2009-09-26

秋刀魚の梅煮:今年もお馴染みの秋刀魚があってよかった!:年金制度廃止の密かな提案

 今の食べ物は何でも美味しいですね。昔、父の頭にふさふさと黒い髪の毛が生えて、母の眉毛がくっきりとしていた頃の私に、こんな幸せな日が訪れるとは想像もつきませんでした。あれは、私が何歳くらいだったのでしょう、昔の光景です。当たり外ればかりのある果物に一喜一憂して弟と戯れていた、夕食後の一家団欒の風景のことがすぐに浮かびます。母親が皮を剥いてくれた果物のことや、その光景と一緒に、果物自体は美味しくなかったという印象ですけど、なんだかあれも悪くはないなと、味わいが懐かしく思われます。
 何故か、海で育つ秋刀魚も、昔のは細くて身が硬くしまっていて、脂が乗った美味しい秋刀魚と言える代物ではありませんでした。先日、「昔は秋刀魚もまずかった」と言われて、いろいろな思いが交錯していました。ただ、悪い印象というよりも、昔食べたものにはそれなりの味わいや思いというのもありますが、今のように安定的に美味しい食生活ではなかったわけです。高度成長期には、足りなさがその開発意欲に転じたのか、衣食住に目覚しい変化も現れ、古いもの、不味い物は残らない文化になりました。価値観が変化してしまったのもその理由です。
 一昨日の秋刀魚の話で、何故今の秋刀魚は美味しいのだろうかと漠然と思っていたからか、魚屋さんで直ぐに秋刀魚が目に飛び込んできました。連日、本当に生きのよい、綺麗で丸々太った秋刀魚がずらっと箱で並んで、1尾76円。え”、76円!あまりの安さにびっくりしました。が、お客さんは大勢いるのに、その割りに秋刀魚を買う人は少ないようです。飛ぶように売れるというわけでもなさそうです。お値段よりも、生きのいい秋刀魚に引かれてなんとなく4尾買いました。何故4尾って、本当になんとなくです。

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 なんとなく秋刀魚が沢山あったら佃煮のように副菜として作り置くのがよろしいです。他には干物などに加工してしまうことです。そうですね、1尾50円台になったら干物のレベルです。因みに、さかのぼって調べたら、昨年の10月中旬に秋刀魚の梅煮を作っていて、その時は88円と書いています(参照)。丁度一年ぶりにやはり盛んに秋刀魚のことを書いています。自分の中では、旬になると秋刀魚や鰯、鯖が、私の暮らしを語る何かの基準になっているのか、又は、高級魚化するこれらの魚に、多少なりとも危機感があるのかもしれません。

Sanma

 さて、脂の乗った秋刀魚ですから、梅で酸味を利かせてさっぱりとさせます。梅は、脂の乗った青い魚の臭みを消す作用があるので、秋刀魚に限らず、鰯や鯖も美味しいです。また、まろやかな塩分が程よい味付けの主役ですから、醤油も加減します。醤油はなくてもよいくらいですが、日持ちの点で少し濃い目に味付けする意味もあります。

 作り方は、頭を胸ビレから真っ直ぐ切り落として、尻尾も細くなったところで切り落とします。内蔵を引き抜いたあと6等分にぶつ切りにして、濃い目の食塩水に10分ほど浸して身を〆ます。これが重要なポイント。この後、内臓を箸などで突きだして、薄い食塩水でサッと茹でて冷水で冷まし骨を抜きます。この、骨を抜く時に少し身が崩れるのは申し訳ないのですが、ゆっくり引き抜いて形を整えます。そのまま竹の皮に並べ、出来上がるまで一切触れません。ですから、煮崩れを起こすことはもありません。

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 最初に酢と水で下煮をして、灰汁を掬います。煮汁が少なくなったら梅と生姜を加えて香りを付けます。煮汁が減ったら味醂と醤油で調味し、さらに煮込みます。全体で約一時間ほどゆっくり煮込みますので、残った小骨は全く気にならないくらいほろほろに柔らかくなります。また、表面の艶も煮崩れすることなく綺麗に仕上がります。
 これは私の感覚的なことかもしれませんが、魚に付加価値が付くとしたら、それは、一口ごとに嬉しさが綻ぶ(ほころぶ)ような、魚本来の旨味に出会った時です。お値段ではないです。でも、安価な魚を美味しく料理できたら、それは私のお手柄と思います。えっへん。

