カレー粉と塩の合わせ粉でいただく金目鯛のから揚げ:Close Encounter
夕方ジョギングにいつものコースを走ると、途中追い越した金髪の若い外国人と立石公園で再会し、しばらく会話をしたのが楽しいひと時でした。もう長く英会話をしていないし、普段、英単語の意味やスペルなどは忘れしている自覚もあるのに、その感覚とは全く違う部分から会話が飛び出すのです。若い頃に叩き込んだことはそう簡単に失わないようです。
名前はサラちゃん。彼女は英語教師でアリゾナ出身、午前中ジョギングをしているそうですが、日没の写真を撮りたいと、重たいカメラを持って歩いて登ってきたというのです。自然の景色が好きなピュアーな感じで、話が合いました。近くに住んでいるらしく勤め先も教えてくれたので、いつか食事に来るように誘って別れました。
諏訪湖の夕日を見たいという同じ目的が、楽しい会話のひと時をプレゼントしてくれたのかなと思うと嬉しかったです。
さて、今日は、金目鯛の切り身を加工して作ったレシピです。かなり大型と思われる切り身なのですが、三切れ、魚屋さんが美味しいというので買ってみました。
大きな鰤の切り身に匹敵するほどの厚みと幅のある切り身なので、このような大型のサイズともなると大味で美味しくないのではないかと、ちょっと疑ったのですが、そうでもない。金目鯛の大型は脂がのっているせいか、甘く感じます。
考えてみると、塩焼きにするにも一人一切れはちょっと多いので、中骨を削ぎ切りにして取り除き、さらに、切り身を斜めにそぎ切りで薄い小さなサイズのスライスに切り直してから揚げにしました。これなら残ってもリメイクできると、そう踏んだのですが甘かった。すっかり完食してしまいました。衣は浮き粉を使うとカリッとします。片栗粉とも違うのでお勧めです。油っこくなく、カリッとさっぱりしているというのはから揚げなので勿論ですが、カレー塩がどうも金目鯛の甘さと相性がよかったらしく、ご飯も美味しかったということです。
今日の紹介はこれだけのことです。そ。カレー粉と塩が魚のから揚げに如何に美味しい付け塩かというお話です。簡単ですみません。今日はこれにて。
材料
- 金目鯛の切り身・・3切れ(600g)
- 塩・・少々
- 浮き粉・・大さじ2.5
- 揚げ油
カレー塩
- カレー粉・・小さじ1
- 塩・・小さじ1
作り方
- 金目鯛の切に身についている中骨に沿うように外側から包丁を倒して差し込み、そのまま中骨を削ぎ取る。(骨がない切り身の場合はこの工程は省略)
- 皮目を上に横におき、切り身に対して45度くらいの角度に包丁を向けて、斜めに削ぎ切りで、薄い切り身にする。
- 表面に軽く塩を振ってしばらく置き、水が出たらキッチンペーパーで吸い取る。
- バットに浮き粉を取り出し、3の切り身にまぶし付け、余分な粉は刷毛で叩く
- 揚げ油を180度に上げ、少量ずつ揚げる※切り身の表面の油が静になり、完全に油の上に浮かんだ状態になったらOK。
- カレー粉と塩を混ぜ合わせてカレー塩を作り、銘々に付けながら頂く♪
***
昨日は、年に一度の全身のチェックということで人間ドックでした。八ヶ岳へ向かう途中の見晴らしのよい所に立つ諏訪中央病院がその場所で、雰囲気のよい病院です。
胃カメラ検査は、大変若い先生でした。まだ修行中だと見えて、いつもの知っている先生がそばについて、モニターで指示しながらの検査でした。下手とか上手とかではなく(いえ、そういう感想もあるにはあるのですが、問題がそこではないので省略)、先生がファイバーを操作している時の気の置き方がどこにあるかを具(つぶさ)に感じることができたのには驚きました。そしてこの体験は、未来を暗示しているようでもありました。
脇について指導する先生がモニターを眺めて、若い先生に無言で、指で右や左を指してファイバーの移動を促すと、若い医者は、私の口元近くの部分を持ち替えて操作を始めます。このことが延々と続いている時に、何度となく喉の奥でそのチューブがでんぐり返しをするような勢いで圧迫するのです。その苦しさは、今まであまり味わったことがなく、マウスピースを取り除いて「やめて」と、頼みたくなったほどでした。普通、患者はこのような目に合うと、あの医者は下手糞だと非難轟々になるのだと思うのです。いや、どうしてこうも無神経になるかなぁまったくもう。と、先生を拒否するような思いが走ると、おえっと来るのも確かです。いかんいかん、冷静にならねばと何度も言い聞かせて私は耐え忍んだのです。途中、「釣りバカ日誌」で西田敏行が胃ファイバー検査でマウスピースをはめたまま懸想をかいているシーンが浮かび、内心笑えた。そ、それがあの時の私です。とんでもfucking関係ないことを考えている場合じゃない!と、なんだかとても長い検査時間でした。
