2009-09-20

油淋鶏(ユー・リン・チー):鶏もも肉の紅麹漬け揚げ

 一昨日は、長男から急にメールで諏訪に来ているという連絡が入り、夕方、一緒に来たという友達と夕ご飯を食べに寄りました。特別なことはできないにしろ、二人増えてもみんなでつついて食べれば何とかいけるでしょうという献立に変更です。このような時には、粉を捏ねてピザにしようと咄嗟に思ったのですが、最近ピザが続いている我が家だということを思い出して、結局、何にしたかというとユー・リン・チー(油淋鶏)です。どちらかというと、鶏のから揚げも何日か前に食べたでしょうと言われそうなのですが、その時のコメント欄で(参照)紅糟の応用のお話が出たばかりで、脳裏にくっきりと「次のお題」として焼きついていました。(このような時には全く迷わない私なので悪しからず。)

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 さて、このお料理は、鶏肉に下味をつけ、片栗粉をまぶして油で揚げ、酢の利いた甘酸っぱいタレを回しかけていただくお料理です。肉を揚げたら直ぐに切り分け、熱いうちにタレをかけるのがミソで、冷めてしまってからでは味がしみ込まないのです。それに、このタレが肉をつたって下に垂れた時、そのタレがかかると美味しい野菜を下に敷きます。それはキャベツしか考えられません。タレの熱でしんなりと甘くなったキャベツは格別です。これがたまらないのです。から揚げが好きな日本人ですから、このタレつきのから揚げも大人気ですよね。全員一致で「旨い!」お料になりました。
 このタレの分量のヒントになったのが、私が時々作る豚肉のマリネ(レシピ☛)で使っている、醤油と酢が2:1の酢昆布醤油です(レシピ☛。ユー・リン・チーは、下に敷く野菜が多いので、少し醤油を足して濃い目にしました。昆布の出汁でまろやかになっている醤油と酢が揚げた直ぐの熱い鶏肉にしみ込んで、わずかですがカドのない優しい味のタレになりました。
 揚げ方は、肉を一口大に切って揚げるのは、作る量が少ない時で、一度で揚げてタレを回しかければよいですが、人数が多い場合は、もも肉を切らずに丸ごと一枚(約350g)を揚げて、後で切る方が絶対に肉は美味しく揚がりますし、タレのかかり具合や下の野菜の味までもがスーパー美味しいです。

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 そのための下準備として、皮の下の余分な脂分や取り除き、肉の繊維に1~2cm間隔で包丁を浅く入れ、筋きりをしておきます。こうすると味のしみ見込みや火の通りが均一になる上、皮が縮まっても丸まりません。この下処理をした鶏肉を袋で紅糟を揉み込んで寝かします。最低一時間か半日は漬け込んでおきます。今回は三時間ほど漬けました。
 取り出してキッチンペーパーで余分な紅糟をふき取り、浮き粉を両面に軽くまぶしてから170度の温度の油で揚げます。このときの油の量ですが、肉が油に浮かない程度の量の油で十分ですし、なんでしたらポワレの要領で揚げ焼きでもよいと思いますが、兎に角、肉は反面ずつ掲げるという要領を掴んでください。中華鍋かフライパンを使用します。因みに、私のフライパンは30cmの直径ですから、もも肉ならギリギリ二枚まではOKです。そして、皮目を下に最初は揚げます。いくら筋きりをしたとは言え、ここは丁寧に肉が丸くならないように皮目から火を入れます。周囲の色が変わってきて、肉の表面が肉汁でしっとりとしてきたら裏返します。最初の面が6~7分で、裏返してからはその半分の時間でよいと思います。油切れをよくするために最後の1~2分は火力を上げて、肉を持ち上げてみて、ふわっと軽く感じればOKです。取り出したら直ぐに切り、そのまま包丁に載せて野菜の上に移動し、タレを回しかけて食卓へ直行です。