材料

  • 秋刀魚・・4尾(800g)
  • 水・・カップ3
  • 塩・・大さじ1.5
  • 酢・・120cc
  • 水・・240cc
  • 梅干し・・4個
  • 生姜スライス・・6~7枚
  • 味醂・・カップ1/2
  • 醤油・・1/2
  • 竹の皮(鳴ければキッチンペーパーなど)・・1枚

下茹で用

  • 水・・1000cc
  • 塩・・大さじ1

作り方

  1. 秋刀魚の表面を包丁の刃を立てて、頭から尻尾にかけて撫でるようにして表面のぬめりを取る。
  2. 秋刀魚の頭と尻尾を切り落とし、内蔵を引き抜いて6等分にぶつ切りにする。
  3. ボールに食塩水を作って2の秋刀魚を10分浸し、その中で箸で突いて残った内臓を取り出す。
  4. 鍋に1リットルの水を沸かし、塩大さじ1を加え、3の秋刀魚を入れて再沸騰してから30秒茹でる。
  5. 取り出して直ぐに冷水にとり、笊に上げて水をよく切る。
  6. 頭部に近いほうの断面の骨を骨抜きで摘んで、骨を引き抜く。
  7. 竹の皮を半分に切り、3本ほど筋を入れて平鍋に敷く。
  8. 秋刀魚を並べ、酢と水を加えて中火で10分程煮る。
  9. ここに千切りの生姜と、千切った梅干しを加えて煮汁画半分位になるまで煮る。
  10. 最後に味醂と醤油を加えて落し蓋をし、途中何度か煮汁を掛け回し、煮汁が見えなくなったら出来上がり♪

【お弁当に】

P9250014 

追記:料理検索のための目次を設置してみました。サイドバーの「Links」のトップにリンクを貼りましたので、試してみてください。自動的に出現頻度の高いキーワードを解析して掲示する設定になっています。

***
 戦後、貧しい暮らしながらも一生懸命頑張って働いて、歳をとったら楽ができるように年金という制度を始めて、みんなで頑張ろう!と、生きる力の源として原動力だったに違いないこの制度が(Wikipedia☛概説)、いつの間にか自分のためになることなどとは思えない、むしろ払い続けることに対して「無駄」という感覚さえある今のこの制度は、これから一体どうななって行くのでしょう。
 年金制度とは異なりますが、一例として、アメリカのオバマさんの訴える「皆保険制度」にアメリカ国民が反発している騒ぎは、丁度、日本の社会保険制度の立て直しに対する国民感情そのものをみているように思います。
 先進国であるアメリカで、保険の制度が充実していないということに、政治が誰のためにあるのかということから問うても、誰もが健康を維持し、安心して暮らせる毎日を望んで然るべきではないかと思います。また、働ける年齢にある人にとっては、その環境があり健康な体さえあれば、「食べて生きる」という営みが、極当たり前の生きることでなかったら何なのかです。私などは、そこはかとなく湧き上がる不安の正体は一体何なのか、と考えない日はありません。
 昨日、お昼ご飯を友人宅で一緒に食べながら、二人で政治の話をするなんて、とんでもないことだと嬉しくなりました。そこで、発作的に思ったことですが、昔、それこそ食べ物が何でもまずかったような時代に作り上げた年金制度なんてやめて、任意の(民間などの)加入サービスにして、健康保険と老人医療、働けない人の生活支援の為の十分な支給は、死ぬまで国が面倒を見るというのはどうでしょう。「国が」と言うのはつまり、私達一人一人が納めた税金なり何なり、です。働けなくなった時の為の備蓄としての年金制度がなくても、生きることに不安のない国の誕生です。アメリカの保険制度のように、年金を任意にするのです。死ぬまで生活不安を持つ必要のない暮らしを確保するための担保としてなら、誰もが我が事のためとしてその徴収に応じるのではないかな。と思うのです。
 で、現在まで支払ってきた年金なりは、全て返却。よって、社会保険事務所の存在も不要。職を失った職員は、民間と同様にハローワークに行って、就活と。
 この案ってどうかな?