若い先生だからというのでもないのでしょうけど、モニターを見るのに使う脳と、チューブを操る連鎖反応、脇にいる先生の指示に反応する気配りなどばかりに気が行って、患者である私に配慮するというのはすっ飛んでいたのだと思います。口元で強引に上下左右にチューブを動かすので苦しい思いを何度もしました。
慣れた先生は、そういう時の配慮が行き届いていて、患者の表情にあわせて声を掛けるなりのコミュニケーションを取ってくれます。そして、チューブを握る指先は、口元で動かないよう添えている程度なのです(技術的にそうかどうか知りませんが、そんな風に感じています。)先生をここまで自分が受け入れられると、胃カメラは楽勝なのです。
腹を括って先生に任せられるとよいのですが、検査の最中に、先生の神経が私に働いていないというのは、先生の指先が私に教えてくれるのです。口元で無神経にファイバーを動かす動作には、配慮など微塵もありませんでした。かといって、検査を始める前の自己紹介で、「練習です」って言われてもなぁ。でも、途中でそのことに気づいた時、西田敏行を登場させてまで気分転換に努めるような努力もちょっときつかったし。難しいですねぇ、こういう問題は。むしろ、私の胃ファイバー歴がかわれたのでしょうか。
ファイバーの待合室はお年寄りばかりでしたが、若い駆け出しの先生が練習するにしても、お年寄りでは心もとない感じがします。というか、リスクが高いです。高齢化社会がキーワードとして医療問題が多く取り上げられますが、思いがけず遭遇してしてしまった現実から、現場には厳しい問題があると思います。医療費ばかりの問題ではなく、今の時代の世代構造で、円滑に機能する医療とはどのような姿なのか、画策が問われた気がしました。
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コメント
現代の健康検査では、貧血は軽く扱われています。ネットで検索するとたくさんがでてきますけど、「隠れ貧血」で、検査にひっかかりません。貧血が目的としたら簡易検査で済ませているからです。
なぜ、胃カメラをするかというのは、ようするに、胃壁の潰瘍の跡を目視してガンになっていないか。で、古い胃潰瘍の跡ならば、出血していません。新しい潰瘍や胃がんならば出血しているはずです。出血しているならば「隠れ貧血」にもなっています。「隠れ貧血」は、ちゃんと検査すればわかる。つまり、「隠れ貧血」であれば、身体のどこかで出血しているわけですから、胃カメラで検査する必要があるし、「隠れ貧血」でなければ、必要がないとも。あと、godmotherさんが、胃カメラになったのは、貧血もあるのかもしれませんね。隠れ貧血でなく、明らかな貧血。
世界保健機関の報告では、世界人口のほぼ半分が鉄欠乏による貧血症とされているのですが、なぜか、日本は貧血を軽く扱っています。原因不明の検査結果に異常がないような体調不良は、貧血と考えてもいいみたいだし、アルコール依存症の人なんかは、アルコールの害よりも貧血が進んで、気分低下と肝臓障害へいくみたいだし・・・
本当に、謎です。ほとんどの貧血は体質でなくて、ただの栄養失調の一つでしかすぎないのに。たぶん、ニートの多くも貧血でしょうね。疲れが溜まるから引き篭もってしまう。
投稿: 安藤 | 2010-01-19 08:30
安藤さん、お詳しいのですね。つかぬことを伺いますが、医療関係のなにかに関係されているのですか。
えと、貧血のお話は知れば知るほど恐ろしいことが沢山潜んでいますね。
今回のドックでは、血液生化学検査で貧血その他異常ありませんでした。また、胃壁もきれいで全く異常なしです。カメラは私が希望して自発的に受けていますが、この7~8年特に気を付けることもなく健康です。ご心配ありがとうございます。
「栄養失調」という言葉は変な言い方ですが新鮮です。この飽食の時代に失調するというのは要するに偏食ですね。私がこのような現象をどう思うかと、率直に話すと、物が溢れるあまり子どもから大人まで選択の自由を履き違え、嗜好だけに走った結果。特に団塊世代前後の年齢で戦争を経験している大人がかなり我侭になり、満たされなかった欲望を一気に埋めるような時代をにし、子孫に影響したのも大きいと思っています。それよりも、敗戦後欧米崇拝思考に転じたせいか、でしょうか。語りだすと沢山あるのですが。
投稿: ゴッドマー | 2010-01-19 09:17