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 注意としては、肉が大きく重たいので、トングがあるとよいです。なければフライ返しや掬い網のような油が切りやすい道具を使うことです。私は、長年培った指先の怪力と毎朝の筋トレで腕力が武器なので、菜箸で挟んで油から引き上げます。それと、肉を切る時に火傷に注意です。肉を押さえながら切る時は、直に肉を触るとかなり熱いです。私は、面(つら)だけではなく手の皮まで厚くなっていますので素手でも大丈夫です。
 美味しくできることを祈っています!因みに紅糟がない方は、紹興酒と塩や醤油、ぐっと目先を変えて日本の味噌や韓国の辛味噌などはどうでしょうか?タレは甘くすっぱい感じが揚げ物をさっぱりさせるので、そこはキープしてということで。私は、代替を書くようなレシピの書き方、本当は好きではありませんし、ポリシーに反するのですが、紅糟を入手するのに1kgではいきなりアレな感じがしますし、持て余すことなく使い切る自身があればよいですが、お勧めしにくいです。ですから、今回は特別に代替品の参考例を書きました。

材料P9170001

  • 鶏もも肉・・2枚(700g)
  • 赤糟・・大さじ2
  • 浮き粉・・大さじ4
  • キャベツ・・1/4

タレ

  • 醤油・・大さじ2
  • 酢昆布醤油・・大さじ2(レシピ☛
  • 砂糖・・大さじ2
  • 長葱・・10cm
  • 鷹の爪・・1本

作り方

  1. もも肉の繊維に1~2cm間隔に包丁で浅く切り込みを入れて筋きりをする。
  2. 余分な脂を切って取り除く。
  3. ビニールの袋に紅糟を入れ、もも肉を入れてしばらく揉み込み、冷蔵庫で最低1時間漬け込む。
  4. キャベツを千切りにして水にさらし、笊にあげておく。
  5. フライパンに油を張って、170度まで温度を上げる。※菜箸の先から直ぐに静かに泡が出るくらい。
  6. 肉を取り出しキッチンペーパーで表面の紅糟を拭き取り、浮き粉をまぶして余分な粉を落とす。
  7. 適温になったら6の肉の皮目を下にして6~7分揚げる。
  8. 皿に千切りキャベツを盛り付けておく。
  9. 長葱を細かく切り、鷹の爪の種を取り出して細かくしてタレに加える。
  10. 7の肉の周囲の色が変わって、中央部分に肉汁が浮いた感じになったら裏返し、3~4分揚げ、最後の1~2分で火力をあげてから鍋から引き上げる。
  11. 油が切れたら直ぐに2cm幅くらいに切り分け、皿にそのまま移し、タレを回しかけて出来上がり♪

はてな【ばきこ】さんのある日の夕食:紅糟使用で本格的!
(画像をクリックして、本文へどうぞ!)

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コメント

「スーパー美味しい」が、断面のお写真から感じられるのは、昨夜作ってみたばかりだからでは無いと思います(笑。

油淋とは油を掛け回しながら揚げるという意味とのことなので、大陸版のポワレそのものなのではないでしょうか。

私は紅糟が無かったので、紹興酒メインの下味にしました。
レシピについては時々思うのですが、あの狭い横浜中華街でさえ、十人(店)十色。
正解は作る人と食べる人の心の中にだけ、と思うようにして、考えるのは作る前まで食べる前まで。
出来上がったら出されたらあっという間にお腹の中です(笑。

ところで紅糟、何と萬勝商事さんではありませんか。
あの町内には食材・乾物店はいくらでもあり、その中でこちらは比較的目立たぬお店なのですが、以前町内の人に勧められた事があります。
しかもその時に勧められたのは腸詰でした。
なるほど、管理人さまのお目にかなう品を扱うようなお店なのですね。

投稿: ふ゛り | 2009-09-20 09:08

ぶりさん、ぉっと、鋭いですね^^。レシピは仰るとおりだと思うので、ここでは私が一番美味しいと思うその時々のお料理の紹介だと思っていますが、これもどんどん変化を遂げ、進化の道に乗って参りたいと思っています。どなたもご自分の好みがあると思うので、アレンジは私の楽しみにしてしまうのは「越権」かな、と。

萬勝商事さんは私は直接には知らないのですが、この瓶詰めを送ってくれた知人の「プチ・シノワ」の社長のお付き合いです。彼は、別名「中華街のまふぃや」(笑)ですから、超うざい、基超精通者です。安心な人ですが。

その腸詰、魅力的!

