2009-10-07

激旨!ちゃんちゃん鍋(ちゃんちゃん焼きの兄弟)

 戻り鰹が旬にも関わらず、今年は日本に入る量が少ないそうです。鰹が黒潮に乗って北上する前に、どこかの国で小さいうちから捕獲して食べているという話です。チラッとニュースを耳にしただけなので確かではありませんが、鰹ファンにとってはちょっと残念かもしれません。
 戻り鰹という名前の由来は、回遊魚のため海の温度が低くなると温かい場所を求めて移動するため、日本では丁度この秋口から太平洋を南下してくるのが戻り鰹と呼ばれ、餌をよく食べて体に脂肪をつけているので日本人が好むとろ鰹とも呼ばれています。因みに5月ごろ北上する鰹は初鰹と言って身が締まってさっぱりとしています。

Salmonnabe2

 と、うっかり鰹の話で満載になりそうなのでここら辺でやめておきます。今日は鮭の料理でした。何故鰹の話から出たかは、鮭が逆に豊漁だというのです。この時期の鮭は秋鮭(アキアジ)といって、産卵のために河口付近に集まってきている鮭を取るそうです。きめが細かく艶々として柔らかい身が特徴です。あまり脂はのっていません。鰹の不漁といい鮭の豊漁といい、日本は海の幸に恵まれて程よくバランスしていますね。
 しっかし戻り鰹、食べたいです。
 さて、その秋鮭でちょっと変わった鍋をしました。北海道から伝わる、ちゃんちゃん焼きはご存知でしょうか(Wikipedia ☛)、ここにはレシピは公開していませんが、鉄板焼きの鮭と野菜が味噌と味醂の甘さですっかり包まれた美味しい鉄板焼きメニューですね。寒かったのでこのチャンチャン焼きをアレンジして鍋にしてみました。そう、「ちゃんちゃんン鍋」です。鮭のふっくらした食感と野菜の甘さを存分に味わえる、味噌ですっかり包み込んだような鍋物です。レシピを起こしながら途中でこれはきっと美味しいに決まっていると思えたのは、野菜の蒸し焼きです。チャンチャン焼きは鮭の上にたっぷりと野菜を載せて、アルミホイルでしっかり閉じて蒸し焼きにします。これがヒントでした。

Salmonnabe

 作り方は、土鍋の底に油を引いて鮭の皮目を下に並べて皮目を焼き付けます。主に鱗を焼きつけて香ばしくするためです。皮が焼けたところで鰹出汁を注いで蓋をして、沸騰するまで煮ます。一方野菜は生のまま鍋に入れずに少量の油で炒めて甘味を引き出します。水分を飛ばして旨味を凝縮させてから沸騰している鍋に加えて一緒に煮込みます。最後に味噌、味醂、酒を加えます。これだけです。なんですが、今まで石狩鍋と称して似たような鍋物をしていましたが、今回編み出した鍋の美味しさにはまりそうです。
 おうどんを最後に入れて頂くつもりが、なんと、ご飯茶碗のご飯に残った出汁をぶっかけたのが超うめぇつわけで、スープが残りませんでした。いつもの鍋とは全く違う野菜の甘さや出汁の美味しさに舌鼓を打つと言った具合です。これ、強くお薦めします。(実は、タイトルに「激旨」とか付けたくないのですが、つい、その意のままにです。)
 一言付け加えると、変則的好き嫌い息子が絶対に鮭の皮を食べないのですが、驚いたことに食べてしまいました。皮の下のぬるっとしたのが嫌だと言っていますが、いくら最初に焼いた皮目でも皮の内側はぬるっとしていた筈ですがねぇ、このーっ。

材料

  • 鮭の切り身・・500g
  • 野菜・・適宜
  • 今回は・・白菜の間引き菜、にんじん、隠元、葱、玉葱
  • 鰹出汁・・1500cc
  • 信州味噌・・130g
  • 酒・・カップ1/2
  • 味醂・・大さじ3
  • 砂糖・・大さじ1(隠し味)

作り方

  1. 鮭は大きめの一口大に切る。
  2. 野菜は大きめにざっくり切りそろえ、火の通りの悪いにんじんなどは薄く、隠元はそのまま用意する。
  3. 土鍋を火にかけ、底に少し油を塗って鮭の皮目を下に敷き詰めて焼く。
  4. 皮から香ばしい香りがしてきたら(身は生でもよい)鰹出汁を注ぎ入れ蓋をして沸騰するまで煮る。
  5. その間に切った野菜を大鍋で油炒めする。野菜の嵩が少し減る程度まで炒める。
  6. 4が沸騰したら5の野菜を全て加えて一煮立ちしたら味噌、味醂、酒を加えて味を調える♪

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コメント

鮭は美味しいのですが、どうも大雑把な処理が残念に思う事があります。
それは鱗。
せっかく皮が美味しいのに、鱗の処理が甘いと、食べてジャリとした感がして残念になってしまいます。
切り身になってから鱗をどうするのも何ですし、、。

皮の裏のヌルは脂の層ですよね。
鯵の干物の血合やその辺りを美味しいと感じるようになると、大人の舌になったということでしょうか。

投稿: ふ゛り | 2009-10-07 23:42

こんばんは。
初めまして。きゅうりの辛子漬けを調べていて、こちらのブログを知りました。
今度絶対に作ります♪
ちゃんちゃん鍋もおいしそうです。
ブログを読んでいると、私は出身が青森なので、とても懐かしい気持ちになります。
これからも楽しみにしております。

投稿: もちょこ | 2009-10-08 00:14

>>ぶりさん、鱗がネックです。鯛の頭であら煮をするときなどは熱湯をかければOKですけど、この場合は生の切り身なので、料理するとしたら焼かずにはどうにもこうにもなりません。料理の幅としては鍋やムニエルとしても、切り身の上、鱗を卸していないと焼くしかないと思いませんか。鮭の切り身は絶対に鱗がついていますからね、困ったものです。

ヌルは脂の部分です。まだお子ちゃまなんです。「大人になるとそれが美味しいと感じるようになるのよ」と言うと意地で頑張ろうとするのですが。そういう問題でもないので・・・。因みにメカブや茎若布のヌルは大好きなのです。こういう変則性ですから。


>>もちょこさん、はじめまして。こちらこそ、どうぞよろしく。

きゅうりの辛子漬けは温泉トークでして、ここもいい田舎なんですよ。
少し甘いと感じると思いますが、遠くの方で塩味が味わえるちょっと感動的な部分がある味付けです。お好みで加減されるとよいですが、まずは一度作ってみてくださいね。

鮭は青森の太平洋側で、日本海側では鮪が有名ですし、よくテレビで紹介していますね。そういえば昨年秋田の北部で青森に近いところまで行った時、烏賊の一夜干を買ったのですが、よく言う「旅物」(県外向け)でこちらにも売っていますが、全く違った物に出会ったような感激でした。とても肉厚で美味しく、しかも丸裸で魚屋さんにありました。やはりその土地のものはそこで頂くのが一番ですね。

投稿: ゴッドマー | 2009-10-08 03:32

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