ヤリ烏賊の姿煮:個人的な訴訟を社会問題に転化するのは変でしょう
昨日は、友人と約束して、諏訪湖半のフレンチレストランで昼食を一緒にしました。ブログのお仲間が以前このレストランで食事をしたことがあって、美味しかったというのを聞いてましたのでかなり楽しみでした。なんだかぽかぽか陽気で空気が澄み渡り、店内に入った途端、窓枠から遠くに見える諏訪湖が輝いていて、高台の立石公園からの眺望とはまるで違うのどかなアングルに写りました。頂いたのは、皮を剥いた鮭のムニエルにお醤油と粒マスタードの和風ソースを絡めたソテーでした。また、なんてお上品な盛り付けかしら!と久しぶりに家庭料理から抜けた新鮮さを感じました。私は個人的にはよーく皮を焼いて鱗が邪魔しないような焼き方をした鮭のムニエルが好きですが、友人は、「あら、皮が剥いてあって食べやすいですね」と・・・、ここのエントリーで、鮭の鱗の下処理についてぶりさんから一講釈あったのを二人で思い出し、これは、暗黙の了解の範囲でしたのでニンマリとした次第。楽しいお昼の一時でした。
さて、槍烏賊(ヤリイカ)が店先に並ぶようになったら、秋も深まったということです。秋から冬に掛けてが旬なので、今はまだ少し小型ですね。とは言え、小型の烏賊ならではの美味しい料理法といったら、丸ごと煮るのがあって、これがなかなかのものです。烏賊の丸煮が好物だとしたら、呑み助かもです。腸と墨を一緒に煮ると、この上もない旨味が出て、お醤油の味と良い相性になるのです。烏賊の腸と切り身を塩漬けするのは、烏賊の塩辛として誰もが知る日本の舐め物です。因みに、外国では日本人以外は、100%誰も手をつけません。イカ墨は、今でこそ日本でもポピュラーですが、イカ墨スパゲッティーでは、生臭みを上手に旨味に転化してソースにしていますね。そう考えると、この丸ごとの煮物は両刀遣いということになり、納得してもらえますか。
実は、我が家の末っ子の嫌いな物だったのですが、年齢と共に味覚も大人になってきたのか、深みのある味が分かるようになったようで、今回のこの烏賊の煮物には大喜びでした。ま、ただの呑み助の候補なのかもしれませんが。
このような姿煮で、足が抜けて、胴体とばらばらになるのはいただけません。どうするかと言いますと、軟骨を抜かない事です。軟骨で腸と胴体が繋がっているので、この軟骨を抜かずにくちばしと目玉だけを包丁の先で引っ掛けて取り除きます。吸盤も小さいのでしごき取るというほどでもないです。そして、スルメ烏賊などと違って、腸は非常に少ないので、煮てしますとその姿は無くなり、全部煮汁に混ざってしまいます。それも美味しい理由かもしれません。
作り方は、先に触れたように、まず烏賊の下処理をします。煮汁の調味料を全て混ぜ合わせ、鍋で沸騰させます。ここでいきなり烏賊を投入します。強めの火加減で、烏賊の色が変わって、全体に火が通る少し前の状態で一度引き上げます。残った煮汁を煮詰めて、とろみがつき、泡がふつふつとしてきたら生姜汁を加えて烏賊を戻します。ここで仕上げとして全体に煮汁が絡むように色よく煮ます。煮過ぎてしまうと烏賊が硬くなるので、2~3分を目安がよいと思います。
材料
- やり烏賊・・350g(6杯)
- 生姜汁・・大さじ1
- 醤油・・大さじ3
- 味醂・・大さじ3
- 酒・・大さじ1
作り方
- 烏賊のくちばしと目玉を包丁の先に引っ掛けて引き抜き、流水で洗い流す。
- 平鍋で調味料を全て混ぜて中火にかけ、沸騰したら1の烏賊を加えて煮る。
- 烏賊の色が少し変わってきたところで一度引き上げ、残った煮汁が鍋底に少し残る程度に煮詰める。
- 生姜汁を加えて3の烏賊を戻し、全体に煮汁が回るように2~3分煮たらでき上がり♪
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
最近のコメント