2010-04-23

牛すじの洋風煮込み(スロークッカー編):その心配は御無用です-誰も責めないオバマの「日本冷遇」NEWSWEEK 

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 今日は牛すじ(国産)が手に入ったので、朝から下茹でして、まずはスロークッカーで柔らかくすることから始めました。スロークッカーで下茹でするという方法は、これが二度目ですが、前回の収獲でもある肉が縮むことなく柔らかくなるのが魅力です。ここが圧力釜との違いです。Twitterで発した私のこの方法に興味を持った方が、ダッチオーブンではどうかと模索しているようでしたが、ダッチオーブンなら丸ごとオーブンに放り込むことで、釜全体から中の肉に加熱でる性質を生かして、沸騰させない低温(80度~90度)を保てば、スロークッカーと同じ間接加熱の実現が可能になります。時間はかかりますが、合理化は後で考えるにしても、スローフードの風情もなかなかよいものです。せっかくですから試してみてはいかがでしょうか。
 また、肉の臭みの件ですが、牛肉には牛、豚には豚、鶏には鶏肉の臭みと言うのはつき物です。なんなら牛舎や豚舎へ行くとわかりますが、家畜を飼われている場所の匂いが(餌なども)肉の匂いとして同じなのです。その匂いは、人間が香水をつけるのとは訳が違って、誤魔化せません。強いて言えば、山椒や生姜、ニンニクなどの香りの強い野菜を使って煮るという方法でならできなくもありません。今日は、洋風なのでその点を考慮して、玉葱を使ってレシピをつくりました。齋藤直人さんちのお婆ちゃんが臭みが苦手なので改善策をと、Twitterでリクエストされました(Twitterって便利!) 。

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 スロークッカーで仕込んで、6時間後には肉は大変柔らかくなっています。ここで、肉を炒めるのは無理なので、コクと味付けの意味で予め作ったルーを加えました。それも、こっくりとした旨味が、齋藤直人さんちのお婆ちゃんが納得するような、牛肉の美味しい味わいにならないと食べてもらえません。ブーケガルニのように凝らなくても、今が旬の玉葱だけなどはどうだろうかと思い、大量に玉葱をバター炒めして飴のようなルーを作りました。焦がすところまでいく直前という感じですが、これが甘くてコクがあって、このままトーストに乗せて食べるのもグーです。これに小麦粉を最後に加えて炒めると、小学校の家庭科でやったブラウンシチューの元ができますね。おっと、年代が違うか。このような手順で作った牛すじの洋風煮込みは、スロークッカーレシピとして「保存版」に早速昇格です。

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 ところで、玉葱を飴色になるまで炒めるというと、1時間から1時間半近くかかるのはご存知?これを半分の45分に短縮する裏技を公開します。玉葱が飴色になると言う理屈は、焼き色が付いた状態を作ると言うことなので、焦がさないように火加減をしながら気長に炒めるのですが、色が付き始めるのは、玉葱の水分がすっかりなくなって、最初に吸い込んだバターが鍋肌に戻ってきてからです。つまり、玉葱から水分を早く抜く工程を短縮するのが裏技の部分です。

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 まず、玉葱から早く水分が抜けるように温度を均一に上げるため、玉葱全部が沸点の高い油で覆われる必要があります。そのため、バターはケチらずに玉葱の5%は使用します(それほど多くはありません)。強火でバターで玉葱を炒めたら蓋をして、蒸し焼きの状態にします。約10分ほどで玉葱全体が透き通って、水が沢山出ます。ここで蓋を取ってしばらくそのままの状態で水分が蒸発するまで過熱します。焦げそうになる前に火を弱めます。ここまでで大体15分ほどです。水分が殆どなくなったらヘラで混ぜながら焦がさないように炒めます。玉葱から油が戻ってきたら焦げやすくなるので、ひたすらヘラで混ぜながら約30分炒めます。
 申し分なく美味しくできました。是非お試しを!

材料

  • 牛すじ・・500g
  • 水・・4リットル(茹でこぼし用)
  • 水・・1000cc(スロークッカーの下茹で用)
  • 玉葱・・中3個(550g)
  • 小麦粉・・大さじ3
  • バター・・25g(玉葱の約5%)
  • 塩・・大さじ1
  • 胡椒・・適宜

作り方

  1. 牛すじは水でよく洗ってからアク取りのため、茹でこぼし用の水で加熱を始める。
  2. 沸騰直前からかなり大量のアク(泡)が出るので、すかさず掬って5分ほど茹でたら火から下ろしてすじを水でよく洗い流す。
  3. 一口大に切ってスロークッカーの内鍋に分量の水と一緒にし、アク取りシートを被せて6時間「弱」のセットする。
  4. 時間を見計らって玉葱をみじん切りにし、最初は強火でバターを玉葱全体に絡ませるように炒め合わせ、蓋をして玉葱が透き通るまで蒸し煮にする。(約10分)
  5. ここから混ぜながら玉葱に空気が当たって水分が蒸発するように炒める。  ※玉葱の水分が抜けて嵩が減ってくると、バターの油が戻ってきて玉葱が焦げやすくなるのでここからは目を離さないで狐色になるまで炒める(約10分)。
  6. 玉葱全体が狐色になったら小麦粉を加えていため合わせ、粉っぽさがなくなったらスロークッカーに加え、2時間「強」のセットする。

