2009-10-26

朴葉味噌(ホオバミソ)飛騨高山地方:裏寂しい秋・子ども手当の行方は(日経社説) 

Pa250001_2  立石公園の駐車場から山を少し下るように遊歩道を歩くと、朴葉(ホウバ)があたり一面に散っていて、その大きな葉が空から落ちてくる様といったら、何やら得体の知れない「危険な落下物」といった感じでした。しかも、落ちた瞬間の音ときたら落ち葉の比ではありません。本当に大きな葉っぱです。落ち葉のピークに立ち会って、秋から冬に切り替わる季節を見届け、その証人になったような気になると、まるで子どものようにはしゃぐ気持ちで落ち葉を拾っていました。
1  そして、先週行ったばかりの「蓼の海」に寄ってみると、案の定、木に残っている葉はわずかでした。それでも盛夏の勢いを感じさせる大きな蔦の葉が、真っ赤に色付いたまま松の木にしがみついていました。私の知らない時間に、こうして皆枯れて行くのですね。人の一生を思うようでいけません。直ぐにセンチメンタルな方へといってしまうのは、やはり秋でしょうか。葉を落とすのは次のシーズンへの蓄えのため。それが蔦にとっての生きることなのですが。
 今日のレシピは、朴葉味噌(ほおばみそ)です。岐阜の飛騨高山地方の郷土料理だと聞いている「朴葉味噌」は、郡上八幡辺りの香ばしい地味噌で作るそうです。色の濃い味噌で、八丁味噌を混ぜてもよいと聞いています。ですが、信州味噌の美味しさも譲れませんから、八丁味噌を混ぜて深みのあるコクをつけました。
 木から落ちたばかりの生々しい朴の葉ではありますが、燃えてしまうといけませんので用心のため、水に10分ほど浸してから使いました。卓上で一人用に煮炊きができる五徳(ごとく)と20分程使用できる固形燃料を早速買い求めてきました。この手のものを欲しいと前から思っていたのでよいチャンスでした。湯豆腐が冷めない程度に傍でゆらゆらさせながら、熱々を頂くのによいかと思います。それに、人数も少ないので、今までのような大きな土鍋もしばらく出番がなくなるのではないかと思っていた次第です。

Houba

 この朴葉に信州味噌と八丁味噌を混ぜ、少し甘くなるように砂糖、酒、味醂を加えて練り味噌を作り、朴葉にたっぷり塗ります。その上に、三等分にした牛肉、葱、下茹でした牛蒡、ブナピー、春菊、豆腐を寄せるように載せて点火します。1分もすると牛肉がじゅうじゅうしてきて香ばしい朴の香りが立ってきます。欲張って沢山載せても、下の方から徐々に焼けてくるので、上のほうは蒸されながらゆっくり火が通ってきます。葉が焼けてしまうのではないかと心配したのですが、最後まで丈夫に役目を果たしてくれました。箸などの先が触れると直ぐに穴が空いてしまうのは明白なので、要注意です。
 朴葉の芳香と味噌の香りを楽しめる、秋を満喫した嬉しい落し物でした。
 それに、今日は新米のお届けも!ああ、悩みなど吹っ飛んで行くとよいです。まったく。

材料

  • 朴葉・・3枚
  • 牛ローススライス・・6枚
  • 長葱・・1本
  • ブナシメジ・・適宜
  • 木綿豆腐・・100g

練り味噌

  • 信州味噌・・25g
  • 八丁味噌・・25g
  • 砂糖・・20g
  • 酒・・大さじ1.5
  • 味醂・・大さじ1.5

作り方

  1. 朴葉は使用する10分ほど前に水に浸し、水を十分吸い込ませた上で軽く水気を拭き取る。
  2. 味噌と調味料を練り合わせる。
  3. 牛肉は広げて三等分に、その他の材料も火が通りやすいように小さめに切り分ける。
  4. 朴葉に2の練り味噌をたっぷり塗る。
  5. 五徳に固形燃料をセットして、網の上に4の朴葉を載せ、牛肉、葱、豆腐、野菜の順に載せて焼く♪

【使用例】野菜やキノコをみそ焼きするのもぐー!

