昭和風味のキャベツカレー:ハウスバーモントカレーのアレンジ:格差社会で生き残る企業とは
そろそろ春キャベツが出まわると思います。待ちわびているわけではないけれど、出回りだすとどうしても目新しい方へ手が伸びてしまうので、今のうちに越冬キャベツでカレーを作りました。
このカレーの特徴は、息子達が「普通のカレー」と呼んで慕っているハウスバーモントカレー(中辛)を味のベースに、キャベツと玉葱、人参と好みの肉を具にします。そして、何故この時期にかと言いますと、今のキャベツが甘くて美味しいからなのです。冬越ししたキャベツは、と言うか昨年の秋から冬にかけて育った根菜などと一緒で、ごわごわと身も厚くしっかりした葉が特徴で、千切りにはあまり好まれないのですが、生で食べても本当に甘いです。
インドでは、カレーが献立にない日はないくらいで、いろいろなカレーを作って食べるのが習慣です。お肉が入っていないカレーなんてざらで、スパイスもいろいろなブレンドを楽しんでいるようです。そういう柔軟な考えで、グリーンカレーやオレンジカレー(人参)も作りますが、これをキャベツで応用し、息子のお気に入りのハウスバーモントカレーでアレンジしました。
カレールーの箱の説明のとおりに作るのが一番美味しいのは重々承知していますので、分量的に裏切らないように心します。
キャベツと玉葱を切って、鍋でバターを回したあと、蓋をして弱火で20分ほど放っておくとしんなりして半分以下の嵩になります。ここに、人参のスライスをのせてさらに10分ほど蒸してから分量のガラスープ注いで、一煮立ちしたら肉を広げてのせます。肉の色が変わってきたらルーをのせて火を止め、蓋をし、ルーが解けるまで10分ほど置いて再度加熱します。この辺の作り方は、箱に書いてある説明のままです。
順番が違うのは肉を入れるタイミングが最後になることです。理由はスライスなので長く煮込む必要はないのと、脂の少ないもも肉なので硬くなりやすいからです。
また、肉を柔らかく仕上げる裏技として一手間かけます。台に片栗粉を軽く振り、その上に肉を広げ、肉の上からも片栗粉を振ります。ここで適当な大きさに切って一枚ずつ重ならないように広げながらのせて行きます。キャベツなどの野菜と一緒に食べやすい形態が良いので、塊肉よりも切り落としのスライスやもも肉がかえってよいと思います。
材料
- ハウスバーモントカレー(中辛)・・6皿分
- キャベツ・・700g(小1個)
- 玉葱・・300g
- 人参・・200g
- 豚肩スライス・・300g
- 鶏ガラ出汁・・850g
- バター・・20g
- 片栗粉・・小さじ1
- 付け合せ野菜:スナップエンドウ+もやしとエノキ茸の中華風酢の物
作り方
- キャベツはの葉から硬い芯の部分だけを取り除き、葉は2~3cmの角片に切り、芯は斜めに細切りする。
- 玉葱は5mm幅の櫛切りにする。
- 大きな鍋にバターを溶かし、1のキャベツと2の玉葱にバターが回るように鍋を振り、蓋をして弱火で半分くらいの量になるまで焦がさないように蒸し煮する。
- その間に、人参は縦に3等分し、横に置いて斜めに2mmのスライスに切り揃える。
- 台の上に片栗粉を軽く振って肉を広げ、上からも軽く片栗粉をパラパラし、3cm幅に切り揃える。
- 3のキャベツに人参を広げてのせ、蓋をしてさらに10分ほど蒸し煮して人参にも火を通す。
- ガラスープを加えて煮立ったら5の豚肉を広げてのせ、肉の色が変わったら分量のルーをのせて蓋をし、余熱で溶かす。
- 再度点火し、ルーが全体に馴染んだらでき上がり♪
【お弁当に】二段に分けて、下段にカレーを入れてラップを間にはさむと底が汚れない。
***
昨日は、久しぶりに八ヶ岳方面にある野菜の店(自由農園)まで足を伸ばしました。店頭には、乾物などの保存食品もこの土地ならではの凍み大根、凍み豆腐、切干大根などがずらりと並んでいました。野菜に関しては、冬の寒さに強い根芹やクレソン、生食用のほうれん草などが多く、また、山間部の栽培もののキノコも、豪快に並んでいました。市場調査に出かけたわけではないのですが、買い物よりも気になったのが販売価格が意外に高いのです。それでいて、買い物客が多く、普段行きつけている店とのアンバランスが気になったので、これをどう見たか書いておくことにします。
街で買い物をすることが多い私の行きつけの八百屋や、農協の出店舗などの価格との比較ですが、このお山のお店はかなりお高いと感じます。今、日本の景気はデフレスパイラルにはまっている状況ですから、例えばコンビニのお弁当の価格がぐっと下がったり、先日もイトーヨーカ堂で全商品の価格見直しをして、何%だったか値下げをしました。世の中は、値下げをしないと客足を誘えない状況になってきているのだと思います。また、農協の出店舗のAコープなども、赤字店を手放し、店舗を借り受けた店長の采配に任せ、売上からマージンを抜く方式に変わってきているそうです。
