2009-09-10

広東風スペアリブの黒酢の甘煮:最初の煮汁がなくなるまでお付き合いください

  昨日は急な来客で、急遽夕ご飯を食べてもらうという話になったのが夕方近くでした。買い置きのスペアリブの煮込みを直ぐに思いつき、夏場は暑いので避けていたスロークッカーの出番かと思ったのですが、如何せん仕込み時間が足りず、鍋でことこと煮込むことにしました。圧力鍋という方法もありますが、肉は確かに柔らかくなるのですが、味のしみ込み方がイマイチなので塊肉では私は使いません。

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 結局、全体では2時間かかりましたが、3/4は下煮で、残りの30分で味付けです。しかも黒酢を加えてからは2~3分で、それが最後の味を決めます。これは、酢のかどを取って黒酢の風味を残すためで、あまり煮込みません。そうそう、もしも黒酢が無かったらバルサミコ酢でもほぼ同じような味付けが期待できます。
 そもそも、何故スペアリブの煮込みが二時間もかかるかですが、とにかく肉の旨味とコクを最後の肉にしっかり残す方法だからだと言うことです。手抜きとは言いませんが、よくやる手で「肉の下茹で」という方法。これで肉のあく取りの1時間をカットできると言えばそうですが、旨味をすっかり捨ててしまうのも事実です。そう、「茹でこぼす」という表現を使いますね。実際、この方法で仕上がりをあっさりとさせる目的の場合もあります。茹でこぼさずに最初の茹で汁を最後まで煮詰めた肉は、あくも脂も丁寧に掬い取りながら仕上げますので、美味しくできるに決まっています。頭を使わない例えによく「煮豆」が引き合いに出されますが、じっくりゆっくり焦らずに煮るだけです。目指せ、スローライフ!塊肉も煮豆も火元にへばりついて、しっかりやってください。

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 まず、葱と生姜を入れた水から強火で煮始めます。沸騰し始める直前でかなりのあくが出ますので、この時点でしっかり掬ってしまうことで、出来上がりがが決まります。あくを放置すると、沸騰した茹で汁であくが溶けてしまい、半濁したスープとなってしまいます。そして、最後まで煮汁が濁ってどろどろした感じになるので、あくだけは綺麗に掬います。沸騰状態で10分ほどあくを掬ったら弱く沸騰している状態を維持できる火加減にして10分置きくらいにあくを掬います。肉の表面が煮汁から出てきたら、あく取りシート(無ければキッチンペーパーなど)を被せて乾燥を防ぎます。さらに煮込んで煮汁が鍋底に残る程度になったら、黒酢以外の調味料を加えさらに煮込みます。煮汁が鍋底に残る程度になったら黒酢を加えます。酸味のかどを取るだけですから2~3分煮て火から下ろします。
 好みにもよりますが、調味料は全て同量です。これは覚えやすく、ほかでも応用が利きますので覚えておくと便利です。

材料

  • 豚スペアリブ・・1kg
  • 水・・1.5リットル
  • 葱の葉の緑の部分・・1本分
  • 生姜3mmスライス・・5枚
  • あく取りシート又はキッチンペーパー・・1枚
  • 紹興酒・・大さじ3
  • 濃い口醤油・・大さじ3
  • 砂糖・・大さじ3
  • 黒酢・・大さじ3

作り方

  1. 深鍋に分量の水を用意し、葱、生姜、肉を入れて強火にかける。
  2. 沸騰し始めるとあくが出るので10分ほど掬い続け、最小に沸騰する火加減にしてしばらく煮込む。
  3. あくが出て少したまったら掬い、何度かこれか繰り返し、肉の表面が煮汁から出てきたらあく取りシートを被せる。
  4. 鍋底に煮汁がたまる程度になったら黒酢を除く調味料を加えてさらに煮込み、煮汁を肉の表面にも回しかける(鍋は揺すらない)。
  5. 煮汁が鍋底に見える程度になったら黒酢を加えて2~3分煮込み、全体に絡めて火から下ろして出来上がり♪

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