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コメント

収入の7割を税金として徴収されるようにすれば成り立つかもしれませんね。
ただ、そうなると今まで税金などを優遇されてきた世代と
これからずっと生涯に渡って払い続ける世代の不公平感が広がるばかりでしょう。
なのでその格差を埋めるため、生涯年収見込みと現在までに得た収入と財産を計算して
差額を国に収めればいいのではないでしょうか。そうすれば公平です。
すでに家があり、年金で悠々自適の人も、自分の財産を差し出します。

思うに、高度成長期で財産をためるようになったのがそもそもの元凶だと思います。
若い世代は財産を貯める力が全くありません。


ゴッドマーさんの仰る案はすごく可能性を秘めてると思います。

投稿: 通りすがり | 2009-09-26 13:00

通りすがりさん、貴重な一票をありがとうございます。
ブレーンストーミング的で、尚且つ拙い浅知恵ですが、可能性を秘めているに悪乗りして、70%って驚きでもないです。昔、イギリスの独身男性は73%だったのを覚えています。あちらは週給制が多く手取りは週末の飲み代になると言っていましたが、気楽そうでした。そして、税金は多いけど老後心配ないとも。
さて、日本の場合は、仰るとおり、実際不公平が生じるでしょうから家庭別の財産の償却年数で割り振るなどしてそれまで支払った税金と相殺するとよいかもしれませんね。

投稿: ゴッドマー | 2009-09-26 15:02

途中で中骨を抜くところに技術と愛情を感じ、暖かく思うのですが、ブツ切りとなった状態で頭側がどちらか分かりますでしょうか。
マイワシでしたらぶつ切りせず丸のまま煮て、頭側からきれいに骨が抜けるかもしれませんね。
その後にブツ切りにした方が型崩れが防げそうです。

このお料理、一見缶詰風(あれはあれで大好きです)の見栄えですが、新鮮な魚の身のホクホクした食感が良く伝わってきました。

投稿: ふ゛り | 2009-09-27 20:29

ぶりさん、よい質問です!

ぶつ切りになった状態で頭はどっちか分かるわけはありませんから、「勘」です。ただ、秋刀魚は真っ直ぐではなく湾曲ですし、内蔵は中央部分が一番多いので、その部分の断面は見えます。また、尻尾の方へ向かって空洞部分は細くなるので、9勝1敗位で勝てます。一番間違えるのは、頭の切り落とし部分です。頭の付いていた方が細いんですよぉ。

以前作った鰯の梅煮では内蔵を取り出すのに腹も斜めに切ったので実は簡単に身はほぐれました。が、小振りの鰯を見つけたら丸ごとでやってみようかな。

投稿: ゴッドマー | 2009-09-28 03:25

諸々の規制やシステム、責任体制で雁字搦めな業界の、とある飛び出た人とこんな質問をしたことがあります。

自分の経験も他人の前例も無い仕事を、巨大な相手に収める際に、どういうバックグラウンドをもってギャランティーを考えるのか?、と。

そうしましたらその人はまっすぐと
「度胸と勘です」
というではありませんか。

今の日本の社会システムの中ではなかなか理解されず、受け入れられぬこの考え方。
自分の勘を信じられる人、私は心から信じられます。

さて、では骨を抜きましょう(笑。

投稿: ふ゛り | 2009-09-28 21:01

ぶりさん、今や「モヒカン族」化しているかもですね。理屈で動くというような・・。

逆に私の世代は、あまり小理屈は言わせない風潮が育てる世代側に根強く残っていたのもあって、とやかく言わずにやるというのもありました。両方の良い部分を生かせるといいですね。

ただ、「勘」というのは感性の部分なので、やっているうちに磨かれてくるものかもしれませんよね。

ところで、その方は、どの業界の何というお方?差しさわりあり?

投稿: ゴッドマー | 2009-09-29 05:24

(数年前にゼネコン業界で偽装事件がありましたね。その手の偽装物件や、欠陥物件の診断・補修を行う方です)

投稿: ふ゛り | 2009-09-29 21:42

(ほー、分かっちゃった!
んで、ぶりさんのお仕事もなんとなく、、、)
アンタッチャブル(untouchable)ですね(お笑い芸人じゃない)。

投稿: ゴッドマー | 2009-09-30 03:32

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