2009-12-03

ガレット二種(フランスのお好み焼き):ちょっと固く考え過ぎちゃった

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 ガレット(=丸くて薄いの意)というのはフランスの名前で、蕎麦粉で作るクレープと思ってよいと思います。クレープと違うのは、具を包まないで囲むことかな。そして、蕎麦粉の特徴を上手く生かした上品な食べ物で、食卓の華にはなると思いますが、日本の関西風のお好み焼きを蕎麦粉にしたような気軽さです。
 今日は、チーズと卵、玉葱の組み合わせで一つ。これは、栄養バランスがよいので朝食にぴったりです。また、サラダ感覚なのをもう一つ。色々な野菜を組み合わせてのせた上に、軽く味付けした豚肉のそぼろをトッピングしました。好みのドレッシングを絡めても良いと思います。

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 作り方は、丸く薄くのばして焼いた生地の中央に具をおいて、四方を内側に折り畳んで具を囲みます。生卵は蓋のようなイメージで最後に具の上から落とし、焼き加減は好みですが、半熟にするとソース代わりになります。生地は、焼き色をつけると、蕎麦粉ならではの香ばしいさが漂います。画像の焼き加減よりも、もうちょっと焼いたくらいがカリカリとして美味しいです。
 フランスのブルターニュ地方の田舎料理と聞きますが、可愛いお好み焼きといった感じで、卵の下に好物の何かが見つかると嬉しいくなります。
 では、早速。

1)、蕎麦粉に少しずつ水を加えながらのばして、粉っぽさが無くなるまでよく混ぜ合わせます。小麦粉と違ってグルテンが含まれないので蕎麦粉はよく混ぜても大丈夫です。ついでに言うと、天ぷらの生地は小麦粉ですから絶対に良くかき混ぜたりしません。さっくりとです、よ。
2)、この生地が落ち着く間に具の用意をします。ガレットによく使われる、少し甘いフルーツの香りのする玉葱は、シードルコンフィ(りんご酒煮)で、日本の漬物のような使い方をします。りんご酒が手持ちに無いので、花梨のコンフィのシロップを加えて真似てみました。普通はカリンのシロップなんて無いと思うので、バターでソテーした玉葱に白ワインを加えただけでもOK。
3)、玉杓子(たまじゃくじ)一掬いで一枚の生地を作ると、この分量なら6枚出来ます。フライパンを弱中火で温めて薄く油を引き(キッチンペーパーで塗る)、生地を中央に垂らしながらフライパンをまわしてのばします。フライパンが熱過ぎると、直ぐに生地に火が通ってしまって厚ぼったいガレットになりますが、それでも好みでOK。生地がのばせたら少し火を強くすると時間短縮になります。
4)、中央に玉葱のコンフィを敷いてチーズを添え、生卵を落としたら、生地に焼き色がつくまで待ちます。好みの焼き色に焼いたら、周囲を折り畳んで出来上がりです。玉葱に溶けたチーズと半熟卵の黄身が絡んだ姿を想像すれば、焼き加減はおのずと導き出せますね。

材料(ガレット二種) Img_0276

  • 蕎麦粉・・150g
  • 塩・・一つまみ
  • 水・・300cc
  • 玉葱のバターソテー(カリン風味)・・下記分量の1/3
  • 卵・・1個/ガレット1枚
  • チーズ(溶けるタイプのグリュイエールやラクレットなど)・・15g/ガレット1枚分
  • 野菜・・キャベツ・にんじん・パプリカ・紫玉葱・豚挽肉ソテー(オレガノ+塩+胡椒)

玉葱のコンフィ Img_02681

  • 玉葱・・600g
  • バター・・30g
  • 白ワイン・・大さじ2
  • カリンのコンフィのシロップ・・大さじ1

フライパンでバターを溶かして薄切りの玉葱を焦がさないようにゆっくり炒め、白ワインと花梨シロップで風味付けし、軽く塩で味付けする。

包みものの参考レシピ

➠トルティーヤ

➠春餅(しゅんぴん)

➠煎餅菓子(中国版クレープ:卵と小麦粉)

➠浮き粉のクレープ(中国版)

➠卵と韮のお皿

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 ガレットをここで取り上げるまでに、少し自分に引っ掛かりがあったことを白状します。大した料理じゃないという思いと、それをここで取り上げると、まるで「大した料理」になってしまうような気がして、変に気を回していました。ガレットの作り方や材料を見れば、いかに手軽で簡単に出来る料理かは一目瞭然です。あるもので手軽に作れるお手軽な料理だということをアピールする自信がなかったので、単に躊躇したのです。
 今でもそうなのかどうなのか、外国の文化や生活様式に普通にあるものを日本では大騒ぎするような感じを受けます。国境のない国だからか、海を渡るということが物事を大げさに取り上げてしまうからか。それって、私自身が目立ちたくないのに目立つと言われるのが嫌だと思っているからかもしれません。良いものを取り入れて、それを普通の暮らしで活用する、というだけのことをさも特別なことしているかのように誇示するのは、かえってエネルギーがいります。
 そのような思いが邪魔していましたが、では何故今日公開するに至ったのかは、色々な自分の思いで物事を難しくするのは、何を隠そう、そういう思いを持ち続けている自分が原因だからだと思えたからです。気になることをそのまま伝えることで十分ではないか。自分に出来ることはそういうことではないかと思ったので、諸々のこだわりの一つとしてそれを解放することだと気づきました。
 この様なことを割りと気にするたちで、ぐずぐずするのです。

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