速煮の裏技で炊きおこわ:生の小豆からいきなり湯炊き新方法:ブログの今後について
息子の卒業式を終え、帰宅途中の買い物で、その日の夕食はお祝い膳にすることを思い出したのでした。お祝いらしくお赤飯は用意したいと考えたのですが、何も準備していないのです。お赤飯というのは、まず小豆が炊いてあって、煮汁にもち米を一晩浸すような手順があるので、直ぐにはできないのです。炊きおこわ(ささげの炊きおこわ➠レシピ)という方法もありますが、それにしても豆は事前に茹でておかなければできません。さて、困った。と思ったのは一瞬で、ひらめいた炊き方は昔の人に話したら叱られそうな方法なのですが、美味しかったので公開します。私としては、画期的なレシピだと思っていますが、お赤飯自体が今や家庭で作るものだという認識自体が薄らいでいるかなとも思います。手軽に作れるとなれば、私のようにお強(おこわ)好きには嬉しいレシピだと思います。
簡単に言うと、もち米を炊く水を多めにして、最初、豆を湯炊きします。と言っても熱湯に豆を加えて沸騰したら、保温する程度の弱い火加減で20分炊きます(※IHなどでは保温機能で)。ここに、洗って30分以上置いたもち米を加えて普通に炊きます。炊飯器で炊く場合は、保温機能を使って豆を戻した後、「おこわ」炊きにセットして炊くだけです。今回の方法での気掛かりは、もち米も豆もお湯から炊いてできないことはないとは思っていましたが、強い言えば、豆の硬さができ上がりにどのように影響するかでした。
豆は赤い小豆ではなく、「てんこ小豆」という真っ黒な硬い小豆です。秋田地方で取れる希少な豆だと聞いていますが、諏訪のどなたかが作付けして取れたそうです。大変珍しいと聞いたので買い置きしてありました。そのようなわけですから一時間ほど水で戻して、表面が少しシワになってから始めました。赤い小豆ならこの手間は省いてよいと思います。
水の量は、お赤飯を炊く分量のもち米1合(150g)に対して、同量の水に10cc足します。炊きおこわだと炊飯器にメモリがあるので、そこに一合につき10ccプラスします。炊飯器で炊く場合は、保温で内釜を温めておき、そこに熱湯と豆を入れて保温で20分おきます。鍋の場合は、分量の水を鍋で沸騰させ、豆を入れて再沸騰したら蓋をして弱火にします。私はIHを使うので「保温」状態で20分おきました。これで八割方豆が柔らかくなるので、ここに洗ったもち米を加えて一緒に炊き上げると、でき上がった時には調良い硬さになっているという訳です。
気を付けたいのは、豆が古いとどうしても硬くなりますので、その場合は水で1~2時間戻すとよいです。
材料(3合分:450g)
- もち米・・360g
- 白米(うるち米)・・90g
- てんこ小豆(または赤い小豆)・・60g
- 熱湯・・480cc
- 塩・・小さじ1
作り方
- 小豆を洗って多めの水で1時間ほど戻す(今回のてんこ小豆に限る)。
- もち米と白米を一緒に洗って水気を切り、30分おく。
- 鍋で480ccの水を沸騰させ、水を切った1の豆を入れて再沸騰したら蓋をして保温で20分余熱煮する。
- 豆が八割方柔らかくなったら(指で押しても簡単に潰れない程度)、2の米を加えて普通に炊く.。 ※蒸気が吹いてきたら弱火にして10分炊き、火を止めて10分蒸らす。
- 蒸らし終わったらお櫃に移す。お櫃がない場合は、ボールなどに移して布巾をかけておく。
- 食べる直前に黒ごましおを振って頂く♪
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息子が高校を卒業したと同時に、それは次への入り口であり、これから東京で長男と一緒に暮らす生活が始まります。そういう気忙しい中で、自分自身のことがいつも後回しになるなあと、ぼんやり考える時に浮上するのがブログのことです。
このままの状態で書き続けるというように思えないのがその動機になるのですが、以前娘にも言われたのですが、検索をかけると膨大な数の料理がヒットし、携帯だとスクロールするのにかなり時間がかかるなどの不便さです。料理レシピを検索するという目的が主だと思うので、検索のターゲットによってはいろいろな問題があると思います。