ここでちょっと農協の事ですが、バブルで散々店舗を増やし、ますます大型の総合商社化したと思われる農協も、販売不振になった店舗を閉める傾向があります。それは極端な話、伊勢丹や三越が店じまいするようなご時世ですから、農協に起こってもさもありなんことです。が、農協というのは、農業協同組合がその経営形態ですから、私企業とは違う歴史もあります。組合員を募って、その出資金で運営されているのが母体ですから、組合員一人一人が経営に参加しているというのが意識になくても、事実はそのように運営されているわけです。実態調査のつもりはないのですが、要するに、店舗を増やすも減らすも組合員の合意であるはずなのですが、組合員がおとなしいからか、不満の声は後から聞こえてきます。そして、販売されている品物は、小規模生産者が卸したものです。つまり、爺ちゃん婆ちゃんによる栽培ものがほとんどです。どれくらいのマージンがあるのか知りませんが、市場を通して売られている野菜よりもかなりお高いと感じます。もちろん無選別で泥付きだったりと、素朴でより自然な感じがするのがまたよいのかもしれません。
大きく分けると、①市場で競りにかかった野菜を売る店(スーパーなどに入っている店舗も含めて)、②農協、③独自のルートで契約農家を抱える私企業(自由農園など)の三種類がこの辺りの野菜販売業者のようです。私は②か③を好んでいますが、客層をみると、私よりも年配の買い物客が圧倒的に③に多く、若手は①の店舗に多く見かけます。ここにも世代間格差がはっきりと見えてきます。
物価は、都会と田舎のような地域別の違いだと思っていましたが、それはどうも違うような気がしてきました。バブル最盛期に急成長した農協は総合商社へと変貌を遂げましたが、今では隙間を縫うように、小規模2ちゃん農家(爺婆)から買い取って販売しています。また、③の「直接ルート開拓業者」の存在が、今の世代間格差社会の上部に上手く受け入れられて、過当競争(Yahoo百科事典参照)する必要性はあまりなさそうです。一番強気なのかも。
今後の日本経済を展望してみて、例えば野菜の販売が私が見ている通りだとしたら、生き残るのは③でしょうか。他の業界だと、若手の起業に期待が持たれているそうですが、合わせて、これからの時代、大元締めとしての総合商社は次第に立ち遅れていくのかもしれません。
時代が変わったのだということを何にどのように顕著なのか、実態が掴めない私ですが、消費生活の側から垣間見ると、少なくともバブルの名残に縋り付いたままの思考ではなく、バブル前の日本にちょっと戻ると良いのかもしれないと感じました。
| 固定リンク
コメント
こんばんは。godMotherのレシピ日記を子供に頼んで私の携帯に入力して貰ってから一ヶ月が経ちました。料理は勿論の事、諏訪湖の景色など、何かホッとする物があり、毎日欠かさず目を通しています。目を通していながらも今まで何も作っていなかったので、以前からパン作りに興味があった事もあり、昨日レシピを読みながら初めてのパン作りに挑戦してみました。どうなる事やらと思っていたのですが、初めて作った割には、まあまあの出来でした。と言うのも、末娘が、チョー美味しい!と言って食べてくれたものですから。(バターとメープルシロップをかけてましたが、、)まだまだこれからもパン作りは勿論の事、料理も最近ワンパターンなので、godmotherさんのレシピを参考にして、作りたいと思いますので、またその時には、報告します。「たった2つ!〜」の本は書店に行き早速注文して来ました。今週中にも手元に届く予定です。ちなみに今は携帯ではなく、パソコンで読んでいますので諏訪の景色はくっきりと鮮やかさが違いますね。毎日、自然に囲まれてのジョギング羨まし〜い。
投稿: AKEMI | 2010-02-01 21:50
AKEMIさん、コメントありがとう。
私の作った料理を食べてもらうことよりも、AKEMIさんがここで知ったパン作りに初挑戦したことや、娘さんが喜んで食べてくれたというお話を聞く方が遥かに嬉しいことです。
例の本は、初心者に作りやすいと思うので、手始めの本としてはよいと思います。
私は8~9年パン焼きを続けていますが、まだまだ改良の用地があると、あの作り方を知ってそう思いました。
一部ですが、ここの右のカテゴリーの「食事パン」や「菓子パン」にレシピもあります。成形の部分を画像に載せているのもるので参考になればと思います。
投稿: ゴッドマー | 2010-02-02 05:43