2010-04-14

マコガレイのポワレ(衣なし):八方ふさがりな沖縄基地問題は、勿論、流血騒ぎにもならない

 マコガレイの旬はもう少し先の初夏ですが、最近の海水温度の変化なのか、旬の期間が長くなったとも聞きます。あまり大きくないので、二つに切った切り身がひとり分としては丁度良い分量です。勿論卵などは抱いていませんから、キメの細かな身がはちきれんばかりに詰まっています。

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 カレイ料理の醍醐味は、煮付け、塩焼き、唐揚げでしょうか。この中で一番人気があるといえば唐揚げだと思うのですが、一番嫌がられる料理法でしょう。油の出し入れや、後の掃除の手間などがネックになっている人が多いと思います。それはそれで、解決方法はあるのですが、そういうことをしなくても唐揚げに匹敵する料理法があるので、今日はあえてその方法で唐揚げ風にしました。
 「揚げ焼き」と言ったらよいと思いますが、フライパン料理なので総じて「ポワレ」でよいと思います。ポワレには、パン粉の衣をつけて揚げるフライや小麦粉をつけてソテーする方法があります。衣の役割は、材料から旨味が出ないように閉じ込め、蒸し焼き状態にする目的と、表面の食感の変化を楽しむというメリットがあります。今日は、中骨もありますので、食べやすいソテーにしました。

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 小麦粉を薄く叩いて、表にする方から最初に焼き始めます(黒い方)。そして、ソテーで気を置きたいのが、蓋をしないで最後まで焼くということです。蓋をしてしまうと中に水蒸気が充満し、蓋に溜まった水滴が衣を濡らしてしまうのでベッタリとしてしまうのです。
 また、火加減は、ジューシーライン(➠HintとSKILL)を意識して、片面ずつゆっくり焼きながら水分と旨味を中心に集めるように仕上げます。強火で最初から焼くと、中に火が通る前に焦がしてしまいますので、火加減がポイントです。また、フライパンの面積に対して2/3までが底面の温度に影響なく焼けるようです。この量を超えてしまうとせっかくの魚から水分が出て、煮物のようになってしまうので注意が必要です。また、水が出てしまったら二度とやり直しが効かないので、最後の焼き方はとても重要です。

材料

  • マコガレイの切り身・・2切れ
  • 塩・胡椒・・適宜
  • 小麦粉・・大さじ1
  • トマト・・小2個
  • オリーブオイル・・大さじ3

付け合せ

  • アスパラガス
  • エノキ茸+パプリカ

作り方

  1. 軽く両面に塩と胡椒をして、水がにじみ出てきたらキッチンペーパーで吸い取る。これで生臭みを取り除き、軽く下味がつく。
  2. 続けて小麦粉を軽く叩いて余分な粉を落とす。
  3. 魚に粉が落ちつくまでの間(約10分)、付け合せの野菜を用意する。
  4. オリーブオイルを使って弱中火で魚を動かさないで半分まで火を通し(約7~8分)裏返して7~8分焼く。
  5. 魚が焼き上がったら取り出し、残った油でトマトを両面軽くソテーし、カレイの下に敷く。
  6. さらに残った油でえのき茸とパプリカを軽く炒めて魚に添える。
 

トマトをソテーすると強い酸味が和ぐので、魚の身をほぐしながらトマトと一緒に頂きます。さっぱりとしたトマトの酸味と甘味が丁度良いソースになります。

***
 アメリカで行われた核安全保障サミットで、特別に会談が設定されたわけではなかった鳩山首相は、オバマさんに、沖縄基地移転を5月末までに決着をつけるために協力の要請をしたそうです。それだけだったそうですが、私はかねてから鳩山さんが仄めかしていた「腹案」でも提示するのかと思っていました。それにしても、具体案の提示もない「協力要請」はあり得ないので、オバマさんから前向きな言葉は引き出せなかったのは当然の結果です(普天間、5月決着絶望的 オバマ氏への首相直談判空振りasahi.com)。
 この「腹案」というのはつまり、鹿児島県・徳之島にヘリ部隊の大部分を移し、キャンプ・シュワブ陸上部(沖縄県名護市)にヘリパッド(ヘリ離着陸帯)を新設して移転する案のことだと思いますが、鹿児島では自民党徳田毅衆院議員(鹿児島2区)の地元(参照)で、わざわざ地雷を踏むようなものだと懸念する声が民主党から上がっているそうです。この案が可能かどうかというよりも、5月までに交渉が成立するような簡単な話ではないと思います。 オバマさんと会見するチャンスに、首相の「腹案」とする提示もなく、協力だけ要請するというのは虫の良い話で、こういうのは折衝とも外交とも言わずに何でしょうか。
 このような状況は、既に辞任を予定しているのか、周囲がそうさせているとしか思えません。そう言えば、4月の初旬に仲井真弘多知事が米側に、秋の同県知事選後まで結論を先送りするよう求めた(時事ドットコム)と知った時は驚きましたが、それもありかなと内心思いました。いえ、この知事がアメリカに直接要望を出した方法は良くないと思いましたが、きちんと表明という形で結論を延期をするのはよいのではないかと思ったのです。ただ、今の政府のやり方では、先に伸ばしても解決できるような技量は期待できないので同じ結果になると思い直したのですが。
 基地移転問題は、私にとっても関心事なのでいろいろ振り回されますが、政府が5月末と拘って動いても状況は八方ふさがりなので、結果は目に見えているのです。これを見越してなのか、小沢さんが選挙の準備に奔走しているのは、政府がバラバラの動きをしていることを示しているかに見えます。選挙と言っても、今の民主党はすっかり昔の自民党政治になってしまっています。対立政党の姿がはっきり見えないのに選挙で票をどう取るかというのはあまり問題ではなく、むしろ、まともに国のことを考える政府になって欲しいものです。
 ところで、日本ではどんなに政府のやり方にイラついても、タイのような反政府デモが起きたり、流血の騒ぎにだけはなりませんね。そういう危険に自らを晒すようなことだけはしないおとなしい国民性でもありますけど、議論もしません。私は、だんだん黙っていられなくなるのですが、このままでは堕落の途を辿るだけにしか思えません。

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