そこで、コンテンツを編集して見やすくしたり、カテゴリーを明確化した細分化と言うかグループ化するなどの案が浮上します。ここまで考えてくると、次に問われるのはその目的です。分類整理したコンテンツの将来における位置づけがないと、また同じような問題が起こります。
このように考えるのは、つまり編集とか整理するというよりも書籍化したらよいという事だと人からは言われます。本を売るというのは簡単なことではないと思うし、ましてやそのようなことに私自身が手を出したいなどとは思っていません。
昨年、ある編集者に声をかけられて、このブログの書籍化の話が合った時、そのようなことは分業なのだとはっきり思いました。自分がこうして欲しいということよりも、業界では売れる本でなければ書籍化する意味がないのです。書いている本人の思惑というのは書籍化では反映されにくいことです。お好きにどうぞと思ったのですが、この話はお預けになりました。理由は、本の売れ行きががっくり落ち込んだことです。その頃、彼女が編集して売り出したばかりの料理系の本が二冊あったのですが、その売れ行きが半年後の12月になっても延びず、結局、彼女自身の編集者としての実力を会社が据え置くような形になってしまったと言うのです。彼女は、その腕を買われて系列の子会社からヘッドハンティングされたらしく、この会社もこれまで出版してきたマニヤックな本ではない分野に乗り出すための人事だったそうです。が、本が売れなくなったのは彼女の編集者としての腕が悪いと言うよりも、悪化する景気と電子出版化する傾向が著しく伸び始めたというのも大きな要因になったのではないかと思いました。
その後、別の書籍化の話もあったのですが、私がその気になれず、なんとなく今に至っています。私は本の出版には興味がなく、このブログをどう扱うかというのが当面の問題だと思っています。
昨夜もTwitterで、「電子的にコンテンツを出す方向と本で出す方向の中間地点が Amazon だと思います。」という意見をもらったのですが、彼は、このブログをきちんとした形の書籍にしたらよいと言う考えを持っていて、いつも私にアドバイスしてくれます。具体的にはAmazonのKindleのことで少し話たのですが、凄いシステムがアメリカでは動いているのです。
Amazon Digital Text Platform(DTP)は誰でも本を電子出版できるプラットフォームです。Amazonの電子書籍リーダーであるKindleを通じて世界の読者に販売が可能です。販売はKindleのコンテンツを販売するKindleストアで行われます。ここでは、Amazon DTPの使い方について解説します。
ただし、現在(2009年10月)は米国の銀行に口座を持っていなければコンテンツの販売はできません。日本語が入ったコンテンツも販売できません。しかし、近い将来きっと日本でもこのような仕組みが現れるはずです。
書籍を電子化して読むというのはこういうことなのです。 このような薄い端末に1500冊の書籍が納められているとしたら、読書好きにはたまらない事だと思いますが、書籍をそばに積んでおきたいタイプの私のことはどうなるのだろうか。ましてや、このブログを電子化するようなことにでもなったら。確かにキッチンに置いて見ながら料理するとしたらかなり扱いが便利そうです。この端末一つで他のレシピ本も一緒に、何冊分も手元に置いている事になるのです。
Kindle は従来の読書を置き換えるものではなく、改良することを狙ったガジェットである。取りまわしの面倒なケーブルはついていないし、PC なしでも使える。あとで通信料を請求されるような複雑な料金プランもない。読みたいと思い立ったらほんの1分で1冊ダウンロードされ、1,500冊もの本をいつも手元に置いておける。電池も2週間持つし、E Ink の電子ペーパー・ディスプレイは長時間、しかも直射日光の下でも読める。(➠KindleDX)
昭和だったら、ラジオがテレビに変わり、モノクロがカラーテレビになったようなカルチャーショックが、平成では、書籍が電子化するということに置き換わる程度で済むのでしょうか。なんだか恐ろしいものがあります。
ともあれ、たとえ書籍が電子化されても書き手の存在はいつの世にもあるわけで、これだけは不変です。私は書き手で良かったです。