投稿: ゴッドマー | 2009-09-20 11:08

ゴッドマーさんこんばんは。

今日、横浜の中華街へお昼ご飯を食べに出かけて、
ふとこの紅糟の事を思い出し、萬勝商事で買ってきました。
ユーリンチーのおいしそうな画像を見て、
キーッ!とハンカチを噛んでいたのですが、
これで作れます!がんばります!
発酵食品好きにはたまりませんね、これ。

投稿: ばきこ | 2009-09-22 18:22

ばきこさん、PCの向こうでハンカチを噛んでいたとは!(いえ、噛まなくともしゃぶるとか)

恐ろしく高価なお買い物になったのでは?と想像しますが、これと思った時は金に糸目はつけないのが気風のよさですね。

で、で、今後のお料理が楽しみです!ばきこさんがここから持って行ったお料理は、見た目、かなりの高得点とチェックしていますしッー。

ではお後の方、よろしくです。

投稿: ゴッドマー | 2009-09-22 20:23

こんばんは!

昨日作りました。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1296242635&owner_id=270106

これ、1人前なんですが突っ込みはなしで(笑)
もちろん、山盛りのご飯と食べましたよ。
今気づきましたが、紅糟の感想を全然書いてませんでした。
半日漬けていたのですが、たれのネギが多すぎて・・・。
すみません。出直します。

投稿: ばきこ | 2009-09-28 21:48

ばきこさん、ばっちりですね!なにがって、文章の飛び具合と、画像の微妙な違いなど・・・以下省略。

柔らかそうに見えたけど、胸肉のお値段は魅力を超えたある意味、怖さがありますが、今度はももで作るということは、気に入った?

豪快な感じなので、キャラ放出でよい感じします。またのお越しを待っています。

投稿: ゴッドマー | 2009-09-29 05:30

は、はずかしいですね(汗)。
(実は会社で見てびっくりしました)

今回ばかりは胸肉で作ったことを後悔しました。
次は必ず腿肉で作りますよ。
もちろん、気に入りましたとも。
紅糟を使った料理を他にも教えていただけるとありがたいです。
豚肉にも使ってみようかなと思っているんですがどうでしょうね?

そして、ちょっと気になる胸肉の怖さとは?

投稿: ばきこ | 2009-09-30 00:06

ばきこさん、紅糟のほかのお料理ですね。仕方ないですねー、大サービスですよ!
http://bit.ly/11jv89
http://bit.ly/4BGrcv
http://bit.ly/vG8IA
http://bit.ly/SRvJe
で、豚肉はあれですよ、叉焼(チャーシュー)。中華街でも見かけるでしょ?赤い豚肉。アレです。ただし、中華街で紅糟を使った叉焼を出すお店は殆どないと聞いています(今の料理人さんは、作り方を知らないそうです)。ついでに
http://bit.ly/YAXHm
豚肉を数日紅糟に漬け込んでから表面を焼いて、タレに浸したまま蒸す方法です。
あとは、鶏肉と同じように簡単にまぶして照り焼きか、ヒレなどの脂の少ない肉を揚げる「肉天」とか
http://bit.ly/GsT0Y
どうでしょう?アレンジすれば沢山できますね。ただ、会社にお勤めの方は、読んだり探したりする暇もないわけですよね。
どれか、お役に立てるとよいのですが。

(鶏肉が安価だとちょっと流通の状態に不安を持つので怖いという意味です。)

投稿: ゴッドマー | 2009-09-30 04:17

あわわわ!
ゴッドマーさんどうもありがとうございます!
魚でも良いのですね。タラがおいしそうです。
肉天もいいですね。
休みの日に時間をかけてチャーシューも作ってみたいです。
なにせ一瓶ありますから!(笑)

>会社にお勤めの方は、読んだり探したりする暇もないわけですよね。
ひ、冷や汗が滝のように流れましたよ。
不況のおかげで暇はあるのです。
すみません。反省して自分でも探してみます。

今日は色々考えて、豚肉のロース薄切り肉を小さく切って
紅糟をもみこんで1時間ほど置き、チャーハンにしてみました。
ゴッドマーさんのレシピを参考にして、テンメンジャンを
少し混ぜてみました。
ちょっとそれっぽい(笑)ものができましたよ。
風味は味噌に近いけれど、もっとホワッとしたやさしい感じですね。
色々考えるのが楽しくなってきました。

投稿: ばきこ | 2009-09-30 21:59

ばきこさん。

そういえば、まな鰹や甘鯛を紅糟と味醂かちょっとお砂糖を隠し味に入れて漬けるといいかも。西京味噌漬け風?マッチすると思います。
その場合は、小振りで二枚卸しがよいね。なんつって、食べたくなってきたなぁ。
おしまい。

投稿: ゴッドマー | 2009-10-01 03:13

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