***
 昨日Twitterで目に止まったNEWS WEEKのコラム「米外交 誰も責めないオバマの「日本冷遇」How Valid Is the Ally Critique? 米外交」を読んで、改めて同盟国としてのアメリカと日本の関係について思いを深めました。
 このコラムの書き出しから、少しアメリカ人にしては「感」の部分でアメリカの外交のあり方を書いているので面白いと思ったのです。私の知る今までのアメリカ人の書くコラムなどからは少し違う視点だと思ったのです。アメリカの保守派が、オバマさんの外交政策が、アメリカが対立している国よりも同盟国に対して冷たいと批判しているそうです。ところが、同盟国としてかなり重要な日本を挙げていないのは、おかしいじゃないかというのです。確かに日本には思い当たる節がいくつかあると言えばあります。
 そう、このコラムは、先日の核安全保障サミットでの10分会談の時のことを取り上げているのです。一作日の日本の党首討論でも、野党党首から「情けないと笑われて恥しくないのか」と批判を受けた鳩山さんです。オバマさんから10分しかもらわなかったこともそうですし、唯一の被爆国としての役割もあったものではなかったです。世界から笑われていると言っても過言ではないでしょう。そして、ご本人だけがけろっとしているのも、日本では周知のことです。アメリカのコラムニストにしたら(いや大学の教授)、日本外交の迷走ぶりをアメリカの保守派の批判、岡田外相から得たインタビュー、私見から、と、推測を含めて解明しようとしているのです。その結果、大きな原因を二つ挙げています。

1)責任はどう見ても鳩山政権にある。FT紙によれば、日本政府は外交上かなりの失策を犯している。
2)オバマ政権は、鳩山政権より右寄りである(つまり、米保守派から見て鳩山政権はオバマ政権よりさらに左寄りである)。

そして、最後にこう結んでいます。

 結局のところ、時おり持ち上がる同盟国とのごたごたは、大統領のせいというより、半永久的な同盟関係に内在する緊張要因時代ごとの利害の変化によるものだ。 010年04月22日(木)17時29分ダニエル・ドレズナー(米タフツ大学フレッチャー法律外交大学院教授) 

 これを読んだ時、ああ、わかってない。それに、ぼやけていると感じました。あえて突っ込むと、「緊張要因」「時代ごとの利害の変化」の中身が何も書いていないところです。ここが書いてないので、締まりのないコラムになってしまっています。理由はなんとなくわかるのです。というのも、鳩山政権が始まってからつい最近まで私自身が悩んだことと似ていて、理解に苦しんだことだからです。
 鳩山さんが何故ここまで、沖縄普天間基地移転問題をこの政権で何とかしなくてはならないといきり立っているかは、沖縄の人達を救うという使命感が、天皇の命ほどの重さと受け止め邁進しているからです。善人なのです。良いことをするために生まれてきたと背負っているのです。今となっては100人が100人、普天間基地移転は5月末までには不可能とする中、鳩山さんだけが「何とかする」と言い張り、体たらくな政権、Loopy(くるくるぱー)とまで罵倒されても、力強くさらにパワーアップして「私はやり遂げます」と言えるかの理由です。オバマさんとの約束と言うよりも、沖縄の人々を救うことに使命感があるのです。時々正気に戻って、同盟国のことや腹案のことにも触れますが、殆どは「思い」の人ですから、周囲が振り回されて政治には最悪の影響を及ぼしているのです。
 このコラムニストにはご苦労をお掛けしたようですね。私がこんな風に鳩山さんのことを思えたのは、最初は田原総一郎さんのTwitterでのお話です。

結局、普天間凍結になるのではないか、という批判が氾濫するだろうが、鳩山さんはぶれない。沖縄の人に迷惑をかけたくない、とひたすら思っている。その思いは沖縄の人々にも国民にも理解される、と思い込んでいる。(namatahara)

そうとでも考えなければ、こんな土壇場に追い込まれて、鳩山さんがノイローゼにならないのが理解できない。そう思いませんか。(namatahara) 

田原さんの独特の皮肉のような、突っ込みですが、普通の人なら体調を害したり、ノイローゼになってもおかしくないと、私も思います。何か信念のようなものでもない限り、本当に精神的に乗り越えられるものじゃないと思います。

こう書いた時に、弁ちゃんからこんな回答が出たのです。

それは鳩山さんが「天皇」のように純粋な御心を持とうとしていることで、政治という点からすると最悪の事態なんですが。

私心なき純真な思いは必ず人に通じる、と、いうのは、天皇制の心理。

そして、私へのコメントに

godmotherさんへ。実際の天皇とは別に、日本の歴史では、正義がこのように私心なきことに結びつき、まともな政治を失わせてしまいます

 これで私の全ての疑問が払拭されたと同時に、新たに鳩山政権の持つ悲劇とそれを選んだ国民の一人としての私を羞じたのです。
 世界中をお騒がせしているのは「悪気のない善人」なのです。ご立腹を納めてください。としか言い様がありません。

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