さて、私のブログの整理の話がいつも書籍化の話へと飛ぶのですが、どちらにしても、この春から息子が都内へ移動すると、私のライフスタイルも変わることになりますし、それにともなって食生活も変化することでしょう。そこがいまいち掴めていないのですが、何らかの形でここの模様替えも必要になるでしょう。さて、どうなることやら。模様替え程度で済むのでしょうか。
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ちょっと追記です。
電子書籍化の話は、出版社に委ねるのではなく、自分で登録して個人で出版デビューするという話の流れです。最初はそんなこと無理!だって、全部自分でやるなんてできないと思ったのですが、良く考えてみるとブログを書くということはWeb上の書き手である私が管理もしているのです。もしかしたら、ブログを運営するようりも電子書籍にした方が楽です。変な人のうろつきもなく書いたものが固定化されるのです。そんなこんなを思いながらネットで調べると、
ベストセラーコミック「海猿」「ブラックジャックによろしく」などの作品で知られる漫画家の佐藤秀峰さんは昨年9月、自身のウェブサイトで作品の有料配信を始めた。佐藤さんのサイトによると、開始初日には10万円ほどの売り上げがあったという。(➠ITmediaNEWS)
売上のことはさておき、こういう事は本当に可能なことです。ブロガーなら誰でもコンテンツを抱えているので、割と簡単に出来そうなことです。
と、なんとなくですが、本気で考えてみようかなとか思いました。当面は、ブログをハブとしてここからどのような展開が出来るのかを考察するのは、方向として決して間違でもないと思います。
また、
出版や文芸の今後を論じた「紙の本が亡びるとき?」などの著書がある文芸評論家の前田塁さんは「(作家の)菊池寛が文芸春秋を創設したように、かつては編 集や出版にもかかわる書き手は多かったが、出版業界の拡大とともに分業が進んだ。今後の発表媒体の多様化や自由化により、専業の書き手に加え、プロデュー サー的な役割を担いながら創作を行う作家や批評家が増えていくだろう」と予測している。
編集者という職業があると思っていましたが、これからの時代は、手法は変わっても昔のように一人何役もこなせないと生き残れないのでしょうね。
趣味が講じて膨大に増殖したPVの始末の話が、こういう展開になってくるとは思いもしませんでしたが、いろいろ知恵を頂いて助けてもらっています。一人でやるとは言い切れないですね。
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コメント
ゴットマーさんのレシピにこれまでもこれからもお世話になりたい私です。ここにくればいい情報があると、なくてはならないものになってます。
料理に対する姿勢だけではなく、それ以外のさまざまなことに対するゴットマーさんの『哲学』みたいなものが
また魅力なのもひとつ。
ゴットマーさんにとって納得のいくかたちで、ずっと存在していてほしい料理レシピ日記です。
投稿: みみこ | 2010-03-06 07:14
Amazon Kindle は、ロシア人の友人に薦められて購入を検討中の商品です。彼女いわく、何が便利といって同じ画面に辞書機能が付いていることとか。英語が第二言語の外国人には堪らなくうれしい機能だと言っていました。本を読むスピードが格段にUPするらしいですよ。
ちょっとお値段が張るので迷い中です。なにせ、先月NetBook PC を買ってしまったばかりなので(苦笑)
投稿: Makobell | 2010-03-06 07:35
みみこさん、何だかこの年にしてエライことに踏み出さなくてはならないのかと思うとちっとも気が休まらなくて。料理を作って画像を撮って、講釈を並べるだけでも充分だと思ってきたのですけどね。こうして必要とされることで支えてもらってきたわけですから、私の何かの形で応えたいとは思います。良く検討してみます。
Makobellさん、アメリカはかなりの普及率だと知って、日本に上陸したらとんでもなく流行ると思います。先日Appleのipadの前宣伝の時もTwitterではその話でもちきりでしたし。Twitterでipadユーザーが広まるのは目にみえていますね。
ところで、ガジェットが増えますね(;ω;)
投稿: ゴッドマー | 2010-03-06 07:53