブログに行き着きました。料理について詳しく丁寧に描いておられたのでファンになりました。
勝手ながら我が家のブログにリンクを張らせていただきます。もし迷惑であれば御一報下さい。

投稿: ヨシヨシ | 2010-05-10 23:01

ヨシヨシさん、コメントありがとうございます。
レシピをどれほど詳しく書いても、材料や計器類、気候などの微妙な変化で同じようには行かないものだと思いますが、参考になれば幸いです。また、タイピングミスなどもあるかと思いますので、不都合がありあましたら、忌憚なくおっしゃってください。こちらこそ、よろしくお願いいたします。

投稿: ゴッドマー | 2010-05-11 08:42

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