Photo_2

***
 子ども手当はまず合理的な制度設計を(日経社説)➠ 

少子化を克服するには、社会全体で子育てを支援する必要がある。「子ども手当」も有力な支援策になり得る。だが、巨額の公費を支給する政策は、合理的で持続可能な制度でなければならない。仮に支給開始時期が遅れるとしても、財源の裏付けや所得制限の有無などを含め、合理的な制度の設計が、まず必要だ。
 子ども手当の要求は2010年度が2兆3千億円、11年度からは毎年5兆3千億円にのぼる見通し。防衛費を上回る金額である。

 ええ、その通りですよね。多くの国民は内心そう危惧しつつも鳩山さんが強く確約するものだから、どうやって采配を振るうのかをお任せしたのが、政権交代という結論を出した民意というものです。イギリスから煽りを受けての、アレは賭けだったのかとも。
 このところの鳩さん政権では、開いた口が塞がらないのですが、社説のこの指摘は、確かに選挙前の公約が出てからざっと頭で暗算しても分かりきっていたことです。どう考えても、足りなくなるのは然りなのですが、この事態に政治家が烏合の衆と化してしまって、出てくるものは付け焼刃的ではないのかと、政治や経済に疎い私にもそれは分かります。

厚生労働省は全額国庫負担を前提に概算要求した。だが、予算を抑えたい財務省は地方や企業に分担してもらうことを示唆し、「予算編成過程で検討する」の一文が入った。これに原口一博総務相が反発、長妻昭厚労相も全額国庫負担を主張した。 

 財務省の節約のため地方に負担させろと言われても、生産コストを抑えるどころか仕事自体が無いのですよ。ちっぽけな会社は、借金返済のために仕事を稼動しなければなりませんが、そこを凍結させた上仕事もないとなると、家でじーっとしているしかないのです。それも無期限にです。そうやって周囲の仕事仲間だった会社がどんどん潰れています。我慢の限界は通り越しています。税金を納める会社が無くなり、仕事を失う人が増えているのですから負担を地方に委ねるのは無理というものです。

地方や事業主の負担を現在の児童手当以上に増やすべきではない。全額国庫負担にするなら、地方と企業が負担している児童手当の財源の今後を明確にすべきだ。

そのとおりだと思います。が、が、が、「財源」の今後は乏しい。明確なのは、民主党は約束を破る。しかないじゃん。

124710622795216310370_up41674 藤井裕久財務相は、大蔵省OBで蔵相を務めた藤井裕久最高顧問は、財源を論じる若手議員にこう語りかけたという。「財源にはそこまで触れなくていいんだ。どうにかなるし、どうにもならなかったら、ごめんなさいと言えばいいじゃないか」民主バラ色公約、イバラの財源(連載)(読売2009.7.8) 

などと発言したのを聞いてびっくりしましたが、こういう一言を一度は言っておくというのが効いてくるものです。今後のため、ここに貼っておくことにします。

|

コメント

朴葉味噌、初めて聞きました!
風流なお料理ですね。
秋の匂いが漂ってきそうです♪

投稿: もちょこ | 2009-10-26 16:57

もちょこさん、仰るとおりだと思います。

秋の裏寂しさを感じつつ、食卓で香るのは朴の葉の落ち葉です。燻されるような嫌な臭いが立ち込めるというほど燃えませんから、本当によい香りです♪10月もそろそろ終わりますね。

投稿: ゴッドマー | 2009-10-26 17:26

これは最高の贅沢。
前回のエントリーの笹の葉ともども心の贅沢です。

もう何も語れませんね。
何となく、悟り、という言葉は愛情と同義なのかな、という気がしました。

投稿: ふ゛り | 2009-10-26 22:26

ぶりさんから何故「悟」の話がここで出てくるかなぁ。突っ込む意味ではないのですが、三蔵法師の悟空葉、いたずらっ子で、いつも三蔵の機嫌は悪かったですが、最終的には悟った悟空が人間のような心を授かったというのも「愛」ですかしらね。

(鳩さんの言う「友愛」も勘違いされやすい概念的な言葉ですね、なんっつてっ!)

投稿: ゴッドマー | 2009-10-27 03:53

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 朴葉味噌(ホオバミソ)飛騨高山地方:裏寂しい秋・子ども手当の行方は(日経社説) :